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2018年6月24日日曜日

2018.06.24 稲子岳南壁左方カンテ

稲子岳南壁左カンテ(2018/6/24,25) 
メンバー:畑中(L)、近江(記録) 

6/24(日) 
天気:晴れ 
コースタイム:12:08稲子湯-13:15らびそ小屋-14:00取り付きの偵察に出発-15:13取り付き-16:30帰幕 

 早朝に家を出てから鈍行とバスを乗り継いで昼前にやっと稲子湯に着いた時には、私は長旅に疲れ少々酔っていた。しかし気持ちの良い登山道を歩いているうちに次第に車酔いは収まり、しらびそ小屋に着く頃にはすっかり良くなっていた。小屋でテントを張り、少しのんびりしてから稲子岳南壁左カンテの取り付きの偵察に出掛けた。本来ならば日帰りで行くことも可能なルートだが、我々にとっては初見の岩場である上、初めての2年生だけでの登攀ということもあり、大事をとって初日は偵察ということにしていた。アプローチは中山峠までの登山道から北に逸れて行くが、大きく分けて2つあるようである。1つは「中山峠まで40分しらびそ小屋まで40分」と書かれた看板のあたりから赤テープに沿って行く方法、もう1つはがれ場を登って行く方法である。踏み跡は前者の方が明瞭だそうだが、しらびそ小屋からは後者の方が近いという理由で後者の行き方を選択した。ところが、いざ登山道を歩いてみるとがれ場は全く見えないのである。仕方なく木でできた3段くらいの階段のあたりから北にそれてみると、運良く赤テープを発見したので、赤テープを見失ってはまた見つけるということを繰り返し、森の中を歩いて遂に南壁に到着した。その地点は左カンテルートの取り付きのすぐ近くであったのだが、我々は最初その左にあった下降ルートを凹状壁ルートと勘違いしてしまい、少し時間を食ってしまった。

下降ルート

取り付きについてしらびそ小屋に帰るときに、行きで見つけられなかったが場を通って帰ろうということになり壁沿いを東に移動してがれ場を下ったのだが、岩がかなり脆かった。これは浮いていないだろうと思った大きな岩が実は浮石だった、などということが幾度となく起こった。というわけで、明日のアプローチは今日行きに通った道にするということで決定した。 
登山道から逸れる地点



6/25(月) 
天気:晴れ 
コースタイム:04:25出発-05:07取り付き-05:25登攀開始-08:05トップアウト-09:30帰幕、撤収-10:00出発-10:50稲子湯 

 11:53稲子湯発のバスに乗るべく、日の出とともに出発した。昨日の偵察の甲斐あって取り付きまでは順調であった。
アプローチ中

このまま登攀も手際よく行こうと思ったがそうはいかなかった。 
 1ピッチ目、畑中リード。ルンゼ中のスラブを登る。ビレイしていた私の位置からギリギリ見えないところでピッチを切った。約15m。 
1P目

 2ピッチ目、近江リード。凹角を登る。これを登りきった左に終了点があったのだが、私はそれに真上に少し登ってから気づいたのでトラバースをした。これも短かった。1、2ピッチ目は繋げれば良かった。15m 
 3ピッチ目、畑中リード。凹角を登り、少し歩く。次のピッチの歩きの部分もそうだが、歩くところは浮石がかなり多く、気を遣った。35m 
 4ピッチ目、近江リード。凹角を登ったのちそれなりに歩く。凹角を登ったところにハンガーボルトが2つ打ってあり絶好のビレイポイントに見えたが、事前の下調べでこれより少し進んだところにも終了点があるという情報を得ていたので先に進むことにしたのだが、これが失敗であった。私のランニングの取り方が悪かったのもあったのだろうが、ロープの流れがかなり悪くなってしまった。その上、ボルトが2つ打ってあるようなところはこの先なく、仕方がないので岩に巻きつけたスリングとハンガーボルト1つから支点を構築した。40m 
4P目(登山大系では3P目)

 5ピッチ目、畑中リード。凹角を登り、少し歩いてクラックを登る。このピッチは気持ちが良い。途中の垂壁が最も楽しかったが、2手くらいで終わってしまった。クラックを登れば登攀終了である。どちらもホールドは良い。30m 
5P目最後

 登攀終了後、山頂に行ってみたがとても地味であった。
山頂。地味。

その後はテープ沿いに中山峠方面に下り、中山峠としらびそ小屋を結ぶ登山道に合流した。 
 下山後、バスが来るまで時間があったので稲子湯温泉に入った。シャワーは無くお湯と水を混ぜて使った。風呂は信じられないほど熱く最初は驚いたが、浴室の扉にホースから水を出して適温にするよう書かれており、納得した。 

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