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2020年9月28日月曜日

20200927_つづら岩


 マルチピッチ訓練(つづら岩)

メンバー:L新垣(3)、縄(4)、林(3)、嘉村(2)

記録:嘉村

日程:9月27日(日)

天気:曇り

行程:

8:15 千足

9:10 取り付き到着

10:15 一般ルート(新垣、林、嘉村)

12:20 トップアウト

13:10 下

13:33 吊り上げルート(縄、新垣、嘉村)

14:55 トップアウト

15:35 取り付き

16:45 千足


2年生のリードの練習と山離れを兼ねてつづら岩に向かう事となった。前日の天気と当日の天気予報が若干悪く、前日に協議したが、Lの新垣さんのやる気もあり向かうこととなった。実際に行ってみると、曇ってはいたが岩は上の方は乾いており、快適にクライミングすることができた。熱意は大事ですね。

この日の朝、クライミングが久しぶりの嘉村がヘルメットを忘れ、縄が電車-バスの10分足らずの乗り換えに失敗してしまうと言う最悪に近いスタートになってしまった。縄は次のバスで来て、バス停〜取り付きのアプローチの速さで追いついたので問題なかったが、嘉村のヘルメットについては現地の東京裏山ベースでのヘルメットレンタルも9:30〜と言うことで、諦めて一人が休んで3人パーティと言うことになった。 僕のせいで縄と林が1ルートのみとなってしまい、非常に申し訳ない結果となった。以降、計画書にチェックをして忘れないよう気をつけるようにしていきたい。

千足のバス停からつづら岩までは順調に歩いていたが、林が前日のランニングの影響で足があまり進まず、かなり間が空いてしまった。縄が猛スピードで追いつき、一般ルートへ取り付く。嘉村は新垣とアプローチの間もリードの手順を確認していたが、まだおぼつかない部分が多くめちゃくちゃ時間がかかってしまった。一般ルートの2ピッチ目では、トラバース気味の部分で中間支点へのロープの通し方(登るルートに対して右側か、左側かを意識して通すロープを意識する、トラバースの際はまとめてどちらも中間支点に通しておく)がまずく、ロープが自然にフリクションノットになる (!?) 状態になっており、ロープアップが困難な状態となってしまった。下にいた新垣に対処してもらったが、相当ひどい状況になっていたそうだ。初めてとはいえ、ここまでの状態に至ってしまったことは反省したい。

また、そこで中間支点の取り方のせいでフォローの林がルートを誤ってしまい、三段ハングルートの一部をA0しながら登ってもらう羽目になってしまった。リードの中間支点はフォローの道筋を示す意味合いもあると言うことを言われ、これも反省したい。

一般ルートは1,2,3ピッチを嘉村が、最後を林がリードする形となった。リード登攀はフォローに比べ圧倒的に恐怖感が強く、とても緊張した。こればかりは慣れが必要と感じるところだ。

そのあとは新垣林が登ってみたいと思っていた吊り上げルートに向かった。縄と新垣にリードしてもらいつつ向かい、最後のピッチは簡単だったので嘉村がリードした。フォローということもあり、核心部以外はあまり苦労せず登ることができた。核心部では、岩をアンダーで持って登る部分があり、そこでアタックしきれず一旦テンションをかけてしまった。次に行けばフォローであれば問題なく行けそうだが、リードだと不安である。

今回は振り分け懸垂、バックアップ懸垂の練習も兼ねて嘉村が先頭で懸垂を行った。バックアップ懸垂では、passに環付きをつける位置が上すぎて、足場がない状況でメインロープへのインクノットにテンションをかけて確認する段階になかなか行けず、そこでも時間がものすごくかかってしまった。すべての技術を完璧にした上で岩場に行かないと、イレギュラーどころかレギュラーな状態でも時間がかかってあたふたしてしまうということを肝に銘じていきたい。

今回も滝行をしている謎の団体をみることができたし、反省点は大量にあるが良い初リードとなったのではないだろうか。s


2020年9月20日日曜日

20200920_早川尾根

20200920_早川尾根

メンバー:饗場(4), 近江(4), 縄(4), 土田(2)


