このブログを検索

2023年7月15日土曜日

20230715-16_釜ノ沢 東俣

    20230715-16_釜ノ沢 東俣

メンバー:沼田(2,記録),河本(1)
天気:晴れ

GPS log は以下のヤマレコ URL にありhttps://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5713301.html

 1日目(7月15日)
0045 部室出発
0250 道の駅みとみ 着,車中泊
0730 起床
0820 出発
0847 二俣吊橋
1027 ホラノ貝ゴルジュ
1326 釜ノ沢出会
1452 両門ノ滝
1535 ヤゲンの滝
1700 幕営地 1,805 m付近 宿泊

 2日目(7月16日)
0630 起床
1000 甲武信小屋
1018 甲武信ヶ岳 山頂 1041
1105 木賊山
1212 徳ちゃん新道分岐
1348 道の駅みとみ 下山


 山ノ神までの行程は,旧登山道を通ればすんなり時間をかけずに進めるのだろうが,今回は積極的に沢沿いを進んだ.そのお陰でかなり時間を使ったという感想.でも直登・へつりが楽しい滝が何ヵ所かあったので,とても楽しめた.
ちなみに山ノ神の祠は発見せずに通りすぎてしまった.沢沿いに進み過ぎたせいだろうが.

 魚止滝は右岸のスラブをよじ登り,草地を高巻きではなく,水流の際を直登.写真は撮り忘れた.非常にヌメるがホールドは豊富なので難しくはない.不安に感じる場合はロープ使用推奨.登れそうな滝は積極的に直登したいものだ.

 ヤゲンの滝は,1996年10月の廣川氏による遡行図に「右側のカンテ状から登る。残置支点がある。」と記載があったので,ロープを出して登ろうとしてみた.しかし,取り付きの段階でヌメリが酷くずり落ちてドボンしたので諦めた.ハーケンを打とうとしたが,なかなか決まらないので断念.大人しく左岸の灌木を使って高巻き.踏み跡明瞭.


両門ノ滝

 2日目は0430起床するつもりだったが,昨晩眠れな過ぎて寝坊.0630起床.ツェルト泊が案外寒くなく,厚着して眠ればシュラフは要らないくらいの気温だった.

 総括して,奥秩父の沢はきれいでヒルも生息していないので,とても快適に楽しめる.1日目の気温が高くない日に当たってしまったので,満足に泳ぎを楽しめなかったのが残念.また来よう.

2023年6月24日土曜日

20230624_甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

 メンバー:尾高(2),河本(1)


天気:6/24は曇り、25は晴れ

記録:河本


6/24

5:00頃2人とも部室で起床し神泉でレンタカーを借り、出発

8:30頃竹宇駒ヶ岳神到着、入山

14:00頃七丈小屋到着、宿泊

6/25

3:30頃起床

4:15頃出発

5:30頃甲斐駒ヶ岳

6:30頃七丈小屋

10:00頃竹宇駒ヶ岳神社到着


2人とも部室で前夜泊し、神泉でレンタカーを借りて出発した。尾高さんが免許を取ってすぐということもあり、高速道路で急ブレーキをかけるなど怖かった。駒ヶ岳神社から入山。私は荷物が重く、気温も高かったためかなり足がつらかったが休憩を取りながらもいいペースで進み、14時には七丈小屋に着くことができた。各自が用意した食事をとり就寝した。次の日は3:30に起き、朝食を済ませて山頂へ出発した。山頂からの景色は朝焼けと雲海も相まってとてもよかった。その後かなり速いペースで下山し10:00には下山した。今回は荷物がそこまで多くないのにもかかわらず足がかなり疲れてしまった。夏合宿は30kg程になるらしいので夏合宿が楽しみだったのがそうでなくなってしまった。


2023年5月28日日曜日

20220528_雪上訓練(針ノ木雪渓)

メンバー:降谷(4), 尾高(2), 齋藤(2), 沼田(2), 河本(1), 孫(1), ヤン(1), 藤澤(1)

天気:晴れ

記録:藤澤


5/27

1930 部室発

2230 扇沢着

5/28

0530 起床

0600 扇沢入山

0700 針ノ木雪渓着

1330 針ノ木雪渓発

1430 扇沢下山

2200 部室着


 前日夜にハイエース1台で出発し、扇沢駅の無料駐車場で車中泊。車内で寝る組と外にマットを敷いて寝る組に分かれた。翌日は5時半起床で6時入山。7時過ぎには針ノ木雪渓に降りた。既に同じように雪上訓練を行っているパーティーが幾つかあり、標高1780m付近の緩やかな斜面を活動拠点とした。

