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2025年3月15日土曜日

笹倉温泉-新潟焼山 BC skiing

     20250315_笹倉温泉-新潟焼山 BC skiing

メンバー:沼田(3,L,記録),縄(OB),降矢(OB)
天気:晴れのち曇り
ヤマレコ

0600 start 駐車場
0639 第一ゲート
1101 大曲
1345 滑走開始
1419 大曲
1545 第一ゲート
1605 駐車場

 コース状況:クラストして雪面はガリガリ.標高によってはツボ足でも沈まないので,スキーを履いて歩くよりも早くて楽だった.
1400 m以上は部分的に10 cmくらいやわらかい

 2月に計画していたが悪天候予報で見送りにした新潟焼山.計画では昼闇山を回って北側斜面を滑走するつもりだったが,雪がガリガリで楽しくなさそうなので新潟焼山の山頂を目指すのに変更.雪が降り始めたのと,寝不足で登りがしんどい(立ちながら寝れるくらい眠い)ので,途中でやめて滑走開始した.そこから数100 mくらいは楽しめたが,ガリガリにクラストしてからは起伏に引っ掛かり何回もこけた.スキーに変えてもガリガリ過ぎて制動できず苦労した.スプリットボードの利点を生かして,斜度や雪面の状況によってスノボとスキーを何度も入れ換えたが,その分時間はかかるしスキー単体の仲間を待たせてしまった.


斜度がきついので,担いでツボ足で登った.登り過ぎたが眺めがよい

焼山はまだ遠い

最後の詰めも斜度がきつい

こっから滑走開始

 今回の新発見は,足をバインディングから外してスノボの上にまたがって座ることでソリとして活躍もできたこと.ストックで上手く漕げば歩くよりも早い.斜度があればまるでボブスレーのように遊べる.これは楽しいぞ.

2025年3月2日日曜日

20250228-0302_冬合宿第2弾 (鹿島槍ヶ岳天狗尾根)

20250228-0302_もう春だけど冬合宿第2弾  (鹿島槍ヶ岳天狗尾根)
メンバー:尾高(OB, L)、沼田(3)、落合(1)

天候:
day 1 快晴,曇り,雪
day 2 快晴
day 3 強風,雪,標高下がると雨
 日中の気温は始終プラス気温.日の出前は氷点下だったかもだが,出発時にはもうセ氏0度以上.アイゼン,ワカンへの着雪が著しく,雪団子になって不快.もはや厳冬期は終わり,春の予感を感じた.緩傾斜のところではツボ足の方が楽に登れた.

ヤマレコ https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7863585.html

コースタイム
1日目
0640 鹿島槍スキー場大谷原駐車場
0825 荒沢出会い
1640 幕営地(天狗の鼻手前 , 標高2250m)

2日目
0605 出発
1400 鹿島槍ヶ岳北峰
1500    鹿島槍ヶ岳南峰
1630 冷池山荘

3日目
0610 出発
0750 高千穂平
0945 鹿島槍スキー場大谷原駐車場


記録
1日目 (落合)

出発直前にスノーバーがないことが発覚し部室に寄ったため出発が1時間半遅れる。なんと落合が4本持っていたのをすっぽかしていた。大失態。それでも明るくなってちょっとしたあたりで大谷原を出発することができた。林道を進み川に出ると鹿島槍ヶ岳が格好いい。目的の天狗尾根は東尾根の影で天狗の鼻しか見えなかった。トレースと別れて石渡り渡渉をして大川沢の河原沿いに歩いて少ししたあたりでワカンを履いた。そのまま左岸を進み続けたら橋が出てきたので対岸に渡って少しトラバースをすると荒沢出会いに着く。この時点でまだ8時半、予想より遥かに早い。荒沢出会いに伸びる尾根は下部が岩壁になっていたので荒沢を50 m程進んだところから斜面を登ってその尾根に出た。この斜面の登りで沼田さんのワカンが壊れたが、そのおかげで今回のような雪団子との格闘になる雪質ではワカンよりツボ足の方が歩きやすいことが発覚したためオーライ。