1日目 

天気:曇りのち雨 
 
5:40 
横手駒ケ岳神社 → 12:30 七丈小屋 
      
  
前日にタクシーで横手駒ケ岳神社まで行き、適当な場所にテントを張りそこで睡眠をとった。5:00に起床し準備を行い出発した。車道をしばらく歩くと登山口が右手にあり登り始めた。久しぶりの縦走ということもありゆっくりと歩いて行ったが、天気が如何せんよくなかったので少し先を急ぎたい気持ちではあった。案の定、途中で雨が降り始めレインウェアを着て登り始めたが案外雨が強くなかったためそれほど体力を奪われることはなかった。道はよく踏まれており、歩きやすく刀利天狗も問題なく通過することができた。到着後はアルコール消毒等を行い、コロナの影響は山にもしっかりあるのだなぁと感じた、手を洗えて気持ちがよかった。  


2
日目 

天気:晴れ

5:20
七丈小屋出発 7:10分甲斐駒ヶ岳 9:40仙水峠 12:20アサヨ峰 
14:45
早川尾根小屋 
   
  
前日の夕方から晴れており2日目も終日晴れていた。朝の気温は5度くらいであった。途中の岩場も鎖を使えばそれほど困難なものではないと感じた。ただ積雪していると難しそうだなとも感じた。山頂まで歩いている途中でおそらく麓を深夜に出発したであろう身軽な人に抜かされた。黒戸尾根はこのようにタイムアタックをする人が多いそうだ。自分にはそんなことはできないと感じた。山頂は肌寒いものの見晴らしはよかった。





 山頂からは駒津峰を通って仙水峠まで下るがそこから一気に人の数が少なくなった。北沢峠が使えないからであろう。通行する人が少ないと登山道の跡もだんだん不明瞭になっているところもしばしばあった。仙水峠からの登り返しを登ってしまえばその後はアサヨ峰までの快適な縦走路であった。アサヨ峰の後も稜線上を2時間程度歩けば早川尾根小屋に到着できた。テント場には案外登山者がいたが静かな環境で快適に過ごすことができた。水場もしっかりしていた。 

3
日目 

天気:晴れのち曇り 

コースタイム:05:15早川尾根小屋-11:30薬師岳-15:30青木鉱泉 
 

  小屋から広河原峠までは下りである。縦走で1日の始まりが下りというのはどうかと思っていたが、案外違和感はなかった。のんびり歩いて行くが遠かった地蔵岳は着実に近づいてきて、あっという間に赤抜沢ノ頭についてしまった。これより先は早川尾根よりはいくらか賑やかになる。ザックを置いて地蔵岳のオベリスクを登ろうと試みるが、怖いので断念した。赤抜沢ノ頭に戻ると、例の紳士が追いついてきたので挨拶を交わす。相変わらずニコニコしながら涼しい顔で歩いていた。観音岳に到着した。ここで縄がみんなで写真を撮ろうと言うが、私はなんだか面倒に思えて断った。実は私にとってこれは4度目の鳳凰三山であり、正直言ってこの稜線から望む白峰三山には見飽きていたのである。






 そして結局全員が白峰三山に背を向けたまま休憩を終えた。しかし、ここから30分歩いて薬師岳に着くと同時に霧に覆われ展望がなくなってしまったときには、自分のせいで皆が白峰三山を拝む機会を逃したような気がしてなんとなく申し訳なくなった。これからは写真を撮る、景色を見ると言った行為を大切にしようと思った。薬師岳からは青木鉱泉に向かってひたすら降る。途中で例の紳士に抜かされた。結構急な下りで膝にきますねえ、などと言いながらなおニコニコしていた。登山道を降り終え林道を歩いていてあとわずかで青木鉱泉につくところで一台の軽自動車とすれ違った。私はぼうっと歩いていたので気付かなかったが、他のメンバーによると運転手は例の紳士だったそうで我々に手を振っていたようである。この紳士は2日間共に行動したと言っても過言ではないので流石に他人とも思えず、手を振り返せなかったことが非常に残念である。

 

2020年9月16日水曜日

20200916_軍刀利沢

 20200916 軍刀利沢

人文学科考古学専修3

林竜也

メンバー:近江(リーダー、4年)、箱守(4年)、新垣(3年)、林(3年)

天気:くもり

 

8:00南郷

8:45入渓点

9:15入渓

11:40三国峠

13:00下山

 

新垣以外のメンバーは本年度はじめての沢であったので、やさしい沢に行くことにした。軍刀利沢は短いながらも小さいゴルジュ・滝・ナメが揃った楽しい沢である。午後から天気が崩れる予報だったので、急ぎ目で登った。

 

 アプローチは武蔵五日市から数馬行バスに乗車し、南郷下車。そこからしばらく車道を歩くと右手にオレンジ色のテープが見える。


入渓点

 

