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2022年10月15日土曜日

20221015_笛吹川水系 ヌク沢 左俣 右沢

 20221015_笛吹川水系 ヌク沢 左俣 右沢

メンバー:小西 (2),沼田 (1,記録)

天気:曇りのち晴れ

03:00 起床
06:14 西沢渓谷駐車場
06:33 近丸新道登山口
07:20 入渓
11:50 遡行終了
13:26 徳ちゃん新道分岐
14:25 近丸新道登山口
14:59 西沢渓谷駐車場

15:13 近丸新道登山口
15:50 入渓地点
16:27 近丸新道登山口
16:43 西沢渓谷駐車場


 気温が低くなるなか,あまり濡れない沢ならいいのではないかということで,今回はヌク沢へきた.遡行に時間がかかりそうなのと,避暑のための沢登りではないので,1,200 m付近の近丸新道登山口あたりからの入渓ではなく,近丸新道とヌク沢が交差する地点にある堰堤を超えてからの入渓にした.

水が冷たいので,極力登山靴のまま進む.行けるとこまで.

入渓地点の堰堤を越えてから(確か)5つの堰堤を越えるまでは,ちょびちょびと小さなナメ滝があったと思うが,印象に残っているのは堰堤の高巻き.堰堤の高巻きツアーになるのかという感じで飽きそうだった.堰堤の高巻きは大体左岸から だったと思う.




水に濡れぬように.自分は左岸から登った.

 1,550 m付近の分岐あたりからは小さい滝やナメ滝が出てきて沢登りらしくなってきた.大滝手前のナメ滝連続から楽しくなってきて,その後の100 m, 80 m, 50 m の大滝は圧巻.これは一度は見る価値がある.ロープを使用したのはこの大滝の80 mのところだけ.

大滝中段の80 mの滝


左岸から登り始め,視界から消えるあたりで水流を越えて,右岸の立ち木に支点を取る(王道ルート?)水流を越えるところで上半身まで濡れて,寒すぎて凍えそうになる.濡れる前にレインウェアを着るべきだった.

2ピッチ目からは右岸側の際を登る.ヌメヌメして滑りそうだが,ホールドはある.

1ピッチ目で残置ハーケンは見つけなかったが,2ピッチ目で残置(取れなくなった)カムを2つ見つけた.中間支点はカムで充分かと.滑りそうで怖い場合はハーケンを打ってもいいかもしれないが,簡単なルートにした方が無難かと.右岸に出れば立ち木とスリングで支点は取れる.

 登山道を歩く距離が短かった疲労感はあまりないが,登山道までのツメが結構斜度があるのでそこで疲れた.大滝とその手前からのナメ滝は面白いが,全体的にヌメリが多くて滑らないように気を遣う沢だった.
下山は半分くらいトレランのように爆速下山.

 15:13 からの 2nd round は,落としたハンマーを探しに,入渓地点まで戻った時のコースタイム.結局見つからなかったのでさすがにあきらめた...
1,400 m より上の地点で落としたと思われる.


 【反省】
入渓後にハーケン打ち用のハンマーを落としてなくしたこと.ザックのピッケルを通すループに付けていたのだが,カラビナを通すなどしてバックアップをしていなかった.おそらく,沢靴に履き替えた際にゆるんで,歩いている最中に落っこちてしまったのだと思う.思い返せば,遡行中に金属が落ちるような音が聞こえたような気がする... 悲しい.
また.滝の水流を越える前にレインウェアを着用するべきだった.水がめちゃ冷たい.


2022年10月9日日曜日

20221009_米子沢

20221009_米子沢遡行


2年の小西です。3連休の2日目に米子沢に行った時の記録です。

メンバー:L小久保(OB)、小西(2)

天候:くもりときどき晴れ

記録:小西


5:30 桜坂駐車場

6:00 入渓

9:50 避難小屋

10:30 巻機山

12:50 桜坂駐車場


前日アプローチで桜坂駐車場へ。渋滞に巻き込まれながら下道を運転するのはかなり疲れた。駐車場に到着したのは1時30分頃であった。既にほぼ満車で人も多かったが、この時期はいつもこんな感じなんだろうか。米子沢への入渓者が少ないことを祈りつつ車内で仮眠を取った。


5時に起きて軽食を取ったり、沢装備に着替えたりしてから出発。予想ほどではないがやはり冷え込んでおり、水には浸かりたくない気分である。


駐車場から入渓点までは15分ほどで行ける。道が明瞭なうえご丁寧に看板まであるので迷うことはない。アプローチ用に靴を持っていかなくて良いのも楽だ。堰堤のところで準備をして、6時に入渓した。入渓してしばらくは平凡なゴーロが続き、いささか退屈であるが、奥の方にちらっと見える美しい渓相に胸を踊らせた。


20分ほどでゴーロ帯が終わると、その先はナメを中心にして時々ゴルジュや小滝が出てくる、飽きのない遡行ができた。主要な滝には大体巻道がついているので、パーティーの力量やその日の天候に合わせて歩き方も変更ができるだろう。今回は、なるべく水に浸からないようにしたので、ロープを出すようなところはなかった。