取り付きの斜面
斜度が全く伝わらないのは写真を撮るのが下手くそだからなのだろうか
その後、1時間で標高300 m稼ぐペースで進んでいることが分かったので、まだ第一クーロワールにすら達していないが翌日下山のムードになって高揚した。斜度が急になってきたあたりでアイゼンを履いた。その直後、先頭の尾高さんが「死にかけた〜」と言うので何だと思ったらクレバスが口を開けていた。
クレバス
稜線上はクレバスだらけだったので一旦右側の斜面をトラバースしてから稜線に復帰することになったがこちらの斜面も酷く、広く口を開けたクレバスがあったりクレバスの上に雪が積もったりしていた。更に尾高さんがワッフ音が聞こえると言うわでヒヤヒヤした。そんななのでここから先はコンテで進んだ。まずは斜面のトラバースだが、ここで尾高さんと落合はヒドゥンクレバスに落ちた。深さは落ちたら死ぬようなものではなく、落ちても怪我をするか笑われる程度だ。
クレバスに注意しながらトラバース
尾根に復帰してからは雪庇に気をつけながら進む。落合は雪山1年目なのでこの大きさの雪庇は初めてだった。その後、第一クーロワールを通過すると第二クーロワールが見えるが、上部がクラックだらけで嫌らしく見えた。
第1クーロワール
真ん中が第2クーロワール
第二クーロワールを登り切った後の雪壁で今日はやりきった感覚になったのでテントを張ることにした。
テント場手前でヒドゥンクラックに落ちたことも今日はやり切った感に拍車をかけた
テント場はセラックみたいな巨大雪庇の真下の広いクラックの中に雪を流し込んで作ったもので、大分イッていた(先輩たちからしたら通常運転かもしれないが)。夕飯のペミカンを作りすぎたと思っていたがこの日の行動量からすればちょうどよかった。新歓に向けた動画をいくつか撮ったがカメラを回される度にTUSAC最高という言葉しか出てこないくらい何も考えられなくなっていた。


2日目 (落合)

なんか昨日よりテント場のクラックの幅が30cmくらい広がっている。翌日からしばらく天気が荒れる予報だったのでこの日中の下山を誓い合って出発する。え?、1週間分の荷物を持ってきているのに。この時のプランは昼前に鹿島槍ヶ岳北峰に着き、日暮れまでに赤岩尾根上部を越えてヘッデン下山するというものだった。

斜面をひと登りすると天狗の鼻に出る。左右に快晴の後立山連峰が広がり、久しぶりに山の景色に感動した。

天狗の鼻



東尾根と爺ヶ岳
新入生の皆さん、この景色に感動できるのはスキー山岳部だけ! 待ってます

そこから上部岩壁まではマンモス雪庇に注意したり雪壁ばかりなのだが、落合はこの斜度の雪壁が初めてで苦戦した。


上部岩壁はロープを2ビッチ出して通過した。1ピッチ目は雪を剥がすと岩が出てくるルンゼを詰める。2ピッチ目は岩を這い上がって乘っ越す。
ビレイ中、雪崩の音が聞こえてきて、尾高さんは雪崩が見えると言っていたが落合には見えなかった。最近目が悪くて困っている。

この奥が上部岩壁

岩壁を越えたら後は鹿島槍ヶ岳北峰までなだらかな稜線歩きだ。


北峰に着くと南峰が遠すぎて萎えた。絶対にそんなことはないが南峰が五龍岳と同じくらいの距離に見えた。ここからは新しめのトレースがあった。南峰では北方稜線がよく見える。黒部川を挟んだ剣岳が格好いい。八ツ峰がいい。この時点で3時、とりあえず冷池山荘まで爆速で下ることにした。

山頂
後ろは剣岳
冷池山荘手前でこの後どうするか話し合ったが、皆天気がいい今日中に高千穂平くらいまでは降りたほうがいいと分かっているのに気が向かなさすぎて結局冷池山荘に泊まることにした。翌日下山がほぼ確定したことでやっと安心することができ、山荘から見える爺ヶ岳を堪能できた。



3日目 (沼田)
 day 1の時点で1泊2日で下山する意気込みになっていたが,day 2で山頂に着いた時刻が14:00と想定より遅く,何より皆の疲労度が結構高いので,冬期小屋があるなら悪天候でも面倒ではないとの結論で2泊目を迎えた.小屋の中でテント泊はやはり快適だ.ありがたい.
day 3の赤岩尾根へのアプローチは夏道を辿って斜面トラバースを選択したが,雪崩リスクはそれほど高くないからよいものの,斜度は急で結構緊張感があった.トラバースをしつつ地形図と位置情報を頼りに赤岩尾根取りつきを慎重に確認.無事尾根にたどり着いたときの安心感は大きい.しばらく尾根を歩くと先頭の尾高がライチョウを発見.近づいても逃げないのでよく観察できる.かわいい.尾根をとっとと下って標高を下げていくと雪が霙に,霙が雨に変わっていった.気温が高いことを見越してハードシェルをレインウェアに変えたのが功を奏した.下山時もアイゼンが雪団子になってかなり煩わしいが,日程短縮で行程を完遂できたのは達成感がある.最近の山行は敗退や中止がいくつかあったので,結構嬉しい.

出発時,翌朝は風が強いが視界はそれほど悪くない




赤岩尾根へのトラバースは結構急


余談.地形図に書いてある情報からすると,天狗尾根というと天狗ノ鼻から北に延びる尾根のことになるのではと思うが,慣例的に今回のルートが天狗尾根と呼ばれているのか.今回のルートは東天狗尾根などと呼称したほうが正確なのでは?と思うが今更定着しなさそう...
天狗の鼻の少し先から
右が登ってきた通称天狗尾根で左が地形図の天狗尾根