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2025年1月23日木曜日

20250120-23_阿弥陀岳北稜,赤岳西壁主稜,石尊稜(八ヶ岳登攀入門)

     20250120-23_阿弥陀岳北稜,赤岳西壁主稜,石尊稜(八ヶ岳登攀入門)

メンバー:沼田(3,L,記録),落合
天気:雪 時々 晴れ
ヤマレコ (log, time stamp)

day 1 晴れ時々曇り
阿弥陀岳北稜

day 2 晴れ時々曇り
赤岳西壁主稜

day 3 曇り,強風
石尊稜


 day 1 阿弥陀岳北稜

この日は道の駅 こぶちざわ で車中泊した.2:00起床で気合を入れた早朝行動をしたが,結果的にはもっとゆっくり寝てても問題なかった.寝不足で結構疲れを感じる1日だった.
2578 m peakへのトレースはなく,ラッセル大会が始まった.「踏み跡しっかりでワカンはいらない」と車に置いてきたことを後悔.北稜は2 p (3 p?)しか出していない,登れるルート選択肢も少なく短い稜線だった.確かに初心者にはちょうどいいかも.下山は中岳沢をシリセードですいすい.途中岩が出ているところがあるので注意.

夕方・夜は寒くなかったが,朝方は寝袋に潜っても寒さを感じた.テント内結露は霜が発達しており,1年ぶりの八ヶ岳を痛感した.八ヶ岳はこうでなくちゃ.

北稜(正面)と北西稜(右)


岩場取りつき


 day 2 赤岳西壁主稜

CSの取りつきでミトンの手袋(右)を落としてしまう.見えるとこで止まったので,肩がらみビレイしてもらいながらクライムダウンで降りるが,足で落とした雪に押されてさらに下方に転がり落ちてしまった.30 mくらい下に行ってしまったので申し訳ないが残置することにした.サヨナラ手袋.夏になったら下まで落ちるかな.

6 p目くらいだったが,残置(短い方)があるルートを選んだが,なかなか辛いルートだった.アックスのフッキングが良く決まったが,乗越にいいホールドがなかったらフォールしていたかもしれん.因みにフォローの落合は落ちてた.その後はなんてことはない,快適なクライミングだった.

取りつき.CSの下はくぐれそうな積雪量


 day 3 横岳西壁石尊稜

正面凹角よりさらに右の凹角を登ったらかなり渋いことになってしまった.1 p目終了点にしたとこに生えていた立木に残置スリングがあったが,恐らく冬期は全然登られていない.スラブでアックスは決まらない.ホールド,スタンスは細かい.中間支点はしょぼく微妙なピナクルでしか取れない.おまけに岩がもろくて落石多発.取りつきからでは雪が付いていて登れると思ったが,登りながら雪をはがしたら「こんなとこ登るべきでなかった」と後悔しまくった.3 p目終了点は正規ルートに合流して,そこからハンガーが打たれている岩壁だったかな.4 p目くらいから風が強くなり始め,天気もあれそうな予感がしたので,雪稜地帯はガシガシと急いで登った.最終ピッチは壁を登ることもできそうだったが,寒くて大変なのでルンゼを詰めて省略.


手前から2つ目の葉がない木が生えてる尾根が草付きルート



2025年1月13日月曜日

20250113_雨飾山 南尾根-P2往復

    20250113_雨飾山 南尾根-P2往復

メンバー:沼田(3,L,記録),縄(OB),降矢(OB)
天気:雪 時々 晴れ
ヤマレコ

0607 現着
0706 駐車場
0914 雨飾山登山口
1336 1,753 m地点 引き返し,滑走開始
1537 雨飾山登山口
1640 駐車場

 現着は 06:10頃.駐車スペース探しに困って適地を探しているところ,山田旅館の方が出てきてくれて,情報を教えていただいた.これに手間取って出発が遅れた.

 入山前は他に自動車が6台くらいいたが,みな雨飾山には来なかった.鎌池や大渚山の方に登っていたっぽい.途中までは新しい(昨日の?)トレースがあった.最終目的地はP2 1,838 m地点だったが,深雪とシールの効きの悪さでペースが上がらず,13:30引き返し時刻として,目的地の100 mほど手前にして登り終了.下山したのは日没前だったのでP2到達は可能だったが,まぁ悪い判断ではなかっただろう.前日までは晴れ続き,当日は十数センチの積雪で,雪崩リスクは高め.実際,急斜面を登り歩いているときも表層がブロック状に崩れるような弱層が形成されていた.南尾根の滑走自体は快適で,総じて樹林の密度も高くない.1,700 mより上は広い斜面でより快適だっただろう.1,510 mへの登り返しや,そこから雨飾高原キャンプ場までの滑走は沢地形で,地形を見つつ慎重に滑走した.沢底には数メートルの穴が開いており,落下に注意.トラバースが強いられる.緩傾斜,トラバースはスノボにはきついので,途中でスキーに換装した.ただし,スプリットボードはかかとを固定する機能はないので,スキー滑走はテレマーク的な能力が求められる.つんのめるのそのままかかとが浮いて雪にダイブすることが数回...林道は長く,傾斜があまりないので割と時間がかかる.それでも道のり半分くらいは,トレースの上を滑走できるくらいで楽しかった.風が強いところは登りのトレースが消えていた.