 ツボ足歩行からアイゼン歩行、ピッケルの使用法について一通り学んだ後、滑落停止訓練を行った。訓練場所の傾斜が緩く滑らなかったために、滑落者の足をロープで引く、助走を付けるなどして、人工的に滑落を発生させた。アイゼン無しで行った後アイゼン有りで行った。その後はスタカット練習。手順が多く複雑に感じたので、シーズン前に再度練習して習得したい。最後はスノーボラードを制作して、雪渓上で足りない分の運動をした後、下山した。

2023年5月21日日曜日

20230521_登攀訓練(日和田山)

 メンバー:降矢(4),沼田(2),尾高(2),孫(1),ヤン(1),藤澤(1),福地(1),河本(1)


天気:晴れ

記録:河本


5/21

7:30頃高麗駅集合、日和田山女岩に出発

8:00頃日和田山女岩到着、支点確保、懸垂下降、登り返し、滑車を用いた持ち上げ、トップロープのクライミングを行う

15:00頃日和田山女岩出発

15:30頃高麗駅で解散


7:30頃西武秩父線高麗駅に集合し、入山を開始した。20分ほど歩いて女岩に到着。これから初めて登る岩を目の前にして不安と高揚感を覚える。岩の上に安全確保用のロープを設置していただき、バックアップ付き懸垂下降の練習を行った。その後登り返しの練習を行い、次にトップロープのクライミングをした。私はこの日は南面を登り切ることができず、クライミングの難しさをおもいしった。最後に滑車を用いてロープにつないだ人を持ち上げる訓練を行い、下山した。途中から岩場が混雑してきたのでやりづらくなってしまったことは来年以降注意したい。


2023年5月3日水曜日

20230503_室堂・立山BCスキー

メンバー:(L,OB)、降矢(記録、4) 、沼田(2)

5/3天気:快晴
10:45
室堂
12:00
室堂山展望台
13:40
浄土山(14:00)
14:20
室堂(14:55)
15:50
雷鳥沢キャンプ場
 5/2の夜に扇沢まで車で入り、5/3にアルペンルートで室堂まで。毎度のこととなりつつあるが、車を出してくださった沼田さんに感謝。
 室堂山の北東斜面、浄土山の東斜面を滑走した。私は体が重く、ハイクアップの際に二人に大きく遅れてしまった。斜面は快適で、多くのスキーヤー・スノーボーダーで賑わっていた。雷鳥沢キャンプ場にも人がたくさんいた。
5/4
天気:快晴
07:00
雷鳥沢キャンプ場
09:10
剣御前宿舎
10:05
別山南峰(10:35)
11:00
剣沢出合(11:20)
13:30
剣澤小屋(13:55)
14:50
剣御前宿舎(15:20)
16:00
雷鳥沢キャンプ場
(
山崎カールを途中まで登り滑走した)
18:20
雷鳥沢キャンプ場
 この日はばてたりせずに行動できた。剣御前までの登りは意外とシールが効いた。人のトレースでぼこぼこしているところは避けた方が良い。別山から滑った。上部は快適そのものであった。標高が下がるにつれデブリや穴がでてきた。一度調子に乗ってスピードを出していたら穴に落ちかけた。全力でジャンプした。BCの時は毎度感じることであるが、スキーはやはり移動が速い。というわけで真砂沢ロッジが埋まっているであろうあたりまであっというまに滑走した。登り返しである。来る夏合宿に思いを馳せながら歩いた。途中で雪を拾って食べて喉を潤した。音楽をかけながら歩くことに思い当たったのでスマホから音楽を垂れ流した。かなり気が紛れた。しんどいなぁと思っていたら剣御前宿舎についていた。夏合宿の時は室堂から一度雷鳥沢まで下りてまた剣御前まで上がることに対して怒りすら覚えたが、今回は別に良かった。雷鳥沢まで滑り降りるだけ良いのだ。

雷鳥沢キャンプ場についてからまた山崎カールを滑ろうということで歩きだした。ちょっとしんどかったが、夕暮れの中適度に緩んだ雪を滑るのはとても気持ちが良かった。スピード出したら一度転んだ。

