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2020年12月19日土曜日

20201219_初冬合宿

 

20201219_初冬合宿

日程 12/19-20

メンバー L畑中(4)、縄(4)、林(3)、岡本(2)、中村(1、記録)

1日目 天気:大雪

12:20 天神平

14:40 1400m付近で幕営、埋没訓練等開始

数日前の大寒波の影響で電車が水上で止まっており、出発が遅めになった。しかもこの週末も大寒波がきており、新潟県湯沢町には大雪警報が出ていた!天神平につくと大雪で、すぐさま腰深くまで沈むようなラッセルとなった。

天神平からすぐのところ。
100m上げるのに2時間半近くかかり、やっとの思いでテントを張る。あっという間にトレースは埋まってしまった…。すごく寒かった&雪が強かったので、埋没訓練だけしてテントに避難した。雪は夜通し降り続いていた。

2日目 天気:大雪

6:00 起床

6:40 撤収・訓練開始

8:00 出発

17:30 土合口

この日も大雪。しかもロープウェーが運休してしまった。天神平ロープウェーのツイッターによると、天神平で新たに70㎝積もったらしい。すごい…!。テントを出ると、竹竿の近くにさしておかなかったせいで自分のスコップが行方不明になっており、捜索に15分ほどかけてしまった。申し訳ありません。

ロープウェーが止まってしまったせいで、田尻尾根経由で自力で下りなければならなくなってしまったため、ビーコン訓練をした後早々に下山を開始した。あまりの大雪で胸ラッセルである。トップが空身でラッセルし、20mほど進んだらセカンドに交代、荷物を取りに戻って隊の最後尾に合流するというサイクルであった。空身ではあまり踏み固められていないので、セカンドが一番つらかった。そしてトップの後荷物を回収して休む時間がほんとうにありがたかった。スコップでラッセルなんて初めてだとみんなで言いながら雪に埋もれて進んだ。

ラッセルする林さん

田尻尾根の1000m地点くらいまで下りてくると、腰ラッセルくらいには落ち着いてきたが、今度は雪が重くてつらい…!田尻沢に下りてからは延々林道ラッセルだったが、本当につらい。残り500mというところで暗くなり、ヘッデン下山となった。このあたりからは縄さん、畑中さんがラッセルを回してくださり、自分の体力不足を痛感した。そして、やっとの思いで17:30頃土合口近くの車道にたどり着いた。このときの達成感は忘れられないものになるだろう。
下山!!

……しかしこの山行はここでは終わらなかった……!
なんとなく察してはいたが、水上までのバスは終わっていて、タクシー会社も予約がいっぱいだとか言って車を回してくれなかったのである。ロープウェーの復路の運賃も払い戻してもらえず、

ここから水上駅まで10キロ歩きました。非常にタフな山行となったが、胸ラッセルの経験や、大寒波の時に上越国境は(いくら雪訓目的とは言え)やめるべきという教訓など、得るものも大きかった。ありがとうございました。



土合駅の近くの踏切。除雪、あきらめちゃったんでしょうか











2020年12月5日土曜日

20201205_初冬合宿

 

20201205_初冬合宿

日程:12/5,6

メンバー:L新垣(3)、近江(4)、饗場(4)、松坂(2)、降矢(1、記録)

1日目

天気:晴れ

9:54土合駅

11:10天神平

13:00熊穴沢小屋(テント)

13:30天神平で訓練開始

16:00撤収

16:30テント着

自前の75Lのザックできてしまったが、もっと大きいザックにすべきだった。土合駅の長い階段を登り、ロープウェー駅まで向かった。ロープウェーは速くて楽で眺めも良かった。マスクが必須だったのが少し煩わしかった。天神平には登山者も観光客とみられる人も多くいた。雪が少なく、ほかの団体が滑落停止訓練をしていた辺りは地面が見える部分も多かった。幕営予定地まで向かうが、雪が少なく藪が出ていたため急遽幕営地を熊穴沢避難小屋に変更した。他の幕営適地と思しき場所はかなり埋まっていた。ここにも先客がいたが何とか張れた。その後もう一度天神平まで戻り訓練を行う。スキーのリフトの下が傾斜、雪が適当そうであったが、いざやろうとすると放送でリフトの下にはいかないよう注意された。ごめんなさい。結局その付近で滑落停止訓練をやった。数回やると地面が見えてくる箇所もあり苦労した。その後スタカットやビーコンを用いた捜索の練習を行い、撤収した。自分は装備の扱いに不慣れで、余計な時間を食ってしまった。テントで雪山での生活の仕方や、雪から水を作るやり方を教わった。食事の際、自分が作って持ってきたぺミカンの評判がとてもよく、嬉しかった。

 

2日目

天気:晴れ

4:45起床

6:00

7:00トマの耳

8:00テント着

10:00天神平で訓練

12:00土合駅

寒い思いをせずに眠れた。目覚めた後二度寝しかかったところを新垣さんに救われた。必要なものだけを持って出発。雪はほとんど固まっていて楽だった。ところどころで凍っていたり滑りそうなところがあり歩き方を教わりながら頂上を目指した。かなり速く歩けた。頂上はあいにくガスがかかっており展望はそれほど良くなかったが、ブロッケン現象を見ることができた。初めて見た。オキノ耳には行かずに下山を開始した。幕営地に着いて、雪に埋めてもらった。かなり圧迫感はあったものの、どうしても雪が少なく、自力で脱出できてしまうほどであった。弱層テストを練習した後テントを撤収して天神平へ向かい、ツェルトを用いた負傷者の運搬の訓練を行った後ロープウェーで下山した。

2020年11月21日土曜日

20201121_城山南壁登攀

 20201121_城山南壁登攀

天気:1日目晴れ、2日目晴れのち雨

メンバー:L新垣、土田

1日目(記録:新垣)

初日は940分に大仁駅着。三島駅から大仁駅までの電車が全てラブライブ!の装飾が施されたイタ電であった。聖地巡礼の観光スポットらしい。電車内に声優のサインなどもあり、全面的にラブライブを推していた。

