2024年度夏合宿
登攀 8/5 - 8/11 剱岳周辺
【8/5 入山】
メンバー:尾高(3L)、河本(2)、落合(1記録)
天気:曇り後晴れ
0900 室堂
0940 雷鳥沢
1110 剣御前小屋
1200 剣沢野営場
先発隊(尾高、河本、落合)は8/5入山。後発隊(縄、沼田、鈴木)は8/9入山。尾高さんの運転で扇沢に入り、始発のバスに乗って室堂を目指す。ずっとフワフワした気持ちだったが、扇沢で河本さんに2週間家に帰れない覚悟はできているかと聞かれてようやく合宿に来たのだと感じた。月曜日にもかかわらず始発だからか大勢の人が並んでいた。室堂で水を汲み集合写真を撮って出発。集合写真を簡単に自撮りで撮れてしまうというのはなんとも悲しい。来年はもっと増えますように。
集合写真を簡単に自撮りで撮れてしまうというのはなんとも悲しい。来年はもっと増えますように。 |
【8/6 雪渓周遊】
メンバー:尾高(3L)、河本(2)、落合(1記録)
天気:晴れ
0600 出発
0800 真砂沢ロッヂ
1200 剣沢野営場
この日は剣沢雪渓の状態の確認(翌日以降真砂沢にベースキャンプを移すかの判断)と雪上訓練だ。4時半起床の予定だったが起きたら外が明るかったので焦った。1時間以上の寝坊である。尾高さんは時間通りに起きたが面倒くさくなって二度寝したらしい。こうなるともはや全員が犯人か?朝食は翌日のものとチェンジして早く作れる棒ラーメンにした。出発して剣沢を下るがなかなか雪渓が見えない。武蔵谷出会いの少し上から雪渓に入り、長次郎谷出会いの少し下は崩壊していたのでそこからは夏道と雪渓を繰り返しながら歩いて真砂沢に到着した。雪上歩行はGWの雪訓のおかげでスムーズにできた。真砂沢には誰もおらず天国のような素晴らしい場所だった。ここで日向ぼっこをしたのだが、ここでの河本さんの一言を皮切りに以降数日間に及ぶ尾高さんの一芸が幕を開けた。真砂沢から引き返して5分ほどのところに大石があったのでしばらくボルダーをした。尾高さんはアイゼンを装着したまま登ったりしていて凄い。慣れてきた頃に落合は2m程の高さから落ちて顎を打ってしまい、とても良い場所から血が出たことで綺麗な顎鬚が生えたようだった(らしい)。その後、落合の希望で長次郎谷をしばらく登って引き返した。剣沢雪渓に戻ってからは3pだけスタカットを確認した。テント場に戻ってからは小屋脇の大石でボルダーをした。しばらくすると10人以上の大所帯が入ってきたと思ったら東大のワンゲルだった。彼等はすぐに剣沢から離れてしまったが、縦走路が割と重なっていたため以降何度か顔を合わせることとなった。この日の夕食はパスタだが火の勢いが弱く中々沸騰しないことに腹が立ってきて沸騰前に麺を入れたら不味くなってしまった。
【8/7 源次郎尾根主稜】
メンバー:尾高(3、L)、河本(2、記録)、落合(1)
天気:晴れ
4:00剱沢
5:00取り付き
8:30二峰
10:00剱岳
12:30剱沢
3時頃に起床し、1時間後に準備を済ませて出発する。取り付きは平蔵谷の右側で明確な踏み跡があると本に書いてあったが、谷口すぐの踏み跡は間違いでここに入った結果道が悪く、前回来たときと違和感を感じ、右側にトラバースすると正しい道に出た。このまま登りつでけて上がれるのかはわからなかった。少し登ると二カ所ほど難所がある。一つ目は滑りやすい大きい段差で、残置ハーケンにセルフビレイをかけて登り、二カ所目は左が切れ落ちた岩壁で、尾高さんがリードでロープを出して登った。私はここで一度落ちてしまった。いくつかの岩場を越えて1峰に出ると少し歩きやすくなる。景色の良い尾根上を歩き、2峰からは懸垂下降で降りる。ここでは落合に懸垂下降のセットをしてもらった。2峰から先はガレ場が続き、慎重に歩くことを強いられるが、道はわかりやすく暫く歩くと剣岳に到着する。源次郎尾根では他のパーティとは出会わなかった。この日はバリエーションルートが久しぶりなのと、二人の歩くペースが早いため疲れた。剱岳からは別山尾根を下降し、尾高さんたちは2時間を切って下山していた。私も少し遅れて下山した。
【8/8-9 北方稜線縦走(尾高, 河本, 落合)】
尾高が記録の予定でしたが、まだ書いておりません😅
更新の日まで何卒お待ちください🙇🙇🙇
【8/10 VI峰C face(沼田,河本,縄】
沼田の行動記録
day 1: 8/9 入山
day 2: 八ツ峰六峰Cフェース
day 3: 別山岩場 中央稜,右岩稜
day 4: 8/12 下山
今年は去年より増して雪渓の状態が悪かった.源次郎尾根までの剱沢雪渓はズタズタで,長次郎谷出会まで夏道を通った.夏道はよく整備されており,危険個所にはロープが設置されている.
