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2019年5月19日日曜日

20190519セドの沢右俣沢登り山行記録

セドの沢右俣山行記録 

メンバー:福田(リーダー) 新垣
日程:2019520
天候:曇り
コースタイム:9:15 大倉バス停=10:40戸沢の出合い=11:25 セドの沢F=13:40 セドの沢F4=15:00 政次郎の頭=16:50大倉バス停

大倉バス停からの林道が長く煩わしかったが、戸沢の出合い駐車場付近で入渓してからは楽しかった。水無川本谷F1に着くまでに人工ダムの滝のようなものがあったがそこは流石の福田でも巻くようだ。鐙のようなものが掛かっておりそれを使って越えた。最初にロープを出したのはセドの沢右俣F2。滑り台のようなところを踏ん張って登った。遡行途中でボルダーのような石を見つけては登って遊んだ。最後の滝はセドの沢右俣F4。ロープを出した。これは中程から左に巻くようにして登った。岩が崩壊しそうで一つ一つ安全性を確認しながらの登攀であった。フリークライミングとは違ったクライミングの経験ができ有意義な体験だった。

2019年5月18日土曜日

20190518川苔山逆川沢登り山行記録

メンバー:吉田 新垣 辻
日程:2019518
天候:曇り時々晴れ
コースタイム;9:00 川苔橋バス停=9:20入渓=14:22 川苔山山頂=16:00 鳩ノ巣駅

辻、新垣にとっては初めての沢登りであった。入渓点は他の山行記録通りカーブミラーのあるところで踏み跡も明瞭だった。時には腰まで水に入り震えたり、苔で滑ってどこかを打ったりしたもの順調に川を遡行していった。しかし、最後の最後で分岐を間違えてしまい、完全に涸れた沢に入ってしまった。このことにより、今山行の目玉であった25m大滝を見ることができなかった。非常に残念だ。奥多摩の沢はアプローチが良かったのでまた来ようと思った。

2019年5月11日土曜日

20190511 勘七ノ沢遡行


20190511 勘七ノ沢

メンバー:福田(リーダー)、林(記録)
天気:晴れ

8:40 大倉バス停
9:40 二俣
10:00 勘七ノ沢入渓
(遡行)
13:15 標高940m付近から枝沢を詰め始める
14:00 大倉尾根へ出る
15:30 大倉バス停

遡行時間約4時間
下山約1時間半

 今回の沢登りは登攀が楽しめそうでかつメジャーな勘七ノ沢を選択。渋沢からのバスは満員。大倉のトイレは混雑。1時間ほど歩いて二俣に到着。沢靴を履いて入渓。晴れだったので積極的に濡れに行く。とはいっても5月。腰まで浸かると寒くなってくる。

 F1は右岸から登る。残置スリング有。下部はホールドに乏しく苦戦した。思わず残置スリングを掴んでしまった。しかも、私はフォローだったのだが、リードが登る前にロープの末端を結ぶのを忘れており、ロープアップの時に大変焦った。重大なミスである。
  
いつもF1でテンションを上げ過ぎて最後ガス欠気味になる。

F2はガイドブック通り左岸のリッジ状を登った。残置ハーケンはボロい。

せっかくなので二人とも滝に打たれてみた。


F3は左岸をへつった。落ちなくて良かった。へつった後は全然難しくない。
この写真を撮るときにザックが落ちて流されそうになったことは、墓まで持っていこうと固く誓った。


F4は前衛滝を登った後、迷ったがロープを出した。前衛滝の上に比較的新しいボルトがあり、そこにセルフを取った。足場はあまり良くない。ビレイ解除は合図を笛で行い、聞こえなかった場合はロープを3回引くと決めて登った。しかし笛は滝の音で聞こえず、ロープの引きはビレイ解除なのか手こずってるだけなのか分からなかったので焦った。終了点に到着したリードとビレイ中のフォローが互いに見える位置だったのでなんとかなった。途中ランニングはほぼ取れなかった。登った後、そもそもロープを出す必要が無かったと思った。
 
チラリとロープが見えるが、不安だった
F4を越えると堰堤の連続。気持ち萎え萎えポイントである。気分を変えるために休憩。そこから少し進んだところでハプニング。2m程度の超小滝を登るとき、手が滑って落ちてしまった。気づいたらx座標上に移動していたとはこのことである。衝撃はほとんどザックが吸収してくれたが、右手を少し切ってしまった。手首を捻るなどしなくて良かった。

