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2019年3月1日金曜日

2019.2.24-3.1南アルプス深南部縦走

メンバー:L中山、饗場、近江、吉田
期間:2/24-3/1
道のり:畑薙ダム〜茶臼岳〜光岳〜信濃俣〜大根沢山〜白樺荘

2/24(記録:近江)
天候:晴れ
コースタイム:12:00白樺荘-13:00沼平ゲート-16:30ウソッコ沢小屋
 11:30頃、井川地区自主運行バスで白樺荘に到着。バスといってもジャンボタクシーのようなもので、定員は10名くらいである。基本的には井川地区の住民優先なので、途中で降ろされないか不安だったが運良く誰も乗って来ず、無事白樺荘につくことが出来た。白樺荘では、夏に聖平小屋でバイトしていた中山さんの知り合いに会い少し話した。やはり今年は雪が少ないようである。深南部に入ってから水が作れるか不安に思ったが、とりあえず歩き始める。ゲートは案外遠く序盤から肩が痛くなったが、ゲートを過ぎると不思議とその痛みは消えていった。そこから30分強で畑薙大吊橋に着く。この吊橋は高度感があり、意外と怖い。吊橋を渡ると急登が始まる。少し歩くと早速沢地形の崩壊地が出てくる。距離も短くそこまで危険ではないが、足元がどんどん崩れていき滑ったらそこそこの怪我をしそうだったのでロープを出してみたが思いの外足場は崩れなかった。このあと数カ所渡渉する箇所があるが、ところどころ台風の影響で橋が崩れているので注意が必要である。といって石や倒木を伝って渡ればさほど苦労しない。ウソッコ沢小屋手前の左岸をトラバースする道が崩壊しており、遠くから見ると斜面を少し上がったところに階段が浮いているように見える。だがそこはロープが垂れ下がっており、それを伝っていけば問題ない。この崩壊地の手前で水を汲んだ。この日は横窪沢小屋まで行くつもりであったが、以上のようになんだかんだで危険箇所が多く時間がかかってしまい、結局ウソッコ沢小屋までしか行けなかった。この日は一度も雪を踏まなかった。

2/25(記録:近江)
天候:晴れ
コースタイム:06:30ウソッコ沢小屋-09:50横窪沢小屋-16:00茶臼小屋
 この日は朝一から渡渉した。ここの渡渉も飛石渡渉だが結構手強く、時間もかかった。渡渉後は横窪峠まで順調だったが、そこから横窪沢小屋まではまたしても崩壊しており、距離はかなり近いのに一時間かかった。ここもロープを出し、お助け紐的に使った。橋は崩壊していなかった。ここまでくると所々雪が見られた。一、二時間強くらい進むとラッセルが始まり夏道を探すのが難しくなってきたが、頑張ってテープを辿り尾根道に出た。ここからしばらくは尾根通しだが、茶臼小屋が近づいてくると夏道はトラバースし始める。このトラバース開始地点を探し当てるのは難しく、結局我々は茶臼小屋よりかなり上の方に出てしまい、そこそこ急な斜面を下る羽目となった。この日も崩壊地やラッセルでの踏み抜きに苦しみ思うように進めなかった。この先まだまだ長いのに、山行の序盤で時間を浪費してしまっているなと少し焦りが生じてきた。しかし茶臼小屋はとても快適であり、行程が遅れているけれど仕方がないという気持ちになれた。 

