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2022年2月23日水曜日

20220223-26_八ヶ岳登攀

 20220223-26_八ヶ岳登攀

メンバー:新垣(4)、土田(3)、降矢(2)


20220223八ヶ岳

 

2/23入山(記録:降矢)

天気:晴れ

1030美濃戸口発

1400行者小屋

本来2/20に小久保(今回はいない)、土田、降矢は入山する計画だった。というか、途中まで行って悪天のせいで引き返してきた。そんなわけで複雑な心境での入山であった。今回は天候に恵まれ、汗をかきながら歩くこととなった。行者小屋の水場は埋まっていて水が手に入らなかった。今回の合宿の夕飯は全てぺミカンだったのだが、この日は重たく感じた。

 

2/24阿弥陀岳北稜(記録:降矢)

天気:晴れ

0615行者小屋

0730阿弥陀北稜

0940阿弥陀岳山頂

1100行者小屋

私にとっては初めての冬期登攀であった。1ピッチ目は土田リード。土田さんはすいすい登っていく。私はフォローであったが、恐怖のせいかあまりスピードが出なかった。バイルで登るというよりは、手袋越しでも持てるホールドを探して無理矢理登る、といった感じになってしまった。2ピッチ目は降矢リード。手袋をつけての支点構築にかなり苦戦した。また、途中でバイルを持ち替えようとして口にくわえた際に舌が金属部分に触れてしまい張り付いた。慌ててべりッと剥がしたが2~3日違和感が残った。

ロープの長さが微妙だったので中途半端なところでピッチを切ってしまった。その後安定したところで休憩していると下から人が登ってきた。我々が登った岩稜の東から登ってきたらしい。そこから歩いて登って山頂についた。


阿弥陀岳山頂



下山も気が抜けなかった。雪崩のリスクが低そうなことから文三郎道まで行かず帰ることができた。

行者小屋に着いてから時間があったのでアイスクライミングをしようということになった。赤岳鉱泉を通りジョウゴ沢へ。以前新垣さんが登ったという滝は雪に埋もれていたのでさらに上に行った。見事な滝であったが我々の技術では登れなさそうだし、トップロープをかけるような支点も見当たらない。スクリューを差し込んでみたりバイルを打ち込んでみたりして帰った。赤岳鉱泉のアイスキャンデーを利用するにはシングルロープが必要とのことだが持っておらず私のアイスクライミング初体験は延期となった。



赤岳主稜

6:15   行者小屋出発

7:30   赤岳主稜取り付き

12:00  登攀終了

14:00  行者小屋帰幕

 

土田と降矢がリードを行なった。降矢は前日の阿弥陀北陵に続き人生2回目の冬期登攀のリードであった。このルートの特徴としては陽が当たらないこと、難しくはないがルートが長いことが挙げられる。風もあまり強くないためゆっくり登れば良いと考えていたが、取り付きの時点で例年とルートの様子が異なっていることに気がついた。今年は例年よりも雪が多く1ピッチ目のチムニーが雪で埋まってしまっていた。1ピッチ目はチムニーをバックアンドフットで突破すれば簡単に通過できるが今回はチョックストーンを登るか大きなピナクルを左から巻く必要があった。リードの土田の判断で後者のルートを選択したがかなり難しく感じた。リードだとロープがピナクルに巻き付くためロープがかなり重くなったそうだ。その後は順調に高度を上げていくも、上部の岩壁のリードに降矢がかなりてこずっていた。経験の浅い冬期登攀でかつリードという条件はかなり緊張したシーンだったと思うが無事に突破してくれた。土田は全体を通して高速登攀だった。稜線上に出ると風が強かったため、赤岳山頂で写真を撮り少し休憩したのちすぐに下山した。帰りは地蔵尾根を経由し1時間30分ほどで行者小屋に着いた。ペミカンで鍋を作り、日本酒と共にいただき眠りに着いた。


登山道から外れる場所






20220226_中山尾根

 

天候:晴れ

 

 

6:00 行者小屋出発

8:00 登攀開始

11:50 登攀終了

13:00 行者小屋到着

13:50 下山開始

15:40 美濃戸口

 

 

最終日は中山尾根に向かう。行者小屋から中山乗越まで歩き、中山乗越から2日前に確認した尾根を上がるトレースを辿るが数十メートル進んだところでトレースが消滅。ここ数日は降雪がなかったので誰も行っていないことになる。ここ2、3日は相当天気が良かったので不思議なことである。とりあえずラッセルで前進する。もともと踏み跡があったと考えられる場所を踏めばそこまで沈まないが、踏み外すと一気に腰ぐらいまで沈んでしまう。交代しながらラッセルを進め、途中までは順調であったが森林限界に近づき、斜度が急になる箇所は相当沈み込み、なかなか苦しかった。下部岩壁直下の細いリッジ直前でロープを出して登攀の準備を行う。準備の途中で後続のパーティがやってきた。細いリッジは雪庇を踏み抜かないように、かつ沈み込まないようなルートをたどり、下部岩壁の取り付きに到着。そのまますぐに登攀を開始する。

 

 1p(+)は土田リードで登る。綺麗なボルトがたくさん打ってあるが、やはりボルトを辿ると難しく、結局1つ目のボルトにクリップした後、下までクライムダウンして右側から凹角を登った。凹角の後は、下部岩壁の頂上下を左側に回り込み、左面のスラブのようなところをのぼり、雪稜に出る。この辺りでロープがいっぱいになってしまったので灌木で支点を構築し、ピッチを切る。

 

 23p目は雪稜歩きのピッチ。ロープを結び変えて新垣さんが先頭で途中までコンテで進むが、まさかのここでもラッセルであり、大変そうであった。雪稜途中で先頭を交代して上部岩壁の取り付きに到着する。

 

 4p(+)はせっかくの機会というここで私がリードさせてもらった。上部岩壁の取り付きから右側の凹状をのぼり、最後にハングを乗越がある。最初の方はボルトのやや右側をのぼり、ハングの手前に至る。ハングの直前にボルトが2つあり、ここでピッチを切るということもできそうである。ハング部分はハーケンがいっぱい打ってあり、さらに凹角で体を岩に挟みながら登れるので、それなりの安心感があった。足を安定させながら登ればそれほど腕力を使用しなくても登れた。ハングの直後に支点がありそこでピッチを切った。


4P目


 

 5p目は岩混じりの雪稜。リードを新垣さんに交代する。この辺りから風が強くなり、コールがなかなか聞こえないようである。トランシーバーは混線していて使い物にならなかった。このピッチは特に確保しなくても良さそうな場所であった。

 

 6p()はフェースを登るピッチ。そのまま新垣さんにリードしてもらう。岩を数十メートル登るとピナクルの基部に出る。このまま右側にトラバースすると一般道に合流して登攀は終了。ロープをたたみ、稜線を少し歩いて地蔵尾根から行者小屋に下降。

 

 

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