1,510 mピークからP2方面




 林道が終わってから路上に出た後も積雪が残っていたので,駐車場まで路上スキーで移動できた.ski resort(ゲレンデ)以外の道路でスキーするのはちょっと夢だったので楽しかった.目的地には到達できなかったが,最後の最後まで滑走ができて満足のいく山行だった.荒菅沢を越えて山頂へ向かう夏道を辿り,登攀なしで雨飾山山頂に到達するルートでリベンジするのはありかもしれない.

 今回はスプリットボードでのBC skiingの初陣だった.シールをスキー用のを転用したため,板面積の3/4しか覆えず,そのせいかシールの効きが悪かった.スキーなら登れる傾斜でも,そのトレースを踏むと板がすべる.新雪なら幾分止まるが,ラッセルになるのでペースは落ちる.これは要対策だ.

2025年1月10日金曜日

20250110-11_赤岳 真教寺尾根

 202501010-11_赤岳 真教寺尾根

メンバー:河本(2L)、落合(1記録)

1/10

天気:曇

1035 清里駅

1140 羽衣池

1430 牛首山

1530 幕営地(2300m付近)

前夜清里駅ステビバがベストだったが都合により当日出発となってしまった。想定外の積雪量により時間が掛かってしまったので前夜ステビバをしなかったことが悔やまれる結果となってしまった。

快晴なのに八ヶ岳だけ雲の中で幸先が悪い

出発して1時間くらいした辺りから積雪が現れた。スキー場のリフト駅の脇を過ぎたあたりからズボズボし始めた。すぐに膝下ラッセルになったので牛首山でワカンを着けた。

牛首山の少し先でようやくお出まし

そのまま1時間くらいズボズボして幕営した。

快適なテントで河本さんから放射冷却の講義を受けた。量子論にまで遡るらしく黒体放射がどうのこうのらしい。忘れる前にメモっておいた。


1/11

天気:晴れ

0640 幕営地発

1255 真教寺尾根分岐手前 

1530 幕営地着

1700 牛首山 

1820 羽衣池

1930 清里駅

日が昇る少し前に出発した。最初の30分くらいはラッセルが膝くらいだったので山頂余裕ムードだったが、その後はずっと胸以上だった。個人的には万歳ラッセルを経験できてよかった。

天狗尾根を見ながら進む。この時は午前中に登頂できると思っていた。

しばらくして最初の鎖場に着く。ここでワカンからアイゼンに履き替えた。鎖があるはずだが埋もれて見当たらなかったため2ピッチロープを出した。が、グローブをしてのロープ操作に慣れておらず時間がかかってしまった。

最初の鎖場 鎖はどこに

そこから少し進むとまた岩があり、岩下をトラバースするか岩の右から直登するか迷った挙句練習を兼ねてロープを出して岩下をトラバースした。

岩下のトラバース

そのまま、岩と雪とハイマツの斜面をアイゼンの前爪とピッケルを突き刺しながら登った。多分ルーファイをミスしていた。登りきると突然目と鼻の位置に赤岳が見えたがタイムリミットが迫っていた。

赤岳はもうすぐだがタイムリミット間際。行こうvs帰ろうでバッチバチ🥊

ここで初めて鎖と対面し、鎖を掘り起こしながらしばらく登って写真を撮って引き返した。帰りは岩とハイマツと氷の斜面で2ピッチ、登りで最初にロープを出した所で1ピッチ懸垂下降した。そのまま幕営地まで戻ってテントを撤収して急いで終電に間に合わせた。


タイムリミットに間に合わなかったことについて

前夜泊できていれば、あと30分早く起きていれば等色々思うところはあるが、結局は力不足(ラッセルはもっと速められる)なので冬合宿やその他の雪山山行で悔しい思いをしないよう鍛錬してラッセルブルドーザーになります。



2025年1月4日土曜日

足尾松木沢,ウメコバ沢 中央岩峰右ルート

       20250102-04_足尾松木沢,ウメコバ沢 中央岩峰右ルート

メンバー:尾高(OB),沼田(3,記録)
天気:
day 1 晴れ
day 2 晴れのち雪
day 3 快晴
ヤマレコ

 day 1
0812 銅親水公園入口 駐車場
0949 松木川四号砂防堰堤
1016 ウメコバ沢 出会
1500 幕営

 day 2
0720 幕営地
0820 中央岩峰右ルート 取りつき
1702 top out
1941 幕営地

 day 3
0801 幕営地
0946 駐車場

 当初参加予定だった落合(1年)は,インフルエンザにより参加辞退.落合には悪いが,もし参加していたら数ピッチは登れるかもしれないが敗退で途中下降して終わりになっていたと思う.アイゼン・アックス登攀に慣れていないと怖すぎるし,プロテクションが悪くユマーリングで登るのも場合によっては憚られる印象だった.残置は多くなく,脆い岩もちらほらあった.