5/5天気:快晴
07:50
雷鳥沢キャンプ場
09:55
一の越山荘
(
雄山谷方面にちょっと滑って登り返した)
11:15
一の越山荘 発
12:25
雄山(13:00)
15:25
黒部平駅
 荷物を全て背負って歩いた。重かった。なぜ二泊三日でこんな大荷物になってしまうのか不思議であった。ガッシャ―の容量が大きいせいで何も考える必要がないからというのが答えの一つだと思う。その必要性について深く考えられることなく様々なものが放り込まれることになるのだ。
 そんなこんなで一の越まで来た。いい感じの斜面が見えたのでちょっと滑ることにした。滑るのはあっという間なのでどんどん滑降したくなるが、登り返すことを考えて我慢した。
ザックにスキーを括り雄山を登った。周りの人々の中には大荷物に対し驚いてくれる人がいた。辛いですねなどと話しながら歩いた。しかし本当に辛かったのは荷物の重量というよりはスキー靴に起因する足元の不安定さだった。岩が露出しており、ところどころ雪があったりした。また板が風で煽られていた。足元に意識を集中させていると雄山に着いた。祠みたいのがあった。
 雄山の山頂直下が最も急な部分で、上から見ると正直かなりの恐怖を覚えた。縄さんが最初に滑って行った。私が続いた。怖かったし太ももが限界だったので急な部分は横滑りで抜けた。斜度が緩くなってからは普通に滑った。沼田さんが滑ってくるのを見た。途中でこけて止まらなくなっていた。雪と一緒に流れに身を任せゆっくりと滑り降りていた。何となく予想されていたことではあるが雪がぐずぐずになっていて滑るのが大変であった。私以外の二人はかなり苦労していた。私は意外と何とかなった。多分大きな板を使っているからだろう。この日の核心はトラバースで尾根を乗り越えるところであった。長い時間トラバースをしているとわき腹が痛くなる。しかも今回はちょっとした登り返しまであった。辛かった。
ロープウェーのワイヤーが見えあぁ終わりだなとか思っていたらスマホが爆音を上げた。びっくりした。大き目の地震があったそうだ。私はわかりませんでした。だんだん斜度が緩くなってきてスキーが滑らなくなってきたあたりで駅に着いた。充実感のある山行であった。

2023年4月29日土曜日

20230429_乾徳山

20230429_乾徳山

メンバー:沼田(2,L),近江(OB),福地(1,記録),ヤン(1),ソン(1),Frantz(1)
天気:晴れ

GPSログ:https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5421129.html

0530乾徳山登山口
0556オソバ沢登山口
0706国師ヶ原十字路
0743月見岩
0849乾徳山
0923笠盛山
1038黒金山
1054牛首ノタル
1218黒金山登山口
1328道満山
1411乾徳山登山口

新入部員が参加しての初の山行が山梨県の乾徳山で行われた。いきなり寝坊トラブル(!?)もあり、非常に面白い山行だった。

序盤はかなりハイペースで進み、乾徳山登頂時点でCTから40分巻いた状態に。天気が良く、富士山が常に丸見えだった。

髭剃り岩上にて

ルート脇にあった岩に挟まる為だけに挟まる一行
 
山頂直下の鎖場 鳳岩

鳳岩は高度感こそあるが、ただ登る分には造作ない。腕力に自信がない場合は巻き道でも良いのではないかと思う。
この後はかなり単調な樹林帯歩きが続き、朝早かったこともありかなり眠くなった。(道中で仮眠をとった。)
総行程18kmと長めで、久しぶりの登山にはなかなかハードだった。今後このメンバーと山行を重ねるのが楽しみだ。






2023年4月23日日曜日

20230423_滝沢尾根ー会津駒ヶ岳 BC ski

   20230423_滝沢尾根ー会津駒ヶ岳 BC ski

メンバー:L(OB),降矢(4),沼田(2,記録)
天気:晴れ

GPS log は以下のヤマレコ URL にありhttps://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5402943.html

0919 会津駒ヶ岳登山口
0935 滝沢登山口
1112 水場
1250 会津駒ヶ岳 山頂
1407 会津駒ヶ岳 山頂 登り返し 2回目
1613 滝沢登山口
1637 会津駒ヶ岳登山口

 前日(22日)の「月山 BC」から連続日帰り山行を実施.会津駒ヶ岳の他案として,月山を2 days行なう,西吾妻山でBC ski をやる があったが,雪の状況などを判断して会津駒ヶ岳に決定.
スタートが遅くなったがサクサク登れたので登り返して遊ぶ時間も充分にとれた.前日の月山の時のような強風もなく,アイズバーンも一切なく,とても春スキー日和だった.新雪期にもう一度来たい.


