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2025年4月1日火曜日

20250331-0401_赤岳登攀

 20250331-0401_赤岳登攀

メンバー:沼田(3L)、鈴木(1)、落合(1記録)
day1
0500
美濃戸口
0640
南沢小滝 0740
0830
行者小屋
1000
赤岳主稜取り付き
1440
赤岳
1540
行者小屋
1640
南沢小滝

 

Day2
0600
アイスクライミング開始
1220
南沢小滝発
1330
美濃戸口

 

記録
day1
天気:曇り雪
初日は落合のアルパインでのリード経験のために赤岳主稜に行った。1月に赤岳主稜に行った時はフォローだったが、先輩が上部岩壁基部で難しい所に突っ込んでそこで自分は落ちたので落ちるイメージしかなくてまあまあ不安だった。途中で南沢小滝のあたりにテントを張ってから行者小屋に行った。行者小屋で水汲み用ボトルをデポして文三郎道を登って赤岳沢のトラバースをする。赤岳沢のトラバースは雪がよく締まっていた。我々の前に外国人パーティーがいたのでトラバースの途中のハンガーが打ってある所で少し待った。1ピッチ目のチョックストーンの下は雪が詰まっていた。何ピッチやったか忘れたが、おっかない目に遭うことなく終えられてよかった。しかし、支点構築や中間支点取りが遅かったり、中間支点が悪くロープが屈曲したり、フォローのことを考えた中間支点取りをしなかったり、ロープの仕分けが適当で次のリードのビレイを大変にしたりと課題だらけだった。よって時間も掛かってしまった。1人だけ薄着で凍えてた沼田さんはリードを交代してさっさと終わらせたかっただろうが、最後までリードをさせてもらったことで自分に出来ていないことへの理解が深まったので感謝。夕飯は鈴木の担当だったが時間がなくてペミカンを作れないとのことだったので何を持ってきてくれるのか楽しみにしていたら超美味しい豪華お手製チーズハンバーグだった。ペミカンのほうが作るの早くね?

 

day2
天気:雪
2日目は南沢小滝でアイスクライミングの練習を行った。落合は講習会で緩傾斜のアイスを1度、鈴木は初のアイスクライミングだったので太刀打ちできないことは目に見えていたが、その通りだった。沼田さんがトップロープを掛けてそれで練習した。ノーテンで上まで行けたのも1回だけで、あとは落ちまくった。腕がパンプするとアックスの振りが弱くなりアックスが不意に外れてしまう。すると氷に刺さったアイゼンの爪を起点に体が後ろに回転しようとするので足まで外れて落ちる。落ちたうちの半分くらいはこんな感じだった。それにしても沼田さんは安定していて凄い。メンバーの予定で午前中で切り上げて帰った。アイスクライミングができないと行けないような場所もあるわけで、アイスクライミングの上達は必須であり、そうするにはとにかくアイスクライミングをやるしかないので来シーズンは安定して登れるレベルまで達せられるよう打ち込みたい。

2025年3月15日土曜日

笹倉温泉-新潟焼山 BC skiing

     20250315_笹倉温泉-新潟焼山 BC skiing

メンバー:沼田(3,L,記録),縄(OB),降矢(OB)
天気:晴れのち曇り
ヤマレコ

0600 start 駐車場
0639 第一ゲート
1101 大曲
1345 滑走開始
1419 大曲
1545 第一ゲート
1605 駐車場

 コース状況:クラストして雪面はガリガリ.標高によってはツボ足でも沈まないので,スキーを履いて歩くよりも早くて楽だった.
1400 m以上は部分的に10 cmくらいやわらかい

 2月に計画していたが悪天候予報で見送りにした新潟焼山.計画では昼闇山を回って北側斜面を滑走するつもりだったが,雪がガリガリで楽しくなさそうなので新潟焼山の山頂を目指すのに変更.雪が降り始めたのと,寝不足で登りがしんどい(立ちながら寝れるくらい眠い)ので,途中でやめて滑走開始した.そこから数100 mくらいは楽しめたが,ガリガリにクラストしてからは起伏に引っ掛かり何回もこけた.スキーに変えてもガリガリ過ぎて制動できず苦労した.スプリットボードの利点を生かして,斜度や雪面の状況によってスノボとスキーを何度も入れ換えたが,その分時間はかかるしスキー単体の仲間を待たせてしまった.


斜度がきついので,担いでツボ足で登った.登り過ぎたが眺めがよい

焼山はまだ遠い

最後の詰めも斜度がきつい

こっから滑走開始

 今回の新発見は,足をバインディングから外してスノボの上にまたがって座ることでソリとして活躍もできたこと.ストックで上手く漕げば歩くよりも早い.斜度があればまるでボブスレーのように遊べる.これは楽しいぞ.

2025年3月2日日曜日

20250228-0302_冬合宿第2弾 (鹿島槍ヶ岳天狗尾根)

20250228-0302_もう春だけど冬合宿第2弾  (鹿島槍ヶ岳天狗尾根)
メンバー:尾高(OB, L)、沼田(3)、落合(1)

天候:
day 1 快晴,曇り,雪
day 2 快晴
day 3 強風,雪,標高下がると雨
 日中の気温は始終プラス気温.日の出前は氷点下だったかもだが,出発時にはもうセ氏0度以上.アイゼン,ワカンへの着雪が著しく,雪団子になって不快.もはや厳冬期は終わり,春の予感を感じた.緩傾斜のところではツボ足の方が楽に登れた.