 気を取り直してF5。右岸を登る。でかいので足がすくんだが、登ってみるとガバまみれで楽勝。この辺の沢はどこもそうだが、支点用の残置ハーケンはボロボロ。
 
できれば私が写ってない写真が欲しかった
 もうメインデッシュは終わりか~と思っていたが、この後のデザートもなかなか楽しい。ステミングに挑戦したがあえなく失敗。福田はなんなくやってのけた。



 遡行終了点とした枝沢はかなり分かりやすかった。(写真撮るの忘れた。)尾根を目指して詰めていくと、鹿よけフェンスが出てくる。狙い通りに大倉尾根に出られたのは良かったが、変なところから人が出てきたと奇異の目で見られるのが少し恥ずかしかった。沢靴を脱いでいると、英語で話しかけられたので焦ったが、文三としての矜持を守るために頑張った。下山はそのまま大倉尾根を使った。今度機会があれば小草平の沢の下降もしてみたい。


2019年5月3日金曜日

20190503槍ヶ岳山行記録

槍ヶ岳山行記録
メンバー:箱守(リーダー) 辻 新垣 
日程:20195月3日〜4日
天候:両日とも晴れ
コースタイム:3日 13:00上高地=15:00横尾=17:50 ババ平
       4日 3:40 出発=7:10 槍ヶ岳肩の小屋=8:10 槍の穂先=10:30 ババ平=15:30上高地

久しぶりの山行だったので体力が心配だったがなんとかなった。上高地の人の多さには
圧倒された。確かに山の雰囲気を感じながらホテルの露天風呂に入ったり、美味しいものを食べたりするのも楽しそうだと思った。槍沢キャンプ場に着く頃には人はだいぶ減ったが、それでも10張ぐらいのテントがあった。
二日目は槍沢キャンプ場からの三番目のパーティーとして早めに出発した。雪渓は踏み跡のおかげで階段のようになっていた。天気は快晴。空の深い青色が美しかった。日が本格的に昇る前に雪渓を登りきったのは良い判断だったと思う。穂先からは北アルプスの稜線が一望できた。穂先からドローンを飛ばしている人がおり、Go-Proやドローンで山の様子を撮影して発信したいと思った。下山はシリセードで体温を下げつつ行った。
 楽しい山行だったが、横尾から上高地が遠すぎると思った。

2019年5月2日木曜日

20190502_農鳥岳大唐松尾根

農鳥岳・大唐松尾根 
メンバー:3年 ) L吉田、饗場 
期間:2019年52日〜4 

5/2 
記録:吉田 
天気:快晴 
 13:15奈良田温泉−13:45大門沢ゲート17:20雨池山−17:25幕営(1900mのコル) 

大唐松尾根の存在を知ったのは去年の4月ごろ。山と高原地図の「日本アルプス総図」を眺めていた私の眼に、農鳥岳に突き上げるその長大な尾根は不思議と魅力的に映った。それからネットで記録を漁り、それが藪尾根であることを知ったのだった。昨秋白峰南嶺を歩いた時にはこの尾根を見つめ、ズッシリとした質量に更なる憧れを抱いた。約一年間挑戦の機会を窺っていた大唐松尾根からの農鳥岳に、このGWにやっと登頂することができた。 

身延駅からバスに乗って奈良田温泉まで向かう。我々と同じバスには他に2パーティが乗っていたが、両パーティとも大門沢から農鳥岳を目指すようで、大唐松尾根を登るのは我々だけだった。初めの2日間は水が無いことが予想されたので、1人5Lずつの水を汲んだ。 
この尾根の取付きは大門沢ゲートから少し歩いたところにある祠のあたりだ。それから森林の中を歩きパイプの手すりが付いた道を辿って急坂を登る。曖昧な記憶だが確か「西山本線」の標識から、手すりのない階段状の道に移った。その階段も電波塔までで、今度は踏み跡の不明瞭な尾根上を行くことになった。雨池山まではそんな調子だった。雨池山の先のコルにはわずかに雪が残っているのが確認された。初日はここで幕営することになった。 

