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2020年11月21日土曜日

20201121_城山南壁登攀

 20201121_城山南壁登攀

天気:1日目晴れ、2日目晴れのち雨

メンバー:L新垣、土田

1日目(記録:新垣)

初日は940分に大仁駅着。三島駅から大仁駅までの電車が全てラブライブ!の装飾が施されたイタ電であった。聖地巡礼の観光スポットらしい。電車内に声優のサインなどもあり、全面的にラブライブを推していた。

その駅でおりると、すぐに目に入るのが今回登攀する城山南壁。駅近、コンビニ徒歩10分といった好条件の岩壁である(温泉もある)。



登山口から15分ほどで南壁取り付きまで行くことができる。初めに南方リッジを目指した。「とんとん拍子」などのある壁を登り途中のバンドを左へトラバースすることでも取り付くことができるが、それを省いて直接南方リッジを目指した。ところがいくら歩いても取り付きらしきものが見当たらない。見つけにくいとの記録は見ていたが本当にわかりにくかった。結局、他の南方リッジを登るパーティーに取り付きを教えてもらうことになった。他のパーティーが登る間の待ちが発生したので一旦下にくだり、下の南壁から繋げるような形で登った。核心は最終ピッチだが、支点もハーケンだが多くあり、ガバも多いため快適に登ることができた。ビレイ中に後ろを振り返ると高速道路を走る車が鮮明に見え改めて岩壁と街の近さを感じた。5P3時間で登った。もう少し登攀スピードを上げていきたい。

 

その後は南壁にトップロープを張って明日のバトルランナーへ向けて岩のフリクションの感覚を確認した。

 

ラーメン屋で夕食を取り、銭湯で疲れを取ることができた。山行というよりは旅行といった感じで楽しかった。


2日目(記録:土田)

 

 2日目の最初はバトルランナー(5.10a)を最初に登る予定であったが前日の盛況な様子から日の出前には取り付きに到着して日の出とともに登り始めようということになり5時半には取り付きに到着した。もちろん誰もいなかった。岩は案外冷えておらずこれなら日の出とともに登り始められそうだということになり準備を始める。6時すぎに登り始める。1p目は新垣がリード。細かいスラブであった。私はフォローで登ったが私が登った時足がかなり滑ってしまいほとんど人工登攀をしてしまった。途中少しハングしているところがありそこもテンションをかけてルートを探りなんとか登った。1p目の終了点が本来のルートから少し右に外れてしまい隣のブルースカイ(5.9)というルートの終了点になってしまった。2p目は私がリードした。このピッチで木を通って小ハングの上側の支点に行き正規のルートに戻った。3p目は新垣氏リード。3p目はバトルランナー核心の鎌形ハングがある。ハングまでは順調そうにリードしていた。核心のハングでは先にハングの上にピンがかけれるようになっていた。何回かテンションをかけながらもフリーで突破していた。大変そうに見えた。次にフォローで私が登ったがいざ近づくと下から見ていたより圧迫感があり普通に登ることはできなかった。後から別パーティが来ていたのでスリングアブミでハングを超えた。この時点で10時を過ぎており登攀時間が4時間を超えていたのでここで降りることになった。途中の木で一回切って複数回の懸垂を行った。私たちの後には続々と登っている人たちがいた。さすが人気ルートだ。

 

 その後何か登れるところはないかといろいろ考えて東南壁のかぜを感じて(5.9)を登ることにした。新垣氏がリードしてトップロープで私が登るということにした。しかしあまりこのルートが登られているような感じがせずホールドの中に苔が溜まっていて登りにくいということでこのルートを登るのはやめて南壁に戻った。

 

 南壁でアナザステップ(5.9)を登ることにした。新垣氏がリードしてトップロープで私が登った。朝は全然登れなかったがこの時は普通に登れた。続いて隣のとんとん拍子(5.8)を私がリードで登った。少し怖かったが登れた。さらに次にグラシアス(5.9+)を新垣氏がリードで登る。中盤が難しいそうでテンションをかけながらも登り切っていた。その後私もトップロープで登った。やはり途中で持つところがなくなりテンションをかけてしまった。テンションをかけてなんとか登り切った。そこから降りる最中に雨が降ってきたのでここで登攀は終了して下山した。

 

 私は本格的に外岩でクライミングを行うのは初めてに近かったがある程度リードもできたことはよかった。いつかはバトルランナーにリベンジしたいと思った。




バトルランナー(上り)

バトルランナーは上りと下りで重ならないのでトップアウトできれば意外とストレスフリー?