ヤマレコ https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7863585.html

コースタイム
1日目
0640 鹿島槍スキー場大谷原駐車場
0825 荒沢出会い
1640 幕営地(天狗の鼻手前 , 標高2250m)

2日目
0605 出発
1400 鹿島槍ヶ岳北峰
1500    鹿島槍ヶ岳南峰
1630 冷池山荘

3日目
0610 出発
0750 高千穂平
0945 鹿島槍スキー場大谷原駐車場


記録
1日目 (落合)

出発直前にスノーバーがないことが発覚し部室に寄ったため出発が1時間半遅れる。なんと落合が4本持っていたのをすっぽかしていた。大失態。それでも明るくなってちょっとしたあたりで大谷原を出発することができた。林道を進み川に出ると鹿島槍ヶ岳が格好いい。目的の天狗尾根は東尾根の影で天狗の鼻しか見えなかった。トレースと別れて石渡り渡渉をして大川沢の河原沿いに歩いて少ししたあたりでワカンを履いた。そのまま左岸を進み続けたら橋が出てきたので対岸に渡って少しトラバースをすると荒沢出会いに着く。この時点でまだ8時半、予想より遥かに早い。荒沢出会いに伸びる尾根は下部が岩壁になっていたので荒沢を50 m程進んだところから斜面を登ってその尾根に出た。この斜面の登りで沼田さんのワカンが壊れたが、そのおかげで今回のような雪団子との格闘になる雪質ではワカンよりツボ足の方が歩きやすいことが発覚したためオーライ。

取り付きの斜面
斜度が全く伝わらないのは写真を撮るのが下手くそだからなのだろうか
その後、1時間で標高300 m稼ぐペースで進んでいることが分かったので、まだ第一クーロワールにすら達していないが翌日下山のムードになって高揚した。斜度が急になってきたあたりでアイゼンを履いた。その直後、先頭の尾高さんが「死にかけた〜」と言うので何だと思ったらクレバスが口を開けていた。
クレバス
稜線上はクレバスだらけだったので一旦右側の斜面をトラバースしてから稜線に復帰することになったがこちらの斜面も酷く、広く口を開けたクレバスがあったりクレバスの上に雪が積もったりしていた。更に尾高さんがワッフ音が聞こえると言うわでヒヤヒヤした。そんななのでここから先はコンテで進んだ。まずは斜面のトラバースだが、ここで尾高さんと落合はヒドゥンクレバスに落ちた。深さは落ちたら死ぬようなものではなく、落ちても怪我をするか笑われる程度だ。
クレバスに注意しながらトラバース
尾根に復帰してからは雪庇に気をつけながら進む。落合は雪山1年目なのでこの大きさの雪庇は初めてだった。その後、第一クーロワールを通過すると第二クーロワールが見えるが、上部がクラックだらけで嫌らしく見えた。
第1クーロワール
真ん中が第2クーロワール
第二クーロワールを登り切った後の雪壁で今日はやりきった感覚になったのでテントを張ることにした。
テント場手前でヒドゥンクラックに落ちたことも今日はやり切った感に拍車をかけた
テント場はセラックみたいな巨大雪庇の真下の広いクラックの中に雪を流し込んで作ったもので、大分イッていた(先輩たちからしたら通常運転かもしれないが)。夕飯のペミカンを作りすぎたと思っていたがこの日の行動量からすればちょうどよかった。新歓に向けた動画をいくつか撮ったがカメラを回される度にTUSAC最高という言葉しか出てこないくらい何も考えられなくなっていた。


2日目 (落合)

なんか昨日よりテント場のクラックの幅が30cmくらい広がっている。翌日からしばらく天気が荒れる予報だったのでこの日中の下山を誓い合って出発する。え?、1週間分の荷物を持ってきているのに。この時のプランは昼前に鹿島槍ヶ岳北峰に着き、日暮れまでに赤岩尾根上部を越えてヘッデン下山するというものだった。

斜面をひと登りすると天狗の鼻に出る。左右に快晴の後立山連峰が広がり、久しぶりに山の景色に感動した。

天狗の鼻



東尾根と爺ヶ岳
新入生の皆さん、この景色に感動できるのはスキー山岳部だけ! 待ってます

そこから上部岩壁まではマンモス雪庇に注意したり雪壁ばかりなのだが、落合はこの斜度の雪壁が初めてで苦戦した。


上部岩壁はロープを2ビッチ出して通過した。1ピッチ目は雪を剥がすと岩が出てくるルンゼを詰める。2ピッチ目は岩を這い上がって乘っ越す。
ビレイ中、雪崩の音が聞こえてきて、尾高さんは雪崩が見えると言っていたが落合には見えなかった。最近目が悪くて困っている。

この奥が上部岩壁

岩壁を越えたら後は鹿島槍ヶ岳北峰までなだらかな稜線歩きだ。北峰に着くと南峰が遠すぎて萎えた。絶対にそんなことはないが南峰が五龍岳と同じくらいの距離に見えた。ここからは新しめのトレースがあった。南峰では北方稜線がよく見える。黒部川を挟んだ剣岳が格好いい。八ツ峰がいい。この時点で3時、とりあえず冷池山荘まで爆速で下ることにした。

山頂
後ろは剣岳
冷池山荘手前でこの後どうするか話し合ったが、皆天気がいい今日中に高千穂平くらいまでは降りたほうがいいと分かっているのに気が向かなさすぎて結局冷池山荘に泊まることにした。翌日下山がほぼ確定したことでやっと安心することができ、山荘から見える爺ヶ岳を堪能できた。



