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2023年11月23日木曜日

20231123 千頭森林鉄道跡-合地山(敗退)

20231123 千頭森林鉄道跡-合地山(敗退) 記録:河本 天気:晴れ メンバー:L降矢、沼田、河本 予定 寸又峡温泉-千頭森林鉄道跡-柴沢小屋-合地山-諸沢山-寸又峡温泉(4日間) 行動結果 一日目 8:00寸又峡温泉発-20:00幕営地 二日目 9:30幕営値発-15:30幕営地(撤退決定) 三日目 6:30幕営地発-14:30寸又峡温泉 今回はヨッキれんさんがホームページ「山さいかねが」に上げている山行記録を参考に、この地の林業資源を運び出すために建設された千頭森林鉄道の軌道跡の最深部を訪ねる山行を計画した。本山行の目的は「千頭森林鉄道跡最深部を歩き通し,南アルプス深南部の林業遺構を見学する」ことである。事前調査が甘かったためかルートを間違い、時間がかかりすぎて撤退することになってしまった。 まずはじめに、寸又峡温泉から千頭ダムまで約3時間ほど舗装のされた林道を歩き、そこから未舗装の道へ入り、日向林道に合流する。日向林道はからり崩落がひどく、崩落地はザレた急斜面となっていて通過するのが怖かった。日向林道をある程度進むと右側にはしごが見えるのでそこを登り踏み跡を進むと鞍部に出る。ここで鞍部を越えて反対側の河原に降りればよかったものの、下調べが足らず軌道跡はもう少し先にあるだろうと考えて斜面を寸又川の上流に向かってトラバースしながら軌道跡を探しながら進むことにした。斜面は急で滑りやすい土の斜面も多く、また複雑な地形だったため本来進むべき川の上流方向には歩いてもあまり進んでいないようだった。そうこうしているにうちに暗くなってきて急斜面に夜中取り残されるのはまずいと判断し一旦河原に降りてそこで幕営することにした。だが降りるのが間に合わず、斜面の途中で日が完全に暮れてしまう。ここからはそのまま降りるのはまずいと考え、懸垂下降で降りることにした。真っ暗な中での懸垂はとても怖く、河原に降りられたときには20時になっていた。この時点で私はかなり疲弊しており、懸垂中は生きた心地がしなかったためとりあえず無事に河原に降りられてよかったと安堵したのを覚えている。懸垂で降りた地点付近には目的の軌道跡があり、鞍部からそのまま降りるべきだったと気づいた。そうしていれば鞍部から幕営地まで7時間かかった所を20分もかからず行けたのではないか。この夜はたき火をした。 二日目は全員寝不足で疲れて9時に出発した。川の約15m程上に軌道跡が併走しているので一日目よりかは歩きやすい。軌道跡はレポートにもあるとおりかなり荒れており、歩くのに注意を要するところが多かったのだが所々に切り通しや石垣、袋に入ったコンクリートや廃駅の建物など多くの林業遺産をみることができて興奮した。私がこの山行で一番の目的にしていたレールが残ったトラス橋もみることができ大変楽しかった。
この橋は上を歩いて渡ったのだが鉄道用の橋梁を歩いて渡ることは貴重な経験になった。当然手すりなどはなく怖かった。コンクリートの平均台の上を渡ったり廃墟の中を探索したりもできた。ただ一日目で距離を稼げず二日目も行動開始が遅く道が悪く思い通りに進まなかったため今日の地点で撤退する可能性が濃厚になった。先輩の予定があり山行は伸ばせないので今日行けるところまで行って撤退することにした。橋が流されてレールだけ残ったところがあり、そこではロープで確保しながら通過し、その後少し進んだところで幕営した。 三日目は来た道を戻るだけである。一日目で手こずった所も難なく通過し、14:30には下山した。この日は一日目にはよらなかった吊り橋にも寄り道した。この時代にこんなに華奢でボロい吊り橋を観光用として解放しているのは私が知る限りここだけではなかろうか。寸又峡はなかなか面白い所だろう。下山後温泉に入り、帰京した。今回の反省を生かせば次回は必ず4日で行けるだろうと思うのでもう一回挑戦したい。