 day 1は適当な氷瀑を登る予定だったが,あまり氷が成長していない様子.ウメコバ沢の対岸に滝があったので,試しに登ってみることにした.遠目だとよさそうだったが,時間と日当たりもありかなりしゃばしゃば.氷は登れないと判断して左を登った.まずはアイゼンなしで取りつくが,細かいスタンスには乗れない and 結構滑るのでいったん降りた.アイスのつもりでカムをテントに置いてきた上,カムが決まるようなプロテクションが取れないのでハーケンを2, 3枚使用した.想像以上に悪く諦めかけたけど,時間をかけてじっくりホールドを探して立木で支点を取る.1 p目のリードには90 minくらいかかった.
2 p目も氷の状態が良くないので辛そうだった.フォローではリードほど慎重にならなくてよいので,思い切って氷に乗ってみる.アックスもアイゼンも案外決まりが良くサクッと行けた.それより上流は氷が発達していないので3 p目はなし.立木を支点にして40 mくらいを懸垂下降して降りる.

 day 2は大変な一日だった.雪と氷はほぼなく,もはやドライツーリングだった.ドライの経験が足りないせいかアイゼンを信じて大胆なムーブができない.安心できる中間支点もなかなか取れない.素手なら使えるホールドはあったかもだが,グローブとアックスではかなり躊躇してしまった.下部壁が終わった3 p目終了点に着いた時点で既に12時頃.上部壁になってから傾斜も70-85度くらいになり,所によりハングあり.慎重登り想像以上に時間を使ってしまった.4 p目のクラックではアックスが決まる箇所がなく(フォローはハンドジャムで突破),カムとアックステンションでレスト及びエイドしてなんとか登れた.このピッチでは,アイゼンがずれる,チョックストーンが動く,アックスが抜けるなどで,「落ちた」と思った瞬間が4回もあった.怖え.5 p目からは降雪が始まり,日没の恐れからかなり焦った.私はフォローの番だったが,アックスが抜けて1回フォールしてしまった.
結局,各ピッチでは90-120 minくらい使用し,top outまで 8 h 42 min,時刻は17:00くらいとなった.暗くなる前ぎりぎりで尾根にたどり着き,尾根上の様子を見て回り懸垂支点を確認.登ってきた斜面の反対側に降りるのかと思っていたが,懸垂支点からフィックスロープが伸びているので,これを辿るようにして下降することに決定.暗闇懸垂で生きた心地がしなかったな.フィックスロープは途中で途切れるが,そこからは歩いてガレたルンゼに降りられる.

中央岩峰右ルート 全景


 day 3もアイスクライミングかミックスクライミングをやる予定だったが,昨日のクライミングでお腹いっぱいになったので予定変更.私的には半日でもアイスクライミングをやりたい気分ではあったが,相方のやる気がなかったので朝飯食べて帰宅することにした.帰りがけに林道から横向沢を観察したが,遠目には登れそうな感じだった.今後,再度松木沢に来ることがあれば登ってみようかな.


2024年12月30日月曜日

20241228-30_仙ノ倉山 北尾根(敗退)

      20241228-30_仙ノ倉山 北尾根(敗退)

メンバー:沼田(3,記録),河本(2)  ,   落合(1),鈴木(1)
天気:
day 1 雪
day 2 午前 晴れ,午後 雪
day 3 快晴  
ヤマレコ

 day 1
0706 駐車場 出発
1430 幕営地

 day 2
0848 出発宿泊地
1000 駐車場
1600 幕営地,雪洞泊

 day 3
0724 幕営地
0952 駐車場

 day 1
積雪が深すぎて歩行距離を全然稼げない.頑張れば日没前に群大ヒュッテまで行けるかどうかというところだったが,河本・鈴木の希望もあり林道の林の中で幕営することにした.幕営準備に2人,ルート工作ラッセルに2人に分かれて,各位作業を進めた.内張りへの結露がひどく,翌朝はテントの床に水たまりがいくつもできていた.降雪でテントが圧迫されたこともあり,生活環境は悪かった.

 day 2
このペースでは山頂にはたどり着けないこと,河本のウェアが濡れて体力・やる気が消耗していることを理由に,2日目にして進むことを辞めた.河本を入山口まで送るついでに,もう使わない装備及び食糧を車にデポするために駐車場まで戻る.午後は雪洞作成練習をした.積雪深は充分だが上部は新雪なので深めに(2 m)掘って入口の横穴を掘り始めた.枝が出てきてしまったが,斜面に平行に掘り進めることで土にぶつからず広げることができた.これは良い対応だったと思う.この晩はこの雪洞に泊まった.夜中,90 minくらい毎に天井から滴り落ちる水の処理をした.雪洞の天井の手入れが甘かったということか.

入口の様子

撤収前に鈴木が撮影

 day 3
夜が長い.昨日よりも寒さを感じる.04:30くらいに起きて外に出て,テントまでの数十メートルを雪かきした.このとき既に雪はやんでいた.いい感じに体が温まった.06:20 2人を起こして朝食をとる.雪もやんでいたのでテントの撤収を始めた.3日目は気持ちの良い快晴.