3日目 (沼田)
 day 1の時点で1泊2日で下山する意気込みになっていたが,day 2で山頂に着いた時刻が14:00と想定より遅く,何より皆の疲労度が結構高いので,冬期小屋があるなら悪天候でも面倒ではないとの結論で2泊目を迎えた.小屋の中でテント泊はやはり快適だ.ありがたい.
day 3の赤岩尾根へのアプローチは夏道を辿って斜面トラバースを選択したが,雪崩リスクはそれほど高くないからよいものの,斜度は急で結構緊張感があった.トラバースをしつつ地形図と位置情報を頼りに赤岩尾根取りつきを慎重に確認.無事尾根にたどり着いたときの安心感は大きい.しばらく尾根を歩くと先頭の尾高がライチョウを発見.近づいても逃げないのでよく観察できる.かわいい.尾根をとっとと下って標高を下げていくと雪が霙に,霙が雨に変わっていった.気温が高いことを見越してハードシェルをレインウェアに変えたのが功を奏した.下山時もアイゼンが雪団子になってかなり煩わしいが,日程短縮で行程を完遂できたのは達成感がある.最近の山行は敗退や中止がいくつかあったので,結構嬉しい.

出発時,翌朝は風が強いが視界はそれほど悪くない




赤岩尾根へのトラバースは結構急


余談.地形図に書いてある情報からすると,天狗尾根というと天狗ノ鼻から北に延びる尾根のことになるのではと思うが,慣例的に今回のルートが天狗尾根と呼ばれているのか.今回のルートは東天狗尾根などと呼称したほうが正確なのでは?と思うが今更定着しなさそう...
天狗の鼻の少し先から
右が登ってきた通称天狗尾根で左が地形図の天狗尾根


2025年2月19日水曜日

20250219-22_奥秩父主脈縦走

 20250219-22_奥秩父主脈縦走

メンバー:河本(2、L)、落合(1)

鹿島槍天狗尾根を控えていて、家にいてもソワソワするだけなので奥秩父主脈縦走に行ってきました。従ってるんるん散歩気分で行ったのですが、ちょっと頑張っちゃいました。


2/19(1日目)

記録:落合

天気:晴れ(午後からちらほら雪)

0830 鴨沢

1050 七ツ石小屋

1250 雲取山

1545 幕営地(三ツ山の奥1960m地点)


奥多摩駅で河本さんと落ち合って鴨沢までバスで行きそこから入山する。歩き出して数分で運動靴を持ってこなかったことを後悔する。靴ずれが痛い。痛いし、それを和らげようとして変な歩き方をして疲れるしでペースが上がらない。私の忍耐力では1時間が限界だったのでそのくらいで河本さんに止まってもらって処置をする。寒い中すみませんでした。その後も靴ずれは悪化の一途を辿りペースが上がらない。結局、この山行で私が得たものといえば専ら靴ずれと戦う力だろう。尤も、得るべきものは靴擦れしない力なのだが。雪のない所に冬靴で行ってはいけなかった。微妙な時期の平日にもかかわらず雲取山の近くに来るとちょこちょこ人がいる。雪もほとんどなく、ピッケルにシャベル、ヘルメットなんかを外付けしているのは我々だけなので場違い感が半端なかった。雲取山から少し雪が出てくる。雲取山からの下りはアイスバーンとなっていたのでアイゼンを装着したが直ぐに雪はなくなり無用となったので脱いだ。だが、時々アイスバーンが出てきてはヒヤヒヤした。鹿が多い。鹿さんは容赦なく道に落とし物をするのでアイスバーンよりも神経を使った。中々幕営適地がなかったが、日が山の影に隠れたあたりで最適地が現れたので少し早いが今日はここまでとした。



2/20(2日目)

記録:落合

天気:晴れ

0620  出発

0915  将監峠

1520  古礼山

1555  水晶山

1625  幕営地(水晶山と雁坂峠の間1990m地点)


将監峠まではずっとトラバース時々アイスバーン。段々雪が多くなる。本当にずっと変わり映えのないトラバースなので飽きてきたあたりで将監峠に着いた。将監峠からは左手に富士山を望みながら笹原の中を歩けて気持ちがいい。唐松尾山の登りで落合が緩んでいると思って踏んだ雪がアイスバーンでそのまま5mくらい滑落したが笹を掴んだら止まった。重い荷物を持って登り返すのがラッセルより面倒くさかった。ラッセル頑張ったら笠取山に行きたくなくなったので巻いてしまった。弱い。雁峠に着いたら雲取山17kmの看板があったがそんなに歩いた気はしなかった。古礼山は夏に沢登りで来た時はガスに巻かれていたが、今回は絶景が広がっていてとても良かった。ここでワカンを履いたが、絶対にもっと早く履くべきだった。水晶山は開けていて快適なテント場になりそうだったがよく研ぎ澄ませてみると風がある。少し下ったら無風の場所があるような気がしたので雁坂峠に向かって適地を探すことにしたら結構良い場所があったのでそこに張ったが雪がゴミだらけだったのが残念。