その駅でおりると、すぐに目に入るのが今回登攀する城山南壁。駅近、コンビニ徒歩10分といった好条件の岩壁である(温泉もある)。



登山口から15分ほどで南壁取り付きまで行くことができる。初めに南方リッジを目指した。「とんとん拍子」などのある壁を登り途中のバンドを左へトラバースすることでも取り付くことができるが、それを省いて直接南方リッジを目指した。ところがいくら歩いても取り付きらしきものが見当たらない。見つけにくいとの記録は見ていたが本当にわかりにくかった。結局、他の南方リッジを登るパーティーに取り付きを教えてもらうことになった。他のパーティーが登る間の待ちが発生したので一旦下にくだり、下の南壁から繋げるような形で登った。核心は最終ピッチだが、支点もハーケンだが多くあり、ガバも多いため快適に登ることができた。ビレイ中に後ろを振り返ると高速道路を走る車が鮮明に見え改めて岩壁と街の近さを感じた。5P3時間で登った。もう少し登攀スピードを上げていきたい。

 

その後は南壁にトップロープを張って明日のバトルランナーへ向けて岩のフリクションの感覚を確認した。

 

ラーメン屋で夕食を取り、銭湯で疲れを取ることができた。山行というよりは旅行といった感じで楽しかった。


2日目(記録:土田)

 

 2日目の最初はバトルランナー(5.10a)を最初に登る予定であったが前日の盛況な様子から日の出前には取り付きに到着して日の出とともに登り始めようということになり5時半には取り付きに到着した。もちろん誰もいなかった。岩は案外冷えておらずこれなら日の出とともに登り始められそうだということになり準備を始める。6時すぎに登り始める。1p目は新垣がリード。細かいスラブであった。私はフォローで登ったが私が登った時足がかなり滑ってしまいほとんど人工登攀をしてしまった。途中少しハングしているところがありそこもテンションをかけてルートを探りなんとか登った。1p目の終了点が本来のルートから少し右に外れてしまい隣のブルースカイ(5.9)というルートの終了点になってしまった。2p目は私がリードした。このピッチで木を通って小ハングの上側の支点に行き正規のルートに戻った。3p目は新垣氏リード。3p目はバトルランナー核心の鎌形ハングがある。ハングまでは順調そうにリードしていた。核心のハングでは先にハングの上にピンがかけれるようになっていた。何回かテンションをかけながらもフリーで突破していた。大変そうに見えた。次にフォローで私が登ったがいざ近づくと下から見ていたより圧迫感があり普通に登ることはできなかった。後から別パーティが来ていたのでスリングアブミでハングを超えた。この時点で10時を過ぎており登攀時間が4時間を超えていたのでここで降りることになった。途中の木で一回切って複数回の懸垂を行った。私たちの後には続々と登っている人たちがいた。さすが人気ルートだ。

 

 その後何か登れるところはないかといろいろ考えて東南壁のかぜを感じて(5.9)を登ることにした。新垣氏がリードしてトップロープで私が登るということにした。しかしあまりこのルートが登られているような感じがせずホールドの中に苔が溜まっていて登りにくいということでこのルートを登るのはやめて南壁に戻った。

 

 南壁でアナザステップ(5.9)を登ることにした。新垣氏がリードしてトップロープで私が登った。朝は全然登れなかったがこの時は普通に登れた。続いて隣のとんとん拍子(5.8)を私がリードで登った。少し怖かったが登れた。さらに次にグラシアス(5.9+)を新垣氏がリードで登る。中盤が難しいそうでテンションをかけながらも登り切っていた。その後私もトップロープで登った。やはり途中で持つところがなくなりテンションをかけてしまった。テンションをかけてなんとか登り切った。そこから降りる最中に雨が降ってきたのでここで登攀は終了して下山した。

 

 私は本格的に外岩でクライミングを行うのは初めてに近かったがある程度リードもできたことはよかった。いつかはバトルランナーにリベンジしたいと思った。




バトルランナー(上り)

バトルランナーは上りと下りで重ならないのでトップアウトできれば意外とストレスフリー?







2020年11月20日金曜日

20201120_南アルプス深南部黒法師岳周回





メンバー

近江(4L)、饗場(4)、縄(4、記録)、降矢(1)

 

コースタイム

2020/11/19()

20:00駒場部室〜(近江車)〜23:30大井川鐵道千頭駅付近

11/20(

5:00千頭駅発〜(近江車)〜6:30寸又峡〜沢口山〜板取山〜13:00山犬段山小屋

11/21(晴れ

5:30山犬段山小屋〜6:00蕎麦粒山〜三ツ合分岐〜9:10鋸山〜11:20房小山〜13:20バラ谷の頭〜15:00黒法師山〜16:30二つ山

11/22(曇り時々晴れ

6:10二つ山〜8:00前黒法師山〜11:00寸又峡

 

 

3連休周辺で深南部の他に越後駒ヶ岳や女峰山〜男体山、八ヶ岳縦走などの案があった中、この時期でも雪がなく1年もいけるということもあり、4人で深南部に行くことになった。というか、個人的には、深南部にすでに2回も行っている饗場と近江がいたし、静岡側から山を登ったことがなかったので、山域の開拓的な意味で興味があって行きたいと思った。入部初めての山が馴染みのないところになった降矢くんも意外に楽しみにしてくれていたようだ(?)。

 

途中鋸山周辺が尾根が細くこの時期なら凍っている可能性もあり、1年生もいるのでロープも一応携行。黒法師山側から回るコースも考えたが2日目の夕暮れ時にそこを通過する可能性を懸念して逆から辿ることにした。なお、水場は三ツ合分岐のそばとバラ谷のコルの近くの主に2箇所で、前者は枯れていることもあるとのことから後者のバラ谷のコルでのみ汲む想定で1日目は15Lの水を担ぐことにした。あと寒いかもしれないと思って冬用シュラフにしたのでまあまあ重い装備になった。なお、越後駒ヶ岳にもTUSACから2人パーティーが出る予定だったが、日本海側は大荒れで中止となった。