ここで沢装備に着替えたのだが、新垣はスマホを防水せずポケットに入れていた。前回はこれでいけたらしい。一緒に山に登るようになって2年半が経つが、この男の考えていることは全く分からない。箱守さんは海パンだった。きわめてチャラいのでよく似合っていたが、もう少しぴっちりしたものの方が歩きやすいのではないかと思った。

 

入渓してからしばらくは下の写真のような小さい滝をいくつか登る。一同テンションが上がる。ゆく河の流れが絶えない中をザブザブ行くのにテンションが上がっていた私であったが、どうやら他の面で興奮している人もいたようで、箱守さんは気になる岩石を見つけてはひとつひとつ解説してくださった。今度、箱守さんと山に登る人は地球科学の入門書でも読んでから行った方がよい。



 

 下の写真はクライマックスの15m滝で記念撮影したもの。ここは右のルンゼから巻いた。トラバースのところはロープが残置されている。沢に何度か行ったことがある程度のメンバーだったが、今回はロープの必要性は感じなかった。


寒さを全く感じさせない新垣と滝に震える林

トラバースではロープあり


 

 そのあとは小さい滝やナメなどいろいろあって楽しい。ナメの写真を撮るのを忘れていたが、それだけ夢中だったということにしておこう。






 

 最後の10m滝は落ち口が難しい。新垣は登っていたが、他のメンバーは左に巻いた。ミスったら下まで落ちてしまうので、素直に巻けばよいと思ったが、ただの登れる人への嫉妬であり、見苦しい自分に気付く。



 

 遡行は2時間ほどで終了し、ダラダラと休憩したのちにツメである。かなり短い上にヤブがないのはありがたいが、かなり緩んだ泥の上を上がらなければならないため、ズルズルドロドロヌメヌメであった。帰りは石楯尾神社へ下りたのだが、バスの待ち時間が長いということで上野原駅まで歩いた。これが一番しんどかった。

三国峠にて


ネガティヴな終わり方にならないように軍刀利沢の良さを再度確認しておこう。軍刀利沢は沢の楽しさがコンパクトにまとまった良渓であり、その年の沢始めや初心者の訓練に最適な沢である。

2020年9月11日金曜日

20200911_河又クライミング

河又クライミング

メンバー:縄、新垣(記録)

天気:曇り

挑戦ルート:

いきのいい奴5.10a(縄、新垣RP)

ミヤザキミドリ5.10a(新垣RP)

忍吉98

 

久しぶりの外岩は河又へと赴いた。河又鍾乳洞の上の石灰岩の壁を登るこのエリアは10b~11bのルートを多く揃えている。しかし、ウォーミングアップのつもりで取り付いたいきのいい奴をオンサイトできず、我々の登攀能力では10bのリードが難しいことをすぐに悟った。大人しく10aのルートを登ることにした。石灰岩特有の摩擦係数の少なさやガバホールドは私にとっては初めてで新鮮な体験となった。いつかリベンジしたい。

ミヤザキミドリ(5.10a)

2020年9月10日木曜日

20200910_水無川本谷

水無川本谷沢登り

メンバー:L畑中、新垣

天気:曇り

山行内容: 

7:30 大倉バス停

9:00 入渓

12:40 塔ノ岳山頂

14:50 大倉バス停

 

谷川岳の悪天によりバックアッププランとして立てていた水無川本谷の遡行をすることになった。大倉バス停から1時間30分のアプローチの後入渓。源次郎沢との出会いを通り過ぎるとF1。左壁を鎖に沿って登るのが一般的だがロープを出して水流沿いを登る。上部で水流沿いから離れるように登れば簡単。すぐにF2が見える。ここもロープを出し右壁から突破。終了点に古びたロープが詰まっていたため、首から下げていたナイフで切り取った。ナイフをすぐに取り出せるようにしておくことの有用性を再確認した。ロープをたたみ、F3まで移動する。F3は右壁からロープを出して登るが、天気があまり良くないため落口へのトラバースがかなりいやらしい。

これ以降の難しい滝はロープを出すことはなく、踏み跡を辿って高巻いた。高巻き途中の道はロープが丁寧に張ってあった。巻道ではヒルが体を振り回して我々を応援してくれていた。本当に迷惑なのでやめていただきたい。濃いガスの中、とげを持つ植物の生い茂る道を表尾根の登山道まで詰めて塔ノ岳山頂に至る。景色は全くないが、やはり山頂に立つと謎の達成感がある。雨に降られながら下山した。

F8を巻くためのルンゼ

F8(25m)