2/26 (記録:饗場)
天気:晴れ

6:30茶臼小屋-7:00茶臼岳-8:00喜望峰-9:30易老岳-12:20-光小屋-13:00光岳-13:20光小屋

 天気は晴天風もそれほど強くない中、アイゼンをつけて出発をした。前日のラッセルと違い茶臼岳山頂までは硬い斜面で快調に登っていく。冬履とアイゼンの相性が悪くどうにもカパカパするので少し不安だったがなんとか山頂まで到着。やはりアイゼンと冬靴の相性が悪い。風もなく気温も高かったため4シーズン履でも問題ないと判断し冬靴から4シーズンに履き替える。山頂からはトレースがあったためほとんど沈むこともなく、快晴のもと気持ちの良い稜線歩きをした。易老岳への登りで少し迷うも問題なく進んでいった光小屋のある平地の直下において夏道は谷沿いとなっているが尾根沿いを進み問題はなかった。前日とは打って変わってほぼコースタイム通りで光小屋に到着。これから先に進むことも考えたが、先に進んでもそれほど良いことはないと判断して光岳へ空荷でピストンし3日目の小屋泊となる。同じ小屋に信州大のパーティーがあり北岳まで向かうとのことだった。我々もしっかり完遂しようと発奮しその日は就寝した。

2/27 (記録:饗場)
天気:晴れ

6:30 光小屋-8:20百俣沢の頭-12:30信濃俣-15:101874m付近(幕営地)

 天気は前日同様晴れ、なんとも気持ちの良い朝である。ラッセルが予想されたためワカンを履いて出発。百俣沢の頭までは緩い下りである。しかし結構足が沈み今までにはなかった頭上の木がなんとも邪魔である。深南部に入ってきたのだなと時間しつつ下っていくが、少し尾根が広くなったところで東側に逸れてしまったらしく、GPSで位置を確認し一度登り返しトラバースして百又沢のかしらに到着した。そのあとは信濃俣のコルまで下りまた登りである。この信濃俣の登り、なかなか急でここを降るにはロープが欲しいと思うぐらいであった。その後急登をラッセルしたあとシナの股に到着。視界がほとんどない山頂で休憩をしたあと出発した。明日は少し天気が悪そうなので今日のうちに進んでおきたいと思い快調に進んでいくも、1箇所路面が凍結し危険な場所があったためロープを出した。これがなければ1913m地点まで行けたのに、とも思いつつも怖いものは怖いのである。そこ以外にも細いリッジが多くあまり気の抜けたものではなかった。15:00になったので幕営的地を探し良いところがあったので決定する。そしてやはりというべきか雪は少なく周囲から雪をかき集めて水を作った。その夜は雪が多く降っていた。


2/28 (文責:吉田)
天気:雪

6:30 幕営地発- 11:00大根沢山・幕営開始
朝から雨のような雪が降っており雨具を着て出発した。凍結していそうだったので終始アイゼンを装着していた。初めはゆったりとした尾根上を歩くのだが、濡れのせいで気分が上がらなかった。1849mのピークを過ぎ大根沢山への最後の登りに入ると、これが地図で見るよりも長く急だった。テープを追っていたはずだったが、1950mあたりから尾根の東側に行ってしまった。薄い樹林をかき分けすぐに登山道に合流したが、雪のついた道では一般道がどこを行くのかはよく分からず、かなり急な斜面をジグザクに登った。この辺りから先頭を歩く吉田の体調が悪くなり始め後ろに回る。それでもなんとか2100mまでたどり着く。そこでとりあえず大根沢山まで行き、これからの行程を考えることにした。大根沢山は山頂付近は平坦であり、テープを追いつつ山頂の標識にたどり着いた。ここで幕営することに決め、すぐに設営を始める。
 テント内では服が濡れていたため寒さに震えていた。次の日の朝、吉田の体調が回復していなければそのまま白樺荘に下山することに決めた。

3/1 (文責:吉田)
天気:晴れ
6:30幕営地発-13:00白樺荘
下山することになった。地形図上では田代沢の頭から白樺荘へ直接下りる尾根は一部不明瞭だと思われた。しかし実際に行ってみると目印のテープは付いていて、田代沢の頭にも分岐の標識があったので安心して下山することができた。地図上で林道に合流する部分からは、道が崩壊していたので進むことはやめておき、尾根上に伸びる登山道を歩いた。ここもテープはあり危険箇所はなかった。しばらく行くと林道に合流して、白樺荘までウネウネと続いていた。

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