長次郎雪渓は滝の手前で切れている.右岸に渡る箇所も距離・高低差があり,念のため確保して通行した.ピッケルを突き刺して手掛かりとし,雪渓の端から後ろ向きに降りてアイゼンで雪壁に立ち,慎重に足を下ろして右岸の岩に降り立つ といった要領.初手は尾高がトライしたが距離があるので一旦戻る.沼田が交代して,右岸に降り立ちフィックスロープを張る.
復路で会った他の人は,長次郎谷の末端だか,源次郎尾根だかから右岸沿いに通ってきたとのこと.復路では右岸沿いに行けるとこまで行ったが,なかなかしんどそうだったので右岸と雪渓の距離が短いところをよじ登った.この時も足がかりにした雪壁が崩れる恐れがあったので,一応ロープで確保した.
Cフェースは2年 河本がリードをやるというので任せたが,ハーケンを3本以上打ち,あまりにも時間がかかるので3 pitch目の途中で交代してもらった.経験を積んで場慣れすれば恐怖感もいくらか薄れるだろう.(薄れてほしい)
壁にもろい箇所はなく,高度感があり爽快.斜度は70-80度くらい?で難しい箇所もないと感じた.V, VIコルまでは懸垂下降を2回した.
Cフェースの取付きの雪渓もだいぶ少ない.登り始めには影響しない |
ハーケンを打とうとしている? |
【8/11 八ツ峰上半】
メンバー:尾高(3・L)、落合(1)、鈴木(1)
天候:曇り
4:10 剣沢キャンプ場
8:10 Ⅴ・Ⅵのコル取り付き
13:00 八ツ峰の頭
14:10 剱岳
15:50 剣山荘
16:30 剣沢キャンプ場
先発組によって雪渓の状況が悪いことがわかっていたため、ヘッドライトを付けて朝早く出発。雪渓から岩場に移る適当な場所が中々なく、時間がかかった。(詳しくは[VI峰C face]の記録を参照されたし)。その後、しばらく急なガレ場を登ってⅥ峰Cフェースに登るチームと別れた。八ツ峰登攀は全員が初めてということもあり、Ⅴ・Ⅵのコルの取り付きからは最初から落合が苦戦し、お助けヒモが出されるなど慎重に進められた。難易度は高くなく、フォールすることはなかった。他に登山者はおらず、落石も特に起こすことはなかった。懸垂下降した箇所については、事前情報でクライムダウンも可能と言われていたが、木々で下が見切れていたり地面が脆い箇所もあり、安易に行わないほうが良いと感じた。尾高さんの素晴らしいルートファインディングにより、八つ峰の頭から1時間程度で剱岳に到着。山頂には他に二人しかおらず、写真もすぐ撮ることができた。その後、カニの横ばいを通って剣山荘、幕営地へ。剣山荘では水場もあった。
Ⅴ・Ⅵのコル取り付き
何峰だったか。。。
剱岳山頂。複数種類の看板がある。
【8/11別山岩場(A班)】
メンバー:尾高(3・L)、河本(2)、鈴木(1)
天候:晴れ
5:30 剣沢キャンプ場
10:40 別山(北峰)
10:50 別山
11:20 剣沢キャンプ場
昨日の登攀から取り付きまでに時間がかかること、帰幕も遅くなることを勘案し、2チームに分けて全員が別山尾根に行くことに。A班は右岩陵を登ることになった。取り付き点をやや迷い、登攀開始。1ピッチ目から苦戦したが、ここはなんとか乗り切ることができた。2ピッチ目はリードの尾高さんが苦戦していたが、尾高さんはフォールすることなく登攀できていた。鈴木は尾高さんが苦戦していた箇所で同様に苦戦し、フォールした。同じルートは登ることができないと思ったため左に巻いて上がった。河本さんはスリングを引っ張って乗り切っていた。3ピッチ目はクラックがあるフェースで、尾高さんはハンドジャムを使ったと言っていたが、恥ずかしながら鈴木はそのような技術をまだ身につけていなかったので左に巻いた。懸垂下降後の4ピッチ目からは中央陵組と合流した。鈴木にとってはこれまでで初フォールも経験し、最も怖かった登攀だったが、尾高さんにとっては気持ち良い登攀だったらしく、昂った尾高さんは上裸になってそのまま下山した。別山からの下山中にはTJARの選手とすれ違い、エールを送った。