2/21(3日目)
記録:河本
天気:晴れ
幕営地6:30
雁坂嶺7:30
甲武信ヶ岳13:00
国師のタル16:00

この日の朝は予報によると甲武信ヶ岳で-22度になることになっており、幕営地でも-20度近くあったと思われ、甚だ寒かった。ワカンを履いて幕営地を出るとすぐに立ち枯れた木が並ぶエリアに入る。木々の隙間から見える富士山と雪を纏った奥秩父の山の景色がとても綺麗だった。それからしばらく下ると甲府盆地と秩父を結ぶ秩父往還の最高地点である雁坂峠に着く。雁坂トンネルのない昔は絹の輸送に使われ、なんとこの峠を越える登山道が国道に指定されていたのだから驚きである。この道はそこそこ険しく、冬は12本爪アイゼンがないと難しいのではないだろうか。峠からは登り基調になり、雁坂嶺、破風山などのピークをいくつか越えていく。稜線上は低木が多く、私はストックのキャップを引っかけて紛失してしまった。破風山からは花崗岩の混じった急坂を軽快に下っていくと煙突が印象的な破風山避難小屋に着く。中に入ってみると薪ストーブと薪が置かれており、小屋も広くいつか泊まりに来たい思った。そこからさらに甲武信ヶ岳に向けて登っていき、最中雪のラッセルに苦しんでいたところ木賊山を巻くところからトレースがあり、ありがたく使わせてもらった。甲武信ヶ岳の山頂は南アルプスや八ヶ岳、北アルプスっぽいものまで見えた。甲武信ヶ岳から下り、毛木平への分岐を過ぎても古いトレースが残っており、順調に歩き進めることができ、国師のタルに広い適地があったのでそこにて幕営することにした。5日間の予定だったが、この調子だと明日下山できそうで気分が高揚した。この日は手汗がひどく途中からゴム手袋を使ったVB法を試したのだが、かなり良かった。


2/22(4日目)
記録:河本
天気:曇り時々雪
幕営地5:00
国師ヶ岳7:30
大弛峠8:00
金峰山11:00
瑞牆山荘13:40
増富温泉郷バス停15:20

この日の朝も非常に寒くあまり寝られなかった。この山行中、寒波が来ておりずっと冬型の気圧配置が続いており、概ね天気は良いものの寒かった。国師のタルからは国師ヶ岳までの登りは風の影響かトレースが薄く、膝下くらいの微妙なラッセルが続き、連日の長時間行動もあってかかなり疲れた。国師ヶ岳を過ぎたくらいから霧が出始め、時々雪がパラついた。大弛峠までの下りは木道の階段に雪が積もって歩きづらい。大弛峠からはアップダウンが続くがここが一番トレースが薄く、朝日岳への登りがかなりしんどい。鉄山を越えると樹林帯を抜けしばらく進むと金峰山に到着した。雲取山からここまで雪の中つなげられ、また今日の最終バスに間に合いそうなのもあって嬉しい。金峰山からははっきりしたトレースがあるので、ワカンからアイゼンに履き替え、時々アイスバーンに難儀しながもペースは順調に瑞牆山荘に降り、長い車道歩きを経て増富温泉郷に下山した。17時の最終バスで韮崎駅に行き、普通列車で帰京した。

2025年2月15日土曜日

20250211-15_冬合宿第1弾(空木岳・南駒ヶ岳)

20250211-15_冬合宿(空木岳・南駒ヶ岳)

 メンバー:沼田(3・L)、河本(2)、落合(1)、鈴木(1)

 天気:
2/11:快晴
2/12:快晴
2/13:快晴、風強し
2/14:快晴
2/15:快晴

 行動:
2/11
0740 登山口駐車場
0920 タカウチ場
1010 池山小屋分岐
1130 マセナギ
1900 幕営地(2282m)

2/12
0730 ヨナ沢の頭
1000 駒石
1100 空木駒峰ヒュッテ

2/13
終日、駒峰ヒュッテで停滞

2/14 南駒ヶ岳,仙涯嶺 アタック日
0616 出発
0622 空木岳
0800 赤椰岳
0908 南駒ヶ岳
1101 南駒ヶ岳
1347 空木岳
1453 空木駒峰ヒュッテ

2/15
0500 駒峰ヒュッテ発
0740 ヨナ沢の頭
1400 マセナギ
1700 駒ヶ根高原スキー場

 記録:

2/11(落合) 出発直前に部室で共装振り分けをしたため、出発時刻30分オーバー。それ故に日の出と同時に登り始める予定だったのだが、登り始めたときには太陽がガンギマリして暑かった。先週末に最強寒波が来たお陰か登山口から雪が積もっておりラッセルの予感がプンプンだったがしばらくはガチガチに踏まれていた。


しばらく歩くと尾根が細くなってくるのだがそこにスキーのトレースがあるのが意味わからない。滑るわけではなくシールを着けてスキー板を履いて歩いていただけだとしても意味分からない。豪快なスキーヤーには敬意しかないのだが、そのような方はフカフカ雪を好むようで、スキーのトレースに目をくらませてメスメダカを追うオスメダカのようにスキー跡を追いかけると一瞬で埋まってしまい振られてしまう。何も考えずにラッセルしているのでそんなムーブを数回繰り返す。大地獄・小地獄の岩場は鎖を使えた。鎖が完全に埋まっていたら緊張したと思う。直ぐに池山尾根の核心に着く。夏道をトラバースして比較的緩い尾根を突き上げるか、急峻な尾根を突き上げて途中からルンゼを詰めるかが候補にあったが後者を選択した。ルンゼに入る手前でロープを出す。2ピッチ出して核心を通過した頃には日が暮れていたので終了点近くの細い尾根にテントを張った。

ロープを出したルンゼ

2/12(河本) 午後から低気圧により天気が悪くなる予報だったのでこの日は駒峰ヒュッテまで進むことになり、前日の疲れから出発を遅め、7:30に出発した。ヨナ沢の頭より先は危険箇所はなく、踏み抜きに苦労しながらラッセルを続けると空木平への分岐あたりから樹林帯を抜けて視界が開ける。この日はスタートからアイゼンとワカンを併用していたのだがアイゼンの刃によりワカンのベルトが切れかかっているのに気づき、ワカンを外した。ワカンは私のアイゼンとは併用しない方がよさそうだ。雪景色の綺麗な稜線を進むと駒石という大きな岩がある。時間があったのであるメンバーがこの岩に登っていた。どうやらアイゼンをはいている状態でも登れるらしい。駒石を過ぎ程なくして駒峰ヒュッテに到着した。小屋は大扉は凍り付いて開かないのでそれに取り付けられた小扉を氷をわりながら開けて中に入るとちょうど4人が入れそうな位の広さの部屋だった。小屋内にテントを張りその後は水作りをしたり、空木岳に電波を拾いに行ったりして過ごした。小屋内は暗いが、風を防げてよかった。


