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2021年8月11日水曜日

【夏合宿】20210811_剱岳八ツ峰上半下半

 

20210811 夏合宿八ツ峰上半下半

天候:晴れ

メンバー:小久保(4, リーダー、記録)、土田(3)、松坂(3)

4:30真砂沢出発

4:45長次郎谷出合

5:18一二峰間ルンゼ出合

7:14 23のコル

10:56 56のコル(タイムリミット11:00

14:15 八ツ峰の頭

(長次郎谷右俣・熊の岩で源次郎隊と合流)

16:45 真砂沢へ帰る

 

 二日間もの停滞を経て、ようやく晴れの日が来た。満を持して八ツ峰に登る。停滞中はテント中で保険証を見せあったり、意味もなく変顔をしながら手を叩いたりしてちょっと人間としてどうかと思っていたが、よく考えたらあんなギザギザした尾根を登っている方が狂気である。

 さて、4時起き4時半出発で適当に歩いていく。

明るくなってきた長次郎谷出合。降り続いた雨で雪渓がどうなっているか心配。



一二峰間ルンゼに取りつくところ。雪渓はズタズタだったので慎重に歩く。最後はジャンプで雪渓から降りた。一二峰間ルンゼはちょっとした沢登りになっていた。



土田「沢登り童貞、卒業ですわ!!」

 残置があってラッキー!と思ったら何にも固定されてなくてウケた。不用意に引っ張ってはいけませんね。一二峰間ルンゼは右へ右へと進んでいくのが定石です。おととしの記憶を頼りに進んでいく。

 ところが、一回左へ誘われたが最後、どんどん左の薄いふみ跡に進むことになってしまい、なんだがよくわからないところに出た。もう戻れないので仕方なくできるだけ右寄りに稜線へ出ることにする。

土田「ヤブけっこういけるなあ」

 GPSを見ていると、このままではどうやら34のコルに出てしまいそうな様子であった。源次郎から見られていたら恥ずかしい・・

 結局、低いヤブを漕いだりⅢ+くらいのきわどい登りなどなどを経て23のコルに到着。一二峰間ルンゼから2時間もかかった。


小久保「貴重な八ツ峰下半の機会がこのようになってしまい、大変申し訳ありませんでした。」

松坂「小久保さん、自分が上半行きたいからってショートカットしすぎですよー」

この時点で一行は自分たちが34のコルにいると思っていました。

 ところが次の懸垂が40mにしては短いのであれえ?となりました。ようやく23のコルに出たことを理解。アホですな。

 



 4峰の懸垂。45mあるのでロープ2本いる。降りたところはガレていて悪いし落石も多いしでちょい危ない。ここから先、懸垂のたびにロープがくそ絡まってめちゃくちゃ時間がかかった。一行、ブチ切れ。ロープの投げ方とかいろいろ考えた方がいい。

 

 4峰からはこういう感じのところを適当に登ると5峰に着く。5峰はぐちゃぐちゃしていてきたない。

 


5峰から降りるのに少し手間取ったが、下山後に池田さんから聞いたところ合っていたので文章に残しておく。まず、最初のこの青いロープのところは下のテラスに容易にクライムダウンできるのでその方が早い。次にテラスにあるハーケン2本の「ええ、これに命懸けるのかあ」みたいなやつで2回目の懸垂。2回目はロープの流れが悪いうえ、声が全然通らないので注意。2回目が終わった後は三の窓側にクライムダウンするとハイマツが出てくる。ここに支点がある(次の写真)ので、ここから直接56のコルに降りられる。


 

 こうしてタイムリミット4分前に56のコルに到着。すでに上半に行ったことのある土田松坂の3年二人は帰りたそうだったが、私はまだ上半に行ったことがない。4年であることを生かし、強硬に上半継続を主張して出発することにした。こういう先輩と山に行くのはまっぴらごめんである。

小久保「いや、強い意志で絶対登るから!!」

 

 6峰の登りは三の窓側に回り込んでスタートする。ロープを出すか迷う感じらしいが、ハイマツくらいしか支点がなさそうな気もする。abのコルに出てしまうと登るのが大変なので、できるだけ右寄りを登るといいらしい。割と適当に登っていくとdフェースの頭に着いた。今合宿でまだフェースに触っていなかったので、せっかくだからdフェースをペチペチしておいた。

 

dフェースの頭からの懸垂

 

eフェースの頭からの懸垂


 

ここからも岩稜歩きって感じです。67のコルからは稜線通しに歩く。いい感じの巻き道に入ってしまうとダイレクトに八ツ峰の頭に出てしまう(2019年の吉田さん隊)。

 7峰から土田松坂ががんばって懸垂しているさなか、源次郎隊の福田から電話がかかってきた!!稜線電話チャレンジ成功!!源次郎隊はどうやら10何人で来た立命館大の懸垂待ちで2時間?待っているということであった。あんまりよく分からなかったが、とりあえず電話できてテンション上がった。こんなことをしていたので7峰の支点の写真を撮るの忘れてました。

稜線電話チャレンジとは、稜線で電話をかけることを指す。相手が出れば成功。お互いのタイミングが合わないとできないので難しい。名称は中西さんが冬山の稜線で用を足すことを「稜線ウンコチャレンジ」と呼んだことに由来する。停滞中のテントの中で、8/8雪渓周遊(小久保・岡本・降矢・孫パーティ)で剱山頂に着くや否や、岡本が彼女と、孫はお母さんと電話していて驚いたことを話すと、「稜線で電話したくなる相手がいるのはうらやましい。ぜひ我々もやろう」となり、決行に至る。ちなみにこの日も岡本は源次郎から山頂に着くと慣れた手つきで彼女に電話していたらしい。この様子は降矢が動画に収めている。

 


8峰は短く2回懸垂する。そのあとの八ツ峰の頭への登りは最初悪そうに見えるが登ってみるとくらいでロープなしでツルっといけるが、心配なら出した方がいい気もする。

 

八ツ峰の頭到着。56のコルから3時間くらいかかった。おととしの畑中・辻パーティ 1時間20分は訳が分からないほど早いと思う。頭ではダラダラ休憩した。

 

八ツ峰の頭からはリッジ通しに懸垂する。最後の懸垂までロープは回収のたんびにぐちゃぐちゃしてほんとに疲れた。

 帰りは長次郎谷右俣を下る。熊岩で源次郎隊と合流し、楽しく降りた。真砂沢では久しぶりに池田さんに会うことができてうれしかった。私のこと忘れてるかと思ったがちゃんと覚えてくださっていた。

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