 

11/19()

駒場に集まって荷物整理後、近江の車に乗り込む。2泊分の荷物と4人でパンパンだ。高速入って早々渋滞に巻き込まれるが、厚木をすぎると順調に走り出し、最後まで近江運転で千頭駅に到着した。夜はいい感じのところで寝た。

 

11/20()

千頭駅から寸又峡まで再び近江の運転で。この日は蕎麦粒山かその先の三ツ合分岐まで行ければいいねとか言っていた。駐車場は登山口にほど近いところに駐める。駐車料金は500円。神。準備していくうちに完全に朝になったが空は重たく暗いままだった。この日はどうせ雨に降られるだろうと諦めてはいたしその次の日からは晴れ予想だったのでまあいいかという気分ではあった。

 

 登山口から九十九折に登っていくと間も無く尾根に出て、稜線歩きになると、雨は本降りになった。休憩のタイミングでしっかり強くなるみたいな感じでなんとも気分が滅入る。沢口山に着いた時にはすでに結構濡れていて、これは今日は山犬段の小屋までだななんて話をした。頻繁に歩かれている山域でもないのでたまにテープを見逃して地図見たりしながらえっちらほっちら進む。最近の山行は専らジオグラフィカに頼ってしまっていて、これでは地図読み能力が鈍りそうなので、今回はなんとなく使わないように心がけた。あとは降矢くんとまともに喋るのは初めてだったので色々喋った気がする。多分。

 

 山犬段の手前の林道は崩壊しているとの情報があったので尾根同士に進む。この山行で何度か土砂崩れで抉られているのを見たがやはり脆い山域なのだろうか。山犬段山小屋には13時頃到着。もう全身ずぶ濡れだったので迷わず入った。するとなんということでしょう。超絶きれいな山小屋だった。とにかく新しい。貸切なので思う存分濡れたものを干して広い床の上にテントをたてて寝た。快適だった。

 

 

11/21()

  低気圧が東に抜けて冬型完成。未明からかなり風が強く、良かった小屋の中で、なんて言って出発。この時は黒法師山まで行ければいいねなんて話していた。風こそ強いが昨日とは打って変わって天気良さそうなのでテンション上がる。

鋸山近くの尾根が細いところ

 

三ツ合分岐をすぎると尾根が細いところがあらわれるようになる。凍ってもなかったしロープを出すほどではないが天気が悪いと結構いやらしいと思う。すごい歩きやすいところ中心なのに急にこういったところも出てくる感じがこの山域特有なのか、新鮮だった。

その後は平和な道中心だったが踏み跡自体は薄いので、一回適当にトラバースしてたら、全然違う尾根を下りかけたので、最低限の気は張っておく必要がある。房小山が近づくと笹薮になる。薮とは言っても踏み跡自体は続いているので手でかき分けながら進むという感じ。完全に踏み跡がなくなるということはなかった。そして今回の山行のハイライト、本邦2000m最南端の看板が見えた。なんか響きがいい。こっから南は全部2000もないのかざっことか思ったが、看板のすぐ南の登山道から外れたところ多分2000mこえてんだよなー。

 

程なくしてバラ谷の頭につく。多分2張くらい張れる。黒法師がすぐ近くに見えて景色よし。ところがここからの笹薮の下りは後で地形図で見てもびっくりするくらい急で笹を手で掴みながら恐る恐る降るという感じだった。濡れてたらもうちょい怖いかもしれない。バラ谷のコルから水を汲みにいく。ちゃんと看板とテープがあってわかりやすい。結構すでに疲れてたのに意外と下るなあという感じ。枯れることはなさそう。

 

本邦2000m最南端
本邦2000m最南端
もうすでに9時間くらい歩いてるけど黒法師までは行きたいので、とりあえず笹を掻き分けて進む。なかなかしんどかったが1年の降矢がブランクを感じさせずしっかり歩けていてかなり心強い。黒法師岳に着いた時には割とヘトヘトだったので今回歩いた中で一番有名な場所だろうに写真撮り損ねた。幕営適地とのことだったが意外にもそれほど広くもなさそうだし日暮れまではもう少し時間があるので先に進むことに。日没直前に二つ山に着いて幕営した。テント適地という感じだった。11時間半行動となかなか長時間な行動だった。
バラ谷の頭

 

 

11/22()

この日はもう下るだけだったので気楽。朝露に足を濡らしながら元林道みたいなところを進む。ヘリポートはサッカーでもできそうな広さだった。前黒法師岳まで登るとあとはかなり歩かれていてたくさんの登山者とすれ違った。

 

林道に至って飛龍橋というところまでいくと急に観光地の様相を呈したので慌ててマスクをつけた。紅葉を今回の山行で期待してていたものの上部ではすでに落葉していたが、寸又峡ではまずまずきれいに紅葉が残っていた感じだった。このころには3度目のピークに向けて感染者数が増え始めていたものの、ゴートゥーキャンペインの影響もあってか老若男女たくさんいた。でもんなもの使わなくてもテント泊が一番安いのである。寸又峡温泉の看板で一応写真を撮り、汗を温泉で流して帰路に着いた。千頭周辺で食べようかと言っていたが混んでいたので静岡市内まで走らせて「川」というところで昼を食べ、帰京。結局近江にずっと運転は任せる形となった。電車使うと16000円とか往復でかかるらしいが今回1人あたり3000円と格安だった。車を出してくれた近江に盛大な感謝。このような状況なので泊まりの山行をたてるのも一苦労だが楽しく登れて大変良かったです。

寸又峡

 

2020年11月15日日曜日

20201115_マルチピッチ訓練(つづら岩)

2020年11月15日(日)マルチピッチ訓練 
メンバー:L畑中(4)、箱守(4)、林(3)、辻(3)、嘉村(2)、土田(2)(記録) 
 天候:晴れ 

 8:00千足 9:30つづら岩着 9:40登攀開始 15:45下山開始 16:45千足着 

 ・畑中 –辻(一般、つり上げ、右クラック) 
 ・箱守 – 嘉村(オケラ、左、右クラック) 
 ・林 –土田 (左、オケラ、一般)

