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2012年8月1日水曜日

2012.08.01-08.09 夏山合宿(涸沢定着、槍-笠縦走)

1208 夏山合宿 (涸沢定着、槍―笠縦走)


参加者
OB 伊東毅(L)田中淳一(SL)都留義之(SL)井本(SL?) 岸元士(SL)
内田博 大谷尚史 益崎健二郎 鈴木俊夫
現役 金山慎介(1年)、塚本宇信(1年)、津田啓仁(1年)、土井崇史(1年)


8月1日
上高地出発(7:00)~休憩(7:50~8:00)~徳沢着、休憩(8:50~9:05)~横尾着、昼食(10:00~10:50)~休憩(11:30~11:45)~本谷橋着、休憩(12:20~12:40)~休憩(13:10~13:20)~休憩(14:19~14:26)~涸沢到着(14:50)~夕食準備(16:10)~夕食(16:45)~夕食終了、就寝(17:40)

一日を通して快晴。
伊東さん、大谷さん、都留さん、一年の四名は前日の新宿発の夜行バスで上高地に入る。田中さんと上高地で落ち合い、出発。横尾までは平坦な道のりが続いたが、以降は登りに入った。塚本以外の一年は重荷を背負って歩く経験が薄かったこともあり、歩くのに難儀し徐々に休憩感覚が狭まった。8月ということもあり、涸沢の手前を除いては雪面は無かった。
涸沢にて、先行隊として前日から入っておられた岸さん、益崎さん両名と合流。内田さんとも落ち合うと共に、16時頃。遅れて井本さんが到着した。上高地から4時間で上がってこられたとのこと。夕食後は早々に就寝した。


8月2日
エッセン班起床(4:30)~起床、朝食(5:00~5:50)~出発to3,4の雪渓(6:50)~休憩(7:52~8:05)~3,4の雪渓左岸到着(8:27)~雪上訓練開始(9:10)~昼食(10:20)~訓練再開(11:05~12:10)~岩登り研修(12:30~13:50)~撤収(14:40)~帰幕(15:25)~夕食準備(15:35)~夕食(16:35~17:30)~就寝

天気は晴れ
雪上訓練を行うため、三,四の雪渓に向かう。ピッケルストップを中心に訓練を行った。谷川の雪上訓練の時より急斜面であったこともあり、手こずった。岩登り研修では始点の打ち方を習った。しかし、近くに一年が登れそうな手軽な岩場が無かったため実際の岩登りは翌日に持ち越しとなった。また、日中の時間を有効活用するため翌日から起床時間が4時に変更された。

8月3日
エッセン班起床(4:00)~起床、朝食(4:30~5:00)~出発(5:00)~小休憩(6:43~7:00)~三,四のコル着(7;50)~岩登り研修(8:20~12:20)~昼食(12:20~13:00)~四フェスを登る(13:30)~下山開始(14:05)~帰幕(15:50)~夕食準備(16:30)~夕食(17:00~18:00)~就寝

天気は晴れ。
岩登り訓練を行うため三、四のコルへ向かう。三峰の手ごろな岩で研修開始。2ピッチほど登って、懸垂下降を行った。グレードはⅡ級程度とのことであった。昼食後は四峰に向かい、田中さん井本さん伊東さんを除いたOBの方々と合流。4フェスに足を伸ばし暫し休息を取った。
帰幕時には雪が大分柔らかくなっていた為、練習を兼ねザイルを用いて3ピッチほど下り、その後は前日と同じくアイゼンを用いて下った。起床時間は翌日より3時に早められた。

8月4日
エッセン班起床(3:00)~起床、朝食(3:20~3:40)~北穂東稜へ出発(4:16)~休憩(5:14~5:27)~最低コル到着(5:55)~ゴジラの背に取り掛かる(6:07)~ザイル準備(6:37)~東稜のコル着、休憩(8:00~8:12)~北穂高岳山頂、昼食(8:50~9:15)~涸沢岳方面に出発~最低コル過ぎにて休憩(10:10)~涸沢岳山頂(11:26)~穂高山荘(11:40)~ザイテングラードより下降(12:00)~休憩(13:05~13:15)~帰幕(13:33)~夕食準備(15:30)~夕食(16:00~16:50)~就寝

