このブログを検索

2019年12月28日土曜日

20191228_西穂高岳西尾根



日程:2019年12/28-29
メンバー:箱守(3年、リーダー)縄(3年)近江(3年、記録)福田(2年)
12/28
天候:曇り

12:55新穂高温泉13:45穂高平小屋17:00 1946過ぎ幕営

 今年の年末山行は元々蓮華岳東尾根に行く予定であったが、2年の福田立っての希望であったこの西穂高岳西尾根に決定した。実際、我々が空けていた日程で晴れたのはこの2日のみであったのでこの選択は大正解であった。 本当は前夜泊で初日の朝から行動開始したいところであったが、メンバーの都合により28日朝発となった。そのため実質1.5日弱しか確保できていないことになり、日程に関しては少し不安を残したまま出発した。

林道です。最初はカチカチに凍っていました。
 まずは新穂高温泉からの林道歩きである。最初の方は凍結していて滑りそうだったが、すぐに雪道になった(といっても踏み固められた箇所は滑り易かった)。
穂高平

穂高平に着くとその先にもトレースが付いていたので、情けない話だがもしかするとこの先もずっとトレースが付いているのではないかと期待が膨らんだ。結果として2343地点までトレースがついていたようで、初日の目標到達地点であった1946地点には暗くなる前に着くことができた。1946からわずかに進んだ登りが始まる直前あたりにテントを張り、ペミカン鍋とデザートのぜんざいを食べて眠った。ペミカンは現在東大スキー山岳部公認となっているペミカンレシピを考案した箱守が作ってきてくれた。さすが、考案者だけあって他の人のペミカンとは一味違います。彼曰くきのこを入れるのが最大のポイントだそうだが、他にも隠し味等入れているらしい。水を担ぎ上げていたおかげで水作りをせずに済み、スタートが遅かった割に8時間眠れた。


下部は結構笹薮出てました。
箱守とペミカン


12/29

天候:晴れ

05:25出発07:30第一岩峰取付き11:00第ニ岩峰取付き12:15山頂14:10西穂山荘
14:50ロープウェイ


第一岩峰
第一岩峰基部

 2日目も先ほど書いたように2343まではトレースがあったのでありがたく使わせて頂き、順調に進む。我々がこの地点についた頃丁度この辺りに幕営していた人たちが出発し始めたので我々のパーティを含む数パーティが一緒になり、たちまち大所帯となった。第一岩峰基部でアイゼン、ハーネスを装着し、第一岩峰に取り付く。左巻きにした。アイゼンの前歯を効かせていく感じかと思いきやただのラッセルだった。斜面が結構急だったくらいである。第一岩峰はロープを出さずに終わった。ここでかなりのラッセルがあったことから察せられるように、第二岩峰までも結構なラッセルを強いられ時間がかかった。第二岩峰は、取付き右側のリッジを乗越し、ルンゼを登っていく。このルンゼはアイゼンの前歯を効かせて登っていくものであった。私的には結構怖かったが、皆は平気だったようである。私は脹脛がパンプしていたせいで怖かったような気もする。これからは脹脛のトレーニングをします。ここもロープを出さずに通過した。有難いことに我々は例の大所帯の先頭で登頂させていただいたので、写真を撮って水分補給をすると、登頂の喜びに浸る間もなく半ば追い出されるような形で下山を開始した。山頂は狭くは無いが大所帯が全員居られるほど広くはなかったのである。山頂からロープウェイ駅まではさすがに多くの人が往来するだけあり、下りが苦手な私が密かに懸念していたような恐怖はなく、ホッとした。ただ、西穂山荘まで着いた時に気が抜けすぎたようで、そこからロープウェイ駅まで何でも無い道をたった3-40分下るのに死ぬほど疲れた。
山頂
奥に見えるのが第二岩峰。右に伸びているリッジを乗越し
ルンゼを詰めた。手前の小ピークはトラバースしました。








2019年12月21日土曜日

20191221_八ヶ岳登攀

日程:12/21,22
メンバー:L畑中、新垣(記録)

1日目 
天気 晴れ
22:45 美濃戸口
2:00  行者小屋
6:00  起床
7:10 出発
7:50 赤岳主稜登攀開始
11:15 トップアウト
11:30 赤岳頂上
12:20 行者小屋