適度に雪がくさってて春スキーにちょうど良い!! 月山とは大違い!うれしい!


山頂の看板の出具合




下山滑走時,1748 ピークへの尾根を滑って間違って出てしまう.斜面をトラバースして復帰.その後,自分だけが方角と斜面を勘違いして1630 のピークの東斜面に向かってしまい,急いで戻った.

上りでは1500 m付近でスキー装着したが,下りでは尾根の北側をトラバース気味に滑り降りて,1450 m付近でスキーを外す.もっと積雪が残っている時期の方がより楽しめそう.

北緯が高くなく,気温が下がり過ぎないからアイズバーンになりにくいのか?月山は南斜面,会津駒ヶ岳は東斜面だったからその違い?(月山山頂下の東斜面は変わらずのアイスバーンだったが)

金曜日の夜発 → 22日は月山 姥沢駐車場 から → 会津駒ヶ岳 滝沢登山口 → 東京 で3日間の移動距離はなんと 1004 km !
会津駒ヶ岳なら月山からの帰り道にあり移動距離的にもちょうどよいかと思ったが,山形県の奥地にあるので意外と道のりがあった.

2023年4月22日土曜日

20230422_月山BC

20230422_月山BC
メンバー:L(OB)、降矢(4、記録)、沼田(2)
天気:曇り、強風

沼田さんが書いた記録が以下にある
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5392090.html

09:12姥沢登山口
09:22
月山リフト下駅
11:58
月山山頂
13:14
月山山頂(2回目)
13:54
牛首
14:26
登山口(下山)

前夜東京を発ち、長いドライブの果てにたどり着いた道の駅で仮眠をした。車を出してくださった沼田さんには盛大な感謝を捧げたい。

強風であった。某山岳気象予報サイトでは風速が20 m/sを超えるとの予報がされていた。斜度もなく残雪期であるということでかなり油断していたが、思っていたよりも気温が低く、おそらくは強風の影響もあったためだろうが、上部の斜面はガリガリであった。上部ではシールが効かずツボ足で歩いたが、手に持った板が風にあおられ、よろめいたり進めなくなったりした。岩の露出した部分を歩く際にはスキー靴の歩きにくさと相まって不安定で怖かった。

岩と氷で歩きにくかった

 強い風が吹いている最中は何となく息苦くなり大変に不快であった。また、板を持つ指先が冷たくなっており、これでもっと気温が低ければ凍傷になるのだろうなと感じた。途中に板を残し一度登頂した。頂上の下の斜面が魅力的に見えたので、板を回収し再度登頂し滑走した。お目当ての斜面はアイスバーンな感じだった。少し歩いたのち滑走を開始した。標高が下がっていくにつれて快適な雪になっていった。行動した時間で言えば5時間ほどだが、充実感のある山行であった。強風に煽られるというのは思ったより体力を消費するのかもしれない。

山頂にて

 実は月山でスキーをする計画は2年前にもあったが、その時には諸事情により実施されなかった。今回無事に月山でスキーをすることができうれしく思っている。 

2023年3月14日火曜日

20230314_赤岳主稜

20230314_赤岳主稜

メンバー:尾高(2)、降矢(3、記録)、近江(OB)

3/14

16:00:八ヶ岳山荘
19:00
行者小屋

恒例の八ヶ岳での登攀合宿(もう少し色々行く予定ではあった)。今年度は3月も半ばとなっての実施となった。

行者小屋って遠いですよね。しかも思っているより標高も上がる。疲れました。

3/15

06:00:行者小屋
07:30:
登攀開始
12:30:
赤岳山頂
14:10:
行者小屋

この日の朝に主役であるところの尾高さんから手首が痛くて登攀が困難であるとの話をされた。えぇ。まぁせっかくだしということで近江さんと2人で行った。チョックストン越えの1ピッチ目は私リードで、それ以降交互にリード。去年は怖かったが、今回は余裕をもって登ることができた。天気が良く風も無くとても暖かかった。

