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2022年7月2日土曜日

20220702_北岳バットレス

 北岳バットレスBガリー大滝〜第四尾根(途中敗退)

 

メンバー:土田(4)、降矢(3)

 

7/2 ()

 

11:30 広河原着

14:00 白根御池小屋着

16:00 取り付き偵察

17:10 バットレス沢

18:00 白根御池小屋

 

 

北岳バットレスに行く計画がこの日程で持ち上がった時は7月上旬という時期はまだ梅雨時であることが予想され、何度かの延期を覚悟していたが、驚くことに計画の1週間前に梅雨明けが発表され関東周辺は大変な猛暑に見舞われていた。梅雨明けの1週間〜10日程度は高気圧の影響で安定した天気になることが多く、実際この時もそのような気圧配置であったのでなんとか延期せずに計画が実施できそうだと胸を躍らせていた。直前の天気予報では午後のにわか雨があるものの概ね晴れであったので当初の日程で実施することになった。

 

9時前に甲府駅につき、バスターミナルに向かうと既に長蛇の列が形成されており皆登山の装いをしていた。しかし幸いなことに広河原行きのバスは3台でやってきたので全員着席することができていた。2時間ほどの乗車を経て11時過ぎに広河原に到着。準備をして11時半に出発。暑いので30分ほど歩いて休憩していた時に雨が降り始めた。どうせにわか雨だろと思いとりあえず小屋まで歩き続ける。久しぶりの山行でペースが上がらないが14時に白根御池小屋に到着。雨が小康状態のうちにテントを張ってしまってさっさと中に入って休憩。しばらくすると雨が本降りになる。15時半過ぎから雨が弱まり、大樺沢の雪渓の状態を見ておきたかったので16時にテントから出て取り付きまでの道程を見に行く。二股のすぐ先に雪溪を横断する箇所があったが明らかに踏み跡のような箇所で雪渓が薄くなっており雪渓がまだ残っていそうな上部を通過することで凌いだ。そこから先はバットレス沢の出合まで雪渓右側の夏道を辿ることで容易に到達することができた。この時1710分。時間的にもここで引き返すことにする。1時間弱で小屋に戻り晴れていたので屋外で炊事をする。この時が本山行の中で最も晴れていた。また屋外で炊事を行っていたために、かなり虫に刺された。翌日に備えこの日は早めに就寝。



右上がバットレス沢目印の大岩


 

7/3 ()

 

2:50 出発

5:00 Bガリー大滝取り付き

5:20 Bガリー大滝終了点

6:00 引き返す

10:00 白根御池小屋着

10:40 白根御池小屋出発

13:00 広河原

 

 

某山岳系気象サイトでは午後から天気が崩れる予報であったので、早めに山頂に抜けるために2時に起床して250分に出発する。バットレス沢のところまでは前日と同じところを辿る。その先はバットレス沢とC沢の中間陵にある踏み跡を丁寧に辿って行けば正面にBガリー大滝が見えてくる。短い梅雨ということもありBガリー大滝取り付きには雪渓が残っており、斜度もそれなりに急で、怖かったのでアイゼンを装着して取り付きに接近する。しかしながら取り付き直下はシュルンドが開いており危険であったので少し左側の雪渓が厚そうな箇所から飛び移りBガリー大滝へと取り付いた。この時、空は晴れていたが雨が降り始めた。あまりにも空が晴れていたので一時的な雨だと思ってしまった。振り返ればこの時電波が入ったのでしっかりと気象状況を確認しておくべきであった。この時の雨により若干岩が濡れてしまってはいたものの、ロープを出さなくても登れそうであったので登山靴のままでロープを出さずにBガリー大滝を登り始める。岩が濡れていて若干怖いが特に問題なく登ることができる。しばらくしてBガリー大滝の終了点である広いテラスに到着する。相変わらず小雨が降っている。テラスから一段上がった場所の正面の岩場の左側にフィックスロープが張ってありそれを目標に進む。さらに上がるとフィックスを潜るような踏み跡があるのでそれを辿る。ここからさらに踏み跡を辿ればCガリーに出て、Cガリーを横断してヒドゥンスラブに取り付くことになるが、ここで雨が本降りになってきたので、一旦気象情報を確認するとこの日はもう雨が止む見込みがないことを知る。それ故にここで引き返すことにする。



大樺沢上部






Bガリー取り付きから下を眺める






左上が取り付き




Bガリー大滝を登る




同じルートを引き返すことによってエスケープすることにする。フィックスが張ってある箇所は急斜でクライムダウンするのが怖かったので壁向かって右側の草付きを降りた。この場所から後続パーティが見えたが、我々と同様に引き返しているようであった。そこから少し降ってBガリー大滝の終了点に至る。ここからは懸垂で降りることにする。しかしながら懸垂用の支点は見当たらなかったので残置されているハーケンに捨て縄をかけて懸垂用の支点を作成した。1回目の懸垂下降は45mほど降りて、取り付き一段上のテラスまで降りた。2回目も捨て縄で懸垂支点を作り、雪渓がなくなるところまでロープの長さ目一杯懸垂下降した。懸垂を終え、ロープをしまって来た道を引き返す。雨で地面が濡れているので歩きにくい。小一時間程度で大樺沢まで降りる。そこからは雪渓を途中まで降りて、登山道に合流。10時過ぎに白根御池小屋に到着したが雨がやや強く降っている。小屋の軒先に避難して雨の中テントを片付けて、1040分くらいに出発。1時間くらいで下山できるかなと考えていたが途中休憩で駄弁りすぎたのと足元が滑ったことから、広河原に到着したのは13時であった。広河原にはつい先日オープンしたばかりの小屋があり、有料でシャワーが浴びられるとのことであったのでシャワーを浴びることにした。シャワー後に山荘でご飯を食べ、バスにて甲府駅まで向かった。このバスは大盛況で、座れない人も結構居たので、座りたければ早めに並ぶ必要があるのかもしれない。結局広河原を出発する時も雨は強かった。





 

今回は天気に恵まれず途中撤退という結果になってしまった。実際に行ってみて気づいたが、我々が行った時期は最も雪渓が微妙な時期だったのかもしれない。梅雨が短かったという影響もあるかもしれないが、二俣すぐ先に雪渓を横断する箇所の雪渓状態があまり良くなかった(踏み跡と見られる場所は乗ると崩れそうなほど薄かった)。またBガリー大滝取り付きにも雪渓は残っており、一応取り付くことは可能であったが、もう少しシュルンドが開いていたら取り付きが思わぬ悪場になっていたかもしれない。ともあれ、是非とも9月頃にリベンジしてみたい。

 


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