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2022年10月1日土曜日

20221001_北岳バットレス

20221001_北岳バットレスBガリー大滝~第4尾根主稜



2年の小西です。10/1-2で北岳バットレスに行ってきたのでその様子をお伝えします。夏季休暇の最後に素晴らしい天気に恵まれ、快適な登攀を楽しめました。以下山行記録です。

メンバー:L土田(4)、降矢(3)、小西(2)

天候:両日晴れ

記録:小西


10/1

11:30 広河原

14:30 白根御池小屋


先輩2人に山行へのお誘いをいただいたのは、7/9、twall江戸川橋での事だった。お2人が前週末に取り付き近くまで行ったにもかかわらず、雨により失意の敗退を余儀なくされてからちょうど1週間後のこと。当時はマルチピッチなんか1回しかやったことがなかったし、クライミングを始めて2ヶ月くらいだったので、まさか誘っていただけるとは思わず驚いた。しかしバットレスはいつか訪れたいところだったし、荷揚げ要員だとしても是非行ってみたかったのでその場で参加を表明した。


日程調整がうまくいかず、山行は10月の頭までもつれこんだ。10月も中旬になるとアルプスは短い秋を終え、急速に冬支度をはじめる。これが今シーズンのラストチャンスだろう。なにより、今回も山行がないとなると、2人の先輩が不憫でならなかった。

祈る思いで、天気予報をチェックしていた。1日と2日が今シーズン1の天気に恵まれると知った時は、嬉しかった。あとは私が足を引っ張らなければ…


1日目の行程は、広河原から一般登山道を通って白根御池小屋までいくだけなので気も楽である。取り付き偵察も、7月に行った時に済ませているので今回はやらないことにした。特に何の問題もなく白根御池小屋に着き、各自が持ち寄った夕食を済ませ、寝た。



10/2

3:10 白根御池キャンプ場

4:50 Bガリー大滝登攀開始

5:55 ヒドゥンガリー

10:40 登攀終わり

11:10 北岳山頂

16:00 広河原


早起きして3時過ぎには出発、4時30分くらいにBガリー大滝に到着した。まだまだ暗かったので、ゆっくり登攀準備をしていると、空が白んできたので登攀を開始した。Bガリー大滝は簡単な2P(Ⅲ)で、前回来た時はロープを出さずに登ったらしい。確かにロープがなくとも行けそうだが、今回は念を入れて出してもらった。土田さんリード、セカンドが小西で登った。こういうところでもたもたしていると流石に怒られそうな雰囲気を2人が醸し出していたので、少し急ぎ目に登った。



2ピッチ終わったところで一旦ロープとクライミングシューズをしまい、トラバースしていく。踏み跡はそこそこあるが、迷いやすいポイントとしてはロープをくぐった後だろうか。ロープをくぐってさらにトラバースを続けるとザレ場がある。数年前に崩壊があって今も日常的に崩壊が進んでいるところだ。滑らないように注意しつつ、横断していく。横断先には「4」と赤ペンキで書かれているところがあるが、そこがヒドゥンスラブの入り口である。ここからマッチ箱のコルからの懸垂までは全て土田さんがリードした。ヒドゥンスラブはⅢ~Ⅳくらいとあり、右から登ると容易。


ヒドゥンスラブ


ここから(?)第4尾根に入る。

1ピッチ目 核心の1つ、つるりとしたクラック(Ⅳ+)から易しいスラブ

フリーで越えられた。

つるりとしたクラック

2ピッチ目 50mをフルで使ったあたりでカムで支点を取る。草付きを登った。


3ピッチ目 緩傾斜のクラック。特に難しくはない。


4ピッチ目 あまり覚えていない…


5ピッチ目 残置が沢山。右に回り込む。非常に高度感があり、楽しい。




少し懸垂する(20m)。


6ピッチ目 ここから降矢さんリード。右のコーナーカンテ状のクラックを登る。


7ピッチ目 左のルンゼ状を登った。枯れ木テラスのビレイポイントは狭い。


8ピッチ目 トラバースは進行方向から見て左側を行く。Dガリー大滝から来たと思われる先行パーティーを待ってから。高度感はあるが難しくはない。



9ピッチ目 もう1つの核心である城塞チムニー(Ⅳ+)。小西は焦ってA0。


上がったところでロープをしまい。そこから登山道に合流する。北岳山頂へはあと少しだ。

山頂で写真を撮り、下山。その日のうちに東京に戻った。


先輩方に助けてもらいながらとなったが、1つの目標であった北岳バットレスに行けた。個人的にリードできなかったのは残念だったが、時間短縮のためには仕方ないことだったと思う。夏合宿に行けなかったため初めてのアルパインで緊張していたが、フォローで行く分には特に問題はなかった。来年はどこに行っているかまだわからないが、懸垂や支点構築、ロープワークに慣れて素早い行動を主体的にこなせるようになりたいと思う。

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