2020年11月20日金曜日

20201120_南アルプス深南部黒法師岳周回





メンバー

近江(4L)、饗場(4)、縄(4、記録)、降矢(1)

 

コースタイム

2020/11/19()

20:00駒場部室〜(近江車)〜23:30大井川鐵道千頭駅付近

11/20(

5:00千頭駅発〜(近江車)〜6:30寸又峡〜沢口山〜板取山〜13:00山犬段山小屋

11/21(晴れ

5:30山犬段山小屋〜6:00蕎麦粒山〜三ツ合分岐〜9:10鋸山〜11:20房小山〜13:20バラ谷の頭〜15:00黒法師山〜16:30二つ山

11/22(曇り時々晴れ

6:10二つ山〜8:00前黒法師山〜11:00寸又峡

 

 

3連休周辺で深南部の他に越後駒ヶ岳や女峰山〜男体山、八ヶ岳縦走などの案があった中、この時期でも雪がなく1年もいけるということもあり、4人で深南部に行くことになった。というか、個人的には、深南部にすでに2回も行っている饗場と近江がいたし、静岡側から山を登ったことがなかったので、山域の開拓的な意味で興味があって行きたいと思った。入部初めての山が馴染みのないところになった降矢くんも意外に楽しみにしてくれていたようだ(?)。

 

途中鋸山周辺が尾根が細くこの時期なら凍っている可能性もあり、1年生もいるのでロープも一応携行。黒法師山側から回るコースも考えたが2日目の夕暮れ時にそこを通過する可能性を懸念して逆から辿ることにした。なお、水場は三ツ合分岐のそばとバラ谷のコルの近くの主に2箇所で、前者は枯れていることもあるとのことから後者のバラ谷のコルでのみ汲む想定で1日目は15Lの水を担ぐことにした。あと寒いかもしれないと思って冬用シュラフにしたのでまあまあ重い装備になった。なお、越後駒ヶ岳にもTUSACから2人パーティーが出る予定だったが、日本海側は大荒れで中止となった。

 

11/19()

駒場に集まって荷物整理後、近江の車に乗り込む。2泊分の荷物と4人でパンパンだ。高速入って早々渋滞に巻き込まれるが、厚木をすぎると順調に走り出し、最後まで近江運転で千頭駅に到着した。夜はいい感じのところで寝た。

 

11/20()

千頭駅から寸又峡まで再び近江の運転で。この日は蕎麦粒山かその先の三ツ合分岐まで行ければいいねとか言っていた。駐車場は登山口にほど近いところに駐める。駐車料金は500円。神。準備していくうちに完全に朝になったが空は重たく暗いままだった。この日はどうせ雨に降られるだろうと諦めてはいたしその次の日からは晴れ予想だったのでまあいいかという気分ではあった。

 

 登山口から九十九折に登っていくと間も無く尾根に出て、稜線歩きになると、雨は本降りになった。休憩のタイミングでしっかり強くなるみたいな感じでなんとも気分が滅入る。沢口山に着いた時にはすでに結構濡れていて、これは今日は山犬段の小屋までだななんて話をした。頻繁に歩かれている山域でもないのでたまにテープを見逃して地図見たりしながらえっちらほっちら進む。最近の山行は専らジオグラフィカに頼ってしまっていて、これでは地図読み能力が鈍りそうなので、今回はなんとなく使わないように心がけた。あとは降矢くんとまともに喋るのは初めてだったので色々喋った気がする。多分。

 

 山犬段の手前の林道は崩壊しているとの情報があったので尾根同士に進む。この山行で何度か土砂崩れで抉られているのを見たがやはり脆い山域なのだろうか。山犬段山小屋には13時頃到着。もう全身ずぶ濡れだったので迷わず入った。するとなんということでしょう。超絶きれいな山小屋だった。とにかく新しい。貸切なので思う存分濡れたものを干して広い床の上にテントをたてて寝た。快適だった。