  今年2回目のつづら岩。アプローチは前回来た8月末より数倍快適に感じた。やはりこの時期はつづら岩のベストシーズンのように感じられる。つづら岩に到着すると一般ルートを登ろうとしているパーティがいたので左ルートから登攀を始める。前回左ルートの1p目だけリードをしていなかったので今回はリードをすることにした。いざやってみると最初のところが案外悪く結構怖かった。このルートはつるべ方式で登ったので2p目はフォローで登った。2p目は大したこともなく終了。今回は登攀しているパーティがかなり多かったので懸垂下降はせずに歩いて降った。

左ルート
  次に我々のパーティはおけらルートを登ることにした。今年の8月に来た時はハチの巣がありそうという理由で登らなかった。1p目を私がリードした。このピッチはボルトがないのですべてカムでプロテクションをとった。その後穴を抜けるがかなり狭く抜けるのに苦労した。このピッチではロープの流れが大変悪くなりロープアップが非常に大変であった。2p目は先輩にリードしてもらった。一瞬で終わるピッチだった。

おけらルート
  次に一般ルートが登れそうだということでそこを登ることにした。1p目を私がリードした。前回ここをリードしたことがあったので特に何もなく終了した。2p目を先輩にリードしてもらう。途中で3段ハングルートを登るパーティと交差してしまったため少し待つ時間があった。このルートの核心はおそらく最後の最後のところである。私はフォローで登ったが1回滑りそうになって焦った。前回来た時によく自分がリードでいけたものだと思った。この時箱守・嘉村パーティが右クラックルートを登っていた。上部がランナウトしていて怖そうだった。  なんだかんだしているうちにいい時間になったので下山した。すべてのパーティが3ルート登ることができたのはよかった。懸垂の練習ができなったのが残念であった。
右クラック

2020年11月14日土曜日

20201114_マルチピッチ訓練

 

20201114_マルチピッチ訓練

20201114(土)マルチピッチ訓練

メンバー:饗場(4)、近江(4)、縄(4)、新垣(3)、岡本(2)、松坂(2)、降矢(1)(記録)

天候:晴れ

 

8:10千足バス停~9:20つづら岩~9:45登攀開始~16:30下山開始~1750本宿役場前バス停

 

・新垣 - 松坂(一般ルート、左ルート)

・縄 – 岡本(オケラルート、一般ルート)

・近江 - 饗場 - 降矢(左ルート、オケラルート)

 

天気が良く暖かい日で、登攀の途中で止まって待っていても汗ばむほどであった。

私はクライミングの経験がなく、うまく登れないのはもちろん、ロープや登攀具の操作もわからず、学ぶことの多い訓練であった。  

初めの左ルートでは序盤から苦戦した。何度か落ちてロープに吊ってもらった。先輩方はすいすいのぼっていた。アドバイスをたくさん頂きながらなんとか進んでいった。上から懸垂で降りるのもかなり不安だった。ロープや器具の仕組みや扱いを再度説明して頂き、準備をした。いったん降り始めてしまうとそれほどの恐怖はなく、降りるのは速くて楽だなと感じた。

次のオケラルートでは自分がカムを押し込んでしまいあわや回収不能になるかというところだった。反省したい。このルートでは穴をくぐるのが新鮮だった。つっかえて大変だったが落ちにくそうな分かえって安心な気もした。近江さんは荷物を持ってのぼっていて大変そうだった。上についてから、取れなくなったカムの件で近江さんが歩きで下に向かってしまい、自分ひとりで懸垂下降のセットをすることになった。が、正直かなり不安で、結局下から松坂さんに走って確認に来て頂いた。

帰りが結構遅くなり、ヘッドライトをつけての下山となった。私は山道を歩くのもかなり久しぶりであったが、転んだり大きく後れたりすることがなくて良かった。

2020年10月31日土曜日

20201031_甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

 20201031_甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

天候:快晴

メンバー:L新垣、林、岡本 文責:岡本

3:50 出発 

5:20 笹の平 -

7:15 刀利天狗 -

8:05 5合目 -

9:05 七丈小屋 

9:50 御来迎場

11:00 登頂 

12:00 御来迎場 

13:10 七丈小屋 

13:50 5合目 

14:40 刀利天狗   

16:00 笹の平 

18:00 下山

元々一泊二日の山行の予定だったが、日程の都合でワンデイとなり、12:00までに頂上を踏めなければ撤退という、かなり時間を意識した参考となった。

前日に小渕沢に集合し、タクシーで尾白川渓谷駐車場に向かった。5500円ほどであった。1:00前に到着し、3:00まで仮眠をとった。思った以上に寒かった。3:30頃に出発し、登山届けの提出場所があった入り口を進んだが、甲斐駒ヶ岳と書かれた標識がなく、日向山の方に向かう道ではないかと不安になりながら進んだ。しかし、その後「吊り橋はあちら」と書かれた標識を見つけ一安心。ところがその吊り橋が見つけられず、神社の奥の方に入ってしまい少し引き返す。実際は、神社の中程から左に逸れる道を行く必要があり、明るければそもそも吊り橋が見えたのであろうが、まだ真っ暗だったため少し時間をロスしてしまった。下調べの段階で、アプローチについて分かりにくいという記述がなかったため、あまり調べていなかった。反省。

吊り橋を渡ると登山口。いきなり十二曲がりと呼ばれるつづら折りの急登から始まる。林さんを先頭に、この後の長い行程を見据えて早すぎないペースでスタートした。2,30分ほど登ると、長めのトラバースに入る。それが終わると、またクネクネした急な登りの道に入る。この段階で林さんが既にキツそうだったので、1回目の休憩のあと先頭を岡本に交代。