2022年10月1日土曜日

20221001_北岳バットレス

20221001_北岳バットレスBガリー大滝~第4尾根主稜



2年の小西です。10/1-2で北岳バットレスに行ってきたのでその様子をお伝えします。夏季休暇の最後に素晴らしい天気に恵まれ、快適な登攀を楽しめました。以下山行記録です。

メンバー:L土田(4)、降矢(3)、小西(2)

天候:両日晴れ

記録:小西


10/1

11:30 広河原

14:30 白根御池小屋


先輩2人に山行へのお誘いをいただいたのは、7/9、twall江戸川橋での事だった。お2人が前週末に取り付き近くまで行ったにもかかわらず、雨により失意の敗退を余儀なくされてからちょうど1週間後のこと。当時はマルチピッチなんか1回しかやったことがなかったし、クライミングを始めて2ヶ月くらいだったので、まさか誘っていただけるとは思わず驚いた。しかしバットレスはいつか訪れたいところだったし、荷揚げ要員だとしても是非行ってみたかったのでその場で参加を表明した。


日程調整がうまくいかず、山行は10月の頭までもつれこんだ。10月も中旬になるとアルプスは短い秋を終え、急速に冬支度をはじめる。これが今シーズンのラストチャンスだろう。なにより、今回も山行がないとなると、2人の先輩が不憫でならなかった。

祈る思いで、天気予報をチェックしていた。1日と2日が今シーズン1の天気に恵まれると知った時は、嬉しかった。あとは私が足を引っ張らなければ…


1日目の行程は、広河原から一般登山道を通って白根御池小屋までいくだけなので気も楽である。取り付き偵察も、7月に行った時に済ませているので今回はやらないことにした。特に何の問題もなく白根御池小屋に着き、各自が持ち寄った夕食を済ませ、寝た。



10/2

3:10 白根御池キャンプ場

4:50 Bガリー大滝登攀開始

5:55 ヒドゥンガリー

10:40 登攀終わり

11:10 北岳山頂

16:00 広河原


早起きして3時過ぎには出発、4時30分くらいにBガリー大滝に到着した。まだまだ暗かったので、ゆっくり登攀準備をしていると、空が白んできたので登攀を開始した。Bガリー大滝は簡単な2P(Ⅲ)で、前回来た時はロープを出さずに登ったらしい。確かにロープがなくとも行けそうだが、今回は念を入れて出してもらった。土田さんリード、セカンドが小西で登った。こういうところでもたもたしていると流石に怒られそうな雰囲気を2人が醸し出していたので、少し急ぎ目に登った。



2ピッチ終わったところで一旦ロープとクライミングシューズをしまい、トラバースしていく。踏み跡はそこそこあるが、迷いやすいポイントとしてはロープをくぐった後だろうか。ロープをくぐってさらにトラバースを続けるとザレ場がある。数年前に崩壊があって今も日常的に崩壊が進んでいるところだ。滑らないように注意しつつ、横断していく。横断先には「4」と赤ペンキで書かれているところがあるが、そこがヒドゥンスラブの入り口である。ここからマッチ箱のコルからの懸垂までは全て土田さんがリードした。ヒドゥンスラブはⅢ~Ⅳくらいとあり、右から登ると容易。


ヒドゥンスラブ


ここから(?)第4尾根に入る。

1ピッチ目 核心の1つ、つるりとしたクラック(Ⅳ+)から易しいスラブ

フリーで越えられた。

つるりとしたクラック

2ピッチ目 50mをフルで使ったあたりでカムで支点を取る。草付きを登った。


3ピッチ目 緩傾斜のクラック。特に難しくはない。


4ピッチ目 あまり覚えていない…


5ピッチ目 残置が沢山。右に回り込む。非常に高度感があり、楽しい。




少し懸垂する(20m)。


6ピッチ目 ここから降矢さんリード。右のコーナーカンテ状のクラックを登る。


7ピッチ目 左のルンゼ状を登った。枯れ木テラスのビレイポイントは狭い。


8ピッチ目 トラバースは進行方向から見て左側を行く。Dガリー大滝から来たと思われる先行パーティーを待ってから。高度感はあるが難しくはない。



9ピッチ目 もう1つの核心である城塞チムニー(Ⅳ+)。小西は焦ってA0。


上がったところでロープをしまい。そこから登山道に合流する。北岳山頂へはあと少しだ。

山頂で写真を撮り、下山。その日のうちに東京に戻った。


先輩方に助けてもらいながらとなったが、1つの目標であった北岳バットレスに行けた。個人的にリードできなかったのは残念だったが、時間短縮のためには仕方ないことだったと思う。夏合宿に行けなかったため初めてのアルパインで緊張していたが、フォローで行く分には特に問題はなかった。来年はどこに行っているかまだわからないが、懸垂や支点構築、ロープワークに慣れて素早い行動を主体的にこなせるようになりたいと思う。