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2015年8月25日火曜日

2015.08.26 四国沢登り

四国西種子川・面河渓谷沢登り

メンバー:L田中OB 伏見 阪本 岸本

作成:伏見

部内の近畿出身のメンバーを集めて田中OBリーダーの下、四国に沢登りに出かけた。
<日程>
8/26 大阪集合し、車で愛媛県の魔戸ノ滝付近へ
8/27 西種子川遡行、その後、面河渓谷周辺に移動し宿泊
8/28 面河渓谷遡行
8/29 大阪に帰る
<記録>
もともと8/25出発の予定だったが台風の影響で8/26出発にした。
26日
大阪で集合して後愛媛県に出発。阪本と岸本は初の沢登りです。
新居浜IC付近のスーパーで晩御飯のお刺身などを購入。車だからできる技だ。そこから魔戸ノ滝登山口前の駐車地まで向かう。登山口前まで行けるはずだったのだが、台風の影響か途中に倒木があり車での侵入不可であった。それゆえ、登山口まで徒歩30分くらいの地点でテントを張ることになった。幕営後食事を満喫した
27日 (晴れ~曇り)
615幕営地出発-645魔戸ノ滝-735大釜の滝上部入渓-1330登山道に合流-1610魔戸ノ滝-1645帰幕-面河渓谷へ
今日は西種子川遡行の日だ。朝ごはんを食べて後、入渓地点へと向かう。ルート図に記載されている入渓地点からだと、水量も多く難しいということでもう少し上部から取り付いた。上部の方は仕事道が通じており容易に沢に取り付けた。
入渓時、取り付きまでに時間がかかりかなり体が温まっていた。水に入るとそのほてりも一瞬でとれた。阪本と岸本がとてもうれしそうな表情をしていたことは鮮明に記憶に残っている。きっと私も似たような表情をしていたことだろう。
道中小中多くの滝を超えていった。苔の様子を見る限り水位は20センチ以上高いように思われた。途中休んだりもしながら楽しんでいるうちにとても大きな滝に出た。ルート図の20mの滝だろう。「長淵を従えた20mの滝。手前の淵は腰までの渡渉で進み、滝の直下で左岸に入るガリーから巻いて上流へ降り立つ」とルートブックには書いてある。が、無理だ。普通に歩くと沈んで息ができなくなる。しかも淵の流速はとても早く泳ぐのも無理だ。水も多い。滝は猛烈に水が暴れている。シャワーなんて優しいものではなかった。田中OBがロープを付けて先に上まで登りビレイをする。田中OBは最初こそほんの少し苦戦していたもののほぼ問題なくスムーズに上まで登っていた。長淵は手足で両壁を突っ張りながら登り、滝は普通に登っていた。次に岸本だ。 長淵でかなり苦戦していた。こちらを向いた時の顔がこんなの無理っすよと物語っていた。滝でもかなり足をすべらせていたように思う。その次に阪本が登った。まず長淵で眼鏡を落とした。その後滝で一番水圧が強そうなところで足を滑らせ止まってしまい、息が苦しそうだった。阪本には申し訳ないがその様子を下から見ている限りとても滑稽であった。ちなみに最後の私も滝で足を滑らせた。
その後もしばらく遡行を続けると、13時前後にまた難しそうな場所にぶつかった。滝自体は難しくなさそうだが、 淵がかなり深く、それなりの距離泳がなければならない。寒そうな人もいたので結局高巻くことにした。そして尾根へ高巻いていると登山道にぶつかった。そこで、時間も時間だしそろそろ帰ろうかということになった。帰り道、赤テープは豊富にあったのだが、正規登山道以外にもつけられているようで全くあてにならなかった。この登山道山と渓谷地図では点線になっていたのだが、その原因は赤テープが至る所にあるせいのような気がした。
幕営地に戻り田中OBが車を運転して面河渓谷へ向かった。面河渓谷にはかなり遅い時間に到着した。
28日(曇りのち雨)
615幕営地-640登山口-715入渓-1115御来光の滝-1145中沢取り付き-1415一般道合流-1435石鎚山頂上-1630愛大小屋-1820登山口-1845幕営地
今日は面河渓の日だ。昨日遅かったため私は朝からかなり眠かった。ほかの人たちは元気そうだった。
正規入渓地点はかなり水量が多かったため、少し登って適当な場所で取り付いた。山と渓谷地図では渡渉を繰り返す点線の登山道が通っているため簡単に上部まで行ける。途中この先上級者以上立ち入り禁止と書いてあったことは記しておこう。
取り付いて後しばらくは特に難しい個所はなかった。美しい数々の滝を眺めながらすすむ。西種子川は閑静な森の中を進む感じであったが、こちらは堅牢な岩の道を進んでいくという表現が分かりやすいだろう。途中ロープを出したりしながら御来光の滝までスムーズに進んだ。そこから中沢に入る。
中沢に入ると今までと大きく雰囲気が変わった。ヌメヌメしたスラブ上の滝が連続している。滑ったらどこまでも止まらないだろう。かなり緊張した。途中適当に巻道を使いながらなんとか突破し、ツメの藪こぎもこなし登山道に合流。久しぶりに疲れた。しかも雨が降ってきた。石鎚山山頂でお参りをして少し下のトイレに向かう。トイレで用を足していると田中OBと岸本が先に行ったらしく阪本と追いかける。しかし、急いでいた為か途中で2人とも道を間違えていたことに気づく。10分ぐらい引き返して先に言っていた田中OBらと合流することができた。そこから雨の中歩いた。私は沢靴のサイズが合っていないためか足が痛く歩みが遅かった。ちょっと足をぶつけるだけでかなりずきずきする。登山靴の偉大さを思い知った。
29日 
大阪へ帰る日。私はそのまま松山の近くの祖母宅に向かうということで近くの駅で下してもらった。荷物から強烈な沢のにおいがする。ファブリーズは必須だと思った。
<感想>
私は沢登り2度目の体験であった。1度目は丹沢であったが、やはり全く雰囲気が違う。より自然奥深くまで入り込んでいるような印象であった。また、阪本、岸本ともにそれなりに楽しんでもらえたようだった。来年はもっと多くの沢に行けるようになりそうだ。
今度愛媛県に来るときは釣り道具を持って滑床に行ってみたいと思った。
 

