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2021年8月7日土曜日

【夏合宿】20210807_雪上訓練

20210807雪上訓練
メンバー:福田(4)、小久保(4)、岡本(3)、降矢(2、記録)、孫(1)
天気:晴れ
0620真砂沢ロッジ発
0820ⅠⅡ峰間ルンゼ
0930熊の岩下で訓練開始
1130訓練終了
1315真砂沢ロッジ着
前日に続いて夏合宿二日目の雪上訓練であった。長次郎出会いでアイゼンを付け、熊の岩の下までゆっくり上がった。 訓練はまずアイゼン無しの歩行訓練の後、滑落停止訓練をした。下部にロープを張って、万が一の時に止める人を置いて訓練を行った。雪はかなり固くなっており、滑る際スピードを出すとかなり痛かった。上級生はピッケルを手から離して仰向けになって頭を下にして滑りだすなどした。結構な恐怖感があった。アイゼン無し、有りで滑落停止を一通り行った後、アイゼンの歩行の練習ということで雪渓を登って降りたり、クライムダウンを行ったりした。一度走って登って降りた後、私が次に備えていると、「もう一本やっていいよ」とのお達しがあったので一人だけまた走って登って降りた。 前日も訓練は行ったし、疲れも残っていたので、それほどたくさんやらずに切り上げて帰幕した。

【夏合宿】20210807_Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート

 

2021/8/7 Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート

メンバー:土田L、松坂(記録)

天気:晴れ

4:10真砂沢発

7:10登攀開始

10:00トップアウト

12:00ⅤⅥのコル

14:30真砂沢帰幕

 

寝坊したため予定していた4時発よりも少し遅れてしまった。私はこの日は体調が悪く、朝飯もほとんど喉を通らなかったので行けるか不安だったが、とりあえず行くことにした。雪渓を登るスピードも上がらず、吐き気で長次郎谷にえずきがこだまする状態になってしまった。恥ずかしい。

這う這うの体で取り付きについて、登攀の準備をする。取り付きでは雪渓が張り出していて、狭いテラスの上で準備をせざるを得なかった。

雪渓が結構残っている


1ピッチ目(Ⅲ)リード:土田

取り付きから少し右に回り込んでからフェースに乗りあがる。フェースを快適に登っていくと、左側にハーケンが三枚ほど打ってある場所があったのでそこでピッチをきっていた。

私はといえば登攀が始まっても気分が悪く、ずっと「あ゛~~~~~」とうなっていた。

2ピッチ目(Ⅲ)リード:松坂

ハーケン固め打ちから少し右側にトラバースして凹角を登っていく。リッジに突き当たるので右から引き続きフェースを登った。ピッチを区切る際はテラスに支点が二か所ある。右側はハーケンなどが、左側には立派なボルトがうってある。

3ピッチ目(Ⅳ-)リード:土田

ずっと気持ちのいいフェース。1,2ピッチ目よりは少し難しいが登りやすかった。リッジトラバースの手前でピッチをきる

4ピッチ目(Ⅲ+~Ⅳ-)リード:松坂

例のトラバース。ロープが重く、常に左側に引っ張られながらトラバースした。終了支点はリッジの直後にあるが、少し下側にあるのでやりづらかった。もう少しさきに行くと、ハーケンが固め打ちされているので、そこでピッチを区切るべきだった。反省。

5ピッチ目(Ⅲ-)リード:土田

私が4ピッチ目を手前で区切ってしまったので、土田には少し長くリードしてもらうことになってしまった。ピッチの内容としてはおまけみたいなものなので特になかった。

トップアウト後
6Cの写真がまじでこの二枚しかない

Cの頭で少し休憩してから下山開始。どこで懸垂下降するか迷ったが、懸垂下降は3回行った。まず、ハイマツ支点でBフェースの頭に懸垂下降で降りる。支点の手前からクライムダウンをすることもできるが、少し悪そうだったので素直に懸垂下降をした。次にまたハイマツ支点でABのコルに降りる。回り込んでの懸垂下降だった。最後にABのコルからⅤⅥのコルに降りる。浮石が多く、かなり神経をつかった。ⅤⅥのコルから長次郎谷に下る際も、浮石が多かった。雪渓にでてからは順調に降りて真砂沢に着くことができた。