 

 

11/21()

  低気圧が東に抜けて冬型完成。未明からかなり風が強く、良かった小屋の中で、なんて言って出発。この時は黒法師山まで行ければいいねなんて話していた。風こそ強いが昨日とは打って変わって天気良さそうなのでテンション上がる。

鋸山近くの尾根が細いところ

 

三ツ合分岐をすぎると尾根が細いところがあらわれるようになる。凍ってもなかったしロープを出すほどではないが天気が悪いと結構いやらしいと思う。すごい歩きやすいところ中心なのに急にこういったところも出てくる感じがこの山域特有なのか、新鮮だった。

その後は平和な道中心だったが踏み跡自体は薄いので、一回適当にトラバースしてたら、全然違う尾根を下りかけたので、最低限の気は張っておく必要がある。房小山が近づくと笹薮になる。薮とは言っても踏み跡自体は続いているので手でかき分けながら進むという感じ。完全に踏み跡がなくなるということはなかった。そして今回の山行のハイライト、本邦2000m最南端の看板が見えた。なんか響きがいい。こっから南は全部2000もないのかざっことか思ったが、看板のすぐ南の登山道から外れたところ多分2000mこえてんだよなー。

 

程なくしてバラ谷の頭につく。多分2張くらい張れる。黒法師がすぐ近くに見えて景色よし。ところがここからの笹薮の下りは後で地形図で見てもびっくりするくらい急で笹を手で掴みながら恐る恐る降るという感じだった。濡れてたらもうちょい怖いかもしれない。バラ谷のコルから水を汲みにいく。ちゃんと看板とテープがあってわかりやすい。結構すでに疲れてたのに意外と下るなあという感じ。枯れることはなさそう。

 

本邦2000m最南端
本邦2000m最南端
もうすでに9時間くらい歩いてるけど黒法師までは行きたいので、とりあえず笹を掻き分けて進む。なかなかしんどかったが1年の降矢がブランクを感じさせずしっかり歩けていてかなり心強い。黒法師岳に着いた時には割とヘトヘトだったので今回歩いた中で一番有名な場所だろうに写真撮り損ねた。幕営適地とのことだったが意外にもそれほど広くもなさそうだし日暮れまではもう少し時間があるので先に進むことに。日没直前に二つ山に着いて幕営した。テント適地という感じだった。11時間半行動となかなか長時間な行動だった。
バラ谷の頭

 

 

11/22()

この日はもう下るだけだったので気楽。朝露に足を濡らしながら元林道みたいなところを進む。ヘリポートはサッカーでもできそうな広さだった。前黒法師岳まで登るとあとはかなり歩かれていてたくさんの登山者とすれ違った。

 

林道に至って飛龍橋というところまでいくと急に観光地の様相を呈したので慌ててマスクをつけた。紅葉を今回の山行で期待してていたものの上部ではすでに落葉していたが、寸又峡ではまずまずきれいに紅葉が残っていた感じだった。このころには3度目のピークに向けて感染者数が増え始めていたものの、ゴートゥーキャンペインの影響もあってか老若男女たくさんいた。でもんなもの使わなくてもテント泊が一番安いのである。寸又峡温泉の看板で一応写真を撮り、汗を温泉で流して帰路に着いた。千頭周辺で食べようかと言っていたが混んでいたので静岡市内まで走らせて「川」というところで昼を食べ、帰京。結局近江にずっと運転は任せる形となった。電車使うと16000円とか往復でかかるらしいが今回1人あたり3000円と格安だった。車を出してくれた近江に盛大な感謝。このような状況なので泊まりの山行をたてるのも一苦労だが楽しく登れて大変良かったです。

寸又峡

 

2020年11月15日日曜日

20201115_マルチピッチ訓練(つづら岩)