巻道は補助ロープが張ってある


2020年8月30日日曜日

20200830_つづら岩

 マルチピッチ訓練(つづら岩) 

メンバー:L近江、松坂 

記録:松坂 

日程:8月30日(日) 

天気:晴れ 

8:00千足―10:00つづら岩―11:30左ルート登攀開始―14:00懸垂下降終了―14:15一般ルート登攀開始―16:20下山開始―17:30千足バス停 

 

二年生のリードの練習をつづら岩で行った。コロナがなければ四月に行えていたはずだが、九月直前になってしまった。私は、コロナ自粛中は馬鹿正直に家に籠っていたので、体力、技術ともに衰えていること請け合い。もとから体力も技術もそんなにないくせに衰えたら一体、何が残っているのか。 

 千足のバス停からつづら岩までまずは登っていく。ありえんほど暑いのでばてないように途中水分補給をしながらゆっくりと登っていく。ゆっくり登っていたらコースタイムよりもゆっくりになった。ゆっくりすぎでは?上について10分ほど休んでいたら、一本遅い電車できた畑中さんが上裸で登ってきた。ここで畑中、土田パーティーは登攀の準備を始める。近江さんは中央線の人身事故による遅延に巻き込まれて、11:00ごろに登ってきた。オケラルートは蜂の巣があるという噂があったので、畑中・土田が登っていた左ルートを松坂リードで登っていく。どこで支点を作るかは去年登っていたので知っていたが、途中登り方に迷ってしまい時間がかかってしまった。大いに技術不足。2ピッチ目は去年の嫌な記憶からリードを近江さんにお願いした。しかし、登ってみるとそんなに大したことはなく、リードしとけばよかったと後悔する結果に。その後懸垂下降で下に戻る。登攀開始してから水を飲んでなかったので水分補給して一般ルートへ。1ピッチ目をリードするが、途中でつまり、下の方のボルト2か所で支点を作り、近江さんにリードしてもらう。近江さんが支点を作り、フォローとして登るが、足の痛み、めまい、気持ち悪さがあり、ロワーダウンしてもらい、畑中さんに代わりに登ってもらった。熱中症だったと思う。 

 登攀を終え、下山する。しばらく木陰で休み、水分や塩分を摂っていたら大分気分が良くなった。もとより下山は重力に身を任せていれば自然と降りていくので、下山にはあまり支障をきたさずに済んだ。 

 今回の反省として一番重要なのは登攀力不足である。さすがに登れなさすぎだと思う。また、そのことはわかってはいたので時間がかかることを考慮して、水を持っていくことが必要だったのではないかと思う。最近は自粛の風潮もなあなあになっているのでジムにいくなりしてどうにかしたい 


メンバー:L畑中(4)、近江(4)、土田(2)、松坂(2)

 

8:00千足―10:00 つづら岩―10:30 左ルート―13:00 一般ルート−16:20 下山

 

 

 例年6月ごろに行っているマルチピッチ訓練を今年は8月にやることになった。バス停からのアプローチの途中でハチ刺され被害多数の看板を見た。予想はしていたがやはり実際に結構被害が起きているようだ。10時につづら岩に到着。その後左ルートを登り始める。相当久しぶりの外岩ということで1p目は上級生にしてもらった。2p目は土田がリードをした。終了点で少し手間取ってしまった。その後一般ルートを2pとも土田がリードを行なった。先程のルートよりかは手際よくできた。






2020年8月6日木曜日

20200806_小川谷廊下

20200806 小川谷廊下 記録

 

日程  :8/6()

メンバー:L畑中、新垣(記録)

天気  :晴れ

行程  :8:00 玄倉バス停

     9:40入渓

     13:05 遡行終了

     15:30 玄倉バス停

記録

 コロナによる自粛のせいでメンバーは両名とも復帰戦であったため、登攀グレードが低いルートで、晴れが続いた水量の少ない日に山行を行おうということになった。しかし、いざ現地へ行ってみると山の緑のダムとしての機能は優秀で長梅雨の後の沢の水量は過去の記録と比較してもかなり多かった。

 入渓後にいくつか梯を下降し地図上では引き返す必要があり二股まで行き、右股へすすむ。一つ目の難所は滝ではなく、チムニー状の岩の隙間。A0やお助け紐をリーダーに出してもらいつつ越える。その後は、水流沿いに進むことができロープを出す必要はない。次の危険箇所はⅢ級程度の滝の高巻きである。苔むしたルンゼやフェース状の岩を慎重にのぼる。ここは、メンバーの実力次第ではロープを出していいかもしれない。高巻き後は、木の根を支点としている残置ロープ等を利用しつつ丁寧に沢に復帰する。崩れた石堤ともう一つの石堤を過ぎたあたりから、旧作業道に出ることができる。