20日の22時に茅野駅に集合、タクシーで美濃戸口まで向かう。新月の星空の下ヘッドライトの灯のみで雪を踏みしめ行者小屋を目指した。眠れたのは4時度であったが、二人とも体の調子に問題はないようだった。1日目は赤岳主稜。慎重にトラバースして取り付く。先行パーティは見当たらなかった。すべての岩壁、岩稜のリードは先輩が行った。1ピッチ目は雪が少なかったためC Sの下からくぐってスタート。下部岸壁を素早く終わらせ雪稜に入るここも問題はなかった。上部岩壁はⅣらしいが弱点を登っていけば簡単で先輩は何の迷いもなく登っていた。計8ピッチだった。このルートは全体的に回るボルトが多かったので支点選びには気をつけたい。また、登攀中の意思疎通に使用したおもちゃのトランシーバーがかなり有効でスマートな登攀ができた。明日の中山尾根について最終確認をして眠りについた。

2日目
天気 高曇り
4:30 起床
5:40 出発
6:25 取り付き付近で明るくなるのを待つ
6:40 中山尾根登攀開始
9:30 トップアウト
10:25 行者小屋
11:00 行者小屋発
12:40 美濃戸口

少し緊張感の漂う中朝食をとり出発。一番で取り付くため早めに出発したが結局最後まで後続のパーティーは見当たらなかった。途中、赤岳鉱泉から赤岳を目指す20人くらいのガイド付きパーティーとすれ違い赤岳の人気の高さを感じた。取り付き手前からの中山尾根からは覇気が感じられた。雪との対比で黒い垂壁が目立つ。緊張しながらも1ピッチ目をスタート。ボルトを目指して登ると難しいと言う情報をもとに右から回り込むように登る。先輩のスピードは落ちない。支点が強固であると言う安心感のもと登り切ることができた。1ピッチ目がルートの核心であった。その後、雪稜はコンテでのぼり上部岩壁にとりつく。ハングしているがしっかりステミングできる凹角でありほとんど手を使わずに登り切ることができた。我々は「ここはⅣ+はない」との結論に至った。地蔵尾根を下り14時のバスに間に合わせるべく急いで下山した。冬季登攀のいい経験となった。次は自分が後輩を連れて行けるよう精進していきたい。
赤岳頂上にて
中山尾根



中山尾根上部岩壁

2019年12月15日日曜日

2019/12/14-15 初冬合宿(谷川岳 西黒尾根)


12/14~15 谷川岳 西黒尾根
メンバー:L縄、饗場、近江、林、松坂、嘉村(記録)

1日目(12/14) 天気:晴れ→雪
9:30 土合出発
12:00-13:00頃 ラッセル訓練
13:40 幕営地のコルに到着
14:30 訓練開始
16:30 訓練終了(埋没訓練、ビーコン操作訓練、弱層テスト訓練)
20:00 就寝

森林限界を抜けた直後の一枚。雪は少なかった。
幕営地までは、相変わらず雪が少なかったものの森林限界直前ではある程度の雪もあり、そこで各々ラッセル訓練も行った。初めてのラッセルは想像以上にハードであった。背中に大荷物を背負った状態で足を踏み固め、あげるという動作は今までに経験のないほど足の筋肉を使うことになり、ものの数分で息が切れてしまった。日々のトレーニングで、夏以上に足の筋肉を鍛える必要を感じた。さて、幕営地到着後は恒例の1年生が埋められる訓練とビーコン操作訓練、弱層テスト訓練を行った。埋められると、掘り出して貰えるとわかっていても物凄く焦燥し、緊張した。掘り出される際にスコップが当たった時に痛かったので掘り出し方も勉強しておきたい。その後降雪し始め、風も強くなってきたので急いで訓練を終わらせ、食事を取った。そこで松坂が若干体調不良を訴え、食事
ビーコン訓練の様子。
すらあまり食べられていなかった。恐らく睡眠
不足によるものと思われる。明日の天気予報も
あまり良くなかったので、起床は遅めとし、明
日の行程は起床時の天候次第となった。














2日目(12/15) 天気:雪後晴れ
5:00 起床
7:45 出発
8:15 1620m地点撤退
8:38 帰幕
9:05 再出発(縄、嘉村)
9:30 後発組出発(近江、林)
11:00 トマの耳登頂
12:00 再帰幕
13:30 幕営地出発
15:30 土合到着
山頂での記念写真。頂上では視界は悪く、景色は何も見えなかった。