天気が良かった。



途中で後ろから来たパーティに先を譲ったが待っている間も凍えることはなかった。来年以降に八ヶ岳で登攀合宿を行うのもこれくらいの時期のほうが快適かもしれない。テントに帰ってきてから相談して、尾高の手首は良くなりそうもないということで帰ることにした。

3/16

07:00:行者小屋
09:10:
八ヶ岳山荘

帰った。ところどころ道ががちがちに凍結していたので、アイゼンをつけて歩いた。赤岳山荘を過ぎたあたりで盛大に滑り尻を強打した。

2023年3月5日日曜日

南アルプス主稜線縦走



現役1名とOB2名で南ア主稜線の縦走
に行ってきました。

メンバー:近江(OB), 縄(OB), 尾高(2年)


2/20 19:05沼平ゲート〜20:20ヤレヤレ峠幕営
2/21 6:30ヤレヤレ峠〜9:20横窪沢小屋〜13:40茶臼小屋泊
2/22 6:20茶臼小屋〜6:45茶臼岳〜9:15上河内岳分岐〜12:30(?)聖平小屋泊
2/23 停滞
2/24 4:30聖平小屋〜8:20聖岳〜14:40兎岳避難小屋付近幕営
2/25 5:40(?)兎岳避難小屋付近〜6:10兎岳〜13:30百間洞山の家泊
2/26 5:30百間洞山の家〜8:50赤石岳〜10:35大聖寺平〜14:40荒川中岳〜14:50荒川中岳避難小屋泊
2/27 6:15荒川中岳避難小屋〜12:20高山裏避難小屋泊
2/28 4:10高山裏避難小屋〜11:30小河内岳〜14:50三伏峠幕営
3/1 5:50三伏峠〜10:25塩見小屋〜13:20塩見岳〜16:00(?)北荒川岳手前2701付近幕営
3/2 13:00(?)北荒川岳手前2701付近〜17:40安倍荒倉岳直下幕営
3/3 7:00安倍荒倉岳直下〜10:50三峰岳〜15:00三峰岳下り2572付近幕営
3/4 6:00三峰岳下り2572付近〜9:00横川岳〜12:30伊那荒倉岳〜13:30苳の平幕営
3/5 4:50苳の平〜9:00仙丈ヶ岳〜15:20柏木登山口
2/20 1日目

移動日。千頭まで大井川鉄道、千頭から沼平までタクシーで向かった。千頭から1万3000円程だったので、静岡駅からタクシーに乗るよりはお財布に優しい。千頭駅発17時ごろまでしか対応していないらしい。

19時ごろ沼平ゲートに降り立つ。これから16日間の縦走が始まると思うと、胸が高まる。畑薙大吊橋までの林道はわずか5日前の冬合宿でも歩いた林道。新月で真っ暗な中、適当に歩いて行くと程なくして畑薙大吊橋である。この日はヤレヤレ峠まで上がる事として大吊橋を渡る。暗闇の中35kg程のガッシャーを背負って吊橋を渡るのは中々楽しい。やや悪いトラバース道をこなすとヤレヤレ峠に到着。なかなかの幕営適地。

沼平ゲート出発時

2/21 2日目

横窪沢小屋への下りが凍結していて、若干悪かったが、それ以外は特に問題なく順調に進んでいった。雪もよく締まっており、ラッセルも特に無かった。ただ、茶臼小屋へのトラバース道は若干分かりづらい箇所があった。

この日はピカピカの茶臼小屋で宿泊。とても快適だった。


快適な茶臼小屋

2/22 3日目

朝イチで茶臼まで空荷で往復。深南部から上河内、聖、中央アルプスがよく見渡せる。天気良すぎか。稜線上は高温で解けた雪が固まったのか、雪というよりは氷になっている箇所が多かった。上河内だけへの登りは完全に凍結しており、怖かった為途中で引き返した。

南岳からの下りで一度下降する尾根を間違えたが10分ほどで気づいた。その後は踏み抜きと格闘しつつ樹林帯を下り聖平小屋へ。予想していたよりもハードな日だった。

茶臼山頂
c


上河内岳と聖岳


2/23 4日目

強風予報のため停滞。




2/24 5日目

最初は樹林帯。前日登っていた単独行の方のトレースをお借りする。前聖の手前から樹林を抜ける、と同時に雪面がガチガチに凍結している箇所が多くなる。前聖から見る聖岳は凄まじい迫力で聳え立っている。傾斜はかなり強そうだし、雪面もほぼ氷の様である事は確実。ほんとに登れんのかよ。マジでラスボス感MAXであった。とはいえ、よく観察すると山肌に夏道の痕跡が見える。それが上手く、砂利等の露出している面を避けて山頂まで繋がっている様であったので、基本的に夏道を辿って登る事とする。