 下山ルートは所々崩壊しており、また道がわかりにくかった。ヒルは下山道の草むらに大量におり、4匹ほどズボンに噛み付いていたが塩で全部駆除した。久しぶりの山行でかつ、綺麗な水量の多い沢であったため最初はテンションが上がりほとんどの滝を水流沿いに突破していたが、最後は疲労で水の抵抗が辛くなり河原を歩く始末であった。体力の増強に努め、コロナ自粛解禁とともに山に行けるよう準備していきたい。




20200806_大山

202086(大山

メンバー:箱守(4)、土田(2) 

 

天気 晴れのち曇り

 

8:30(大山ケーブルカーバス停)9:30(下社)11:30(大山)13:20(蓑毛バス停)

 

 3月下旬に突如発表された課外活動の全面停止から4ヶ月経過し、季節は厳しい冬から酷暑へといつの間にか変わってしまっていた。思い返してみれば最後に山に行ったのは2月下旬の八ヶ岳登攀だった。当時は厳しい寒さに耐えながら登攀をしたことは遠い昔のように思える。7月下旬から順次再開が認められ長期間の空白期間がありまた自宅待機(ステイホーム)が推奨された期間があった他、今年の長梅雨の影響で外に出て運動する機会が少なかったため今後の活動へのステップとして今回真夏の大山に行くことになった。

 

階段をのぼる
当日は梅雨明けで東京でも気温が30度を超えており非常に暑かった。大山ケーブルカーバス停からケーブルカーを使わずに参道と思われる道を歩いたがかなり傾斜のある階段で下りは結構怖そうだなと思いつつただひたすら下社を目指して階段を登った。930頃には下社に到着した。この頃は太陽が強烈に照りつけ相当暑かった。この辺りは人気の観光地だそうでかなり整備されておりいつも人が多いらしいがこの日は平日ということもあってかあまり人はいなかった。下社からは参道というよりかは登山道という雰囲気の道をひたすら登り続ける。途中途中に熱中症にならないように休憩を挟む。標高が1000mを超えたあたりから急にガスが出てきて視界がかすみだしてしまう。しかしそれは強烈な日差しを遮ってくれるので好都合であった。11時半頃に山頂に到着した。山頂についた頃にはガスが少し晴れ山頂からの景色が見えるかと期待したがそれは叶わなかった。山頂で休憩した後下山を開始するが再びガスが一面を覆ってしまった。山岳神社で霧がかかるとその雰囲気は凄まじく、まるで自分が異世界に迷い込んでしまったように思えるほど幻想的な雰囲気を醸成していた。登山では下りでも筋肉消費は激しいがこの日はのぼり以上に下りの時にここ数ヶ月の運動不足と筋力の低下を感じた。標高が下がると当然気温も高くなりバス停に着く1時間前ほど前からだんだん不快な気温になっていきだんだん汗の量も増えて行く。それでも無事蓑毛に到着。バス停付近では渓流を使った川魚釣りをしている家族連れが多くいて今年はあまり感じる機会がなかった本格的な夏の到来を感じた。


下山したはいいもののバスに乗って駅についた時ぐらいから頭痛や吐き気、手足の痺れが発生し完全に熱中症だと悟った。自分の中では水分や塩分のこまめな摂取を心掛けてはいたのだがそれでもダメだった。暑さに体が慣れていなかったのであろうか。以後気を付けたい。

幻想的


 今年の夏は例年の夏のように幅広く活動することは残念ながらできない。私も今年の夏は45日でどこかに縦走に行こうかなと考えていたのだがそれはおそらく実施できない。夏は思うように活動できないが今年の冬こそは例年とまでは言わないがある程度の幅の活動ができることをただ願うばかりである。そのためにも低下した体力をなんとしても回復させさらに去年以上の体力を獲得したい。今回相当久しぶりに緑に囲まれた場所に行ったがやはりずっと家に閉じこもっていて忘れていたものを思い出させてくれる感じがした。

2020年3月23日月曜日

2020/3/23-26_剱岳早月尾根

剱岳 早月尾根

日程:3/23-26

メンバー:縄(3,L)、畑中(3,SL,記録)、箱守(3,食料)、福田(2,装備)