今回、ビレイ解除などの合図でトランシーバーを使ったが、たまに混線し別パーティの「了解」の声が聞こえたりしていた。チャンネルを変えて運用すべきだった点は反省ですね。

2021年8月6日金曜日

【夏合宿】20210806_雪上訓練等

メンバー:福田[4]、小久保[4]、土田[3]、松坂[3]、岡本[3, 途中から入山]、降矢[2]、孫[1, 記録]
日程:2021年8月6日(金)

天気:曇り・無風・適温
雪上訓練開始 6:45
雪上訓練終了 11:00
剱沢キャンプ場発 12:15
真砂沢キャンプ場着 15:45

 朝、日が出切った頃に起床し、テント内で朝食の準備を行った。この日は棒ラーメンで、味はなかなか良かったが量が多すぎたかもしれない。幸い麺類は消化が速いらしいので満腹が長くは続かなかった。

 準備を終え周囲が完全に明るくなってきた頃、未だ入山していなかった岡本を除いた6人で雪上訓練に向かった。キャンプ場から見える付近の雪上へ移動することになったが、孫が雪上の移動に慣れておらず、足を引っ張る形で目的地への到着が遅れる形となってしまった。また、キャンプ場出発のすぐ後、雪渓に移る時に孫がサングラスをテントに忘れたので取りに戻り、ここでも少しタイムロスがあった。

 さて、訓練に適した場所に到着し、7時前から訓練に取り掛かることとなった。初めはツボ足での移動やピッケルの使用に慣れた後、傾斜のある雪面を斜めに移動することを習い、それを使ってダイヤモンドカット◇で数周歩き回った。この間福田がスノーバーを刺したりロープを張ったりして滑落停止訓練に備え、歩行が一段落ついてからは滑落停止に移ることになった。雪が固まっていて硬く凸凹していたので何度か滑る過程で均していった。初めは仰向けで足から滑り出し基本の形を習得したのち、うつ伏せで頭から滑ったり、助走で勢いをつけたり、後ろから押し出してもらったりと様々な状況に対応できるような練習をした。

 アイゼンは、1分30秒以内に着けられるようにと小久保より指示があった。焦っているとどうしても手元が狂って余計に時間がかかったり、しっかり装着できずに緩くなってしまったりして制限時間内に着けられなかった。まだまだ練習が必要である。アイゼンがついているとやはりというべきか安定性が増して歩きやすい。だが、これもやはりというべきか爪をズボンに引っ掛けたことは数知れない。アイゼン付きでも同様にダイヤモンドカットと滑落停止を練習した。その後は雪上におけるスタカットを土田・松坂が実演し、降矢・孫が実践した。

 11時を回った頃、真砂沢キャンプ場まで移動する関係で雪上訓練を切り上げてテントを畳み、この日入山する岡本を迎えるため小久保を残して剱沢キャンプ場を後にした。この先の道のりも予想より大分遅いペースで進んでしまった。というのも、後から来た小久保・岡本に途中で追いつかれるほどであったのだ。荷物を振り分けてからしばらくすると剱沢雪渓が見えてきたわけだが、なんと上流が滝になっており雪渓も隙間から覗くとかなり深く、浮いているように見えて驚いた。雪渓に乗り移った後はどんどん下っていき、平蔵谷出合→長次郎谷出合と進んでいって真砂沢キャンプ場に到着した。砂利質で広めの適所が既に取られていたので、仕方なく草地の上にテントを張ることにしたが、これの影響で天候によるダメージが増すことになったのはまた別の話である。

 テントの振り分けが済み、荷物を安置したのち夕食の準備に取り掛かった。この日の夕食は麻婆春雨丼であり、かなり美味しかった。翌日に備えて計画を確認したり装備をまとめたりすると、眠りにつくことにした。テント内での睡眠にはまだ慣れず、暑苦しくて夜中に何回か目が覚めてしまった。


補遺

この日新しく知った事

新たに触れた単語や概念があったので後学のためにもこの場を借りて記録しておく。

  • ツボ足…アイゼンなどの雪上歩行用の器具を使用せず登山靴で雪上を移動すること。踏み込んだ足跡が壺状になることからこの名称がついたらしい
  • ダイヤモンドカット…斜面水平方向に対して、◇←このような図形を描くように移動すること
  • スタカット…2人1組行動の一種で、常に1人のみ移動し他方はビレイする移動法の総称
  • 冷蔵庫…雪渓の端を少し掘り、袋など容器に入れた食料を置いて銀マットを被せて重石で固定することで食料を冷蔵保存することができる