5/3 
記録:吉田 
天気:快晴 
5:00幕営地発−7:10 2346mピーク−9:30大唐松山−12:45幕営(2550m付近) 
 雨池山と2346mピークの間は尾根が広くなっていて迷いやすいので、コンパスで確かめながら進路をとる。2346 mピークへの登りで雪が深くなり、スパッツを装着した。ワカンを持ってこなかったことを後悔したが、すぐに雪の少ない道を見つけ無駄に後悔したことを後悔した。このピークから先は脆い岩や木を掴みながら、所々凍っている雪がついた道を進むような具合だ。さらに大唐松山を超えるとまたも様相は変わる。ハイマツの藪漕ぎか、そうでなければ踏み抜きやすい雪の上を歩き、ストレスが溜まっていた。それでも終始、白峰三山や南嶺の山容が前方に、綺麗な景色だった。2580mピーク手前のコルに下り立つのに、急な斜面を下ったのでロープを出す。本山行でロープを使ったのはこの一回だけだ。この日は、2580mピークからの下りの途中の開けたところにテントを張った。 
2日目の幕営地、農鳥岳をのぞむ

5/4

記録:饗場
天気:晴れのち曇り 

5:30テン場出発-6:40 2633mピーク-8:30主稜線到着(デポ)-8:50農鳥岳-9:20大門沢下降点-12:30大門沢小屋-16:30奈良田バス停 

快晴の農鳥岳山頂!
 昨日と同様に5:00ごろ出発としていたが準備に手間取り5:30の出発となった。昨日の踏み抜きの苦労がなかったかのようにさくさくと雪を踏みしめて進んでいく。時々股下まで踏み抜くものの、基本的に踏み抜くことなく表面の固い層を踏みしめて快適な雪歩きという感じだ。したにはハイマツが埋まっているようで夏の藪漕ぎの苦労が垣間見える。時折現れる雪がない場所では岩とハイマツの上をアイゼンで歩いていった。尾根は若干やせていたがハイマツがあったので問題なく歩けた。想像より遥かに早く2633mピークに到着しこれから登る斜面を見て、冬だとなだれが怖そうだなぁなどと話しながら少し長めに休憩をし、これからどのように登るかを少し話し合った。斜面をほとんど直登しさくさくと進んでいく。雪は程よく緩んでおり急斜面でもそれほど恐怖感はなくぐんぐん高度を稼ぎ支尾根にのりそこからは稜線上をゆったり歩いていった。途中で農鳥岳を下っている人が見え、大門沢を下降するのかなと思いながら歩くと程なくして主稜線に到着した。そこにメインザックをデポし、ピッケルを持って頂上に向かった。ふみ後もあまりなくGWであったため人がたくさんいるかと思ったが稜線上どこにも人が見えずなかなか気持ちがよかった。その後ザックをデポした場所まで戻り荷物を回収し大門沢下降点まで向かった。鐘があり、非常に分かりやすくなっており踏み後もあったのでさくさくと進む。途中で登ってくるパーティーとすれ違い、大門沢の状況を聞き、ぬれることを覚悟するならば問題ないと聞き安心し、雪渓を降りていった。地形図どおりなかなか傾斜のきついくだりが続き、何回か滑ったこともあり、恐怖でなかなか足が進まず非常に遅いペースで下ることになってしまった。大門沢小屋まで下ると雪はすっかりなくなり、そこでアイゼンをはずした。若干雲がかかり始め雷鳴が聞こえたためバスの時間が近いこともあり足早に下山していく。確かに橋は流されていたがわたれないわけではなく、すでに靴がぬれているわれわれは川の中を歩き渡渉した。登山道は崩れているわけではなくそれほど問題はなかったが、崩れたら危なそうな場所は何箇所かあり、今後も安全に通れるかは注意が必要であると感じた。その後ゲートに到着し奈良田まで歩きその日のうちにバスで帰った。 

2019年4月27日土曜日

20190427〜29 剱岳別山尾根

剱岳別山尾根記録

日程 2019/4/2729
メンバー:三浦(L)、縄
コースタイム:
4/26 バスにて信濃大町駅前夜入り
4/27 始発のアルペンルートで室堂まで。8時頃室堂着、9時室堂発〜10時雷鳥沢〜11:30別山乗越〜12:30剣沢小屋付近にて幕営
4/28 5:30出発〜10:00前剣〜11:30本峰登頂〜16:00早月小屋
4/29 5:20出発〜8:00馬場島に下山