2015年7月24日金曜日

2015.07.24 新茅ノ沢沢登り



<行動記録>
天候 晴れのち曇り  (東京では豪雨の箇所もあったようだ)
メンバー L金山 SL伏見
駒場部室発545
大倉730        新茅ノ沢取り付き845
F1 900        F2-F3 915   F4 925        F5 945
F6 958        F8-F9 10051015(小休止)
烏尾根合流 11151135(小休止)    林道合流1225           
大倉1345
<概要>
8月末にOBの方と四国へ沢登りに行く計画がある。その練習として今回4年の金山さんにお願いして丹沢へ連れて行ってもらった。
7/24早朝、駒場部室で4年の金山と合流した。私は初沢登りということでかなり気持ちが高まっていた。小田急線渋沢駅へと向かう。その後神奈川中央交通バス終点大倉駅下車。橋を渡って一時間と少しばかり林道を歩くと取り付きにつく。沢靴に履き替えたりしているうちに他のパーティーが横を通り過ぎて行った。本谷の方に向かうのであろうか。彼らとコースが被らなくてよかった。
登攀がスタートし、思ったよりコースが岩登りのようで驚いた。また金山曰く今回は水が多くて気持ちがいいのだそうだ。実際当日は猛暑日で体がほかほかしていたため、冷えた水が気持ちよく感じられた。前日の雨に感謝である。途中F2でロープを使用。伏見がリードした。ハーケンがさびていたため、落ちたら大変だなと思ったものの特に難しい個所はなかった。
F5大棚は完全に滝となっていた。登ったら完全にシャワークライミングであろう。しかし、今回は私が初めてということでおとなしく巻くことになった。次回に期待。巻道では念のためロープを使用することなった。リードは金山伏見の順で2ピッチ行った。金山ビレイ中にヒル数匹が沢靴についていたようだ。大棚上部で合流してから塩を賭けて追い払った。ちなみに私はこの山行で一切ヒルが寄ってこなかった。今後も寄ってこないでほしい。
その後も中小滝が続いていくF7の看板は見当たらず、F8でロープを出し(伏見リード)F9は巻いた。最近看板を取り換えているようであった。F9上部でエネルギー補給。
CSと思われるチムニーは伏見リードで登った。上部に古いピトンが点々とあったものの、いい支点は見当たらなかった。
その後ガレた道を登っていく。ちなみにF9より上で水のある個所は少ない。落石に注意しながら登っていくと尾根へと合流する道を見つけた。トレースはそれなりにわかりやすかったように思う。尾根道への合流は道がかなり悪く、また、ちくちくする植物が鬱陶しかった。
尾根道合流後、靴を履き替えたりした。山頂を踏みに行ってもよかったが、空模様が怪しかったので登山道を下って行った。実際バス停で少し雨が降った瞬間もあったので、降りていてよかったと思う。
<感想>
今回、沢登りに連れて行ってもらって、もっと早くいっておけばよかったと強く思った。なんだか今まで損をしていた気分である。東京から往復2000円近くで実施できる娯楽としては間違いなく最上級である。また、沢は総合力が鍛えられると沢登りを推奨しているOBの方も多いと聞く。9月末あたり丹沢の適当な場所にテントを張って沢合宿を企画したいものである。