2ピッチ目の途中で一旦急登が終わり、植生も笹の葉が多くなってきたところで、笹ノ平の分岐に到着。甲斐駒ヶ岳まで7時間という標識があり、この先の長い道のりを思わせる。その少し後の所で2回目の休憩を取った。2ピッチ目は430m高度を上げ、順調に見えたがここで林さんが嘔吐してしまう。長めの休憩をとったが、やはり林さんはキツそうで、八丁坂に入ってすぐまた休憩をとった。ここまでほぼコースタイム通りであり、タイムリミットが危ぶまれたため、新垣さんが林さんの荷物を持って上がった。そのおかげで巻き返し、いいペースで最初の危険箇所である刃渡りに到着。林さんも再び自分の荷物を持ち渡った。右側が切れ落ちておりかなり高度感があったが、しっかりした鎖があり、足場も悪くないため特に怖くはなかった。ただし、冬山で行く際にはかなり注意が必要だと思った。刃渡りを超えてから少し歩くと梯子と鎖場が出現し、それを登り切ると刀利天狗に着き、そこで休憩をとった。

次のピッチは比較的楽で、少し登ると黒戸山のトラバースに入り、最後100mほど降って5合目に着く。その次は7合目の七丈小屋を目指す事になるが、このピッチは梯子と鎖場が多発し、高度感はあまり無いものの、かなり注意が必要。冬は尚更だと思われる。最後の鎖場を越えると、七丈小屋に到着。水場、トイレやベンチもあり、休憩には最適な場所であった。この時点でほぼコースタイム通りであり、残り3時間ほどでの登頂が求められる状況であった。しかし林さんの体調がまだ回復しておらず、アッタクできる状況では無いと判断したため、林さんは七丈小屋に待機して新垣さんと岡本でアタックすることになった。また、上の状況を鑑みて、滑落停止を使う場面はないだろうという判断で、ピッケルは林さんに預けて登ることになった。

七丈小屋を出発し、タイムリミットを考えてペースを上げて登った。7.5合目までは雪はさほどついてなかったが、アイスバーンになっているところがあり、注意が必要だった。梯子を越えると7.5合目に到着し、森林限界を超えて視界が開けた。全体に雪がついていたが、夏靴でも十分登れた。登り切ると8合目の御来迎場に到着。非常に景色がよく、ここで初めて頂上がしっかり確認できた。高度としては残り300mほどであったが、頂上はかなり遠く見え、またとても険しく、後1時間半で本当に登れるのかと圧倒される見た目であった。

いよいよ頂上に向けて歩き始める。ここからは再び雪が減ったが、岩を超えたりする場面が多く、きちんと鎖がついていたり、人口のステップがついているとはいえ、冬には注意が必要そうであった。45分ほど進んだところで2本の剣が見え、それをすぎると少し広い場所に出たためそこで休憩をとった。その時点ではまだ頂上が遠く見えていた。しかし、そこをすぎて最後の尾根の北側に出ると、突然頂上までの道がはっきりと確認でき、頂上にいる人や祠も大きく見えて、頂上まで後少しという感じがしてくる。右側が切れ落ちているが、道はしっかりあり、一箇所だけ岩を越える必要があったが特に問題無く歩けた。北沢峠との分岐を越えた頂上直下は、日当たりがいいため雪も全く付いておらず、気合で登って登頂を果たした。快晴のため非常に見晴らしが良かった。

20分ほど頂上にいて下山を始めた。最初アイゼンはつけずに降ったが、神経を使う場面が多く、ゆっくり降らざるを得なかった。8合目の御来迎場で一度休憩し、そこから7.5合目までの雪の付いた道はアイゼンを付けた。7.5合目でアイゼンを外し、七丈小屋まで降った。降りの方が大変に思えるほど神経を使い、登りと同じく2時間ほどかかってしまった。林さんは、七丈小屋で寝たことで体調を回復したようで、七丈小屋に着く直前に登ってきた林さんと合流した。

林さんがむしろ元気そうだったため、日没前の下山を目指して降り始めた。5合目までの梯子や鎖場はかなり神経を使い、また5合目からの登り返しが少し嫌であった。刀利天狗からの梯子や鎖場を降り、刃渡りを越えると危険箇所は特にないため、そこからは1ピッチに500m下げるペースで降った。しかし、笹ノ平の手前で岡本が転倒してしまい、特に怪我はなかったが筋力的な限界がきていた。ここからは再びゆっくりとしたペースで降ることとなった。電波が良かったため、ここでタクシーの予約ができた。最終的には林さんに岡本の荷物を持ってもらい、結局日没から1時間が経過した18:00の下山となった。

かなりチャレンジングな日程での参考であったが、結果的には2人が登頂を果たし、目的であった冬合宿の偵察もきちんと行えたため、とてもいい山行となった。

2020年10月3日土曜日

20201003_谷川岳万太郎谷本谷

谷川岳万太郎沢本谷

日程:10/3~4

メンバー:L畑中、新垣

天候:二日とも高曇り

10/3

8:45 土樽駅

9:40 入渓

10:50 オキドウキョウの瀞

11:45 一ノ滝

12:40 二ノ滝

13:30 三ノ滝

15:00 標高約1350mビバーク地点

17:30  就寝


10/4

4:00 起床

5:15 出発

6:45 肩の小屋 山頂らへんぶらり

8:00 肩の小屋出発 西黒尾根下降

10:40 土合


 土樽駅8:45分着。万太郎谷の方へ歩き出す。何度も谷川へ訪れるため谷川まで電車で3時間半のアプローチをあまり苦に思わなくなった。入渓前までの道上に小さい駐車場が二つあるがそこに車が計5台ほど止まっていた。これらが全て万太郎沢本谷ならビバークするところがないぞなどと考えながら入渓点へ向かう。結局万太郎沢で出会ったパーティは1パーティでそのパーティはビバークすることなく稜線へと抜けていった。

入渓点と思われる堰堤を見つけ、沢装備を身につけ近づくと写真で見ていた堰堤と異なることに気がつく。梯子で登ることはできたが向こう側へ降りる用の梯子はなかったため飛び降りるような形で突破した。そのあと少し歩くと他の記録で見た堰堤が見えてきた。堰堤には木が詰まっており間を通過することはできなかったが左から簡単に高巻くことができた。

