20250219-22_奥秩父主脈縦走
メンバー:河本(2、L)、落合(1)
鹿島槍天狗尾根を控えていて、家にいてもソワソワするだけなので奥秩父主脈縦走に行ってきました。従ってるんるん散歩気分で行ったのですが、ちょっと頑張っちゃいました。
2/19(1日目)
天気:晴れ(午後からちらほら雪)
0830 鴨沢
1050 七ツ石小屋
1250 雲取山
1545 幕営地(三ツ山の奥1960m地点)
奥多摩駅で河本さんと落ち合って鴨沢までバスで行きそこから入山する。歩き出して数分で運動靴を持ってこなかったことを後悔する。靴ずれが痛い。痛いし、それを和らげようとして変な歩き方をして疲れるしでペースが上がらない。私の忍耐力では1時間が限界だったのでそのくらいで河本さんに止まってもらって処置をする。寒い中すみませんでした。その後も靴ずれは悪化の一途を辿りペースが上がらない。結局、この山行で私が得たものといえば専ら靴ずれと戦う力だろう。尤も、得るべきものは靴擦れしない力なのだが。雪のない所に冬靴で行ってはいけなかった。微妙な時期の平日にもかかわらず雲取山の近くに来るとちょこちょこ人がいる。雪もほとんどなく、ピッケルにシャベル、ヘルメットなんかを外付けしているのは我々だけなので場違い感が半端なかった。雲取山から少し雪が出てくる。雲取山からの下りはアイスバーンとなっていたのでアイゼンを装着したが直ぐに雪はなくなり無用となったので脱いだ。だが、時々アイスバーンが出てきてはヒヤヒヤした。鹿が多い。鹿さんは容赦なく道に落とし物をするのでアイスバーンよりも神経を使った。中々幕営適地がなかったが、日が山の影に隠れたあたりで最適地が現れたので少し早いが今日はここまでとした。
2/20(2日目)
記録:落合
天気:晴れ
0620 出発
0915 将監峠
1520 古礼山
1555 水晶山
1625 幕営地(水晶山と雁坂峠の間1990m地点)
将監峠まではずっとトラバース時々アイスバーン。段々雪が多くなる。本当にずっと変わり映えのないトラバースなので飽きてきたあたりで将監峠に着いた。将監峠からは左手に富士山を望みながら笹原の中を歩けて気持ちがいい。唐松尾山の登りで落合が緩んでいると思って踏んだ雪がアイスバーンでそのまま5mくらい滑落したが笹を掴んだら止まった。重い荷物を持って登り返すのがラッセルより面倒くさかった。ラッセル頑張ったら笠取山に行きたくなくなったので巻いてしまった。弱い。雁峠に着いたら雲取山17kmの看板があったがそんなに歩いた気はしなかった。古礼山は夏に沢登りで来た時はガスに巻かれていたが、今回は絶景が広がっていてとても良かった。ここでワカンを履いたが、絶対にもっと早く履くべきだった。水晶山は開けていて快適なテント場になりそうだったがよく研ぎ澄ませてみると風がある。少し下ったら無風の場所があるような気がしたので雁坂峠に向かって適地を探すことにしたら結構良い場所があったのでそこに張ったが雪がゴミだらけだったのが残念。
2/21(3日目)
記録:河本
天気:晴れ
幕営地6:30
雁坂嶺7:30
甲武信ヶ岳13:00
国師のタル16:00
この日の朝は予報によると甲武信ヶ岳で-22度になることになっており、幕営地でも-20度近くあったと思われ、甚だ寒かった。ワカンを履いて幕営地を出るとすぐに立ち枯れた木が並ぶエリアに入る。木々の隙間から見える富士山と雪を纏った奥秩父の山の景色がとても綺麗だった。それからしばらく下ると甲府盆地と秩父を結ぶ秩父往還の最高地点である雁坂峠に着く。雁坂トンネルのない昔は絹の輸送に使われ、なんとこの峠を越える登山道が国道に指定されていたのだから驚きである。この道はそこそこ険しく、冬は12本爪アイゼンがないと難しいのではないだろうか。峠からは登り基調になり、雁坂嶺、破風山などのピークをいくつか越えていく。稜線上は低木が多く、私はストックのキャップを引っかけて紛失してしまった。破風山からは花崗岩の混じった急坂を軽快に下っていくと煙突が印象的な破風山避難小屋に着く。中に入ってみると薪ストーブと薪が置かれており、小屋も広くいつか泊まりに来たい思った。そこからさらに甲武信ヶ岳に向けて登っていき、最中雪のラッセルに苦しんでいたところ木賊山を巻くところからトレースがあり、ありがたく使わせてもらった。甲武信ヶ岳の山頂は南アルプスや八ヶ岳、北アルプスっぽいものまで見えた。甲武信ヶ岳から下り、毛木平への分岐を過ぎても古いトレースが残っており、順調に歩き進めることができ、国師のタルに広い適地があったのでそこにて幕営することにした。5日間の予定だったが、この調子だと明日下山できそうで気分が高揚した。この日は手汗がひどく途中からゴム手袋を使ったVB法を試したのだが、かなり良かった。
2/22(4日目)
記録:河本
天気:曇り時々雪
幕営地5:00
国師ヶ岳7:30
大弛峠8:00
金峰山11:00
瑞牆山荘13:40
増富温泉郷バス停15:20
この日の朝も非常に寒くあまり寝られなかった。この山行中、寒波が来ておりずっと冬型の気圧配置が続いており、概ね天気は良いものの寒かった。国師のタルからは国師ヶ岳までの登りは風の影響かトレースが薄く、膝下くらいの微妙なラッセルが続き、連日の長時間行動もあってかかなり疲れた。国師ヶ岳を過ぎたくらいから霧が出始め、時々雪がパラついた。大弛峠までの下りは木道の階段に雪が積もって歩きづらい。大弛峠からはアップダウンが続くがここが一番トレースが薄く、朝日岳への登りがかなりしんどい。鉄山を越えると樹林帯を抜けしばらく進むと金峰山に到着した。雲取山からここまで雪の中つなげられ、また今日の最終バスに間に合いそうなのもあって嬉しい。金峰山からははっきりしたトレースがあるので、ワカンからアイゼンに履き替え、時々アイスバーンに難儀しながもペースは順調に瑞牆山荘に降り、長い車道歩きを経て増富温泉郷に下山した。17時の最終バスで韮崎駅に行き、普通列車で帰京した。