このブログを検索

2019年6月1日土曜日

2019/6/1-2 中央アルプス 空木岳〜木曽駒ヶ岳

2019/6/1-2 空木岳〜木曽駒ヶ岳

メンバー:OB)阪本、3年)L箱守(記録)

6/1 晴れ
2:00 駒ヶ根バスターミナル
3:15 菅の台バスセンター (2時間ほどベンチで仮眠)
5:50 菅の台出発
11:30 空木岳
14:10 熊沢岳
15:35 檜尾避難小屋

前日の夜にバスで新宿を出発し、予定より1時間遅れで駒ヶ根駅近くのバスターミナルに到着した。当初は11月に行っていた部員がそうしていたように駒ヶ根駅のあたりでステビバしようと思っていたが、駅に向かって歩き始めて30秒ほどで「そんなに眠くないしこのまま行こうか」「行っちゃいますか」という流れになり、少し支度して菅の台方面へ深夜の街を歩き出した。途中、インターの近くにあるセブンで水を買う。池山の水場が出ていないことを想定して1人3L持った。菅の台まで歩いていると数分に一台くらい車が通るのだが、こんな時間にどこへ行くのだろうと不思議に思う。(向こうからもそう思われているかもしれない)
3時15分くらいに菅の台に着いた。明るくなるまでは1時間と微妙な時間。歩いてたら眠くなってきたので、近くのベンチで2時間ほど仮眠を取ることにした。怠惰な私はシュラフを出さずにダウンを着て横になったが、寒さで4時半には目が覚めてしまった。そこからシュラフを出す気にもなれなかったので、明るくなり始めた青空を眺めながら散策したり朝食を取った。5時半頃阪本さんも起きて準備し、6時前に出発。池山尾根を登る。菅の台から標高を400〜500mほど急登を登ったところに駐車場があり、この時期多くの人はここに車を止めて日帰りでピストンするようだ。天気は晴れていたが朝のうちは霧が出ていてそこまで暑くなく、登山道も幻想的だった。
幻想的
池山小屋近くの池山の水場に到着すると、水はしっかり出ていた。ここで再び1人3L持つように補給する。池山小屋は(木々の間から見ただけだが)綺麗で大きな建物だった。
マセナギを通過すると尾根は細くなり、大地獄周辺では鎖も所々出てくる。この池山尾根は3年前の冬合宿で阪本さんも挑戦していたが、この尾根が細くなっているあたりでロープを出していたトップが小さな雪崩で流され(怪我などはなかったようだが)、撤退となった。確かに冬は積雪量が多いとだいぶ苦労するだろうという印象であった。
標高2350mくらいから残雪が出始め、夏道沿いを進んでいると急な斜面のトラバースになったので尾根に登り返し、尾根通しで進んだ。アイゼンやピッケルが必要なほどではなかった。分岐からは駒石へ。思ったより大きく、2人でそれぞれ駒石の上まで登って青空をバックに写真を撮った。休憩がてら近くに点在していた手頃な岩を登って遊んだ。花崗岩の極小結晶に登山靴で立ち込むのは非常に怖かったが面白い。
青空と駒石と✌️
駒石からひと登りで空木岳山頂。途中で追い抜き追い越されていたソロの男性に写真を撮っていただく。山頂には他にも2-3人いた。
木曽殿山荘までは急な岩場のくだり。アスレチック風で楽しい。山荘には12時25分頃つ到着し、話し合いの末檜尾避難小屋まで進むことにした。少し長めに休憩して東川岳へ。朝から登りっぱなしだったがむしろこの辺りからが調子よく、檜尾岳までのアップダウンもコースタイムの半分ほどで楽しく進むことができた。それでも熊沢岳あたりで眠さが出てきたため、休憩時に少し昼寝をしたりもした。稜線上の残雪はほとんど溶けていたが、熊沢岳前後の東側斜面の一部で残っていた。
気持ちの良い縦走路
檜尾岳から避難小屋は距離的にはすぐだが、夏道が固い残雪の斜面に閉ざされていたため、ハイマツの斜面を適当に降りた。阪本さんは途中で雪面に出て楽しそうに滑りながら降りていたが、私はハイマツの海に喘ぎながら進むことになった。
避難小屋に着くと檜尾尾根を登ってきたという先客(ソロの男性)がいて、水場の状況を聞いてみたが雪で埋まっているという。遠目でも斜面には雪が残っているのが見え、水場は諦めた。避難小屋はとても快適で、シュラフが10個用意されているだけでなく銀マットも豊富においてある。また、扉は二重になっており断熱性も良い。トイレは小屋の横に立っているが、扉の立て付けが悪く開閉に難儀した。
夕飯を終えて小屋の外に出てみると、いつの間にか風は止んでおり稜線にかかっていた雲も次第に取れていき、左手に空木岳が、右手に宝剣岳が白い残雪を青空に輝かせていた。最高だ。この時期のメリットとして日照時間がかなり長いことが挙げられるが、そのおかげで明るい時間にゆっくりすることができた。だが明るくても疲れは溜まっていたようで、すぐに眠りについた。
避難小屋から見た空木岳。池山尾根長いな…