 【感想・反省】
 林の中のほうが降雪が少ないと期待してテントを張ったが,枝の葉の上に積もった雪が頻繁にドサッと落ちてきてテントを圧迫した.夜中の降雪量を見越してテントの周囲を除雪するべきだった.また,結露した水がテント内部に溜まり装備を濡らすので,地面に傾斜をつける,端を掘り下げてそこに水が溜まるようにする,などの対策を取るべき.テント内部の環境がここまで悪化したのは初めてだった.プラス気温の湿雪豪雪地帯は大変だ.

 雪洞はテントと比べて床に水が溜まらない快適さがあるが,天井や壁の細工を入念に行なわないと環境が悪化する.次は手を抜かず作りたい.

 積雪量が多かったとはいえ,一昨年よりも先に進めなかったのはやはり悔しい.しかし,この時期はもはや人がまともに歩ける積雪量ではないと思う.正直,ラッセル地獄はもうお腹いっぱい.仙ノ倉山北尾根リベンジは2 or 3月にやろうかな.この時期に4日間も日程がとれるなら八ヶ岳とかに定着したい欲が大きい.

2024年12月15日日曜日

20241214-15_初冬合宿@谷川岳西黒尾根

 20241214-15_初冬合宿@谷川岳西黒尾根

メンバー:尾高(3・L)、河本(2)、落合(1)、鈴木(1・記録)
天気:1日目 雪
   2日目 晴れ

1日目
8:37 土合駅着
9:20 土合駅発
12:30 標高1290m付近にてテント設営・訓練
19:00 就寝

2日目
4:30 起床
6:00 幕営地発
9:40 谷川岳(トマの耳)
11:00 幕営地・テント撤収
13:15 谷川岳ロープウェイ駅

1日目(12/14)
鈴木・河本・尾高は炊事門前に集合し、渋谷駅4:37発の電車に乗車。在来線を乗り継ぐと渋谷から土合駅まで往復4950円でアクセスできる谷川岳は、初冬合宿の行き先として最適なのである。落合とは赤羽駅で合流したのだが、なぜかバラクラバをしっかり着用していたので不審者に見えた。先に述べておくが、初冬合宿ではのんびり休憩することもなかったので、写真はこのときの不審者に見える落合と山頂での集合写真くらいしか撮ることができなかった。

電車も順調に運行して土合駅に到着し、長い長い階段を歩く。改札を出て準備を済ませ、出発しようとしたところで雪が降り始めた。駅から登山口までの道路が意外と長く、登山口からのトレースは序盤こそあったものの、その後は雪が降り続いていたこともあって、ほとんどなくなっていた。1年生にラッセルを経験させることが初冬合宿の目的の一つであるため、落合と鈴木は適宜交代しながら先頭を歩いた。河本さんは、ジャンケンに負けて持つ羽目になった竹竿が度々木に引っかかり、大変そうだった。途中で一度小休憩を挟み、昨年も幕営したという標高1290m付近のに到着。幕営場所と訓練時間も考え、今年も同じ樹林帯で幕営することになった。

テント設営を終え、まずは落合と鈴木でラッセル競走大会をした。2回とも落合が優勝。2回目は河本さんも参加させられていた。来年は参加者が増えることを期待したい。その後、ビーコン捜索訓練を2回行った。ビーコンやプローブの扱いに苦戦し、時間がかかってしまった。その後は一年生を雪に埋めたり、弱層テストをしたりと雪崩対策の訓練を行った。雪に埋まる経験をしておくことで、実際の雪崩遭遇時でも焦ることなく、落ち着いて救助を待つことができるようになると感じた。気づけば日も傾く時間になったので、テントに戻った。近くには中央大学のパーティーもテントを張っていた。人数はこちらの倍くらいいるようだ。明日のための水を作りつつ、夕食は落合が作ってきてくれたペミカンを食べた。思いの外、夜は寒さを感じることなく眠りにつくことができた。

2日目(12/15)
この日は4:30にセットしたはずの目覚ましが聞こえず、落合の声で目が覚めた。棒ラーメンを食べ、必要な装備をザックに詰めて出発。日の出前だったが、ヘッドライトはいらないくらいの明るさだった。

最初の4、50分くらいはモルゲンロートを狙って早くに行動していた方々のおかげでラッセルすることなく進めたのだが、その後は写真を撮っていた方々を追い抜いたこともあってラッセルをすることに。途中、先頭でラッセルしていた河本さんが雪庇を踏み抜き滑落しかける場面もあったが、運よく直下に足場を確保でき、怪我はなかった。雪庇に注意しつつラッセルを続けること数時間、トマの耳に到着した。ラッセルを始めてからは6、7割の道を我々4人が作り、残りは3、4人のベテランのおじさんがラッセルしてくださった。その中には、昨年も谷川岳に登り、初冬合宿で来ていた河本さんと尾高さんに会っていた方々もいらっしゃった。何という偶然だろうか。実は後ろにもっと人がいたのだが、休憩やら何やらでラッセルには参加されなかった。出発時には同じく準備をしていた中央大学のパーティもなぜかいなかった。この日は気持ちいいくらいの晴天で、途中では富士山、山頂からは日本海まで展望できた。オキの耳はいいだろうということになって、すぐに下山した。