4/27 吹雪
前日、信濃大町駅でステビバして、5:30発のアルペンルートで室堂まで向かう。扇沢ですでに雪となり、室堂でももちろん雪。この日一杯天候が悪い予報だったが、剣沢までならいけると考え、準備をして出発した。雷鳥沢キャンプ場でアイゼンを履く。連休中で多くのテントが張られているが今日は多くは沈殿だろう。雷鳥沢の登りは視界が悪く上がるにつれて吹雪になったが、赤旗が立ててあってなんとか進めた。4パーティー程度78人がいた。特に稜線に上がってからは風雪が非常に強く完全に冬山の様相。剣御前小屋まですぐのはずなのに厳しかった。剣御前小屋から剣沢の下りはホワイトアウト。下も白くて方向感覚どころか、斜度もわからず足だけの感覚で下り具合を判断していた。GPS頼りに剣沢小屋付近になんとか到着。風防を作り、テントに入った。大量降雪のため翌日の源次郎尾根の予定を別山尾根に変更した。

4/28 晴れ
夏シュラフで震えながら寝ていたが夜遅くには吹雪が止んで外に出ると星空が見えた。劔沢を独り占めしている気分だった。5:30頃出発し、別山尾根に向かう。早朝はまだラッセルが軽かった。前劔の登りは劔沢からではかなりの斜度に見えたが下まで行くと大したことないように見えた。雪崩の危険性も考えて左側のブッシュに沿って登って行くことに。日が高くなるにつれて雪が重くなっていき、ラッセル一歩一歩が疲れる。
別山尾根でロープを出すとすればここだというポイントの前劔の後の鎖場付近は、鎖を辿ってそこからクライムダウンした。再びラッセルをこなし、平蔵のコルからカニの横ばいへ。下りはかなり怖いイメージだったが、登りとなるとしっかりスタンスが見つけられて安心した。頂上には1130分頃着。3月に三浦さんが行った、北方稜線が見える。八ツ峰もかっこいい。そして早月尾根を下るここからがむしろ本番である。
カニのハサミ付近でまず2ピッチ懸垂下降。そのあとはトレースのおかげもあってロープこそ出さなかったが、トラバースやクライムダウンで緊張を切らさないようにした。トレース無しでオンサイトとなれば難易度も大きく違うだろうと思う。早月小屋には16時頃着。安全地帯につき安堵感に包まれた。

4/29
今日は下るのみ。この日も大勢が劔を目指していた。下りもトレースがあったのでわかりやすかったが、トレースがないと支尾根やツリーホールに苦しむだろう。8時頃馬場島について試練と憧れで写真を撮った。源次郎尾根にはいかなかったものの、別山尾根〜早月尾根の縦走ルートをこなし、残雪期の早月尾根も行くことができて充実したものになったと思う。


2019年4月20日土曜日

190420 水無川本谷遡行 記録


4/20() 水無川本谷遡行
メンバー:吉田(リーダー)、饗場、林(記録)
天気:曇り

9:00大倉バス停
10:00戸沢出合
10:20堰堤を越えたところで沢装備に
(水無川本谷遡行)
14:00塔ノ岳 沢装備片付け
(大倉尾根)
16:20大倉バス停

今シーズン初の沢登り。ベタだが、難易度などを考慮して水無川本谷を選択。この時期はまだ人が少なく、F3でソロの人に一人会っただけであった。この沢は開けていて非常に明るく、奥多摩や奥秩父の沢しか知らなかった私を驚かしめた。明るい分非常に気持ちがいい沢で、人気があるのも頷ける。
この日は日中で気温18度ほどで、日が照ると暖かく、陰ると寒いくらいの体感温度だった。沢登りにはそこそこ適していたのではないかと思う。

88分のバスに乗る予定が、満員だったので次のバスを利用した。大倉に到着後もトイレでかなり待つことになった。結局9時前にバス停を出発。戸沢出合に向けて歩く。
 かなりのハイペースで歩き、1時間と少しで戸沢出合に到着。ここからしばらく歩き、天神尾根の入山口を越え、堰堤を登ったところで入渓。
 F1は左から巻いた。鎖とロープがある。上に上がってそのロープを見ると、表皮が剥がれていて、体重を預けてもいいものかと不安になったが、後の祭り。右手に見えるセドの沢も今年はぜひ行きたい。F2は右側の残置スリングを使う記録が多かったが、左側のロープがかかっているほうを登った。割とホールドが良かったので、そこまでロープに体重を預けることはなかった。
F2の左を登る吉田