案の定、ガチガチに凍結し、半分氷の様なっている雪面にしっかりアイゼンを蹴り込んで効かせながら登っていく。足を滑らせたら最後、数百m下まで氷の滑り台である。慎重に登っていけば問題無いとはいえ、まだまだ縦走前半、ガッシャーの重さも30kgは超えている。心身共に消耗する登りであった。登っている間、これマジでヒマラヤって言ってもバレないんじゃね?とか思った。

圧倒的迫力の聖岳

前聖と聖岳
およそ300m程、そうした雪面をこなすとようやく聖岳山頂。数日前の冬合宿でも来た場所であるので、そこまで感慨は無い。というか、聖からの下降もかなりシビアそうであったので、感慨に浸る余裕は無かった。強いて言うなら、仙丈遠いなぁぐらい。

聖岳山頂にて

聖の北側斜面は思っていたよりは凍結しておらず、少しだけ安心。とはいえ、2950m付近?からの斜面はかなり急で数十mのクライムダウンを強いられた。2796ピークあたりから夏道はトラバースしており、トラバース道を辿ればロープを使わずに下降できるそうだが、我々はトラバース道を発見できず、稜線沿いに下降する事とした。2750m付近の細いリッジ上で、北側に伸びるルンゼ状の地形に沿って、5p懸垂した。木がある程度あり、支点が取りやすそうだったので懸垂をしたが、50mロープ1本しか無かったので下降に時間がかかった。上部はスタカットでも良かったかもしれない。この辺りから予報通り雪が降り始め、風も強まりルンゼ内はスノーシャワーや雪塊が絶え間なく落ちてきた。支点は雪面に露出した木の枝みたいなもので何とか。

クライムダウン

その先は細いリッジを細かいアップダウンを繰り返しながら進んでいく。兎の登りは一箇所めちゃくちゃ左側が切れ落ちていて怖い岩があった。半分四つん這いになって通過した。後は、木とかを頑張って掴んで雪壁を登っていく奮闘的な感じ。特にロープは出さなかった。

そうした登りをこなし、ヘトヘトになりようやく兎山頂下の平地へ。事前情報により、兎岳の避難小屋が雪で埋まっていて使用できない事は知っていたのだが、想像以上に埋まっていて笑ってしまった。掘り出すのも難しそう。問題はどこで幕営するかであるが、山頂下の平地は基本的に風がかなり強い。設営出来ないことは無いが、あまり快適では無いだろう。他に適地が無いか、探してみたが、平坦かつ風が弱い場所というのは皆無であり、結局避難小屋手前の平地で幕営する事とした。ガッシャーをまずテント内にぶち込み、飛ばされない様にして設営。案の定、かなり寒かったが、夜にかけて風は弱まったので絶望的では無かった。とはいえ、夜中何度も起きたけれども。この日は迷いなくペミカンデー、マジで世界一美味かった。(今回予定全行程16日の内、6日分ペミカン、炒めた肉と野菜をバターで固めたもの、を持って行った。)

長い1日だった。縦走全行程を見てもこの日が1番ハードだった気がする。


2/25 6日目

この日は打って変わって快晴。イマイチ回復したのかよくわからない体で兎岳の山頂に立つ。ここから下降していくのだが、北側の急斜面は全てガチガチに凍っている。結局朝イチで標高差150m程の急斜面をほぼ全てクライムダウンで下降していく。一歩足を滑らせれば数百m下の奈落まで真っ逆さまである。結局この斜面の下降だけで1時間以上かかった。そこから先、小兎、中盛丸山、大沢岳の登下降もそれぞれ100〜200m程の標高差があり、極端に悪いところは無いものの、凍結した斜面の下降、踏み抜き等が連続しかなり体力を持ってかれた。結局この日は赤石岳避難小屋まで行く予定だったが、到底到達できなさそうだったので百間洞山の家へ。極めて快適な冬季小屋だったが、小屋内で湯を作り湯気が立つ度に、火災警報器が作動し大音量のブザーが鳴り響くのには閉口した。