2021年8月5日木曜日

【夏合宿】20210805_夏合宿入山


2021/8/5 
夏合宿入山

記録:福田

メンバー:L福田(4年)、小久保(4年)、土田(3年)、松坂(3年)、降矢(2年)、孫(1年)

天気:晴れ

室堂11:30 – 12:20 雷鳥沢 12:30 – 15:10 劔御前 15:30 – 16:30 劔沢

 

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、今年も夏合宿の実施が危ぶまれたが、例年より日程を短縮しての計画が認められた。2年ぶりの劔である。

 前日の夜、バスタ新宿に特大ザックを背負って集合。周りからの視線がなんだか懐かしい。夜行バスに乗り込んで富山を目指す。相変わらず夜行バスは眠れなかった。富山についてから、最後の買い出しと朝食を済ませ、電鉄富山駅へ。今年は室堂までの直行バスがないらしく、アルペンルート経由の入山となった。平日にもかかわらず混んでおり、室堂到着は11時前となった。準備を済ませ、1130分ごろ出発。

 雷鳥沢まではまずまずのペースで進む。夏の日差しが強い。雷鳥沢で小休止を挟み、雷鳥坂へ。ここで1年の孫が遅れ出す。やはり慣れない重荷に苦しんでいるようだった。30分に一度休憩を挟みつつ、ゆっくり進むが、ペースが上がらない。坂の中盤に差し掛かったところで、孫の荷物を上級生に振り分けた。多少ペースは改善されたが、劔御前まで3時間弱かかってしまった。毎年ここの登りには時間がかかっているが、遅すぎるので改善していかなければいけない。

 劔御前からは1時間ほどで劔沢へ。事前の情報通り劔沢上部の雪渓がかなり残っていることを確認した。劔沢についてテントを張り、食事を済ませ、就寝した。

2021年8月1日日曜日

20210801_越沢バットレス

 2021/8/1 越沢バットレス

 

天候:晴れ

メンバー:小久保、福田、岡本(記録)、土田(記録)

 

福田土田パーティ記録

 

右ルート

11:00 取り付き

12:10 終了点

12:30 懸垂下降終了

 

左ルート(第二スラブルートの予定だったが間違えて左ルートに)

13:00 取り付き

15:30 終了点

16:00懸垂下降終了

 

 

 730分過ぎに鳩ノ巣駅に集合した。意気揚々と出発して林道を1時間弱登ったがどうやら越沢とは真逆の方向を登っていることが判明して引き返す。駅まで引き返し正しい方向へ歩く。しばらく登って林道から外れて踏み跡を下るがこれも正しくないことがわかり登り返す。登り返して先程の林道へ復帰してキャンプ場の入り口を見つけここが正しい道とわかる。バットレスへの標識を辿って歩くと途中で沢を渡る箇所が出てきたがこれが苔の生えた丸太を渡る箇所で結構怖かった。しばらく沢沿いを登るとバットレスが目の前に現れた。ここまで2時間以上灼熱の中を歩き続けた。アプローチの下調べが不十分であったことは反省だ。



アプローチの丸太橋
アプローチの丸太橋


 

 ここからは福田土田と小久保岡本に分かれて登攀することになった。福田土田パーティはまず右ルートを登攀することになった。1p目は土田がリードでつるべで登ることにした。右ルートの本来の1p目は右から回り込んで天狗の肩へ至るルートだが右に回り込まずに直上するルートをとった。天狗の肩直前が傾斜の強い箇所になっていたが持ち手は十分あり中間支点も十分に取れるのでそこまで怖くはなかった。

 

 2p目は凹角から左のカンテに上がるラインであった。ところどころに新しいボルトが打ってあった。途中のテラスでピッチを切っていた。

 

 3p目は滑り台と呼ばれる細かいスラブであった。確かにホールドはやや細かかったがチョークが残っていてここを持つのだなということが一目でわかるようになっていた。またハーケンやボルトがかなり打ってあってそこまで怖くはなかった。このピッチでこのルートは終了で終了点のボルトの右側に懸垂用の支点がある。トポでは2回の懸垂で取り付きまで降りると記されているが60mのロープであれば一回で下まで降りることができた。ただ50mのロープだとそれは厳しそうであった。