メルヘンチック?檜尾避難小屋


6/2 曇り
3:00 起床
4:35 出発
4:50 檜尾岳
7:00 宝剣岳
7:30 木曽駒ヶ岳
8:45 千畳敷

夜中、私も阪本さんも何度か目が覚めて水を飲んでいたので朝起きたときには行動用の水は2人合わせて600mlほどしかなかった。とりあえず、朝食の棒ラーメンを前日雪を溶かして作った水で作る。阪本さんは棒ラーメンには餅派の人だったので、白ごまと魚肉ソーセージしか持ってこなかったのは失策だった。ちなみにどうでもいいことだが最近のTUSACでは棒ラーメンに餅を入れるのは邪道という派閥が拡大しているが、私は餅は入れたい派だ。朝食を済ませると斜面から雪を取ってきてさらに1Lほど水を作る。準備してお世話になった小屋を後にする。
朝一の檜尾岳までの登り斜面では残雪が残っている上斜度もそこそこあり、非常に登りづらかった。途中でハイマツ帯に入って山頂へ。そこから北上する。稜線に上がると南アルプスや八ヶ岳、反対側には御嶽山が良く見える。天気は高曇りだったため眺望は悪くない。
南アルプスと奥に富士山も。
檜尾岳からは前日に引き続き、アップダウンの多い稜線を誰にも会わず快調に進む。濁沢大峰付近で少しだけ残雪があった。檜尾岳から北のほうが南に比べて登山道がよく整備されている印象だった。宝剣岳まで進むと人とすれ違うようになる。
営業をいち早く初めていた宝剣山荘の近くにザックをデポして空荷で木曽駒ヶ岳を往復する。阪本さんがダッシュで駆け上る。恐ろしい体力だ…さすが黒部横断を完遂したOBである。阪本さんからかなり遅れて木曽駒ヶ岳山頂に到着。
立派な木曽駒ヶ岳山頂
夏は登山客でごった返すようだが、この時は我々のみ。やっと見えた北アルプスや御嶽山、南アルプス、八ヶ岳の眺望を堪能する。山頂でゆっくりしたのち、宝剣山荘まで引き返して千畳敷に向けて下り始める。乗越浄土から少しおりたところで雪渓に出たが、最上部が急で雪面も固そうに見えたので、念のため私はアイゼンとピッケルを装着し最初は慎重におりたが最上部を抜けるとすぐアイゼンはいらないような状態だった。一方の阪本さんはグリセードで颯爽とくだって行く。私も途中からはシリセードで気持ちよくくだる。8:45頃に千畳敷ホテルに到着して山行は終了。
千畳敷カール。雪訓ここでもいいかも?
日本一のロープウェイに乗って一気に標高を下げる。一度乗ってみたかったのだがなかなか楽しかった。その後バスで菅の台まで戻り、こまくさの湯に入って明治亭で駒ヶ根名物のソースカツ丼を食べて帰った。充実した二日間だった。
よく染みたソースカツがうまい!





0 件のコメント:

コメントを投稿