2/26 7日目

前日の遅れを取り戻すべく、気合を入れて赤石岳へ。百間平までの雪面、百間平は風がかなり強かったが、雪面の状態は極めて良好で、スムーズに進んでいく。かなり寒く感じたが、この日は赤石山頂付近では-20℃程度まで気温が下がった様だ。


そんなこんなで快適に百間平を通過、赤石岳への登りに差し掛かる。県境のリッジ上はかなり岩が露出しており、難しそう。雪面の状態も良く締まっていて安定している様だったので夏道沿いにトラバース後、ルンゼを登っていくことに。慎重にアイゼンを効かせ、トラバースをこなしていくと、ルンゼへ。赤石岳の名の由来となった、赤いチャートが朝日に染まる様は日本離れしていた。ドロミテっぽい。行った事ないけど。素早くルンゼを通過し山頂へ。空が青い。というか黒くて宇宙を感じる。空を飛ぶ飛行機も随分近く感じた。赤石の山頂からは360°の大パノラマ。人生で1番の絶景だった気がする。その後、小赤石を経てスムーズに下降していく。小赤石の肩?(3030mピーク)からの下りもクライムダウンはほとんどせずに下降できた。結果、大聖寺平に着いたのはまだ10時半!中岳避難小屋までいけるんじゃね?という話になる。

赤石山頂にて

赤石山頂からはこれから歩く山が一望
大聖寺平付近、正面が荒川岳

荒川小屋上まで稜線を進んでいき、いよいよ荒川岳の登りへ。ここは夏道沿いにルンゼを登っていくか、県境沿いに稜線を登っていくルートの二択があったが、ルンゼを登っていくルートは夏道沿いのルートは夏道が分からない上、トラバースもかなり嫌らしそうだったので却下。稜線を進む事とした。岩峰右の若干窪んだボロボロの砂利の斜面を進んでいく。かなり斜面はボロボロだし、傾斜も強かったが、雪を少し被ってるお陰でそこまで崩れなかった。そうして2900m付近の平地へ。ここからは一転、傾斜が緩くなる。山頂も随分近くにある様に見えて少し油断した。

基本的に岩を避けつつリッジ上を進んでいく。一箇所、岩峰を左に巻いて、チムニー状?になった部分を登る箇所があるのだが、若干悪く、ロープは出さなかったがここが核心であった。その後は急な雪面を登っていき、前岳山頂へ。前岳山頂が見えてから、ほとんど距離は無いはずなのにやたら遠く見えた。雪山はスケール感がバグる。

前岳になんとか辿り着いた後は、中岳避難小屋へ。なんと小屋には先客の単独登山者がいた。転付峠の方から来たらしい。人が居るとは思わなかったのでびっくりであった。予定以上に進めた充実感と、小屋に置かれている布団のお陰でこの日はあまり寒さを感じる事なく熟睡できた。

2900m付近の平地より山頂方向


荒川中岳へ
ペミカンカレー♪


2/27 8日目

荒川岳からの下降は、雪面が安定しているため、朝イチで夏道沿いにルンゼを下降していく事とした。夏のコースタイムより早くルンゼを爆速下降。ルンゼを2500m付近まで下降後、とりあえずトラバースしてみるが、夏道の痕跡はピンクテープぐらいしかなく、別にただの雪面をトラバースしてるのとほとんど変わらない。結局、踏み抜きと不安定な雪面で詰んでしまったので、一回少し平らなところまで降りた後、登り返して稜線を進んでいく事とした。そこから先の細い稜線は気温がかなり上がった事もあって地獄の様な踏み抜きの連続。また、アップダウンの途中では急斜面が多く、クラストしている箇所もある為、アイゼンを使うかワカンを使うか迷う場面もかなり多かった。そんなこんなで地獄の様に時間がかかり、1時間程経っても100m程度しか進んでないという地獄の様な状況が続いた。高山裏避難小屋へ辿り着く頃には戦意を喪失し、この日は早めに行動を切り上げ、翌日雪の締まっている朝のうちに行動する事とした。