2015年6月28日日曜日

2015.06.28 奥多摩歩荷訓練

メンバー:伏見、黒沢、岸本

ボッカ訓練によって夏山に向けた体力を養う
奥多摩駅~鋸山~御前山~奥多摩湖バス停=(バス)=奥多摩駅

2015.06.28 稲子岳南壁左方カンテ

2015630
執筆:阪本 豪
稲子岳南壁左方カンテ山行記録

日程  2015628
メンバー  阪本豪(CL,三浦玲児(SL,装備),岸元士
天候  晴れ,風弱し
コースタイム 
稲子湯登山口駐車場8:15-9:10しらびそ小屋9:20-10:45南壁基部11:50-14:20終了点14:50-15:30しらびそ小屋15:45-16:30駐車場

経緯 
二年生も本チャンルートに挑戦できる時期ではという岸OBの勧めを受け,初心者向けで,二年前に当時二年生であった塚本.津田ペアも登っている稲子岳南壁左方カンテルートの登攀を私と三浦で計画した.二年前は岸が中間で付き添って登ったが,岩場もガイドの整備により良い状態に保たれており,取り付きさえ間違えなければルートや下山路はさほど難しくないとのことで,今回は二人だけで挑むこととなった.白石の転倒が起こったばかりということもあり,浮き石に気をつけるようにとは何度も強調されて注意を受けた.また,ルート図やネットの記録はよく予習して臨んだ.岸の都合により二年前とは変わって日帰りで計画したが,検討委員会での指摘もあったように取り付き11時というのは初見の岩場としては遅く,取り付きを知っている岸の同伴あってこその時間設定である.

行動 
27日は明らかに雨天だったので26日夕刻に延期を決定,28日の天候回復が望まれた.新百合ヶ丘駅530分集合だったので,三浦は阪本宅に前泊した.晴天に恵まれたため始発に乗車して無事定刻に出発,中央自動車道を利用して北八ヶ岳に向かう.車両も少なかったためスムーズに進み,8時頃登山口の駐車場に到着.混み合っていたので端に駐車し,サンダルを登山靴に履き替え支度して出発.長野県警への計画書送付は済ませていたので登山カード提出は割愛した.早めの取り付きを目指して気持ちの良い林の道を少々飛ばし,コースタイムを大分短縮してしらびそ小屋に着いた.ハイキングの親子連れや女性登山者なども目立った.小屋では緊急連絡先を記入し,近頃の南壁の様子を聞く.やはり左方カンテルート以外は危ないとのこと.腹の虫を抑えてから出発し,取り付きへの巻道の入り口を示す,二重にテープが巻かれた木を探しながら歩く.しかしネットで見た目安の20分を過ぎても見つからず,30分ほど一般登山道を歩いたところで無理やり右手の疎林に入り込んだ.枝をかき分けながら登り気味のトラバースをしていくと開けたガレ場に出て,岩場まで登って右のリッジを回りこむとそこが赤いハーケンのある取り付きだった.着いた時には既に1パーティが登攀中,2パーティが待機中であったので,ギア類の準備や腹ごしらえをしながら1時間弱待った.風が強く上部では寒さを感じそうだったので雨具の上のみ着用.ようやく順番が来て,最初のリードは阪本が行うことになった.1,3,5ピッチ目は阪本,2,4ピッチ目のリードを三浦が担当した.