頂上から幕営地への下山途中の一枚。途中からは視界は良好だった。
V6に6人という睡眠環境の割に不思議と一度も途中覚醒せず熟睡できた。もしや汝寝る才能があるのでは!?と思ったが、恐らく真ん中で寝ていたからというだけであろう。残念ながら起床した段階でも松坂の体調は昨晩と変わりないようであった。外の天候もそこまで良くはなかったので、近江と松坂をテントに残し、残りの四人で登攀具をテントに置いて行けるところまで行って引き返すことになった。結果、先週の隊とほぼ同じ地点で引き返したが、下山中に思いの外天候が回復してきたので、帰幕後登攀具を持ち、再出発することになった。ここで饗場と近江が交代し、松坂と饗場以外の四人でアタックすることとなった。近江の準備があったため、縄と嘉村が先に出発し、近江と林が後発で出発した。後発組も相当早いペースで登っていたが、出発が30分空いた分、なかなか合流できなかった。最初は自分たちのトレースもあり、またほぼ平坦な尾根歩きだったのでラッセルもさほどしんどくなかったが、後半の急登では膝上ラッセルとなり、サブザックとはいえかなり疲弊した。運良くロープを出す箇所は一度もなく、順調に歩き進められた。登頂後はあまりの頂上付近の強風のためにすぐに引き返し、暫く降りたところで少し休憩、すぐに下山を始めた。雪山の下りは緊張感もあり、なかなか先輩方ほどのスピードでは下りられなかった。帰幕後、テントを撤収し下山の準備をしていた時に、嘉村が間違えて松坂のアイゼンで登っていたことがわかった。出発時、自分のアイゼンが雪に埋もれており、色が同じ松坂のものを使ってしまった。運良く外れなかったものの、猛省である。

2019年12月8日日曜日

20191208_二子山

20191208_二子山
2019/12/8
メンバー:L池田(OB1)、福田(2)
天候:晴れ
記録:福田




6時過ぎに池田さんの車にピックアップしてもらい、二子山へ。(いつも運転ありがとうございます。)憧れの岩場だっただけに期待が大きい。830分ごろについて支度し、祠エリアへ。話がピーマン10aでアップ。その後弓状へ。壁の大きさに圧倒される。そしてクライマーがかっこいい。振り返るな13aをトライしている人がいたが、とにかくかっこいい。なんだあのルートって感じだ(?)。いつかあれがトライできるようになるのだろうか。とりあえず池田さんのお目当のノースマウンテン12aに行く。ベストコンディションの日曜日なだけに岩場は混んでいたが偶然あまり待たずにノースにトライできるようだ。まず池田さんがトライ。得意系のルートのようで、テンションを入れてムーブを探りながらもトップアウト。登れそうとの一言。僕はできそうにないので広場の紐付きハイボールに逃げます。
クレーター11bがオススメだそうで、やってみる。ムーブはもはやボルダーのそれで、実質3ピンのルート。数回やったらできた。二子に来て成果これかよとか言わないでください。その後に取り付いた名前を忘れた11dくらいのやつが激悪で3ピン目クリップができず敗退。
再び弓状に戻って池田さんがノースを出す。7、8ピンめくらいまで粘るが登れず。その後暇だったので僕もノースにトライ。4ピン目以降各駅停車になってしまい、トップアウトもできなかったのだが、なんだか行けそうだと感じた()。その後もう一度池田さんがトライして1テン。強。
夕暮れ時に祠に戻り、シリアル10dでダウンして終了。
この日実は左目コンタクトが破けて片目コンタクト状態で登っていたのでそれさえなければもっと登れてたかなーとか思ってみたり。
でも二子にいる人たちを見ていて自分の登り方がいかに重心が高く汚い登り方であるかを認識できたのでそれだけでも大きな収穫だった。
あと弓状にいた人たちは見知らぬ人の本気トライでもみんなで応援していてなんだかいい岩場だなと思った。
冬から春にかけて行ける機会があったら積極的に二子に通いたい。(免許)

2019年12月7日土曜日

2019 12/7,8 初冬合宿(谷川岳西黒尾根)

メンバー:L畑中(3年)、箱守(3)、吉田(3)、新垣(2)、辻(2)、岡本(1)、土田(1)