2/13(鈴木) この日は暴風のため一日中駒峰ヒュッテで過ごした。前日に停滞を決めたため、17時くらいには消灯したにも関わらず、起床して朝ごはんを作り始めたのは10時過ぎだった。(お互い、いつになったら起きるんだろうと様子を探りながらシュラフにくるまっていた感じではある。)朝ごはんの棒ラーメンは水を少なくしてしまったので、あまり美味しくなかった。鈴木は長い就寝時間の中で棒ラーメンのことを考えすぎてしまい、棒ラーメン恐怖症になってしまった。入部した頃は美味しいじゃないかと思っていた棒ラーメンも、飽きるとおっしゃっていた意味をこの日唐突に実感したのだった。前々からの課題である山での食事の改善を今年は進めていくべきだろう。暇つぶしは本を読んだり、新歓の話をしたりした。夜は河本さん担当の袋麺の鍋、袋麺はサッポロ味噌ラーメンで美味しかった。


2/14(沼田)  04:30 起床.ノンフライのラーメンが美味しくない.標高が高く沸騰温度が低いため,ノンフライ麺では粉っぽくなってしまうのか.下山後家で食べた時は普通においしかった.高所登山の時はフライ麺を持っていくことにしよう.   この日は南駒ヶ岳・仙涯嶺アタック日.風は強いが空は快晴.煽られに注意しつつ歩けば行動不能ではない.きついアップダウンもなく雪壁やクラックもない.順調に進んで時間的にも仙涯嶺まで行けそうではあったが,1年生の鈴木が高山病的な症状でバテて辛そう.仙涯嶺までのルートが未知のまま終わるのが嫌だったので,彼には南駒ヶ岳の山頂で休んで待機してもらう.他2人で時間を見つつロープを出しそうな危険個所まで様子を見に行くことにした.ハートブレイクロック辺りは幕営できそうな平場があった.風が落ち着いているときにはここで泊まるのはアリだ. 空木岳へ戻る道中,雪面にできた雪の風紋が綺麗だったので撮影しながら遊ぶ.空木岳山頂に戻ったのは14時前なので,しばらく山頂や稜線でまったりして過ごした.天気の良い山で過ごす時間は素晴らしい.  ※この日は河本は小屋で留守番.なぜなら強風でアイゼンが飛ばされてなくした騒動があったから.結局,我々が戻ってきてから再度探したら(アイゼンを置いていた場所を掘り返したら)見つかった.南駒ヶ岳での集合写真が3人なのはそういう訳.

day 4は南駒ヶ岳と仙涯嶺のアタック.小屋の前から空木岳山頂

山頂集合写真,下手くそだった

ハートブレイクロックのあたりは幕営出来そうな平場があり.だけど暴風なので今回は見送り.

2/15(鈴木) 0330に起床。結束バンドが外れ、吊るしていたジェットボイルが落ちるという不慮の事故が起こりつつも、アルファ米を食べてテントを片付け、ヒュッテ内をきれいにして5時に出発。行きのトレースはすでに消えており、ルーファイに少々手間取る。行きで直登したルンゼは、夏道のトラバースの方が早いのではということで、帰りはトラバースを選択したが、雪面のひび割れや斜度からもロープを出すことになり、計4ピッチ半出して結局時間は早くならなかった。むしろ、余計に時間がかかったかもしれないが、一年生としては、ロープワークの復習ができたのでよかった。 その後、危険箇所はなかったものの、先頭二人が直登しているところを「トラーバースした方が早くないか」と思って後続二人でトラーバースし始めたら、ラッセル地獄で余計に時間を使い先頭から引き離されてしまうしまうという恥事などもありながら、マセナギに到着。ここでワカンに履き替える。先頭を歩いていた二人は既に準備を終わらせ、駐車場で集合しようということになった。5分ほど遅れて後続二人も出発した。池山小屋の分岐で、一人は池山に登らず下山することに。もう一人は、「池山尾根という名前なのだから池山にも登っておかなければ」と思い、池山にも登ることにした。先に進んだ先頭二人のうち一人の後ろ姿は池山に登り始めたときに見えていた(池山小屋を覗いていたらしい)。山頂はこれといって特徴はなく、少し拍子抜けだった。一人池山に登った者はその後、ショートカットルートを駆使して下山するが、小動物の足跡と戯れていたらちょっとした冒険があり、途中で沼田さんのお出迎えがあった。話を聞くと、沼田さんが林道の途中で河本さんを抜き、一着。それから河本さんが二着でゴールし、しばらくして、途中でワカンが再び壊れという落合が到着したとのことだった。鈴木は池山に登ることにした時点で、急がなければいけなかったにも関わらず、少々遊びすぎてしまったので猛省である。 全員無事に駐車場に着き、支度を済ませて丁度こまくさの湯へ発つという頃になって暗くなってきた。もう一箇所近い温泉があったのだが、入湯料が50円安いということでこまくさの湯で入浴。露天やサウナもあり、良かったと思う。それから施設内のお食事処で夕食も済ませることになった。名物のソースカツ丼は美味しかった。キャベツや漬物もおかわり自由で素晴らしい。食堂では家族連れが多く、小さい子供がキャッキャと騒いでいたが、初日に一人とすれ違ったからは、こまくさの湯に着くまで他の生物を見かけておらず、落合が券売機から取り忘れたおつりをわざわざ渡しにきてくださった方もいて、何ともいえぬ幸福感を感じた。食後は再び沼田さんの運転で帰京。鈴木が部室に着いたときには日をまたいでいた。各々反省点こそ多いものの、生活技術などはこれまでの反省を生かしてかなり改善することができ、充実した冬合宿であったと感じる。来年はどこに行くのだろうか。