右ルートの終了天付近


 しばらく休憩して第二スラブルートを登ることにする。1p目は福田がリードでつるべで登ることにする。私はフォローで登ったが一箇所変なところに行ってしまってクライムダウンをして登った。

 

 2pは私がリードした。第二スラブルートは1p目の終了点から少し左に登って途中から右へ方向転換して大きなスラブに移るというルート取りであったが左に登りすぎてしまって左ルートのコーナークラックの方へ行ってしまった。傾斜が強く腕が疲れてしまいセルフを取ってしばらく休憩したのちテラスにたどり着いた。トポでは左ルートは2p目で終了であったがそこから先程の懸垂支点に歩いて移動できるところまで登ることになった。これより上は無名のルートで要所要所にボロいハーケンがある程度で浮石がかなり多いルートであった。無事上に抜けることができて先程の懸垂支点から懸垂した。

 

 帰りは沢の上流の方に抜ける道を辿った。途中で沢にかかった丸太があったがそれに乗って渡るのは怖かったので下に降りて歩いて沢を渡った。しばらく登るともう一度沢を渡る吊り橋を経て閉鎖されたキャンプ場に至る。そこから踏み跡をたどると見晴らし台がある林道に出る。あとはその林道を歩けば駅付近の集落に出る。


これを渡る勇気はなかった


 越沢バットレスは登り甲斐のあるルートが多く訪れる価値は大いにあるように感じられたがこの時期は午後に直射日光にさらされることに加え、沢が近くにあるので湿度が高くとても快適とは言い難い環境であった。




小久保岡本パーティ記録


7:31  鳩の巣駅

10:50 とりつき

11:34 1Pおわり

12:00 2Pおわり

13:26 3Pおわり

13:46 懸垂開始

14:15 下の東屋

 

 夏合宿前の登攀訓練のため、越沢バットレスへ。ところが、鳩の巣駅から線路を渡って真逆の方向に向かってしまい、アプローチで2時間ほど無駄に消費してしまった。アプローチでは丸太橋で渡河するポイント等もありつつ、東屋に到着。そこから小久保、岡本パーティーで第2スラブの登攀を開始した。本来の目的として、岡本のリードの練習があったが、岡本が久々の登攀のため不安もあり、小久保がリードで1Pを登った。しかし、岡本がフォローでも登ることができず、ロープに体重を預けることになったが、その際濡れた岩に足が滑り、大きく振られてしまった。そこから体勢を立て直して1Pが終了。30分で終わらせることが目標だったが、予定より時間がかかってしまった。また、2P以降も小久保がリードすることにした。2Pは特に問題なく終了。ただ、フォローだったため気づきにくかったが、途中で分岐があり、注意しないとルーファイを間違えやすいようだった。次に3Pだが、ここで声が届かないという問題が発生した。お互いが声を発していることはわかるものの、内容が聞こえず、意思疎通が取れなかった。結局、小久保がセルフビレーを一度外して少し戻り、会話ができてから登ることとなりかなり時間を要した。さらに、岡本がここでも登りきれずに時間がかかった。トップアウトし、懸垂下降に入った。ここは岡本が先に降りた。60mダブルなら一度で降り切れるとのことだったが、ロープがギリギリ足りないと判断し、結局登り返して支点にセルフビレーを取った。後に聞いたところ、やはり一度で行けたとのことだったので、無駄な動きをしてしまった。さらに、この時も声がはっきり聞こえなかった上、ロープの滑りも悪く、意思疎通を取るのに時間がかかった。結局、岡本がかなり体力を消耗してしまった上、残り時間も少なく、もう1ルート登るのは困難だと判断し、ここで登攀を終了した。力不足ゆえ目的を全く果たせず、非常に歯痒い結果となった。


1p目


2021年7月23日金曜日

20210723_西丹沢・玄倉川小川谷廊下

2021/07/23 西丹沢・玄倉川小川谷廊下遡行 

メンバー:L小久保(4,記録)、松坂(3)
天候:晴れ(一時雨) 
8:15くらい 
玄倉バス停 9:15くらい 
取りつき到着(9:32出発) 
11:46 大岩 
13:45 東沢出合(遡行終了) 
15:33 車道に出る  