2020年11月15日(日)マルチピッチ訓練 
メンバー:L畑中(4)、箱守(4)、林(3)、辻(3)、嘉村(2)、土田(2)(記録) 
 天候:晴れ 

 8:00千足 9:30つづら岩着 9:40登攀開始 15:45下山開始 16:45千足着 

 ・畑中 –辻(一般、つり上げ、右クラック) 
 ・箱守 – 嘉村(オケラ、左、右クラック) 
 ・林 –土田 (左、オケラ、一般)

  今年2回目のつづら岩。アプローチは前回来た8月末より数倍快適に感じた。やはりこの時期はつづら岩のベストシーズンのように感じられる。つづら岩に到着すると一般ルートを登ろうとしているパーティがいたので左ルートから登攀を始める。前回左ルートの1p目だけリードをしていなかったので今回はリードをすることにした。いざやってみると最初のところが案外悪く結構怖かった。このルートはつるべ方式で登ったので2p目はフォローで登った。2p目は大したこともなく終了。今回は登攀しているパーティがかなり多かったので懸垂下降はせずに歩いて降った。

左ルート
  次に我々のパーティはおけらルートを登ることにした。今年の8月に来た時はハチの巣がありそうという理由で登らなかった。1p目を私がリードした。このピッチはボルトがないのですべてカムでプロテクションをとった。その後穴を抜けるがかなり狭く抜けるのに苦労した。このピッチではロープの流れが大変悪くなりロープアップが非常に大変であった。2p目は先輩にリードしてもらった。一瞬で終わるピッチだった。

おけらルート
  次に一般ルートが登れそうだということでそこを登ることにした。1p目を私がリードした。前回ここをリードしたことがあったので特に何もなく終了した。2p目を先輩にリードしてもらう。途中で3段ハングルートを登るパーティと交差してしまったため少し待つ時間があった。このルートの核心はおそらく最後の最後のところである。私はフォローで登ったが1回滑りそうになって焦った。前回来た時によく自分がリードでいけたものだと思った。この時箱守・嘉村パーティが右クラックルートを登っていた。上部がランナウトしていて怖そうだった。  なんだかんだしているうちにいい時間になったので下山した。すべてのパーティが3ルート登ることができたのはよかった。懸垂の練習ができなったのが残念であった。
右クラック

2020年11月14日土曜日

20201114_マルチピッチ訓練

 

20201114_マルチピッチ訓練

20201114(土)マルチピッチ訓練

メンバー:饗場(4)、近江(4)、縄(4)、新垣(3)、岡本(2)、松坂(2)、降矢(1)(記録)

天候:晴れ

 

8:10千足バス停~9:20つづら岩~9:45登攀開始~16:30下山開始~1750本宿役場前バス停

 

・新垣 - 松坂(一般ルート、左ルート)

・縄 – 岡本(オケラルート、一般ルート)

・近江 - 饗場 - 降矢(左ルート、オケラルート)

 

天気が良く暖かい日で、登攀の途中で止まって待っていても汗ばむほどであった。

私はクライミングの経験がなく、うまく登れないのはもちろん、ロープや登攀具の操作もわからず、学ぶことの多い訓練であった。  

初めの左ルートでは序盤から苦戦した。何度か落ちてロープに吊ってもらった。先輩方はすいすいのぼっていた。アドバイスをたくさん頂きながらなんとか進んでいった。上から懸垂で降りるのもかなり不安だった。ロープや器具の仕組みや扱いを再度説明して頂き、準備をした。いったん降り始めてしまうとそれほどの恐怖はなく、降りるのは速くて楽だなと感じた。

次のオケラルートでは自分がカムを押し込んでしまいあわや回収不能になるかというところだった。反省したい。このルートでは穴をくぐるのが新鮮だった。つっかえて大変だったが落ちにくそうな分かえって安心な気もした。近江さんは荷物を持ってのぼっていて大変そうだった。上についてから、取れなくなったカムの件で近江さんが歩きで下に向かってしまい、自分ひとりで懸垂下降のセットをすることになった。が、正直かなり不安で、結局下から松坂さんに走って確認に来て頂いた。

帰りが結構遅くなり、ヘッドライトをつけての下山となった。私は山道を歩くのもかなり久しぶりであったが、転んだり大きく後れたりすることがなくて良かった。