私は谷川の沢登りは初めてだったがまず沢の広さに驚いた。空が木で見えなくなるようなことはなく、むしろ薄く紅葉した谷川岳山頂が初めから見えており気分が高揚した。

魚止め滝やオキドウキョウの瀞は泳いで取り付き突破することもできるようだが今回は全て高巻いた。その際のヘツリが難しく先輩に手を貸してもらいながら突破することができた。

一の滝登攀の前にオブザベーションをしながら休憩を取る。水流の左側が登りやすそうだ。途中に打たれたハーケンが2つほど見える。右から高巻くルートがあるようだがそちらの方がよっぽど難しそうだ。L畑中がリードを行なった。40mのロープスケールで3つの中間支点だったためかなりランナウトしており、本人も最近で一番怖いリードだったと言っていた。

二の滝は簡単に向かって右から巻ける。この上1180m地点にビバーク適地が二つほどあったがまだ13時であったため、三の滝の上のビバーク適地まで行くことにする。

三の滝の登攀は私がリードを行なった。下部と上部に分かれており、下部は簡単だが、上部が問題だった。先行パーティが水流左側を登っているが支点をカムでとっており、我々はカムを装備にいれていなかったため途中支点がルート30m中に一つになりそうだった。右側壁を登りトラバースする記録もあったが、途中支点が視認できなかったため、滝の方を登攀することに決めた。0ピンのためハーケンをハンマーでたたき込んでから登攀開始する。滑ったスラブのようなルートであり緊張した。水は冷たくルーファイに時間を使えば使うほど体温は奪われる。ランナウトの恐怖で足がすくんだが気合を入れ直して突破した。後から考えれば簡単な登攀だがリードはやはり緊張する。

三の滝を越えて少し進んだ先でビバークする。小さな滝壺の真横であったため付近の木は湿っており焚き火を起こすことはできなかった。この山行で唯一心残りな点である。

二日目は残り600mほど高度をあげる沢の詰めから始まった。ほとんど最後まで岩が露出しており、泥や笹藪を詰めるよりは楽に高度を稼ぐことができた。最後の笹藪を10分ほど漕ぐと登山道に合流し程なく肩の小屋についた。谷川岳の山頂から一の倉沢をのぞいてみるが上から見るのと一の倉沢の出合いからみるのとでは全く様相が異なっており岩壁の同定ができなかった。2時間半ほどで土合駅まで下山することができた。今度は一の倉沢の岩壁を登攀しに谷川岳に帰ってきたい。



一の滝

ニノ滝


三ノ滝


三ノ滝上のビバーク地点

谷川岳頂上から紅葉を望む








2020年9月28日月曜日

20200927_つづら岩


 マルチピッチ訓練(つづら岩)

メンバー:L新垣(3)、縄(4)、林(3)、嘉村(2)

記録:嘉村

日程:9月27日(日)

天気:曇り

行程:

8:15 千足

9:10 取り付き到着

10:15 一般ルート(新垣、林、嘉村)

12:20 トップアウト

13:10 下

13:33 吊り上げルート(縄、新垣、嘉村)

14:55 トップアウト

15:35 取り付き

16:45 千足


2年生のリードの練習と山離れを兼ねてつづら岩に向かう事となった。前日の天気と当日の天気予報が若干悪く、前日に協議したが、Lの新垣さんのやる気もあり向かうこととなった。実際に行ってみると、曇ってはいたが岩は上の方は乾いており、快適にクライミングすることができた。熱意は大事ですね。

この日の朝、クライミングが久しぶりの嘉村がヘルメットを忘れ、縄が電車-バスの10分足らずの乗り換えに失敗してしまうと言う最悪に近いスタートになってしまった。縄は次のバスで来て、バス停〜取り付きのアプローチの速さで追いついたので問題なかったが、嘉村のヘルメットについては現地の東京裏山ベースでのヘルメットレンタルも9:30〜と言うことで、諦めて一人が休んで3人パーティと言うことになった。 僕のせいで縄と林が1ルートのみとなってしまい、非常に申し訳ない結果となった。以降、計画書にチェックをして忘れないよう気をつけるようにしていきたい。

千足のバス停からつづら岩までは順調に歩いていたが、林が前日のランニングの影響で足があまり進まず、かなり間が空いてしまった。縄が猛スピードで追いつき、一般ルートへ取り付く。嘉村は新垣とアプローチの間もリードの手順を確認していたが、まだおぼつかない部分が多くめちゃくちゃ時間がかかってしまった。一般ルートの2ピッチ目では、トラバース気味の部分で中間支点へのロープの通し方(登るルートに対して右側か、左側かを意識して通すロープを意識する、トラバースの際はまとめてどちらも中間支点に通しておく)がまずく、ロープが自然にフリクションノットになる (!?) 状態になっており、ロープアップが困難な状態となってしまった。下にいた新垣に対処してもらったが、相当ひどい状況になっていたそうだ。初めてとはいえ、ここまでの状態に至ってしまったことは反省したい。

また、そこで中間支点の取り方のせいでフォローの林がルートを誤ってしまい、三段ハングルートの一部をA0しながら登ってもらう羽目になってしまった。リードの中間支点はフォローの道筋を示す意味合いもあると言うことを言われ、これも反省したい。

一般ルートは1,2,3ピッチを嘉村が、最後を林がリードする形となった。リード登攀はフォローに比べ圧倒的に恐怖感が強く、とても緊張した。こればかりは慣れが必要と感じるところだ。

そのあとは新垣林が登ってみたいと思っていた吊り上げルートに向かった。縄と新垣にリードしてもらいつつ向かい、最後のピッチは簡単だったので嘉村がリードした。フォローということもあり、核心部以外はあまり苦労せず登ることができた。核心部では、岩をアンダーで持って登る部分があり、そこでアタックしきれず一旦テンションをかけてしまった。次に行けばフォローであれば問題なく行けそうだが、リードだと不安である。

