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2018年12月30日日曜日

2018/12/30-1/1 霞沢岳南尾根(年越し)

2018 12/30-1/1
霞沢岳南尾根
メンバー:L縄、近江、箱守

12/30 曇り
7:50 松本バスターミナル=9:00沢渡 9:3010:00霞沢発電所下〜11:30 霞沢発電所上〜16:00 標高2140m付近(幕営)

前日の12/2920時過ぎに新宿から松本行きのバスに乗り、松本駅構内のデッドスペースでマットとシュラフを敷いてステビバした。翌日最初の高山方面行きのバスに乗り、沢渡で降車する。支度して出発。霞沢岳南尾根の取り付きは、沢渡駐車場の裏にある鉄塔方向への踏み跡から入る(これが末端から)ものと霞沢発電所から送水管の脇を登るものがあるが、今回は登りは発電所から入り、下りで末端まで行くことにした。
発電所横の取り付き
発電所の登りは1時間半ほどつづら折りを登る。途中金網が出ている部分があり、数センチ積もった雪で何度も滑った。発電所の上に出ると、なだらかな尾根となり、最初は薄い雪を踏みしめながらサクサク進む。2000m付近まで上がってくると、年末寒波で数日前まで降り積もった新雪が深くなり始め、ラッセルとなった。吹き溜まりでは腰上まで埋まる具合だった。大きな倒木もあり、進むのに難儀しつつあった頃、2140m付近で平らな幕営適地があったのでさらに先に進むか迷ったが幕営することにした。
大きな倒木
夕飯は肉たっぷりのペミカンカレー。美味しかった。


12/31 晴れ
6:00 出発
11:00 2553m
12:00 2460m付近のコルまで進み撤退決定
15:15 幕営地

大晦日。天気は良く、風も穏やかな絶好のアタック日和だった。日の出の30分ほど前に出発。始めからワカンをつけ、先頭を三人で交代しながら進む。雪を纏った白い樹々の間から差し込む朱色の朝日が美しい。きっとモルゲンロートの中を歩いていたのだろう。幸運なことにダイヤモンドダストも見ることができた。
モルゲンロートの中をラッセル
順調に進んでいるように思えたが、雪が深く、地図と照らし合わせると思ったほど進んでおらず焦ってくる。
2350m2400付近に細いピークがあることが地形図でもわかるが、これらの場所は想像以上に細く、稜線上には一本の松の木を回り込むようにして歩くしか進む道がなく、ワカンで突破したがかなり緊張した。下りの際はワカンを外して通過したがその時はそれほど緊張しなかった。また、その先に非常に急な斜面があり、大量の新雪が積もっていたためか幾度ラッセルで雪を踏み固めようとしても下に滑ってしまいなかなか上がれない場所があった。木の根を掘り出して掴んだり、草を掴んでなんとか上がった。そこから少し登ると、急な沢地形の上部をトラバースする箇所があり緊張した。その後はなだらかになり、雪が多くなってラッセルが一段と辛くなったところで2553m峰につくと、視界が一気に開けて霞沢岳の姿がはっきり見える。だがここについた時点で11時で、タイムリミットが近くなっていた。2553m峰から先へ進むと、今度はハイマツ帯の踏み抜き地獄が始まった。早く進みたい気持ちとは裏腹に、足を取られてなかなか前へ進まない。2460mのコル付近まで1時間もかかってしまった。ここで当初のタイムリミットとしていた12時になり、メンバーで今後を話し合う。天候は持ちそうであり、帰りはトレースをたどれば良いので道迷いの心配もなかったのだが、ヘッドライトで2350m2400mのような細い峰を通過するのはリスクが大きそうであることや、霞沢岳までも見た目以上に時間がかかりそうだということで撤退を決めた。3人で霞沢岳をバックに写真を撮る。帰りはトレースを辿って幕営地には15時すぎに到着した。登りで苦労したところは下りではほとんど問題なかった。
霞沢岳は遠かった…

登頂こそ果たせなかったものの、天気は良く楽しい1日だった。
この日の夜は大晦日ということで夕飯は豪華であった。メンバーの希望ですき焼きを初めて山で食べる。しかも生卵つき!揚げ豆腐、ちょっといい肉、しらたき、白菜とボリューム満点でとても幸せな気持ちになった。その後シュラフに潜ってラジオをつけるとちょうど紅白歌合戦が賑やかに始まっていた。今までの大晦日とは違った幸せを感じていると、疲れが溜まっていたのか、楽しみにしていた歌手やアイドルを聞き逃し、年越しの瞬間も寝てしまっていた。(他の2人は起きていて私とも会話していたらしいが全く記憶にないこうして年は暮れて行く…
SUKIYAKI 美味い!


1/1 晴れのち曇り
7:20 撤収・出発
9:30 霞沢発電所上
10:40 沢渡

この日は沢渡に下山するだけだったので、ゆっくり準備する。朝飯を食べて撤収を始めるとちょうど木々の間から初日の出が上ってくるのが見えた。この日は朝から快晴で、とても朗らかな気持ちで新年を迎えることができた。
初日の出。良い一年になりますように。
天気の良い日は下山も楽しい
出発から2時間ほどで霞沢発電所上に着くと、空が曇り始めていた。午後から天気は崩れるらしい。発電所からは、上りに使った送水管の脇ではなく、末端まで降りることにした。最初は巡視路のような明瞭な踏み跡がありそれをたどるが、途中でそれを追いすぎて変な方向に進んでしまい、道をロストしたが登り返して尾根に復帰することができた。少しわかりにくいので下降の際は注意が必要だった。大きな鉄塔まで降りると沢渡駐車場の裏にすぐに出て、下山は完了。バス停から10分ほど歩いたところにある、さわんど温泉の梓湖畔の湯に入ってスッキリしたのち、バスで松本まで帰った。登頂はできなかったが、楽しい山行だった。近江はこれで前年度の11月に続き2回連続霞沢岳を敗退したことになり、3月に三度目の正直を目指したが…?

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