出発

この後にもう一人来るのですが、、、写真は撮りませんでした😅

下山!(あまり写真を撮っていませんでした🙇)

2025年1月23日木曜日

20250120-23_阿弥陀岳北稜,赤岳西壁主稜,石尊稜(八ヶ岳登攀入門)

     20250120-23_阿弥陀岳北稜,赤岳西壁主稜,石尊稜(八ヶ岳登攀入門)

メンバー:沼田(3,L,記録),落合
天気:雪 時々 晴れ
ヤマレコ (log, time stamp)

day 1 晴れ時々曇り
阿弥陀岳北稜

day 2 晴れ時々曇り
赤岳西壁主稜

day 3 曇り,強風
石尊稜


 day 1 阿弥陀岳北稜

この日は道の駅 こぶちざわ で車中泊した.2:00起床で気合を入れた早朝行動をしたが,結果的にはもっとゆっくり寝てても問題なかった.寝不足で結構疲れを感じる1日だった.
2578 m peakへのトレースはなく,ラッセル大会が始まった.「踏み跡しっかりでワカンはいらない」と車に置いてきたことを後悔.北稜は2 p (3 p?)しか出していない,登れるルート選択肢も少なく短い稜線だった.確かに初心者にはちょうどいいかも.下山は中岳沢をシリセードですいすい.途中岩が出ているところがあるので注意.

夕方・夜は寒くなかったが,朝方は寝袋に潜っても寒さを感じた.テント内結露は霜が発達しており,1年ぶりの八ヶ岳を痛感した.八ヶ岳はこうでなくちゃ.

北稜(正面)と北西稜(右)


岩場取りつき


 day 2 赤岳西壁主稜

CSの取りつきでミトンの手袋(右)を落としてしまう.見えるとこで止まったので,肩がらみビレイしてもらいながらクライムダウンで降りるが,足で落とした雪に押されてさらに下方に転がり落ちてしまった.30 mくらい下に行ってしまったので申し訳ないが残置することにした.サヨナラ手袋.夏になったら下まで落ちるかな.

6 p目くらいだったが,残置(短い方)があるルートを選んだが,なかなか辛いルートだった.アックスのフッキングが良く決まったが,乗越にいいホールドがなかったらフォールしていたかもしれん.因みにフォローの落合は落ちてた.その後はなんてことはない,快適なクライミングだった.

取りつき.CSの下はくぐれそうな積雪量


 day 3 横岳西壁石尊稜

正面凹角よりさらに右の凹角を登ったらかなり渋いことになってしまった.1 p目終了点にしたとこに生えていた立木に残置スリングがあったが,恐らく冬期は全然登られていない.スラブでアックスは決まらない.ホールド,スタンスは細かい.中間支点はしょぼく微妙なピナクルでしか取れない.おまけに岩がもろくて落石多発.取りつきからでは雪が付いていて登れると思ったが,登りながら雪をはがしたら「こんなとこ登るべきでなかった」と後悔しまくった.3 p目終了点は正規ルートに合流して,そこからハンガーが打たれている岩壁だったかな.4 p目くらいから風が強くなり始め,天気もあれそうな予感がしたので,雪稜地帯はガシガシと急いで登った.最終ピッチは壁を登ることもできそうだったが,寒くて大変なのでルンゼを詰めて省略.


手前から2つ目の葉がない木が生えてる尾根が草付きルート



2025年1月13日月曜日

20250113_雨飾山 南尾根-P2往復

    20250113_雨飾山 南尾根-P2往復

メンバー:沼田(3,L,記録),縄(OB),降矢(OB)
天気:雪 時々 晴れ
ヤマレコ

0607 現着
0706 駐車場
0914 雨飾山登山口
1336 1,753 m地点 引き返し,滑走開始
1537 雨飾山登山口
1640 駐車場

 現着は 06:10頃.駐車スペース探しに困って適地を探しているところ,山田旅館の方が出てきてくれて,情報を教えていただいた.これに手間取って出発が遅れた.

 入山前は他に自動車が6台くらいいたが,みな雨飾山には来なかった.鎌池や大渚山の方に登っていたっぽい.途中までは新しい(昨日の?)トレースがあった.最終目的地はP2 1,838 m地点だったが,深雪とシールの効きの悪さでペースが上がらず,13:30引き返し時刻として,目的地の100 mほど手前にして登り終了.下山したのは日没前だったのでP2到達は可能だったが,まぁ悪い判断ではなかっただろう.前日までは晴れ続き,当日は十数センチの積雪で,雪崩リスクは高め.実際,急斜面を登り歩いているときも表層がブロック状に崩れるような弱層が形成されていた.南尾根の滑走自体は快適で,総じて樹林の密度も高くない.1,700 mより上は広い斜面でより快適だっただろう.1,510 mへの登り返しや,そこから雨飾高原キャンプ場までの滑走は沢地形で,地形を見つつ慎重に滑走した.沢底には数メートルの穴が開いており,落下に注意.トラバースが強いられる.緩傾斜,トラバースはスノボにはきついので,途中でスキーに換装した.ただし,スプリットボードはかかとを固定する機能はないので,スキー滑走はテレマーク的な能力が求められる.つんのめるのそのままかかとが浮いて雪にダイブすることが数回...林道は長く,傾斜があまりないので割と時間がかかる.それでも道のり半分くらいは,トレースの上を滑走できるくらいで楽しかった.風が強いところは登りのトレースが消えていた.