今回は振り分け懸垂、バックアップ懸垂の練習も兼ねて嘉村が先頭で懸垂を行った。バックアップ懸垂では、passに環付きをつける位置が上すぎて、足場がない状況でメインロープへのインクノットにテンションをかけて確認する段階になかなか行けず、そこでも時間がものすごくかかってしまった。すべての技術を完璧にした上で岩場に行かないと、イレギュラーどころかレギュラーな状態でも時間がかかってあたふたしてしまうということを肝に銘じていきたい。

今回も滝行をしている謎の団体をみることができたし、反省点は大量にあるが良い初リードとなったのではないだろうか。s


2020年9月20日日曜日

20200920_早川尾根

20200920_早川尾根

メンバー:饗場(4), 近江(4), 縄(4), 土田(2)


1日目 

天気:曇りのち雨 
 
5:40 
横手駒ケ岳神社 → 12:30 七丈小屋 
      
  
前日にタクシーで横手駒ケ岳神社まで行き、適当な場所にテントを張りそこで睡眠をとった。5:00に起床し準備を行い出発した。車道をしばらく歩くと登山口が右手にあり登り始めた。久しぶりの縦走ということもありゆっくりと歩いて行ったが、天気が如何せんよくなかったので少し先を急ぎたい気持ちではあった。案の定、途中で雨が降り始めレインウェアを着て登り始めたが案外雨が強くなかったためそれほど体力を奪われることはなかった。道はよく踏まれており、歩きやすく刀利天狗も問題なく通過することができた。到着後はアルコール消毒等を行い、コロナの影響は山にもしっかりあるのだなぁと感じた、手を洗えて気持ちがよかった。  


2
日目 

天気:晴れ

5:20
七丈小屋出発 7:10分甲斐駒ヶ岳 9:40仙水峠 12:20アサヨ峰 
14:45
早川尾根小屋 
   
  
前日の夕方から晴れており2日目も終日晴れていた。朝の気温は5度くらいであった。途中の岩場も鎖を使えばそれほど困難なものではないと感じた。ただ積雪していると難しそうだなとも感じた。山頂まで歩いている途中でおそらく麓を深夜に出発したであろう身軽な人に抜かされた。黒戸尾根はこのようにタイムアタックをする人が多いそうだ。自分にはそんなことはできないと感じた。山頂は肌寒いものの見晴らしはよかった。





 山頂からは駒津峰を通って仙水峠まで下るがそこから一気に人の数が少なくなった。北沢峠が使えないからであろう。通行する人が少ないと登山道の跡もだんだん不明瞭になっているところもしばしばあった。仙水峠からの登り返しを登ってしまえばその後はアサヨ峰までの快適な縦走路であった。アサヨ峰の後も稜線上を2時間程度歩けば早川尾根小屋に到着できた。テント場には案外登山者がいたが静かな環境で快適に過ごすことができた。水場もしっかりしていた。 

3
日目 

天気:晴れのち曇り 

コースタイム:05:15早川尾根小屋-11:30薬師岳-15:30青木鉱泉 
 

  小屋から広河原峠までは下りである。縦走で1日の始まりが下りというのはどうかと思っていたが、案外違和感はなかった。のんびり歩いて行くが遠かった地蔵岳は着実に近づいてきて、あっという間に赤抜沢ノ頭についてしまった。これより先は早川尾根よりはいくらか賑やかになる。ザックを置いて地蔵岳のオベリスクを登ろうと試みるが、怖いので断念した。赤抜沢ノ頭に戻ると、例の紳士が追いついてきたので挨拶を交わす。相変わらずニコニコしながら涼しい顔で歩いていた。観音岳に到着した。ここで縄がみんなで写真を撮ろうと言うが、私はなんだか面倒に思えて断った。実は私にとってこれは4度目の鳳凰三山であり、正直言ってこの稜線から望む白峰三山には見飽きていたのである。






 そして結局全員が白峰三山に背を向けたまま休憩を終えた。しかし、ここから30分歩いて薬師岳に着くと同時に霧に覆われ展望がなくなってしまったときには、自分のせいで皆が白峰三山を拝む機会を逃したような気がしてなんとなく申し訳なくなった。これからは写真を撮る、景色を見ると言った行為を大切にしようと思った。薬師岳からは青木鉱泉に向かってひたすら降る。途中で例の紳士に抜かされた。結構急な下りで膝にきますねえ、などと言いながらなおニコニコしていた。登山道を降り終え林道を歩いていてあとわずかで青木鉱泉につくところで一台の軽自動車とすれ違った。私はぼうっと歩いていたので気付かなかったが、他のメンバーによると運転手は例の紳士だったそうで我々に手を振っていたようである。この紳士は2日間共に行動したと言っても過言ではないので流石に他人とも思えず、手を振り返せなかったことが非常に残念である。

 

2020年9月16日水曜日

20200916_軍刀利沢

 20200916 軍刀利沢

人文学科考古学専修3

林竜也

メンバー:近江(リーダー、4年)、箱守(4年)、新垣(3年)、林(3年)

天気:くもり

 

8:00南郷

8:45入渓点

9:15入渓

11:40三国峠

13:00下山

 

新垣以外のメンバーは本年度はじめての沢であったので、やさしい沢に行くことにした。軍刀利沢は短いながらも小さいゴルジュ・滝・ナメが揃った楽しい沢である。午後から天気が崩れる予報だったので、急ぎ目で登った。

 

 アプローチは武蔵五日市から数馬行バスに乗車し、南郷下車。そこからしばらく車道を歩くと右手にオレンジ色のテープが見える。


入渓点

 

ここで沢装備に着替えたのだが、新垣はスマホを防水せずポケットに入れていた。前回はこれでいけたらしい。一緒に山に登るようになって2年半が経つが、この男の考えていることは全く分からない。箱守さんは海パンだった。きわめてチャラいのでよく似合っていたが、もう少しぴっちりしたものの方が歩きやすいのではないかと思った。

 