道中すれ違った人からは「ラッセルお疲れ様でした」「助かります」「ありがとうございます」などと声をかけていただき、嬉しく思った。帰ったのかと思われた中央大学とのパーティとも遭遇した。あとで分かったことだが、テントを撤収してから登り、ロープウェイで下山したようだ。

電車の時間がうまく合わなかったので、バスで水上駅まで行くことになった。事前に学割切符を購入していたので、「電車を待とう」とごねた落合・河本・鈴木の3人だったが、尾高さんから「この前のトレランも頑張っていたし、代わりにご飯奢るよ」といって1000円を渡されると、ものの見事に手のひらを返したのであった。高崎駅構内の釜飯屋、荻野屋さんで大満足のご飯を食べ、帰京した。充実した初冬合宿であった。

 怪しい出立、通報されてもおかしくない

土合駅名物の階段

一緒にラッセルした方に撮っていただきました!!

2024年12月6日金曜日

20241206_城山

 20241206_城山

メンバー:尾高(3L)、落合(1記録)

天気:晴れ

1000 駐車場ー南壁ー1630 駐車場

小田原から車で 2 時間で城山に着く。駐車場には 3 台くらい止まっていた。駐車場から徒歩 5 分で南壁取り付きに到着する。元々は南東壁のマッドマックスをのぼる予定だったが寒いので日がよく当たる南壁のバトルランナーをのぼった。けれど南東壁の方が風は弱かったかもしれない。

1p リード:尾高 すぐ左にトップロープをしているパーティがいたが登り始める。ハングを左から巻いたところで ピッチを切る。

2p リード:落合
行けそうだと思ってリードしたが 1 ピン目をとる前に詰まる。その後のハングは 右側の弱点から越える。核心のハングの 1m ほど手前でピッチを切った。

3p リード:尾高
10b のハングを尾高さんは超えたが、私は段々フォールする位置が下がってき たので結局ヌンチャクを掴んでなんとか突破した。そしてトップアウト。

懸垂下降 2 ピッチで下まで降りた。

そのあとは少し遊んでから帰った。

強風には辟易したが城山の岩場は景色がよくとてもきもちよかった。


2024年11月30日土曜日

20241130_アイゼン登攀訓練@日和田山

 20241130_アイゼン登攀訓練@日和田山

メンバー:沼田(3・L)、河本(2)、落合(1)、鈴木(1・記録)
天気:晴れ

7:00 女岩
15:00 解散

河本さんと落合は電車集合だったが、鈴木は沼田さんが車を出すというので、同乗させていただいた。5:00集合だったのだが、そのとき気温は5℃だったらしい。

沼田さんと鈴木が先に女岩に到着し、トップロープの準備を兼ねて振分懸垂をしようとしていたところで河本さんと落合も到着。ここからしばらく人は来なかった。2つのルートを用意してアイゼン登攀を始めるが、初アイゼン登攀の落合と鈴木は中々に苦戦する。特にアックスの決まりが悪く、結局アックスを置いて冬山用の手袋装備で登ることにしたのだが、ホールドが掴みづらくてこれも中々難しかった。中でも左側のルートが難しかったのだが、沼田さんはトップアウト手前まで両手にアックスで登っていた。一応自己ベストだそう。その後、左側のロープを別の場所にかけ直したが、ここは正直簡単だったのでアイゼンの前爪で立つことを身につける良い練習となった。

昼にかけて日差しも出てきて気温が上がり、アイゼン登攀が一段落したところで岩場も混んできたので、滑車法の練習をすることになった。この滑車法、システムの理解が難しく(特に文系)、持っていたギアで最適な方法をあれこれ試しているうちにあっという間に時間が過ぎた。15:00近くになってみんな飽きてきたので訓練終了。現地解散した。

復路は鈴木も電車で帰ったのだが、飯能駅で電車を乗り換えたとき、後から乗ってきた登山帰りの高齢男性に落合が席を譲っていた。その男性は「親切をされると心が温かくなるよね」と言って落合に行動食の余りをあげていた。そして、なんと端にいた連れの私にまでバカうけのりしお味を分けてくださった。お疲れだったのか、その後男性は眠ってしまったのでお話しすることはできなかった。旧暦では既に冬に入っているが、昼以降の天候も相まり、秋の暖かさを仄かに感じた日であった。



難しい方のルートに沼田さんが挑戦中

2024年11月23日土曜日

20241123-26_南アルプス深南部千頭森林鉄道跡-合地山

20241123-26_南アルプス深南部 千頭森林鉄道跡-合地山 

記録:河本(1、2日目) 、落合(3、4日目)
天気:晴れ (1-3日目)、曇り(4日目)
メンバー:沼田(3、L)、河本(2)、落合(1、食糧) 

予定
一日目:寸又峡温泉-(寸又川右岸林道)-千頭堰堤-(日向林道)-寸又橋-(千頭森林鉄道跡)-大根沢出会
二日目:大根沢出会-(千頭森林鉄道跡)-釜ノ島小屋-(寸又川左岸林道)-柴沢小屋
三日目:柴沢小屋-合地山-諸沢山
四日目:諸沢山-日向林道合流点-千頭堰堤-(右岸林道)-寸又峡温泉 