 F3はロープを出した。右側の残置スリングやハーケンを使って吉田がリード。途中ホールドが乏しく苦労した。饗場と林は岩の上で足を滑らした。林はミッ テルで登った。久しぶりだったので覚束なかった。饗場が登るとき、ロープの長さが足りず、一度ロープを戻すというマヌケなことになった。声が聞こえなかったら危ない所だった。大きな反省点である。
F5は右側から巻いた。鎖がある。ここを越えると書策新道と交差する。廃道寸前のようだが、この道を行く一般登山者に会った。ここでしばし休憩。
 木ノ又大日沢を右手に見てすぐにF6。ここはチョックストーンの奥のスリングに体重を預けて腕力で登る。ロープは出さなかったが、足のホールドに乏しいことと残置ロープの安全性に疑問が残ることを考えれば、ロープを出すべきだったかもしれない。
 ここからしばらくは大きな滝は無く、細かい流れの中に積極的に入って水を浴びながら進む。日も照ってきて、爽快なことこの上ない。
 F8はこれまでの滝よりも圧倒的に大きい。垂直で、とても登れたものではない。
F8。写真が悪いせいで小さく見えてしまう。

ここは右に巻く。本来は途中にロープが出たところで沢に合流するのだが、どうせだしF9も巻いてしまえとそのまま登る。しかし、この上がかなり難しく、ロープを出した。

ロープを出した様子。木で支点を取った。岩はボロボロであてにならない。
 かなり崩壊が進んでいるため、ホールドは剥がれ落ちることが無いかきちんと確かめてから体重をかけた方がよい。さらにこの写真の上部も難しく、しっかりした木があったのでなんとか上に行けたのは良かったが、大きな落石を起こしてしまったので、反省。
ここから尊仏山荘の方角に踏み跡のようなものを辿って登山道に出ると、西尾根の途中であった。ここから塔ノ岳まではすぐ。
 山頂で沢装備を片付け、大倉尾根で下山。ここで右ひざに痛みを感じた。どこかで捻ったが、アドレナリンが出ていて気付かなかったのだろうか。1620分頃、大倉バス停に下山。臨時バスで渋沢へ帰った。

 今回の山行は、シャワークライムこそなかったものの、沢登りを十分満喫できたように思う。今年度の沢登りを充実させる第一歩になった。しかし、個人としては、ロープワークの点で課題が残る参考となった。何度も下界で手順を確認しなおしたい。また、大倉尾根の下山では何度もスリップしてしまった。きちんとした靴を履いたうえで、気を抜かずに、怪我無く下山できるようにしたい。

2019年3月22日金曜日

20190322 鹿島槍ヶ岳東尾根

鹿島槍ヶ岳東尾根
3/22-24
メンバー:L阪本、縄、近江、福田
天候:22日:晴れ
   23日:曇りのち風雪
   24日:風雪のち晴れ 
記録:福田
22
大谷原手前除雪終了地点11:40 – 15:30一の沢の頭– 16:20二の沢の頭
23
二の沢の頭5:20 – 7:10第一岩峰基部– 9:30第二岩峰基部– 13:20鹿島槍ヶ岳北峰13:40 – 14:25鹿島槍ヶ岳南峰– 15:30冷池山荘
24
冷池山荘6:30 – 12:30 高千穂峰– 15:00林道出合– 15:45大谷原手前除雪終了地点

3/22
始発で信濃大町へ。準備をしてタクシーに乗り込み、大谷原を目指す。除雪はまだされていないようで、手前の鹿島槍スキー場との分岐で降ろされる。冬履に履き替え出発。積雪深は1520cmほど。トレースがあり、ラッセルはない。20分ほどで大谷原についた。ここから赤谷尾根方面の沢筋に入りつつ東尾根の取付きを探す。雪は少なかったが、奥に進みすぎて尾根上まで遠くなるのを嫌ってかなり末端側から尾根に取り付いた。尾根上の積雪はひざ下ほど。時折踏み抜くが概ね快調に歩く。途中で単独の方がおりてきた。一人で一の沢の頭手前までラッセルしたという。トレースのお礼を言ってすれ違った。その先もずっとトレースがあり、3時間ほどで一の沢の頭に出た。ガイドパーティがテントを設営していた。
鹿島槍が大きい
ここから二の沢の頭まではナイフリッジで常に緊張しながらの行動となった。二の沢の頭では山岳会パーティが先にテントを張っていた。その隣に自分たちのテントを設営し、行動終了した。