 小久保は今シーズン3本目、松坂は2本目の沢登りである。本当は泊りの沢に行きたかったが、天候を見て日帰りで行ける小川谷廊下を選択した。今思うとひよった判断だったような気もする。  
 アプローチは小田急線新松田駅から西丹沢行のバスに乗り、玄倉下車。ここの公衆トイレで用を済ませて取りつきまで歩く。歩きはほとんど車道歩きなのだが、車でも玄倉バス停あたりまでしか入れない。

こういうところを上がると尾根みたいなのが出てくるのでそこを下ると(写真は下山時に撮ったもの)

←こういう感じのところにつく。ロープがあるのですぐ分かる

←最後はこんな感じで降りると

←入渓点に到着 










F1 3mは右からふつうに登れる。 
F2 CS5mは右側の残置スリングがあるあたりを登るのだが、上にホールドがなくて苦戦した。結局、スリングは使わずにそこより左手をゴリ押しで登り、小さいチョックストーンのリップを頑張ってつかんで上がることができた。空身で登って、ザックはロープで引き揚げた。うまい人ならこんなことしなくて済むんだろうなあ。
写真上側に見える小さいCSの奥側をつかんだ。写真より右側に残置あり。


ワナバ沢出合を過ぎるとゴルジュが出てくる。ここは右から巻いた。途中、落ちたらやばそうだったのでロープを出した。めっちゃ久しぶりにハーケン打ちました。この巻きは大きく巻きすぎてしまい、裏見の滝も巻いてしまった。ちょっと残念。



大岩はヌメヌメだった。右側をくぐればすぐ終わる。


大岩を通過すると石棚のゴルジュ。本やネット上の記録には巻きは紹介されていなかったが、滝をよく見ずになんとなく難しそうだと判断し、巻きがないか探して無駄な時間を使ってしまった。



石棚は左から巻いた。


このあたりで時間がかなりかかっていることに焦りはじめた。
残りは適当に登り散らかしておいた。今まで水が多い沢にあまり行っていなかったので、こんな上まで来てもジャブジャブ遡行できるのは少し新鮮だった。

最後は壊れた堰堤のさらに先にある堰堤に上がって遡行終了にした。アザミがいっぱいでチクチクであった。ツメがないのは楽でいい。

下山は中ノ沢経路を使った。遡行終了したところから左側へ歩けばふみ跡があるのでそれを辿っていくのだが、何か所か道が切れている。そのたびにルーファイに困ったが、少し探せばすぐテープが見つかる。

下山後に着替えていると何匹もヒルが出てきた。私は腹をかまれてしまった。
楽しい沢登りでした。





2021年7月17日土曜日

20210717_黄連谷右俣

 2021/07/17-18 黄連谷右俣

メンバー:畑中(LOB)、福田(記録、4

天候:2日間とも晴れ

7/17

駒ヶ岳神社5:30 - 入渓点7:30 - 黄蓮谷出合9:50 - 千丈ノ滝上11:30 - 奥千丈ノ滝14:00 - 

奥千丈ノ滝上15:10 – 2300m付近ビバークポイント 16:00

 

7/18

出発5:50 - 奥ノ滝8:00 - 奥ノ滝上9:00 - 甲斐駒ヶ岳10:00 10:50 - 駒ヶ岳神社15:30

 

  4年の福田です。頼れる先輩と黄連谷に行ってきたので記録を書きます。登れる滝が多く、非常に爽快な沢でした。


前日23時半に町田駅で待ち合わせして、下道を運転して駒ヶ岳駐車場に翌3時半についた。1時間半ほど仮眠をとってから準備をし、5時半に出発した。日向山登山口の駐車場まで1時間弱の登り。そこからさらに1時間ほど崩れた林道を歩いて入渓点についた。入渓点直前のくだりが少々悪く、残置ロープがあった。

少なくともこれはラバーがい
入渓のあとF2がフェルトでは滑りやすく慎重に登った。その後の滝は残置や踏み跡が豊富で容易だった。途中で噴水の滝という滝があって名前の通りの面白い滝だった。入渓から2時間で黄連谷の出合について休憩した。

噴水の滝

 

 













出合から少し行くと千丈の滝にでた。ここはすぐ左を巻くこともできそうだったが、せっかくなので水流左を直登することにした。じゃんけんに勝ったのでリードで取り付く。1箇所悪いところがあったが見た目ほど難しくはなく、1ピッチで終了した。