行動結果
day 1: 0520 寸又峡温泉- 0730 千頭ダム-(寸又川右岸林道)-千頭堰堤-(日向林道)-0920 寸又橋-(千頭森林鉄道跡)-1630 小根沢停留所
day 2: 0600 小根沢停留所-(千頭森林鉄道跡)-1700 釜ノ島小屋
day 3: 0610 釜ノ島小屋-0900 柴沢-1255 合地山-1600 1541ピーク
day 4: 0600 1541ピーク-0700 諸沢山-0920 日向林道合流点-1120 千頭堰堤-(右岸林道)-1200 寸又峡温泉


この山行はは去年同時期に行われた山行のリベンジとして計画されたものであり、廃道ライターのヨッキれんさんがホームページ「山さ行かねが」に上げている山行記録を参考に、この地の林業資源を運び出すために建設された千頭森林鉄道の軌道跡の最深部を訪ねる計画だ。事前調査が足りなかった前回の反省を生かして事前調査をより詳細に行った。ほぼ唯一と言って良い山行記録であるヨッキれんさんの記事を読み込み、軌道跡や左岸林道、日向林道が載っている旧版地図を国土地理院の九段下の事務所に赴いて取得し、さらに予備日を含めて5日の日程を空けて置いた。また崩落地通過のためにロープやアックス、渡渉用のサンダルも用意した。こうした工夫が功を奏したのか軌道跡を最後まで歩き通すことができ、トラス橋やトンネルといった様々な林業遺構を見ることができて嬉しい。


11/23
記録:河本
天気:晴れ
大間集落(寸又峡温泉)に到着してすぐに準備を済ませてヘッドライトをつけて出発し、ここもかつては軌道跡であった舗装された右岸林道を2時間半ほど歩くと千頭堰堤に着く。千頭堰堤の上を左岸に渡ってすぐのところにある登山道を30分ほど上がり日向林道へ出て、しばらく日向林道沿いに寸又川によって削られた急峻な谷の斜面を横切るように川の上流方向へ進む。日向林道は去年と相変わらずで歩きやすいところも多いが、上から土砂が流れてきたであろう崩落地が多数存在し、土砂が林道の寸又川側の端まで到達しているところでは、林道端は川に向かって切れ落ちているため滑落すると数百m下の河原まで放り出されると思われ、ミスが許されない。崩落地のトラバースは今回の山行で最もよく出てくる危険箇所だが、土砂や石の斜面は安息角を越える斜面にはならないので、角度も高々45度であり足元が崩れて多少滑っても足を突っ張れば止まることも多いが、崩落地のすぐ下が切れ落ちているところはそうは行かず滑落したら即お星様になってしまうので怖い。この林道も崩れていないところでは車がすれ違えるほどの道幅があり、急峻な山の中で旧千頭林営署が相当予算をかけて作ったと思われるが、見るも無残な状態になっているのを見ると自然の復元力の凄まじさを感じる。前回使った左岸林道へつながるであろう登山道の梯子を見送り、寸又橋を少し超えたところにある吊橋へつながる細い踏み跡の分岐で吊橋方面に進み板が腐りかけている吊橋を渡ると目的の千頭森林鉄道の軌道跡に出る。軌道跡は単線の線路が敷けるくらいの道幅で作られたと思われ、寸又川が削ったV字谷の斜面を横切るように走っている。崩れていないところは歩きやすいが、半分以上の道のりは崩れており崩落斜面のトラバースや崩落によりできた岩場の登攀などが混じる。道中には石垣やトラス橋、トンネルや林業や鉄道駅などとして使われたであろう木造の廃屋などの林業遺構がたくさんあり薄暗く険しい道程ではあるが楽しい。コンクリートの平均台を渡るところやトラス橋などといったいくつかのポイントを越えると大樽沢停車場に着く。2階建ての木造小屋でギリギリ泊まれそうである。その先の橋が落ちてレールだけが残るポイントではロープを出して右壁を高巻きし、前回未踏のエリアへ入る。一箇所ヨッキれんさんの記録にはないであろう新しい崩落地があったが懸垂下降を使って通過した。蔓性の木本が密に絡みついた高い鉄橋を渡るところは足を引っ掛けて転ばないか非常に怖かった。その後橋が落ちているであろう箇所で懸垂下降と残置ロープを使っての登り返しをし、小根沢停車場に着くと日没間近だったのでここで泊まることにした。使えれば廃屋に泊るつもりで来たのだが崩壊がひどいため近くにテントを張った。
右高巻き