1,510 mピークからP2方面




 林道が終わってから路上に出た後も積雪が残っていたので,駐車場まで路上スキーで移動できた.ski resort(ゲレンデ)以外の道路でスキーするのはちょっと夢だったので楽しかった.目的地には到達できなかったが,最後の最後まで滑走ができて満足のいく山行だった.荒菅沢を越えて山頂へ向かう夏道を辿り,登攀なしで雨飾山山頂に到達するルートでリベンジするのはありかもしれない.

 今回はスプリットボードでのBC skiingの初陣だった.シールをスキー用のを転用したため,板面積の3/4しか覆えず,そのせいかシールの効きが悪かった.スキーなら登れる傾斜でも,そのトレースを踏むと板がすべる.新雪なら幾分止まるが,ラッセルになるのでペースは落ちる.これは要対策だ.

2025年1月10日金曜日

20250110-11_赤岳 真教寺尾根

 202501010-11_赤岳 真教寺尾根

メンバー:河本(2L)、落合(1記録)

1/10

天気:曇

1035 清里駅

1140 羽衣池

1430 牛首山

1530 幕営地(2300m付近)

前夜清里駅ステビバがベストだったが都合により当日出発となってしまった。想定外の積雪量により時間が掛かってしまったので前夜ステビバをしなかったことが悔やまれる結果となってしまった。

快晴なのに八ヶ岳だけ雲の中で幸先が悪い

出発して1時間くらいした辺りから積雪が現れた。スキー場のリフト駅の脇を過ぎたあたりからズボズボし始めた。すぐに膝下ラッセルになったので牛首山でワカンを着けた。

牛首山の少し先でようやくお出まし

そのまま1時間くらいズボズボして幕営した。

快適なテントで河本さんから放射冷却の講義を受けた。量子論にまで遡るらしく黒体放射がどうのこうのらしい。忘れる前にメモっておいた。


1/11

天気:晴れ

0640 幕営地発

1255 真教寺尾根分岐手前 

1530 幕営地着

1700 牛首山 

1820 羽衣池

1930 清里駅

日が昇る少し前に出発した。最初の30分くらいはラッセルが膝くらいだったので山頂余裕ムードだったが、その後はずっと胸以上だった。個人的には万歳ラッセルを経験できてよかった。

天狗尾根を見ながら進む。この時は午前中に登頂できると思っていた。

しばらくして最初の鎖場に着く。ここでワカンからアイゼンに履き替えた。鎖があるはずだが埋もれて見当たらなかったため2ピッチロープを出した。が、グローブをしてのロープ操作に慣れておらず時間がかかってしまった。

最初の鎖場 鎖はどこに

そこから少し進むとまた岩があり、岩下をトラバースするか岩の右から直登するか迷った挙句練習を兼ねてロープを出して岩下をトラバースした。

岩下のトラバース

そのまま、岩と雪とハイマツの斜面をアイゼンの前爪とピッケルを突き刺しながら登った。多分ルーファイをミスしていた。登りきると突然目と鼻の位置に赤岳が見えたがタイムリミットが迫っていた。

赤岳はもうすぐだがタイムリミット間際。行こうvs帰ろうでバッチバチ🥊

ここで初めて鎖と対面し、鎖を掘り起こしながらしばらく登って写真を撮って引き返した。帰りは岩とハイマツと氷の斜面で2ピッチ、登りで最初にロープを出した所で1ピッチ懸垂下降した。そのまま幕営地まで戻ってテントを撤収して急いで終電に間に合わせた。


タイムリミットに間に合わなかったことについて

前夜泊できていれば、あと30分早く起きていれば等色々思うところはあるが、結局は力不足(ラッセルはもっと速められる)なので冬合宿やその他の雪山山行で悔しい思いをしないよう鍛錬してラッセルブルドーザーになります。



2025年1月4日土曜日

足尾松木沢,ウメコバ沢 中央岩峰右ルート

       20250102-04_足尾松木沢,ウメコバ沢 中央岩峰右ルート

メンバー:尾高(OB),沼田(3,記録)
天気:
day 1 晴れ
day 2 晴れのち雪
day 3 快晴
ヤマレコ

 day 1
0812 銅親水公園入口 駐車場
0949 松木川四号砂防堰堤
1016 ウメコバ沢 出会
1500 幕営

 day 2
0720 幕営地
0820 中央岩峰右ルート 取りつき
1702 top out
1941 幕営地

 day 3
0801 幕営地
0946 駐車場

 当初参加予定だった落合(1年)は,インフルエンザにより参加辞退.落合には悪いが,もし参加していたら数ピッチは登れるかもしれないが敗退で途中下降して終わりになっていたと思う.アイゼン・アックス登攀に慣れていないと怖すぎるし,プロテクションが悪くユマーリングで登るのも場合によっては憚られる印象だった.残置は多くなく,脆い岩もちらほらあった.

 day 1は適当な氷瀑を登る予定だったが,あまり氷が成長していない様子.ウメコバ沢の対岸に滝があったので,試しに登ってみることにした.遠目だとよさそうだったが,時間と日当たりもありかなりしゃばしゃば.氷は登れないと判断して左を登った.まずはアイゼンなしで取りつくが,細かいスタンスには乗れない and 結構滑るのでいったん降りた.アイスのつもりでカムをテントに置いてきた上,カムが決まるようなプロテクションが取れないのでハーケンを2, 3枚使用した.想像以上に悪く諦めかけたけど,時間をかけてじっくりホールドを探して立木で支点を取る.1 p目のリードには90 minくらいかかった.
2 p目も氷の状態が良くないので辛そうだった.フォローではリードほど慎重にならなくてよいので,思い切って氷に乗ってみる.アックスもアイゼンも案外決まりが良くサクッと行けた.それより上流は氷が発達していないので3 p目はなし.立木を支点にして40 mくらいを懸垂下降して降りる.