ブロッケン現象
Great Teacher ODAKA
【8/11 別山岩場(B班:沼田,落合,縄)】
3日目はAフェースに行こうかと思っていたが,雪渓の状態が悪い上に1年生にあれを通行させるのも大変なので,別山岩場で遊んだ.やる前はあまり乗り気ではなかったが,フリクションは効くし,ルートの取りようによって難易度調整が容易で楽しい.浮石や脆い箇所が多いので慎重になる必要がある.中央稜は,ハング気味のとこを目指して登っていき,ハングの個所の右の凹角を登った.風化した岩で手を切ったので,グローブしたまま登るのがおすすめ.帰りは別山の山頂まで登ってから剱沢に戻った.
奥にいるのがA班:尾高,河本,鈴木 |
合宿で唯一?の集合写真.A班は午後の2本目はやっていない. |
午後は2本目として右岩稜.登りはじめは一度間違えて,中央稜の右側を登ってしまった.1 pitch目を登ってから右方向にトラバースし,ハイマツにかかった捨て縄で懸垂下降した.右岩稜の取りつきは中央稜より一段高い岩稜で,錆びたリングボルト2つ ×2が打たれた クラックのある岩峰がたぶんそれ.このクラックはハンドより少し狭いくらいで,なかなたピリ辛で楽しい.2, 3 pitch目もクラックがあり,ハンドジャムが決まった.取りつきを右に回り込んだとこにもクラックがあり,ここも難しい(らしい).
縦走 8/12-8/17 剱沢-上高地
メンバー:河本(2,L)、落合(1)、鈴木(1)
【8/12 剣沢-室堂-五色ヶ原幕営地】
天気:晴れのち曇り
記録:河本
0400 起床
0700剣沢出発
1000みくりが池
1100室堂1230
1600五色ヶ原
計画では今日は雷鳥沢に泊まる予定だったが、次の日の行程が短いので、この日のうちに五色ヶ原まで向かうことにした。起床し、朝食を済ませて荷物をまとめて出発した。荷物をすべて持っておりとても重いので室堂まで行くだけでもかなり疲れる。所々で休憩を挟みつつ、温泉の開館時間にちょうどつくように進み、みくりが池で温泉に入った。予想通り温泉は混んでいた。入浴後、室堂で尾高さん、沼田さん、縄さんと別れ、縦走で使わない荷物は郵便局で送ってもらった。室堂で束の間の下界を楽しんだ後、写真を撮り出発する。意外にもアップダウンが多く、長く山行を続けていることから来る疲労感で歩行中は気分が上がらなかったので淡々と歩いた。鬼ヶ岳付近から天気が曇り始め、合宿前半にずっと見えていた青空は段々と見えなくなっていった。これ以降最終日までは明るい晴天を見ることはなかった。五色ヶ原についた頃には疲れ切っていた。
【8/13 五色ヶ原-薬師峠】
天気:曇りのち雨
記録:河本
0300 起床
0400 五色ヶ原出発
0700 越中沢岳
0900 スゴ乗越小屋
1130 薬師岳
1300 薬師峠
縦走は始まってから4日目までは1日あたり9時間ほど行動時間がある予定である。昨日の疲れは多少回復したが1週間の縦走は2-3日目くらいが一番ゴールが遠くて辛いところだと思う。出発時点から霧が出ており、日が出てからもしばらく靄がかかっていた。五色ヶ原の開けたところをすぎると樹林帯に入り、越中沢岳までは登りが続く。急なアップダウンを越えてスゴ乗越小屋に着く。しばらく登ると岩の多い道になり、薬師岳に続く開けた稜線上に出る。このあたりから朝消えた靄が再び出始め、風も少し強くなった。薬師岳は眺望は望めず、そのまま大きく下ると薬師峠に到着する。テントを張り終えてすぐに雨が振り始めた。ここは標高が低いので夜寝るときは少し暑かった。