1日目

天気:快晴のち曇りのち雪

6:45 伊折
9:15 番場島
14:50 1700m地点



夜行バスに揺られて富山駅へ。そこから上市まで電車で行き、その後伊折までタクシー。約8000円。


いよいよスタート。林道の前半にはほとんど雪が無く、剱岳に向かっているという実感が湧かない。初めはクロックスで歩いていたが途中から雪が出始めたので登山靴に履き替える。そんなこんなで2時間ほど歩き馬場島に到着。富山県警の方に挨拶をし諸々の確認を済ませていざ登山開始。


最初の急登の階段は夏道が出ていたが、松木平手前まで上がるとラッセルが腿あたりになったので、松尾平の平坦な場所へはトラバースせずに雪の少ないリッジ通しに進む。
ラッセル
その後もワカンに履き替えたりしながら1700m地点で幕営。富山湾が見えて景色がとても良い。

1700m地点の幕営地



2日目

天気:風雪


6:00 起床
8:20 幕営地発
11:30 早月小屋



今日は天気も悪く夜まで風が強い予報だったので早月小屋までしか登らないことにして、遅めの出発。


ひたすらラッセル。初めはワカンで進んだが、硬い雪の層がありワカンだと歩きにくくなったのでアイゼンに履き替える。ワカンによる浮遊力を失ってしまい踏み抜き地獄となりなかなかに辛い。たまに下の地面までぽっこり空いている大穴が出てくるのでヒヤヒヤする。



3ピッチで早月小屋に到着。雪を掘りしっかり風防ブロックも積んだアタックキャンプを完成させる。時間があったのでトレースを付けに行こうか迷ったが、依然として天気は悪く効果が薄いとして結局行かなかった。
早月小屋脇の雪壁で遊ぶやつ



3日目

天気:快晴


3:30 起床
5:00 早月小屋発
5:45 2480mピーク
6:35 2614mピーク
7:30 約2800m地点
8:25 剱岳山頂
8:45 剱岳山頂発
9:00 カニのハサミ、25m懸垂ちょうど
9:40 約2800m地点、25m懸垂ちょうど
10:20 約2720m地点、50m懸垂ちょうど
10:40 約2650m地点fix開始、約50-60m
11:10 約2650m地点fix終了
11:50 2480mピーク、大休憩
12:15 2480mピーク発
12:45 早月小屋




いよいよアタック日。空は快晴。


メンバーの1人が口にした「星が近い。」という文言。詩的でいい表現だと思う。
富山湾に沿った夜景が綺麗


最初は昨日と同じくラッセルとなったが、すぐに硬い氷化した雪面が現れる。2480mピークに登ると、剱岳の西面がかなりの威圧感で迫ってくる。北方稜線も小窓尾根も剱尾根も早月尾根も全て見える。否応なしにテンションが上がる。
剱岳西面

早月尾根上部


休憩後再び出発し少し進むと鎖がある岩場に出会すが、ここは難しくない。しかしその直後数メートルはナイフリッジなので要注意である。その後しばらくは小岩壁や雪稜が続くが基本的に池ノ谷側の雪面を進む。所々傾斜が強く、雪も硬い。そうこうしているうちに2614mピークに突き当たるが、尾根伝いは難しそうなので池ノ谷側を巻く。池ノ谷側斜面は雪崩の心配もあり通過距離を短くしたいので出来るだけピークに近付いてから1人ずつトラバースする。かなりの強風で雪煙が顔に当たり痛い。
2614m峰トラバース終了後
雪煙が舞う

2614mピークの後は、傾斜の強い氷化した雪面と雪稜が交互におおよそ3回現れる。確実にアイゼンとピッケルを効かせながら登っていく。ダブルアックスの方が登り易い。






所々現れる急な雪壁

そのまま登ると岩峰に突き当たり、そこで風も避けられるので休憩。その岩峰の池ノ谷側を巻くとすぐに獅子頭となる。リッジ伝いに進むがそのままでは降りられそうにないので、池ノ谷側に少しクライムダウン&トラバース。昨日の降雪で隠れてしまっているが、ここも下の層がカチカチに氷化しているので慎重にアイゼンの前爪を蹴り込む。その後すぐにカニのハサミとなるが、ここはそこまで凍っておらずアイゼンがサクサク刺さるのでロープを出すか少し迷った後に結局出さずに登る。縦走路に合流しリッジを進むとすぐに頂上に着いた。登頂、かなり嬉しい。景色が良く、写真を撮りまくって大休憩。
頂上
剱沢
八ツ峰
集合写真、遠すぎた
自撮りしてみる