3/23
夜中は星が見えていたが、朝方にかけて曇ってきていた。ゆるい冬型の気圧配置になっていて、寒気が入っているようだった。気温は-20℃ほど。3時起きで520分出発。風はほとんどなかった。雪稜をなるべく稜線を外さないように歩いた。雪庇の張り出しは北俣沢側に若干ある程度で、ほぼ稜線を忠実に辿ることができた。第一岩峰の手前で露岩を大冷沢側に巻く部分で1ピッチロープを出した。
第一岩峰手前のロープを出した地点

稜線に復帰してすぐに第一岩峰基部に着く。幕営跡あり。第一岩峰は雪をまとっていて雪壁という表現の方が近い。傾斜が急になる前のハイマツ帯に支点を取り、阪本さんリードで残置ハーケンのある露岩まで。2ピッチ目は縄さんリードで上部に出た。ここでガイドパーティに先を譲る。

第一岩峰
1ピッチ目阪本さんリード
いったんロープをたたみ、再び雪稜をいく。だんだん天候が悪化してはいたが、高曇りで視界に影響はない。1時間ほどで第二岩峰基部まで。ガイドパーティが取り付いていたので順番待ち。核心部に手こずっているようだった。ガイドパーティは途中でピッチを切っていたので、我々もそこまで行くことにした。しかし、そのビレイポイントは狭く、とても4人いられる場所ではなかったので、ここではピッチをきるべきではなかった。阪本さんリードで核心ピッチを超えた。今の自分の力量ではザックを背負ってリードできないと感じた。あとで知ったことだが、A0用のピンとスリングがなくなっていたらしい。
第二岩峰
なぜか笑顔

そこから1時間ほど雪稜をたどって1320分北峰サミット。後ろから一人登ってきた。今日入山らしい。相当ハイペースである。北峰でガスに巻かれホワイトアウトした。南峰まで稜線を外さないように夏道よりも吊り尾根上を歩いた。雪庇の張り出しは信州側はほとんどない。40分ほどで南峰到達。
この写真撮った直後携帯がブラックアウトしました
ホワイトアウトして視界は10mほど。西風が強い。なぜかバラクラバが右にずれていて右頬にもろに西風をあびながら下った。このせいでしばらく右頬がアンパンマン状態だった。30分かからずに布引山に到達し、少し休んでさらに降る。天候は回復してきていた。平坦な尾根になってしばらく歩いて冷池山荘に到着した。冬季小屋はいっぱいだったので外にテントを張り寝た。

3/24
4時起床630分出発。昨晩小屋に泊まっていた人たちと一緒に出発する形となった。吹雪で西風が強い。時折吹き飛ばされそうになりながらも小屋泊の人たちを追い越しつつ赤岩尾根の下降点へと向かう。はじめ、冷池乗越すぐ南の小ピークから小尾根を下ろうとしたが、あまりに急で細いので一旦登り返してGPSで確認したところ、別の尾根を下っていたようだった。登り返すと後ろから小屋泊の人たちが冷池乗越から下降を開始していた。我々はGPSと地図コンパスで進路を独自に決め、スタカットで赤岩尾根方面へと雪面を下っていった。しばらくするとガスが晴れて赤岩尾根と思しき雪稜が見えた。その頃冷池乗越から下降していた数パーティが登り返してきた。尾根を間違っていたことに気づいたのだろう。
下降中


雪稜に乗るピッチで後ろから来た2人組パーティに追い抜かれた。天狗尾根を登ってきたらしい。来年行きたいな。だんだんと天気は回復していき、爺ガ岳が綺麗に見えた。



爺ガ岳の雪の斜面を見ていたら
エクストリームスキーヤーの気持ちがわかるような気がした。
高千穂平まで計10ピッチスタカットをし、小屋出発から6時間も要した。すっかり晴れていたが、鹿島槍の山頂のガスだけは取れなかった。そこから赤岩尾根をサクッとおりて、デブリだらけの林道出合を経由して除雪地点まで戻った。デポしていたサンダルを回収し、履き替えた。タクシーで信濃大町まで、そこから各停でチンタラ東京まで戻った。
 記録を書くたび思うのだが、どうしたら読んでいて面白くためになる記録をかけるのだろうか。今後の課題である。