蔓が巻き付いた橋

小根沢停車場




11/24
記録:河本
天気:晴れ
小根沢停車場を少し探索してから前進を開始した。小根沢から上流のすぐに崩落地があり斜面が急で締まっており危険と判断したのと、その先も通行困難な箇所が予想されたため一度懸垂下降で河原に降りて軌道跡へ復帰できるところまで河原を歩いた。このとき渡渉の必要があったためサンダルに履き替えて、ズボンを脱いで渡渉した。深さは膝上くらいだったが、水は非常に冷たくもうこれ以上渡渉はしたくないと思えた。河原から見た崩れかけの軌道跡は壮観である。聳え立つ崖の斜面を切り崩し、険しく無常感が漂う千頭の山という魔界の中で一定の秩序を築き保守しようとした人類の努力と、それを尽く無に帰してしまう自然の動的平衡を保つ作用のせめぎ合いを生々しく感じられる。もちろん自然の大勝利であり、崩落し放題の暗い谷底には悲壮感が漂う。崩落地を越えるとガレた斜面を伝って軌道跡に復帰する。その後大根沢合流点までは支流の沢にかかる小さい橋が落ちている箇所が続き多少苦戦したが、大根沢から栃沢までは旧地図に軌道跡沿いに登山道が書かれてあり、鹿の踏み跡があり歩きやすい。栃沢から先は牛馬道の区間であり、レールが敷かれていたかどうかはわからないが、短いレールが落ちている箇所が散見された。はじめは歩きやすい区間が続き、人里離れた山奥にいきなり檜の植林地が現れたり、車両の行き違いのための複線区間のような箇所が見られた。しばらく進むと崩落地や木造橋が落ちた所を越える必要のある箇所が釜ノ島小屋まで頻繁に続く区間に入り、かなりペースが落ち、疲れも出てくる。このあたりからは斜面すぐ上方に林鉄廃線後に山奥へのアクセス手段の代替として建設された寸又川左岸林道が走っており、建設時に生じた土砂が軌道跡に落ちてきていて、崩落地が非常に多い。そんな中日没時刻が近づき、幕営適地を探しながら進むも寸又川はゴルジュになっており、軌道跡は崩落し放題の急斜面にあり、軌道跡を探すのも難しくどうしようかと焦りながら進んでいるうちになんとかGPSによると釜ノ島小屋のすぐ近くであろう所まで着くが、どうやっても通過できそうにない崩落地に出くわし、右側の岩を見るとなんとトンネルのような穴がある。入ってみると途中で閉塞しているがこれは記録にはなかったものである。見つけられて嬉しい。トンネルから出ると急いで道を戻り、崖をよじ登って左岸林道へ出て、真っ暗になるギリギリに無事釜ノ島小屋へ到着する。近くの沢で水を汲み、ここでもテントで宿泊した。釜ノ島で廃線跡らしい区間は終わりである。
渡渉

大根沢橋梁


トンネル


トンネルの内部


未記載のトンネル





11/25
記録:落合 
天気:晴れ 
前日に釜の島に着いた時にはもう暗くなっていたのでこの日の朝に釜の島の廃屋を見にいく。いくつかある建物のうちいくつかは壁や天井が無くなっていたが、そうでないものは扉が開いていて中には動物のフンがたくさんあった。部屋は畳だが、何にせよ動物のフンだらけなので使いたくはならない。


千頭林鉄跡は釜の島から数百メートル手前でトンネルが崩落していて、そのトンネルの出口も見つからなかった(出口も左岸林道工事の影響で埋もれている可能性がある)が、釜の島で千頭林鉄と左岸林道が合流するので釜の島から柴沢までは左岸林道跡を辿る。釜の島からしばらくは左に見下ろす寸又川がゴルジュになっており凄まじい。直ぐに人が通れる代物ではない大崩落地が現れるので高巻いて懸垂下降で復帰する。高巻くと反対側の林道に降りるために設置されたと思われる黄色ロープが垂れ下がっていたが念の為それより奥から懸垂下降した。
高巻きしたところ
ここからは時々鹿の踏み跡付き崩落地の簡単なトラバースがあるが、基本的には前日までとうってかわり広い道幅いっぱいに苔で覆われた左岸林道跡を爽快に歩く。河本さんが言う「左岸林道は人間が滅んだ10年後の世界のようだ」は非常に的を得ている気がする。
左岸林道のトラバースは落ちても水ポチャするだけなので怖くない
左岸林道の苔

柴沢小屋手前で光岳に繋がる吊り橋が現れる。この橋はズタズタボロボロで、主塔手前の床木を踏んだら...抜けた。こんな吊り橋は渡ってみたくなるもので、河本さんが先陣をきって絶対に落ちなさそうなワイヤーにセルフをかけながら渡った。続いて落合も渡り、「ビビリ散らかしてるじゃないですか」と言ったら河本さんも床が抜けないか心配だったという。光岳への登山道も使う人がいないので好き勝手に荒れていた。ここから光岳に行くのは面白そうなのでいつか行きたい。
写真だとボロさが伝わらないですね

少し進んで柴沢小屋に着く。ここのトイレも誰も使わないので見た目と臭いのギャップが世界一だ。無臭のボットントイレに臭いをつける度胸はないので外でしたくなりますよね。小屋も中は綺麗で、3人くらいは寝られそう。
柴沢小屋外