天気は晴れ。
メンバーは、伊東さん、内田さん、井本さん、田中さん、金山、塚本、津田、土井の8名。
涸沢ヒュッテを出発し、東稜を通って北穂高山頂を目指す。休憩時点では日の出がきれいに見えた。ゴジラの背に着いた時点でハーネスを着用。ザイルワークに備える。しかし、予想に反してザイルを用いずとも殆どの部分を通過出来、結局ザイルは最終盤部で1ピッチ、懸垂下降用に1ピッチ用いただけであった。天候に恵まれたため眺めは素晴らしく、爽快な気分を味わった。
北穂高山頂に着いた時点で、南陵を通って先回りしていた益崎さんと合流。内田さんは益崎さんとともにパーティを離脱した。北穂高山頂からは、縦走ルートが一望出来た。
昼食後は穂高山荘を目指して歩き始めたが、土曜日という事もあり他の登山者も多く梯子が備え付けられている部分ではかなりの間順番待ちをする必要があった。これは、ザイテングラードを下降する際にも同じことが言えた。穂高山荘からすぐのところに奥穂高があったのだが、これまた大量の登山客が梯子を上っている姿が山荘から見えたため明日のお楽しみということで帰幕した。
通常より少々早い帰幕であったため、比較的長い自由時間がとれた。各々服を水洗いするなりして暫しの休暇を楽しんだ。

8月5日
エッセン班起床(3:00)~起床、朝食(3:20~3:50)~涸沢を出発(4:28)~休憩(5:15~5:35)~五、六のコル着(5:50)~五峰にて休憩(6:15~6:25)~四峰に到着、昼食(7:45~8:20)~前穂高岳登頂(11:20)~休憩後出発(11:40)~休憩(12:48~12:58)~奥穂高岳登頂(13:23)~穂高岳山荘にて休憩(13:55~14:08)~帰幕(14:55)~夕食準備(16:00)~夕食(16:20~17:20)~就寝

天気は曇りのち雨。
メンバーは、井本さん、田中さん、塚本、津田、土井の5名。
涸沢定着最終日。涸沢ヒュッテを出発し、まずは北尾根を通り前穂高岳山頂を目指す。最初の休憩地点まではアイゼンを使い、そこからはザイルワークに備えてハーネスを着用。四峰では休憩中に2人組のパーティーに抜かれ、休憩が長くなった。四峰からはザイルワークにより一気に3ピッチで登った。ザイルは2本使い田中さんが先導。津田、土井はアセンダーという器具を用いて登り、井本さん、塚本が最後に登りロープやカラビナなどを回収する形となった。ホールドを見つけるのが困難で、現役は上級者の井本さんや田中さんに指導をしていただいた。北尾根全体は浮石多く足場も狭く終始緊張感を要するコースであった。
前穂高岳登頂後は4日に断念した吊尾根を通って奥穂高岳を目指す。途中我々の真下の一般道を通るパトロールの人たちにきつく注意を受け、やむなく一般道まで下ってから奥穂高岳山頂を目指す、という出来事があった。無事山頂に着くと辺りは霧が立ちこめ見通しが悪くなっていた。穂高山荘まで歩く途中雷鳥を発見した。穂高山荘に着く前に小雨が降り出した。穂高山荘からは4日と同じくザイテングラードより下降した。帰幕前に再び雨が降り出した。
帰幕後は明日の縦走に備え共同装備や食料の振り分けをした。涸沢ヒュッテの小林会長から3万円の差し入れがあったということで、我々は全員で、会長のいらしているところに向かいお礼の挨拶をした。その後我々は、その金額のいくらかを使ってヒュッテの売店でおいしいものを買って食べることにした。現役は皆ソフトクリームを買った。鈴木さんからハンバーグやゼリーやキウイなどの食料の差し入れがあり、夕食は山での生活にしては豪華でありがたいものとなり、皆おいしくいただいた。


8月6日
エッセン班起床(3:00)~朝食(3:20)~撤収作業(3:50~4:50)~涸沢ヒュッテ出発(5:14)~休憩(6:17~6:35)~本谷橋通過(6:45)~休憩(7:30~7:40)~横尾着(8:05~8:30)~槍見河原にて休
憩(9:21~9:30)~一の俣(9:44)~二の俣(9:51)~槍沢ロッジ着(10:23~10:41)~槍沢キャンプ場着(11:18~11:30)~大曲(12:07)~休憩(12:17~12:45)~休憩(13:30~13:42)~水場着(14:30~14:40)~殺生ヒュッテ着(15:15)~夕食準備(16:00)~夕食(16:30~17:15)~就寝