そして下山開始。結果として早月尾根の核心は登りではなく下降だったと思う。ロープを出したのは合計4回。カニのハサミと先述した3箇所の氷化した雪壁である。カニのハサミは岩にかかった残置スリングで約25mの懸垂。50mロープでギリギリだった。

頂上から見て雪壁1つ目はハイマツの根に括り付けられた比較的新しい残置スリングでこちらも25mちょうどの懸垂。
25m懸垂

雪壁2つ目は、ハイマツの根を支点として持参したスリングを巻き付け約50mの懸垂。
50m懸垂

雪壁3つ目は、1人目がビレイをして貰いながらクライムダウンをし、ロープを固定して2,3人目はfix通過。4人目はクライムダウンという方法をとった。理由としては懸垂下降に使える支点が無く、また50mで足りるか分からない上に途中でピッチを切れるかも分からなかった点等が挙げられる。4人目のクライムダウンは相応のリスクがあるがダブルアックスを持ったメンバーを当てることでそのリスクを可能な限り小さくした。


以上のロープを出した4箇所の後は特に難所もなく慎重に下るだけだ。しかし視界が無かったりすると道迷いや雪庇踏み抜き等その難易度は格段に高くなると思われる。


2480mピークに戻ってくると天気も良く展望も良いのでゆっくりと休憩をする。


ひたすらに綺麗
剱尾根と小窓尾根がいかつい

なんなら今日このまま馬場島まで下山できるぞ、なんて話をしたがやはり好天のなかでゆっくりと剱岳を堪能することにした。早月小屋に戻ってくるとシュラフを干したり靴を乾かしたりしながら長閑な時間を過ごす。夕方には荘厳な雲海も見ることができて、本当に幸せな長い1日だった。
雲海
長閑な時間



4日目

天気:快晴


5:00 起床
6:50 早月小屋発
7:45 1700m地点
8:45 1050m地点
10:10 馬場島
12:45 伊折



起床後すぐに星空を撮影するためにメンバーがテントから出たが、夜明け前は生憎の高曇りで星空は見えなかった。残念。


パッキングを済ませ、下山開始。硬い雪を踏み抜くと沈む上に硬い雪の層がストッパーとなり脛や膝がスタックして当たって痛い。登りはあんなにラッセルしたのに下りはすぐに済んでしまう。でも松尾平の平坦なところは踏み抜きまくってめちゃくちゃ辛かったです。そしてとうとう無事に馬場島に到着。有名な"試練と憧れ"の石碑で記念撮影をし、富山県警の方々にも下山報告を済ませ、快晴の中ゆったりと休憩をする。この下山後ののんびりとした時間、幸せ。
お疲れ様でした

伊折までの林道は完全に除雪されていてかなり楽になっていた。ありがとうございます。伊折からタクシーで上市まで送って貰い、帰路に着いた。
お世話になりました



2020年3月18日水曜日

2020/3/18-19_妙高火打BCスキー

妙義火打BCスキー 記録
メンバー:L縄(3)、吉田(3)、嘉村(1, 記録)


1日目
天候:晴れ

10:10 杉ノ原スキー場上部
12:00 外輪山稜線
13:20 カルデラ
16:00 大倉尾根
17:15 幕営

 前夜青春18切符で妙高高原駅に向かい、そこでステビバとなった。改札の外にある待合室は電気こそ消えないものの暖房が付いており、さらにWiFiもあるという間違いなく過去最高の環境だった。上部のリフトが10時前にならないと動かないということもあり、当日朝はゆっくりの出発。妙高高原駅からはタクシーで杉野原スキー場へ、そしてゴンドラ、リフトと乗り継いで上部に向かう。到着後、いざ板にシールを付けるというタイミングで嘉村のシールの留め具(BW、stsキット)のプラスチックの部分が破れてしまった。とりあえずその日中はテーピングでしのぎ、夜修理することとなった。

 最初の危険箇所、沢の横断は問題なく通過。全体として天気も良く雪質も非常に素晴らしい中でシール登行出来たのだが、嘉村と吉田はふかふかの新雪でのシール登行は初めての経験ということもあり、非常に苦労した。特にラッセルに関しては、縄は「そんなにしんどくないで〜」と言いながら軽々こなしていたが、実際にやってみると足先が雪に埋まってしまうなどなかなかうまくいかず、かなりキツかった。