【8/14 薬師峠―三俣山荘】
天気:雨
記録:落合
0300 起床
0430 薬師峠出発
0630 北ノ又岳
0930 黒部五郎岳
1100 黒部五郎山荘
1300 三俣山荘
黒部五郎岳 |
出発してすぐに強い雨が降り出したので太郎平小屋で雨具を着た。北ノ俣岳の登りで喘息症状を発症した鈴木のペースが落ちたので鈴木の荷物のいくつかを他2人で持った。特に何も起こらずぬかるんだ道を歩いて黒部五郎岳の登りにさしかかる。この登りで熊スプレーが落とされていた。河本さんがニコニコしながら噴射。予想をはるかに凌駕する勢いにただ笑うことしかできなかった。もし風下にいたら大変なことになっていたのは間違いない。黒部五郎岳からは雄大なカールの中を下っていくのだがダラダラと長い。後は三俣山荘までの登り返しだ。山荘手前で雪渓が現れたので避けて通った。本来はこの日に鷲羽岳を往復する予定だったが、テントを張った途端にこの日は鷲羽岳には行かずにゆっくり昼寝したい気分になってしまった。決してやる気がない訳ではない。そこに追い風が吹いて雷が鳴りだしたのでこの日は鷲羽岳には行かないことになった。台風が近づいていて停滞するなら水が無料で手に入る所が良いということで、この時点では8/16が停滞になる可能性がありそうだったので翌日は鷲羽岳を往復したあと水が無料で手に入る双六小屋までの短い行程に決まった。
【8/15 三俣山荘―双六小屋】
天気:曇り時々晴れ
記録:落合
0400 起床
0510 出発
0550 鷲羽岳
0630 三俣山荘 0700
0745 三俣蓮華岳
0840 双六岳
0930 双六小屋
この日は行程が短いので雨は朝だけという天気予報を信じて雨が止むまで待機することにした。結局すぐに止んだので朝に超ゆっくりすることは叶わなかった。鷲羽岳の登りでは晴れていたのだが山頂手前で曇ってしまった。
テント場から鷲羽岳 出発時は晴れていたのに |
少し粘ったが晴れる気配がなかったので降りてテントを撤収した後双六小屋へ向けて出発。三俣蓮華岳からもガスって何も見えなかった。双六岳で晴れに傾いたので長居していたら周りの山々が見えるようになった。「あれが〇〇岳だ」という会話をしたが、全て間違っていたような気がする。槍ヶ岳だと思っていたのが笠ヶ岳、笠ヶ岳だと思っていたのが黒部五郎岳だろう。太陽が出ているのに方角を全く気にせず尖っているという理由だけで笠ヶ岳を槍ヶ岳だと勘違いしたことが原因だろう。笠ヶ岳を見て「槍ヶ岳って思ったより尖ってないんだなぁ」とか言ってしまった気がする。
槍ヶ岳と間違えた笠ヶ岳 きっと疲れていたのだろう |
笠ヶ岳と間違えた黒部五郎岳 立派なカールまで見えているのに間違えた |
双六小屋のテント場に着いたら東大のワンゲルがいた。こちらは3人なのにあちらは大勢いてなんだが賑やかだったのでこちらも行動食パーティーを催した。とは言うものの、参加者3人で濡れたものを乾かす間に行動食をつまみながら雑談するだけである。しばらくして河本さんから「1年生の持つ食料を早めに消費するように食糧計画を立てた」と言われた。言われてみると確かにその通りである。全く気が付かなかった。いつも優しくて大好きです。
【8/16 縦走6日目】
メンバー:河本(2・L)、落合(1)、鈴木(1)
天候:曇り
3:10 双六小屋テント場
6:45 槍ヶ岳
9:20 南岳小屋テント場