千丈の滝

 さらに先に行くと坊主の滝にでた。これは流石に登れそうにないので左岸から巻いた。なるべく小さく巻き、適当に目星をつけて懸垂で落ち口にでた。すぐ上に15m滝が見える。これが悪かった。畑中さんリードで水流沿いを探るが、かなりスラビーで悪い。結局左岸側の草付きに突っ込んで登った。この時点で12:30。上で休憩し行動食を食べた。

坊主の滝
落ち口へ懸垂
悪かった滝

さらに小さな滝を越えつつ進むと奥千丈の滝にでた。ここは全てノーロープで登った。難しいところはないが、落ちたら高差200mスライダーなので慎重に登った。1段目階段状は水流右、2段目トイ状は水流沿いに、3段目は左岸〜草付を登った。最後顕著なクラック状を辿り落ち口に到達した。

奥千丈の滝1段目
 その先も小滝が続いた。落ち口から40分ほど登った地点で右岸に幕営適地を見つけ、幕営した。焚き火を起こしたかったが起こせず、寒かった。天気が良かったのでオープンビバークとしたが、結局ツェルトにはくるまって寝た。夜中は星がとても綺麗で流れ星もたくさん見た。


 翌日は4:30起床で6時前に出発。朝一の沢は寒くて嫌いだが、梅雨明け一番の陽気は朝でも暑いくらいで、水の冷たさがなんだか心地よかった。小滝が続くが、ほぼ全て直登できるので楽しい。1時間ほど登って開けたところに出た。雪渓をくぐると15mの滝で、これが難しかった。左から巻けそうだったが、直登もできそうだったので取り付いたところ、意外に手がかりがなく、ザックを踏み台にして畑中さんが登り、その後福田がゴボウで登って最後にザックを荷上げした。この荷上げでザックに穴が空いてしまった。畑中さんどんまいです。しばらく行くと奥の滝が見えてきた。
奥の滝の手前の滝

 奥の滝の1段目は左岸から巻いた。踏み跡はかなり明瞭。2段目は右岸から巻いた。出だしと巻き終わりが少し悪かった。3段目はヌメヌメの凹角を登った。A0用のスリングが何本も垂れ下がっていたが、畑中さんはフリーで抜けていった。さすがです。福田はガンガンA0して突破。

 その先は水量がグッと減り、詰めのゴーロ帯に入っていく。ひたすら暑く、悪態をつきながら登ると1時間ほどで登山道にでた。せっかくなので山頂を踏みに行った。

ベタなこと
 下山の黒戸尾根はひたすらに長かった。アプローチシューズ持ってきて正解だった。4時間半で神社まで降りた。

 帰りもだらだらと下道を運転して帰京。渋滞が酷かった。早く免許取ってください。

2021年7月10日土曜日

20210710_三つ峠マルチピッチ


メンバー:福田[4]、土田[3]、松坂[3]、降矢[2]、孫[1, 記録]
日程:2021年7月10日(土)・11日(日)

7月10日(土) 天気:晴れ・無風・やや暑い 
駐車場発 9:06 
岩場(中央フェイス)着 10:26 
岩場発 17:26 
駐車場着 18:14 

7月11日(日) 天気:晴れ・無風・やや暑い 
駐車場発 5:36 
岩場(右フェイス)着 6:52 
岩場発 12:42 
駐車場着 13:18

 今回の山域へは福田がレンタカーを借りて町田から高尾駅を経て移動することとなったため、各部員の住所によって町田駅・高尾駅のいずれか行きやすい方に集合することとなった。孫は町田駅にて車に乗せてもらい、その後高尾駅で残りのメンバー、土田・松坂・降矢を乗せて8時過ぎに三つ峠の登山口近くにある小さな駐車場に到着した。数時間をかけての運転だったため、途中コンビニなどで休憩を挟みつつ向かった。 

 駐車場では登攀に必要な装備をサブザックに移し替え、岩場を目指して朝9時6分に出発した。登山道はほぼ均質な傾斜の坂で特に問題などは起きなかったが、孫が途中でバテてしまうため1ピッチでのアプローチができず、この後も毎回簡素なベンチのある箇所と三つ峠山荘にて休憩を取ることになった。 