奥に見えるのが最初の沢

 外輪山稜線から妙高山カルデラへの滑走では、嘉村にとっては初めての本格的な山スキーということもあり緊張を伴うものであった。やはりインザックを背負っての新雪の滑走はとても難しく、途中で何度も転んでしまったが、誰もいない雪面にシュプールを付ける快感は得難いものであった。

外輪山稜線からの妙高山

その後ほぼ平坦なカルデラの中を進み、頃合いを見て大倉尾根に登った。斜面がやや凍っておりひやりとする瞬間もあったが、段々と慣れてきたように思える。吉田はシール登行でのターンに苦しんでおり、最終的にシールを外して登っていた。その後大倉乗越から滑走し、黒沢池ヒュッテで再びシールを付けシール登行。ここで嘉村が足の疲労に靴擦れが重なり疲労がかなり溜まっており、しんどい局面だった。その後茶臼山から軽く滑走して高谷池ヒュッテを探したが、なかなか見つからなかった上に日も沈みかけていたので、適当な場所で幕営した。どうやら滑走時に下りすぎていたようだった。テント内でシールを修理し、明日のアタックに備え就寝。

大倉乗越 ここから幕営地へ滑走

※  実は、嘉村の板&シールはOBの方から譲り受けたもので、頂いた時点でもう片方の留め具が既に同じ壊れ方をしていた。その修理を前々日にしようと神田のIスポーツに向かったが、在庫が無く、その後神田の山スキーを取り扱う4,5店舗に問い合わせたがどこも在庫がない状態であった。3月という時期に加え、最近では部品を取り扱う店が非常に少なくなっているとのことだった。結局出発日当日に神田のたまきスポーツというお店が取り扱っているという事で、時間もなかったので部品だけ購入し、車内で自分で修理していたのだ(キットを金属の留め具にはめ込むだけなので、ナイフなどを用いれば自分で出来なくもないのだ)。

幕営地での夕焼け


2日目
天候:晴れ後曇り

  7:10 出発
  9:30 火打山登頂
10:00 滑降終了
11:00 天狗の庭北面滑走スタート
12:30 帰幕
13:00 幕営地出発
15:00 三田原山山頂
17:50 下山

 出発早々に高谷池ヒュッテを見つける。どうやら他にもパーティがいるようだ。最初の平地を順調に歩みを進めると雄大な火打山が目の前に見えてくる。こんな所を本当に滑れるんだろうか⁉︎と思いつつ徐々に登り始める。アイス気味になってやや恐怖を感じ始めた1ピッチ目終了時にスキーアイゼンを装着。火打山の手前で一旦平らになり、再び登り始めるところでアイゼンに履き替える。前日からの靴擦れが余計に痛く、やや辛かったが順調に登り、無事登頂!

3人で撮りたかった、、

 ホッと一息休憩を挟み、いざ滑走へ。サブザックということもあり前日よりは怖さはなくなっていたが、やはり最初は非常に恐怖を抱いていた。しかし、滑り始め、ゆっくりターンしていくと、素晴らしい展望の中、山頂からシュプールを描く素晴らしさに包まれ自然に興奮に変わってゆく。あっという間に下ってしまい、物足りなさを感じるほどであった。



 














僕たちだけのシュプール

その後は時間もあったので天狗の北面も滑走した。徐々にではあるが、新雪に慣れ始め、程よい斜面ということもあり純粋に滑走を楽しむことが出来た。もっと新雪での滑走を練習したい。

BCスキー初心者でも楽しめる斜面でした

帰幕し、メインザックを背負い下山する。黒沢池ヒュッテからは三田原山への急登だが、湿雪でシールにどっしり雪がひっついてしまい、足が今までの何倍も重く、思うように進めない。先頭のラッセルはさらに苦労し、ほとんど力になれなかった。振り返ればここでの登りがこの山行で一番しんどかったと思う。なんとか登り切り、そこからは滑走するだけかぁとホッとしたのも束の間、そこからもまたしんどい時間帯だった。まず足が疲労しきっており体重を支えるので精一杯、そしてしかも長いトラバースに加え樹林帯で雪質もあまり良くなく、あまり気持ちよく滑れる状況ではなかった。さらに、下部で一番危険度が高い沢の横断において、滑走するには斜度が大きいということで板を外して横断することになった。

 こうしてヘトヘトの状態でなんとかゲレンデ上部に帰還した。しかし日が沈みかけているということで急いで滑り降り、なんとか日が沈む前にゴンドラ乗り場に戻ることが出来た。最後はゲレンデの圧雪された斜面でさえパラレルではなく八の字で下っていくざまであった。これを機に筋力増強に励みたい。