高山裏避難小屋はとても快適であり、ラジオを聴きながらマシュマロ焼きパーティをした。

印象的な日の出
下降してきたルンゼ


2/28 9日目

この日は気合を入れ、4時出発。アイゼンとワカンを併用し、雪がよく締まっていることもあり、まずまずのペースで板谷岳へ。板谷岳から大日影山の稜線は急峻な小ピークがいくつか連なっていて、核心。急な雪壁登り等をこなして大日影山手前の平地へ。ここまで来れば一安心である。大日影山から小河内岳へはまたなだらかな稜線。小河内岳の登りも至って快適である。その後も特に問題無く三伏峠へ。行動時間は11時間程度になった為、かなり疲れた。そして、なんと三伏峠の冬季小屋は開放されていない事が判明。急遽幕営へ移る。とはいえこの日のテントはとても暖かく快適であった。

大日影山への稜線
小河内岳にて


3/1 10日目

この日は本来塩見小屋までの予定だったが、樹林帯の登りが思っていたよりもかなり進み、塩見行けんじゃね?って空気に。樹林帯はやっぱり全然時間読めないですね。慌てて、塩見小屋でハーネス装着。塩見小屋は埋まっていて掘り出すのはかなり大変そう。今日泊まらなくて良かったかもしれない。

塩見の登りは雪の量が少なめだったからか、夏道のマーカーがかなり見えていて、それを辿って夏道沿いに上がった。ロープを出す事もなく、無事塩見山頂へ。塩見山頂からの下りも一箇所クライムダウンをしたが、それ以外には特に悪い箇所は無く無事2700m程度の安全圏へ。

ただ、この辺りの稜線は荒地になっており、ほぼ樹林が無い上に、クラストしていて雪が硬く幕営適地がなかなか見つからなかった。今夜はかなりの強風予報である為、しっかり風が防げるところに幕営したいのだが。結局完璧な適地は見つからず、時間もなくなってきたので、雪が若干吹き溜まってる所で幕営し、気休め程度の防風壁を作った。結局それなりに風は吹いたが、夜から朝にかけて10-20cm程度の降雪があった事もあり、特に寒さを感じる事なく寝られた。

塩見山頂直下
塩見岳にて
幕営地

3/2 11日目

午前中は雪と風の為停滞。13時ごろ出発し、熊の平小屋を目指す。しかし早速仙塩尾根の洗礼を受ける。前日からの降雪のお陰でラッセルがあった事に加え、単純に距離が長く、なかなか思うように進まない。結局安倍荒倉岳手前で時間切れとなり幕営。


3/3 12日目

三峰岳へ向かう。三峰岳の登りは山頂手前で細い岩尾根となっているが、特に問題は無く通過。雪の状態が悪ければ若干悪いかもしれない。下降は夏道は鎖場となっている場所が悪そうだったので、ハイマツを掘り起こして懸垂をした。この際、ハイマツが風の関係か横向きになっていた為、ハイマツにクレムハイストで支点を取った。

その後は適当に仙塩尾根上の2500m付近で幕営。最高の幕営適地だった。

三峰岳山頂にて


3/4 13日目

この日は軽めに苳の平まで移動、のはずだったが絶妙に夏道が分かりづらいのとラッセルのお陰で何だかんだ時間はかかった。

あんまり美味く無さそうな飯


3/5 14日目

苳の平から少し樹林帯を上がるとすぐに森林限界を超える。稜線を進んでいくとやがて大仙丈の登りへ。地形図からして明らかに急だったので少し心配していたが、夏道と同様に斜面を右上トラバースして大仙丈手前のコルへ上がればそこまで大した事はなかった。雪の状態が悪ければもっと怖かったかもしれない。尾根通しに行けない事は無さそうだが難しそう。一歩一歩稜線を進んで行くと、ついに仙丈岳へ。これまで歩いてきた真っ白な山々が一望できる。この純白の稜線をここまで80km以上歩き、自分達のトレースを刻みつけて来たと思うと胸が熱い。心の底から満たされたような気持ちになる。やり切ったー。固い拳を交わして記念撮影。

少し休憩した後、一気に地蔵尾根を下降。めちゃくちゃしっかりトレースが付いていて非常に歩きやすい。むしろ夏道よりも歩きやすいかもしれない。後はやたら長い道をひたすら歩いて柏木登山口に到着。無事に全行程を終え、その日のうちに帰京。伊那バスターミナル前の店で食べたソースカツ丼はマジで美味かった。人生で1番米が美味く感じたかもしれない。

この山行最後の日の出
仙丈へ
最後のピーク
ゴール!