この日は午後から天気が崩れ、強風となる見通しだったため、いつもより早く出発した。雨こそ降っていなかったが、槍ヶ岳へ行くまでに途中腰丈〜膝丈のササ薮道を通ったため、ズボンは濡れてしまった。槍岳山荘に着き、ザックを置き、ヘルメットを装着してから山頂へ登った。頂上は大人数が滞留するのには適していないと感じたが、幸い人が少ない時間帯であった。我々は3人パーティーなので記念写真を撮った後、展望が開けるかしばらく待っていたが、結局絶景は拝めなかった。
その後は「樅沢岳(もみさわだけ)」は初見で読めないなぁと思ったり、どんどん強くなっていく風に不安を感じたりしながらも進み、南岳小屋テント場に到着。河本さんがテント泊の受付を済ますのを待っていると、南岳や小屋をバックに写真を撮ってほしいとアジア系の外国人女性から頼まれた。そのため携帯を借りて何枚か写真を撮ったが、上手く撮れていただろうか。誰かに頼まれて写真を撮るのはこれで2回目だったのだが、他人の写真を撮るのは槍ヶ岳の岩場より圧倒的に怖い。いつか写真の勉強もしてみたいと思うのである。その後設営場所を決めるのに時間がかかったが、ある程度風を防ぐことができ、小屋により近い場所に決定。午後はテント内で理科生2名がゆったりくつろぎ、文科生1名が課題に追われていた。この日は雑談が盛り上がった。気づけば我々以外に他のテントも3、4張ほど設営されていた。夜には風は弱っていたが、小雨は降り続いていた。
槍ヶ岳山頂
【8/17 縦走7日目】
メンバー:河本(2・L)、落合(1)、鈴木(1)
天候:晴れ
4:30 南岳小屋テント場
5:15 長谷川ピーク
6:30 北穂高岳
8:45 奥穂高岳
10:15 前穂高岳
12:00 岳沢小屋
13:30 上高地
前日の強風も収まり、快適な気候だった。大キレットの通過は聞いていたほど難しくなく、人が少なかったことも幸いし、スムーズに通過することができた。展望はかなり良かった。その後、北穂高・奥穂高を順調に通過し、吊尾根を下った。吊尾根も特に危険という箇所はなかったと思う。前穂高岳へは分岐で一度ザックを置き、空身で登った。山頂はガスっており、奥穂高岳までとは異なり展望は楽しめなかった。北尾根を登ったと思われる15人ほどのパーティーがいた。分岐に戻ってから岳沢小屋までの重太郎新道は道が悪かったが、注意すれば問題ない。適当な休憩ポイントがなく、岳沢小屋まで一気に下った頃には足も限界に近かった。小屋のHPや現地の案内図には「玄関先で水を無料提供」と書いてあったが、残念ながら発見できなかった。一体どこにあったのだろうか。岳沢小屋からは歩きやすいが長い道のりであり、上高地側から登ってくる観光客とも多くすれ違った。登山口を出ると観光客でいっぱいだった。河童橋を渡り切ったところで集合写真を撮った。夏合宿が終わったという興奮で3人は自然と肩を組んでいた。無事に帰りのバス切符を買い、風呂場を探す。上高地インフォメーショウンセンターの張り紙によると、外来入浴で午後1時以降に空いているのは①シャワーのみの上高地インフォメーションセンター、②沸かし湯の小梨平キャンプ場、③上高地温泉ホテルの温泉だった。相談の結果、3kmほど歩くものの、多くの文人・アルピニストが訪れたという上高地温泉ホテルへ行くことになった。入浴して戻ってくる頃にはバスの出発時刻となっていた。どこかでご飯を食べようとしたが、時間的猶予は松本駅での30分しかなく、河本さんは電車酔いでご飯はいらないというので、落合と鈴木で駅構内の山賊焼のお店で弁当を買って食べた。電車内では社会の目まぐるしい変化に驚きつつ、在来線を乗り継いで0時過ぎに家に帰った。
長谷川ピーク手前を振り返る
長谷川ピーク
夏合宿おわり!!