柴沢小屋の少し先には千頭山に続く吊橋があり、こちらもなかなかだった。
柴沢でフル充水してからは汗をぶちまきながら小屋の目の前の斜面を登って尾根に出る。尾根に出てちょっと行った所で沼田さんがカモシカを見つけたが逃げてしまい私は見られなかった。合地山に続く尾根は登るにつれて倒木が増えてくる。山頂付近だけ薄ら雪があった。その後、途中から落合が先頭だったが彼の読図がポンコツで進むのに時間がかかり目的地の諸沢山遥か手前の適地にテントを張ることになってしまった。誠に申し訳ないのでそろそろ本気出します。

11/26
記録:落合 
天気:曇り
夜中に雨が降っていて、雨で濡れた日向林道のトラバースを考えると怖くてよく眠れなかったが朝には止んでいたのでよかった。尾根が細くなっている場所もあったが、暗いうちから行動する。諸沢山に登ってからはしばらく読図の練習をしながら降りて日向林道に出る。林道に出る直前が急勾配になっていた。
もうすぐ日向林道
日向林道の崩落地トラバースは千頭林鉄や左岸林道のそれと違って落ちたらバイバイなので行き同様ずっと気が抜けなかったが、行きよりも怖さを感じなくなっていた。千頭ダムまで降りてきてようやく人の気配を感じる。この山域の登山者は珍しいようで千頭ダムでは作業員の方に話しかけられたりした。
ここでお気づきいただけただろうか。行きで2時間半かかった寸又峡-千頭ダム間の林道が帰りは30分で済んだ。というのも千頭ダムから5分ほど歩いたところでダムで話した超優しい静岡の天使に車で寸又峡温泉の駐車場まで送ってもらったからだ。臭い我々を車に乗せてくださり大変恐縮です。
我々を寸又峡温泉まで乗せてくださったおじさんですら輝かしき頃の千頭林鉄を知らないとのことだったので、その忘れ去られようとしている有様を思うと情に訴えかけてくるものがあった。
そして2010年のヨッキれんさんの調査がなければもっと時間がかかっていたし、なにより今回の山行は実現されなかった。ヨッキれんさんにも感謝しかないです。
記録を書いているといつも思うのだが、必要最小限の情報をサクッと記した簡潔なものが良いのか、ちまちまと冗長な記録が良いのかどちらなのだろうか。読む分には前者がありがたいのだが書いているとつい長くなってしまう。こんなに長い記録にお付き合いくださりありがとうございます。

2024年11月10日日曜日

20241110_日光国立公園マウンテンランニング大会

 20241110_日光国立公園マウンテンランニング大会

記録:河本
メンバー:河本(2)、落合(1)、鈴木(1)
天気:曇り時々雨

今回は大会主催者の方にご招待頂いた日光国立公園マウンテンランニング大会に参加した。コースは3種類あり、ロングが56km、ミドルが35km、ショートが15kmである。今回参加した3人は河本がロング、落合がミドル、鈴木がショートとなんと全員が違うコースになってしまった。別に仲が悪いわけではない。

私が走ったロングコースを中心に記録を書く。56kmの山道を走るのは初めてなので目標は制限時間の8:30以内にゴールすることである。ロングコースは東照宮付近をスタートし、国道120号沿いに進み、戦場ヶ原のあたりから林道に入り男体山の北側を回り、スタートに戻ってくるというようなコースになっている。スタートしてからいろは坂まではゆるやかな登りで、周りの走者の様子を伺いながら少しずつペースアップをしていき他の走者を抜いていった。いろは坂はかなりの急登でここで体力を使い切らないつもりでいたがかなり疲れてしまった。いろは坂の先は中禅寺湖沿いに比較的平坦な道が続くのだがいろは坂での疲労が効いていて途中何度か歩きながら水分補給をしてしまった。この区間は湖の景色が良い。ここでスタート付近で抜いた人との差が縮められてしまったと思う。戦場ヶ原の補給所に寄り、飲み物と食べ物を頂いた。疲れていたので梅干しと羊羹が美味しかった。ここで26km地点で2:30程で来れているので疲れていることを抜いては順調である。その後すぐにコースは林道へ入る。林道はさらに急な登りが多く、ここで体力を使い切ってしまったように思う。第三補給所がこのコースのピークで、そこからは下り基調になるのだが、それまでは上り坂がしんどかったのが平坦な道もしんどくなり、仕舞いには緩い下り坂ですらきつくなり、急な下り坂でしか快調に走れなくなってしまう。この下りで多くの走者に抜かれ、前半余裕そうに見えた制限時間内のゴールが怪しくなっていた。下りの長さに苦しめられながら7:20でゴールした。長い道のりを走り切れた満足感は大きい。ただ私の順位は真ん中ほどで、ロングコース参加者のレベルの高さを実感した。ゴールすると先に終わった鈴木と落合が待ってくれていた。ありがとう。その後日光駅で湯葉丼を食べて帰宅した。

この大会のために練習としては奥多摩から秩父へのトレラン、奥多摩駅から雲取山往復のトレラン、八王子から羽田空港までの川沿いのランニングなどをしてきたが、山道の56kmは初めてだったのでそれを練習しておいた方が良かったかもしれない。

最後に大会にご招待頂きありがとうございました。楽しかったです。