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2017年5月4日木曜日

2017.05.04 GW合宿 南アルプス 二日目

南アルプス 二日目 文責:佐藤

4:00起床 何か幸せな夢を見ていたような気がする。走馬灯とかだったら嫌だな、と思いつつ朝食。1日目なら大丈夫だろうと思い、朝ごはんは食パンである。軽いし、それなりにカロリーもある。ツナマヨとソーセージ、スープで食す。少しぱさついたが、悪くはない。難点はかさばることか。スープをポタージュ系にして、浸して食べることを前提にして圧し潰すのもありかもしれない。
天気が良く、5時過ぎには明るくなり始めていた。温度も高く、外に出てもそこまで寒くはない。気持ちのいい天気ではあるが、早めに黒戸尾根をぬけたいところではある。
水は、前日に七丈小屋からひとり2リットルもらっていたが、行動水に不安がある為、伏見さんが1リットル買ってくれた。ひゅーひゅー、さっすがOB
6:00 出発 予定より遅れてしまった。反省。全体的に、今回の山行は朝がもたついていたように感じる。
前日に小屋の方から、頂上から駒津峰への巻き道で滑落があったとの情報により、尾根ルートを下ることを確認。
アイゼン、ピッケル、ヘルメット、ハーネスのフル装備で登り始める。ところどころの岩場が凍っていたりして、少し怖かった。
岩が張り出したバンド状の地形があり、伏見さんが先に行くも、先に行った伏見さんがロープを持っていたこともあり、ロープを出すかどうか迷う。結局、高巻きで進めることがわかったが、今後は先頭がロープを持つべきではないのではという反省を得た。個人的に、バンドの上を行けるんじゃないかと思い、何回か行こうとして中山さんに怒られたのが反省点。大人しく指示は聞こう。
出発から3ピッチほどで駒ケ岳山頂。なぜか、私は体調が悪くテンションが低かった。眺望とかどうでもいい状態であった。どうでもいいからけんちん汁と焼き鮭とご飯が食べたかった。食後に豆大福と抹茶が飲みたかった。豆大福は皮が厚めで皮自体は塩気がきいているやつがいい。あんこはつぶあんで。
下りは、小屋の方のアドバイス通り、尾根ルートを行こうとしたが、周りはみんな巻き道を行く。正直、巻き道の方が安全そう。尾根は急な岩場のうえに、凍っている。行きたくない。でも、これで巻き道を行って滑落して、小屋の方に「ほ〜ら〜、言ったじゃないですか〜」とか言われたくはない。尾根を行こうではないか。
 無理だ。怖い。これは引き返そう。20分ほどしてから引き返す。懐かしの駒ケ岳山頂。
 巻き道はとても歩きやすかった。途中で間違ったトレースがあり、そのトレースに従うと下が砂質の長い雪渓を行かなくてはならない。これが滑落原因かもしれない。
 摩利支天が終わったあとのトラバースは、雪が悪い感じに柔らかくなり雪崩が怖かった。橋本がもんどりうって転んだのも怖かった。もんどりうつって20年間生きて始めて使った。この辺りまでくると、そういう軽口を叩く余裕すら生まれた。
 仙水峠までの下りは、もう集中力がダダ切れで、転んだり引っかかったりが多かった。気をぬいてはいけないと思いつつ、気が抜けた。伏見さんと靴のサイズの話などをしながら下る。
 仙水峠で伏見さんに芋ケンピをもらう。
 仙水峠まできたら、ほぼ平地で北沢峠着。 
 色とりどりのテントが並び、ここはサーカスかってくらい盛況であった。
 周りがフライのなか、外張りなのが少し恥ずかしかったが、「いやー、ここまでくだると雪がないんだねえ」みたいなことをいったりして、さも高所縦走をしたかのように振る舞う。
 伏見さんがチョコパイをくれた。塚本さんがおでんを買ってくれた。幸せだなあと思う。OBってすごいんだなあと思う。私もいつか、カステラを配るようなOGになりたいものである。 
 とか、しみじみと決意を新たにしていると、なんと伏見さんがリタイア宣言。腰ベルトがすれて、肉がグロッキーな感じになってしまったようだ。これから日本の威信を背負い南極に旅たつ伏見さんに無理をさせるわけには行くまい。伏見さんは明日の仙丈ケ岳を諦め、テントで荷物番をするという任につく次第となった。我々は口惜しさに涙し…とか、このネタをいじりすぎると伏見さんが落ち込んでしまうので、もらったチョコパイが美味しかったということだけ書いておく。
 夕食は炊き込み御飯に、持っている具材を全部つっこんだ。魔法の合言葉、どうせ明日は下山だし、のせいである。天気も悪くなりそうだし、仙丈ケ岳はすぐに登れるので、予定を変更し、翌日には下山することになったのだ。
 炊き込み御飯は、一時はどうなることかと思ったが、なかなか食べられるものにはなった。やはり腐っても鯛、焦げても牛丼、塚本さんの差し入れの牛丼の素が勝因であろう。

 そんなこんなで伏見さんが中山さんのジンを塚本さんの日本酒で割ったサケマティーニを飲んで本格的に酔い潰れたりなんなりして、我々は黒戸尾根からの駒ケ岳登頂に酔いしれたのである。文字通り。

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