1ピッチ目  ルンゼ中のスラブ.初めの2mほどが怖いと聞いていたが,それほどでもなかった.尖った岩でランニングを取ってみたりした.先行3人パーティが登り始めるまで自己確保しかできなかった.三浦が中程まで登ったところで岸は引き返し,以降しらびそ小屋で待機.30m
2ピッチ目  凹角と登山道レベルの岩場.両サイドに手足を突っ張って登る.ここでも先行パーティ待ち.35m
3ピッチ目  チムニーとガレ場.チムニーを登る際ホールドが見つからず,体が外を向いてしまい怖かった瞬間があったが,落ち着いて見渡すと簡単に抜けられた.先行パーティのそばまで行ったが,後々のロープの流れを考えると一つ手前の支点が良いとアドバイスされ,少し引き返す.見晴らしがとても良く,高度感たっぷり.25m
4ピッチ目  チムニーと核心の垂壁.少しランナウト気味になり,さらに上部ではルートファインディングに手間取ったよう.岩角にロープが擦れてしまう.40m
5ピッチ目  クラック.三浦にはクラックの登り方ができていないと言われた.さほど難しくはない.15m

頂上付近のザレ場には1420分到着.待ち時間も含めて2時間半の登攀となった.ちょうど元来予定していた2時間に待機時間を合わせたくらいであり,相応のペースで登れたと互いに労う.後続はいなかったので終了点付近でハーネスを外してギア整理まで済ませてしまった.休憩の後,下山を開始した.コマクサ保護の鹿除け電気柵にはゲートがあるとのことだったが,発見できなかったので,端のロープの部分をくぐって外に出た.途中枯れ木で歩きづらいところもあったが,いつの間にか中山峠からの登山道に戻り,1530分にしらびそ小屋にて岸と合流した.岸からは15時頃が目安と言われていたが,各支点での待機時間を考えると許容範囲であろう.小屋のおばちゃんに下山を報告し,林間の道を辿って駐車場に戻り着いた.渋滞に巻き込まれたが,サービスエリアで休憩しつつ21時頃新百合ヶ丘駅に到着,解散となった.

所感
まず,初心者向けとはいえ本チャンのルートを二年生だけで成功させられたことは大きな成果だと思う.計画や装備,本番の登攀までを最終的には自分達の判断で実行できたことは自信にも繋がった.ただ,反省すべき点も少なからずある.この計画は岸OBの促しから始まり,稲子岳南壁左方カンテというルートも岸の薦めだったが,本来であれば自分達が行けるルート探しを、時期を見て自発的に行うのが望ましかった.また,取り付き点探しは岸の助けがなければもう少し手間取っていただろう.今回のように踏み跡があるかないか分からないような箇所をアプローチする岩場も少なくなかろうし,そういったところを間違えずに進む力をつけたい.充分な下調べと読図が必要だし,経験者がいるに越したことはない.
登攀中について.クライミングの動作に関しては,岸からも「成長している.見ていて安心できる登り方になった」との言葉があり嬉しかった.私は3ピッチ目に不安を感じた箇所があった.やはりある程度重い荷物を背負っての本チャンリードはゲレンデのクライミングよりしっかりしたホールドを選ばねばならず,ルートファインディングの重要性を改めて認識した.また,ピッチの切れ目の選択はルート図と対応させても意外に難しかった.前のパーティのピッチの切り方や登るラインの選択を辿るのが最善とは限らない.先行パーティが目の前で作業していて支点構築ができない場合に,自己確保とザイルアップなどその時できることをして効率良く待ち時間を使えると良かった.支点構築とビレー準備はまだスピードアップの余地があるだろう.
ギアは使わなかったものも多少あった.ランニングにスリングを使いたくなる場面がたびたびあり,クイックドロー(6つは余計,半数で良いか)よりは簡易ヌンチャクがあれば良いと感じた.カム.ナッツは小さいものを中心に練習にと持って行ったが,もう少し大きめのクラックが多かったので結局使わなかった(取り付きでの待ち時間にそばの岩で試すとよくきまった).この辺りの,ギアの個数や種類などは経験に依るところが大きいだろう.

今回の山行は天気も良く,高度感のある快適なクライミングが楽しめたので,夏合宿に向けても上手く弾みがついたと思う.今後も後輩達が本チャンを始めようという際には是非薦めたい.夏合宿以降も段階的に挑戦をしていく所存である.