1日目(12/7)記録:土田
天候:曇り

土合駅8:37―西黒尾根9:50―幕営地13:00―訓練14:30
登山道は踏み固められていた
土合駅に837分に到着していつも通りに例のあの階段を登る。950分に西黒尾根取り付きに到着。麓では雪は薄ら積もっている程度で登山道には積もっておらず登山道はドロドロであった。また2ピッチ目まではシャツ1枚でちょうどいいぐらいに暑かった。尾根を2時間以上登ると地面が露出することはなくなったが登山道は完全に踏み固められており何の困難も伴わずに登ることができた。しかし道を外れるとたちまち脛まで沈んでしまうような積雪で1年生はそこでラッセルの練習を少し行いながら登る。途中の岩場は露出している箇所が多く鎖を掴みながら登ることは可能であった。そうしているうちに13時に標高1500m付近のピークに到着。そこで幕営した。テント設営後1430分から訓練を開始する。まず1年生の2人が実際に雪に埋没してみて雪に埋まるとはどういう感覚であるのかを体験する。同時に他の人はそこにプローブを突き刺し人に当たる感覚を確認した。次にビーコンを使った埋没者捜索訓練を埋没者が1人の場合と複数人の場合に分けて行なった。最後にワカンを手袋をつけたまま装着する練習を行い1630分に訓練終了。19時に就寝。この日の夜は若干風が強く風の音がうるさくて睡眠を阻害されることもあった。



幕営地から谷川岳山頂


















2日目(12/8)記録:岡本
天候:曇りのち晴れ  
  
2日目 風が強く視界が悪い
幕営地出発 7:25  1640mの地点 8:30  幕営地帰還 9:20  幕営地撤収 10:40  土合 13:45 

 1日目とは打って変わって、朝から粉雪が舞い、強風で視界不良であった。そのため朝は、天候の回復を待ってゆっくり準備をした。結局天候に変化はなかったが、行動可能な範囲の風と視界であると判断し、アッタクに向けて出発した。3年生がラッセルをして進んだが、夜の間に雪が積もっており、先頭は途中からワカンを装着した。そして、1時間弱で急登を登りきった。しかしここで、午後まで天候が回復する見込みがないこと、頂上付近に行けばより風が強くなること、視界がホワイトアウトに近い状況であったため、撤退を決定した。降りる際にはアイゼンを装着した。幕営地までの撤退の途中、塚本さんのパーティーにお会いした。テントで休憩をとった後、下山を開始した。鎖場では、鎖にセルフビレーをとって降りた。途中の斜面で、弱層テストを行った。下山後、駐車場でビーコン捜索訓練の続きをする予定であったが、完全に除雪されており、できなかった。1、2年生があまりラッセルの経験ができなかったのが残念であったが、個人的には初めての冬山での生活をきちんと経験できたことは良かったと思った。 

2019年12月1日日曜日

20191201_河又

20191201_河又
2019/12/01
メンバー:L(3)、福田(2)
天候:曇り時々晴れ
記録:福田
840分ごろに岩場へ。寒いがコンディションはこの上ないと言っていい。河又はほぼ1年ぶりの2回目で、アプローチを歩いていると前回来た時の何もできなかった記憶が蘇る。1年前と比べて自分はどれくらい成長できているのだろうか。それを試すのが楽しみだった。
いざ岩場に着くとすでにたくさんのパーティーがいた。先日のクライミング大会で見たような顔ぶれも多く、なんなら池田さんもいて知り合いだらけだった。僕はインキャなので人ごみを避けるように誰もいないシュテファンフェイスで登ることにした。まずは藤娘10cでアップしようとしたのだが、予想以上に悪く奮闘した。なんとかOSしたが怖かった。足が悪くピンも遠い。僕はリーチでゴリ押しできたが縄さんは苦しそうだ。縄さんが藤娘にトライしている間に密かに狙っていたディレッティシマドラゴンにトライすることにした。(ちなみに”direttissima”とはクライミング用語のイタリア語で、英訳すると”shortest link”に当たるそうである。)トポにはフィンガリーなフェイスから前傾フェイスへ、とあり、カチが好物な自分としては得意系だと思われ、OSもできるかもと甘く見ていたら結果全然そんなことはなく、ヌン掛けだけで1時間近くかかってしまった。縄さんごめんなさい。その後縄さんは藤娘を落とし、自分はというと2テンにはできたが敗退した。次回の宿題だ。
その後シュテファンが混んできたのでコウモリ岩の方に移動した。イヤーイヤーの隣のアリゲーター11aが空いていたのでトライすることに。最初のボルダームーブが厄介で、そこのムーブを見つけるのに時間がかかった。ただ、そこさえできてしまえば後は全部ガバのルートだった。個人的には面白いと感じられないルートだった。回収便でRPして、15時過ぎだったが用事があったので帰ることにした。
今回の反省としてはあまりにも写真が少ないこと。