 day 2は大変な一日だった.雪と氷はほぼなく,もはやドライツーリングだった.ドライの経験が足りないせいかアイゼンを信じて大胆なムーブができない.安心できる中間支点もなかなか取れない.素手なら使えるホールドはあったかもだが,グローブとアックスではかなり躊躇してしまった.下部壁が終わった3 p目終了点に着いた時点で既に12時頃.上部壁になってから傾斜も70-85度くらいになり,所によりハングあり.慎重登り想像以上に時間を使ってしまった.4 p目のクラックではアックスが決まる箇所がなく(フォローはハンドジャムで突破),カムとアックステンションでレスト及びエイドしてなんとか登れた.このピッチでは,アイゼンがずれる,チョックストーンが動く,アックスが抜けるなどで,「落ちた」と思った瞬間が4回もあった.怖え.5 p目からは降雪が始まり,日没の恐れからかなり焦った.私はフォローの番だったが,アックスが抜けて1回フォールしてしまった.
結局,各ピッチでは90-120 minくらい使用し,top outまで 8 h 42 min,時刻は17:00くらいとなった.暗くなる前ぎりぎりで尾根にたどり着き,尾根上の様子を見て回り懸垂支点を確認.登ってきた斜面の反対側に降りるのかと思っていたが,懸垂支点からフィックスロープが伸びているので,これを辿るようにして下降することに決定.暗闇懸垂で生きた心地がしなかったな.フィックスロープは途中で途切れるが,そこからは歩いてガレたルンゼに降りられる.

中央岩峰右ルート 全景


 day 3もアイスクライミングかミックスクライミングをやる予定だったが,昨日のクライミングでお腹いっぱいになったので予定変更.私的には半日でもアイスクライミングをやりたい気分ではあったが,相方のやる気がなかったので朝飯食べて帰宅することにした.帰りがけに林道から横向沢を観察したが,遠目には登れそうな感じだった.今後,再度松木沢に来ることがあれば登ってみようかな.


2024年12月30日月曜日

20241228-30_仙ノ倉山 北尾根(敗退)

      20241228-30_仙ノ倉山 北尾根(敗退)

メンバー:沼田(3,記録),河本(2)  ,   落合(1),鈴木(1)
天気:
day 1 雪
day 2 午前 晴れ,午後 雪
day 3 快晴  
ヤマレコ

 day 1
0706 駐車場 出発
1430 幕営地

 day 2
0848 出発宿泊地
1000 駐車場
1600 幕営地,雪洞泊

 day 3
0724 幕営地
0952 駐車場

 day 1
積雪が深すぎて歩行距離を全然稼げない.頑張れば日没前に群大ヒュッテまで行けるかどうかというところだったが,河本・鈴木の希望もあり林道の林の中で幕営することにした.幕営準備に2人,ルート工作ラッセルに2人に分かれて,各位作業を進めた.内張りへの結露がひどく,翌朝はテントの床に水たまりがいくつもできていた.降雪でテントが圧迫されたこともあり,生活環境は悪かった.

 day 2
このペースでは山頂にはたどり着けないこと,河本のウェアが濡れて体力・やる気が消耗していることを理由に,2日目にして進むことを辞めた.河本を入山口まで送るついでに,もう使わない装備及び食糧を車にデポするために駐車場まで戻る.午後は雪洞作成練習をした.積雪深は充分だが上部は新雪なので深めに(2 m)掘って入口の横穴を掘り始めた.枝が出てきてしまったが,斜面に平行に掘り進めることで土にぶつからず広げることができた.これは良い対応だったと思う.この晩はこの雪洞に泊まった.夜中,90 minくらい毎に天井から滴り落ちる水の処理をした.雪洞の天井の手入れが甘かったということか.

入口の様子

撤収前に鈴木が撮影

 day 3
夜が長い.昨日よりも寒さを感じる.04:30くらいに起きて外に出て,テントまでの数十メートルを雪かきした.このとき既に雪はやんでいた.いい感じに体が温まった.06:20 2人を起こして朝食をとる.雪もやんでいたのでテントの撤収を始めた.3日目は気持ちの良い快晴.


 【感想・反省】
 林の中のほうが降雪が少ないと期待してテントを張ったが,枝の葉の上に積もった雪が頻繁にドサッと落ちてきてテントを圧迫した.夜中の降雪量を見越してテントの周囲を除雪するべきだった.また,結露した水がテント内部に溜まり装備を濡らすので,地面に傾斜をつける,端を掘り下げてそこに水が溜まるようにする,などの対策を取るべき.テント内部の環境がここまで悪化したのは初めてだった.プラス気温の湿雪豪雪地帯は大変だ.

 雪洞はテントと比べて床に水が溜まらない快適さがあるが,天井や壁の細工を入念に行なわないと環境が悪化する.次は手を抜かず作りたい.

 積雪量が多かったとはいえ,一昨年よりも先に進めなかったのはやはり悔しい.しかし,この時期はもはや人がまともに歩ける積雪量ではないと思う.正直,ラッセル地獄はもうお腹いっぱい.仙ノ倉山北尾根リベンジは2 or 3月にやろうかな.この時期に4日間も日程がとれるなら八ヶ岳とかに定着したい欲が大きい.