天気は雨時々曇り。9時から10時辺りは晴れていた。
撤収時に通り雨を受け、作業に大幅な遅れが出た。初日と比べれば大分荷物が軽くなったため移動は比較的楽であった。
横尾にて帰宅組と縦走組が分かれた。縦走メンバーは伊東さん、大谷さん、岸さん、金山、塚本、津田、土井の7名。荷物が軽くなったとはいえ、合宿始まって初めての悪天候であり、雨と曇りの繰り返しで中々雨着を外せず、雨水と汗が入りまじり不快感を感じた。また、谷筋を登るルートであったため展望が開けず歩くことに集中せざるを得なかった。水場前の休憩時にTUSACのOBの方に出会った(田代さん、大野さん)。岸さんの直属の後輩という事で、TUSACの現状を気にかけていて下さっていたそうである。
殺生ヒュッテには水場が無いため、ヒュッテから1ピッチ前にある水場で各自エッセン用の水を汲んだ。
初日以来の大変な行程であり、夕食後は皆すぐに就寝した。また、この日メンバーの状況を鑑みてリーダーの伊東さんが縦走ルートの変更を決断。双六山荘までは変えず、以降烏帽子岳ではなく、笠ヶ岳を目指すことになった。

8月7日
エッセン班起床(3:00)~起床、朝食(3:20)~撤収(3:50~4:40)~出発(5:15)~槍山荘着(6:00)~槍ヶ岳山頂(6:30~6:45)~槍山荘に戻る(7:10)~縦走開始(7:30)~休憩(8:10~8:30)~千丈乗越(8:45)~休憩(9:20~9:32)~硫黄尾根頭手前で休憩(10:36~11:07)~樅沢岳手前で休憩(11:56~12:16)~樅沢岳山頂(12:50~13:00)~双六小屋着(13:26)~夕食準備(15:00)~夕食(15:40~16:40)~就寝

天気は出発前は晴れ。槍ヶ岳山荘までが雨、槍ヶ岳山頂で晴れて、後は晴れ時々曇り。
膝の調子が悪化した岸さんはパーティを離れ一人下山。残りの6名で槍ヶ岳山荘へ向かう。起床時には晴れていた空が山荘着時には雨。雨天の中槍ヶ岳に登ることを躊躇っていた一行であったが、土井の鶴の一声で登山を決意。山頂に行ったところ雲が晴れ素晴らしい景色を見ることが出来た。穂高は勿論のこと、硫黄尾根や黒部五郎等を見渡せた。
槍山荘から千丈乗越までの道は急な下り坂であった。丁度槍ヶ岳が影となったため快適に下ることが出来た。途中鎖が張ってある場所もあったが取り立てて危険な道はなかった。ただし、千丈乗越での分岐を間違えると崩落して通行出来ない道に出てしまうため注意が必要(記載はされている)。
比較的早く着いたため、双六岳を登ることも考えたが、山頂付近が濃霧であったため断
念。夜は快晴となったため、非常に冷えた。
8月8日
エッセン班起床(3:00)~起床、朝食(3:20)~撤収(4:00)~出発(4:55)~お花畑で休憩(5:47~6:00)~弓折岳を下った所で休憩(6:44~6:55)~大ノマ岳付近で休憩(7:41~8:05)~大ノマ岳山頂(8:20)~秩父岩下で休憩(9:03~9:30)~抜戸山前で休憩(10:18~10:32)~抜戸山山頂(11:00)~笠ヶ岳山荘下にて休憩(12:23)~笠ヶ岳山荘テント場着(13:00)~笠ヶ岳山頂(14:00)~帰幕(14:45)~夕食準備(15:45)~夕食(16:20~17:00)~就寝

天気は晴れ。
特に難しい道もなく、順調に進んだ。秩父岩付近は非常に広々したところで休んでいて心地よかった。ここで雪解け水を補給したのだが、お昼時になると雪が更に溶けて流れが出来るとのことであった。
笠ヶ岳山荘のテント場は進行方向の手前側にあったため、先にテント場で天幕を張りその後山荘で受付を済ませその足で笠ヶ岳に向かった。山頂からの眺めはガスに阻まれる場所もあり360度開けているわけではなかったが、剱岳まで見通すことが出来た。
夕食後はガスも晴れ非常に綺麗な景色を見渡すことが出来た。

8月9日
エッセン班起床(3:00)~起床、朝食(3:25~4:00)~撤収~出発(4:51)~抜戸山手前の分岐点にて休憩(5:57~6:30)~休憩、昼食(7:23~7:50)~休憩(9:00~9;20)~休憩(10:17~10:27)~林道に出る(11:10)

分岐点以降の下山ルートの傾斜は中々厳しかった。
最初の休憩の際に、伊東さんと大谷さんに土井の足の肉刺の治療をしてもらった




反省
個人的には心身共に準備不足でご迷惑をおかけして申し訳なく思っている。
出発前の荷造りが慌ただしくなってしまったことは反省点としてあげられる。また、井本さんに指摘されたことであるが、各行動においてもう少し迅速な対応をとることが出来たと思う。
天候に恵まれたことは個人的には非常に有難かったが、雨天時の動きを学びきれなかったことが若干惜しまれる。
とはいえ、私としては非常に楽しい山行であり、OB現役問わずTUSACのメンバーと
親交を深めることが出来て良かった。