 そして、岩場に着いて、今回登るルートを見定めたり準備をしたり休憩をしたり雑談をしたりするのに2時間ほど費やしたわけだが、ここで孫が登攀に必要なカラビナや各補器などをハーネスごと駐車場に置いてきてしまったことが発覚!駐車場まで取りに戻っていては実際の登攀に割ける時間が減って訓練の意義を果たせないということで、急遽福田が装備を貸し、簡易ハーネスで登ることに。 

 この日は、降矢・福田・孫と、土田・松坂の2パーティに分かれた。前者は降矢がリードクライミングの練習として全ピッチリードし、主に中央カンテ(III~IV+、3ピッチ)という中央フェイスで最も人気のルートを完全に登攀することを目指した。後者のパーティについては申し訳ないが全く存じ上げていない。中央フェイスの、降矢パーティよりも右の方を登り切っていたような気がする。 

 1ピッチ目、岩場に寄りかかるように祠があるのでその左側が取り付き。途中で少し詰まったがなんとか登り切って、広めのテラスにある巨大なアンカーにセルフビレイを取る。2ピッチ目はビレイ点の少し手前でどう動いたら良いのかよくわからずに止まってしまった所があり、福田のアドバイスをもとに突破して、狭い足場にセルフビレイを取った。ここで富士山とその麓に広がる街、それから北富士演習場が良く見えたので写真を撮った。 

 

 3ピッチ目、ルートの中ほどにあるハングでは中が濡れていて思うように掴んだり踏んだりできず、滑り落ちそうにもなった。リードでビレイをしていた降矢にテンションをかけてもらってロープで吊ってもらい、体勢を立て直して登り切ることはできた。岩場の上には草木が生い茂っており、太めの木でセルフビレイを取った。そこより右の方にある懸垂支点を使って2ピッチ目のビレイ点まで懸垂下降。 

 下降後、ロープが絡まったのか回収できず、福田が単身で回収に向かうことに。ビレイができなかったので慎重に登攀し、かなり長い時間待つことになった。この間に土田・松坂パーティが降り始め、通り越して取り付きまで到着していた。ロープ回収後、2ピッチ目のビレイ点では懸垂に適さないということですぐ右上にある別の支点に移動してそのまま取り付きまで懸垂下降した。 

 降り立った後、孫の行動食がカラスに荒らされていて散乱していることを知らされ、大部分の食料がダメになってしまったが仕方なくゴミとして回収することとした。その後はさっと荷物をまとめて下山し、18時過ぎに駐車場に到着した。野営地を求めてしばらく探し回ったが良い広さの平地が無かったので、駐車場の空きスペースにテントを張ることにした。翌朝必要なもの以外の荷物を車に入れて、少し窮屈なテントで横になった。 

 2日目、薄明りの中で4時過ぎに起床し、テントを畳んでコンロを囲んだ。朝食は棒ラーメンだったが、1人分を150gとしていたのに対して1束が100gになっていたため50g多く茹でることになり、少し食べすぎ気味となってしまった。食器や調理器具を片付けた後、5時半ごろに岩場へ向けて駐車場を後にした。 

 この日は右フェイスにて、福田・松坂・孫パーティと、土田・降矢パーティに分かれて登攀した。前者は主に1ピッチで登れる辺りまで登攀と下降を繰り返して練習を、後者はリーダーピッチ(IV+)から始めて岩場の頂上付近(“天狗の踊り場”)まで登り切るということになった。福田パーティは主に一般ルート中央(IV+)・右(III+)やリーダーピッチで1年生の学習のためトップロープで登攀・下降をしたり、水平に数mほど離れた2つの支点でピッチの切り方を練習したりした。その間、土田パーティが上の方へとどんどん上がってゆくのを観察したりなどもしていた。土田パーティが無事に登攀を完了し、降りてきた後、カムやハーケンの使い方について福田がレクチャーした。 

 一通り話が済んで、昼頃には下山。車で帰る間、簡易ハーネスに使った、つまり1人の体重がかかったロープの結び目を解くために苦闘したりなどあったが、特に滞りなく帰路につけた。行きとは反対に、高尾駅で土田・松坂・降矢が解散し、町田駅にて孫が解散とした。町田に着くころには雨が降っていて少し大変だったが大降りにはならなかった。 

 自宅の最寄駅から出ると夕日が建物を赤く照らしていて大変綺麗であった。