2015年6月22日月曜日

2015.06.22 源次郎沢

6/22源次郎沢記録

作成者:中西隆史
メンバー:金山(L,四年),塚本(四年),中西(二年)

0730入山〜0900入渓〜12:30花立山荘〜14:00大倉駅

6/21桜上水の自宅に前泊。部屋が汚すぎて塚本先輩が我の自宅を掃除していた。流石だと思った。
大倉の駅には蛭対策の塩が置いてあったので金山先輩が大さじ二杯分をビニール袋に詰めていた。
0730入山
林道をひたすら歩く。なかなか二人とも快速で、ついて歩くのに多少疲れた。平日だったが車の往来はそれなりにあり、何がしたくてこんな所にドライブしに来ているのか気になった。死体でも遺棄するのだろうか。一時間近く歩く頃には、すっかり林道歩きに飽きてしまった。内燃機関の入れるところを歩くのはやはり気分が乗らない。
0900入渓
岩靴を履き始める。既に金山先輩の靴に蛭が付いていたのはこの沢登りに恐怖と不安を与えた。ここで自分が忘れ物をしたことに気がつく。沢用の靴下がない!しかも片方だけ!どうしようもないので片方はそれまで履いていた靴下をそのまま履き続けることにした。
0930F1
0935F2
0940F3
0945F4
この辺りの滝はひょいひょいと三点確保で超えていけた。水飛沫で白っぽくなっている、流れのある部分の方が滑りは少なくフリクションがかかり易いとのことなので、折角の沢登りを楽しもうと水流の中に足を突っ込んで登っていった。私は滝の水に当たり腰まで濡れながら登っていったが、二人は腿も濡れずに上がっていた。

4m滝では折角ザイルを持ってきたのだからとザイルを出して上がった。塚本先輩がリード、金山先輩がミッテル、我がフォローで上がった。特に難しいと感じなかった。
7m滝も直登後、今回一番の10mの大滝。ここも塚本先輩リード、金山先輩ミッテル、我がフォロー。ハーケンを打ち込み、最初のランニングビレイとビレイヤーのセルフビレイポイントを作る。ハーケンを実際に使うのも回収するのも初めてだったが、座学で学んだ通りに回収出来た。左手側から壁を登った後は水流に沿って右に向かって曲がっていくので、下で待っているときはより上のメンバーの位置に近い右手滝側に体を寄せていたが、滝の音で上からの声はほぼ聞こえず、逆に沢から離れた方がよく聞こえたのは発見であった。
F6は今回もっとも手子摺った滝で、初めは金山先輩がリードに挑戦したが、なかなか安定したホールドが見つからなかったらしく、塚本先輩に交代。どうやら左手の看板の上の方に逸れていくのが正解だったようで、ミッテルで登った金山先輩も今度はすいすいと上がっていったが、フォローで上がった我はやはり苦戦し、ロープにかなり体重を掛けながら登るのにそれなりに時間をかけてしまった。
二股を右に進んでいくと11:30頃には水は枯れたガレガレになった。落石のなさそうな広めの場所で軽く食事と休息をとった。日が雲の向こうに隠れてしまい寒さを感じてきた。F7F8を超えてF9の三段の滝に。ザイルを出そうか迷ったが、チムニー状の右側から塚本先輩が試しに登ってみるとあっさり登ってしまったので、我、金山先輩の順に登っていく。落ちたらいやだなぁ……と思いながら慎重に登るいつもの岩登りの気分だった。F10もザイルなしで塚本先輩、我、金山先輩の順に登っていった。
この後は少し歩くと草付きになり、沢登りの終わりを感じた。水が枯れてからしばらく経つので、もう沢登りの風情も何処かへ行き、ただの山歩きのように感じられ飽き始めていた。尾根に上がると砂礫でとても滑り、草を掴みながら這うように上がらなければならなかった。しんどさ。尾根からは花立山荘に詰め、12:30頃に山荘到着。久しぶりの丹沢は相変わらずのガス。我の靴や塚本先輩の腹に蛭が付いていたが速やかに大倉駅の塩で処理したので被害はなかった。安心。
もう用は済んだとばかりにさっさと下山。下りは我が先頭。15:00ぐらいに大倉に帰れたらいいと言っていたが14:00に大倉に着いてしまった。これは全休の日以外にも、5限だけの日などでも十分可能だと思った。本当にそうか?