入渓してからしばらくは下の写真のような小さい滝をいくつか登る。一同テンションが上がる。ゆく河の流れが絶えない中をザブザブ行くのにテンションが上がっていた私であったが、どうやら他の面で興奮している人もいたようで、箱守さんは気になる岩石を見つけてはひとつひとつ解説してくださった。今度、箱守さんと山に登る人は地球科学の入門書でも読んでから行った方がよい。



 

 下の写真はクライマックスの15m滝で記念撮影したもの。ここは右のルンゼから巻いた。トラバースのところはロープが残置されている。沢に何度か行ったことがある程度のメンバーだったが、今回はロープの必要性は感じなかった。


寒さを全く感じさせない新垣と滝に震える林

トラバースではロープあり


 

 そのあとは小さい滝やナメなどいろいろあって楽しい。ナメの写真を撮るのを忘れていたが、それだけ夢中だったということにしておこう。






 

 最後の10m滝は落ち口が難しい。新垣は登っていたが、他のメンバーは左に巻いた。ミスったら下まで落ちてしまうので、素直に巻けばよいと思ったが、ただの登れる人への嫉妬であり、見苦しい自分に気付く。



 

 遡行は2時間ほどで終了し、ダラダラと休憩したのちにツメである。かなり短い上にヤブがないのはありがたいが、かなり緩んだ泥の上を上がらなければならないため、ズルズルドロドロヌメヌメであった。帰りは石楯尾神社へ下りたのだが、バスの待ち時間が長いということで上野原駅まで歩いた。これが一番しんどかった。

三国峠にて


ネガティヴな終わり方にならないように軍刀利沢の良さを再度確認しておこう。軍刀利沢は沢の楽しさがコンパクトにまとまった良渓であり、その年の沢始めや初心者の訓練に最適な沢である。

2020年9月11日金曜日

20200911_河又クライミング

河又クライミング

メンバー:縄、新垣(記録)

天気:曇り

挑戦ルート:

いきのいい奴5.10a(縄、新垣RP)

ミヤザキミドリ5.10a(新垣RP)

忍吉98

 

久しぶりの外岩は河又へと赴いた。河又鍾乳洞の上の石灰岩の壁を登るこのエリアは10b~11bのルートを多く揃えている。しかし、ウォーミングアップのつもりで取り付いたいきのいい奴をオンサイトできず、我々の登攀能力では10bのリードが難しいことをすぐに悟った。大人しく10aのルートを登ることにした。石灰岩特有の摩擦係数の少なさやガバホールドは私にとっては初めてで新鮮な体験となった。いつかリベンジしたい。

ミヤザキミドリ(5.10a)

2020年9月10日木曜日

20200910_水無川本谷

水無川本谷沢登り

メンバー:L畑中、新垣

天気:曇り

山行内容: 

7:30 大倉バス停

9:00 入渓

12:40 塔ノ岳山頂

14:50 大倉バス停

 

谷川岳の悪天によりバックアッププランとして立てていた水無川本谷の遡行をすることになった。大倉バス停から1時間30分のアプローチの後入渓。源次郎沢との出会いを通り過ぎるとF1。左壁を鎖に沿って登るのが一般的だがロープを出して水流沿いを登る。上部で水流沿いから離れるように登れば簡単。すぐにF2が見える。ここもロープを出し右壁から突破。終了点に古びたロープが詰まっていたため、首から下げていたナイフで切り取った。ナイフをすぐに取り出せるようにしておくことの有用性を再確認した。ロープをたたみ、F3まで移動する。F3は右壁からロープを出して登るが、天気があまり良くないため落口へのトラバースがかなりいやらしい。

これ以降の難しい滝はロープを出すことはなく、踏み跡を辿って高巻いた。高巻き途中の道はロープが丁寧に張ってあった。巻道ではヒルが体を振り回して我々を応援してくれていた。本当に迷惑なのでやめていただきたい。濃いガスの中、とげを持つ植物の生い茂る道を表尾根の登山道まで詰めて塔ノ岳山頂に至る。景色は全くないが、やはり山頂に立つと謎の達成感がある。雨に降られながら下山した。

F8を巻くためのルンゼ

F8(25m)

巻道は補助ロープが張ってある


2020年8月30日日曜日

20200830_つづら岩

 マルチピッチ訓練(つづら岩) 

メンバー:L近江、松坂 

記録:松坂 

日程:8月30日(日) 

天気:晴れ 

8:00千足―10:00つづら岩―11:30左ルート登攀開始―14:00懸垂下降終了―14:15一般ルート登攀開始―16:20下山開始―17:30千足バス停 

 

二年生のリードの練習をつづら岩で行った。コロナがなければ四月に行えていたはずだが、九月直前になってしまった。私は、コロナ自粛中は馬鹿正直に家に籠っていたので、体力、技術ともに衰えていること請け合い。もとから体力も技術もそんなにないくせに衰えたら一体、何が残っているのか。 

 千足のバス停からつづら岩までまずは登っていく。ありえんほど暑いのでばてないように途中水分補給をしながらゆっくりと登っていく。ゆっくり登っていたらコースタイムよりもゆっくりになった。ゆっくりすぎでは?上について10分ほど休んでいたら、一本遅い電車できた畑中さんが上裸で登ってきた。ここで畑中、土田パーティーは登攀の準備を始める。近江さんは中央線の人身事故による遅延に巻き込まれて、11:00ごろに登ってきた。オケラルートは蜂の巣があるという噂があったので、畑中・土田が登っていた左ルートを松坂リードで登っていく。どこで支点を作るかは去年登っていたので知っていたが、途中登り方に迷ってしまい時間がかかってしまった。大いに技術不足。2ピッチ目は去年の嫌な記憶からリードを近江さんにお願いした。しかし、登ってみるとそんなに大したことはなく、リードしとけばよかったと後悔する結果に。その後懸垂下降で下に戻る。登攀開始してから水を飲んでなかったので水分補給して一般ルートへ。1ピッチ目をリードするが、途中でつまり、下の方のボルト2か所で支点を作り、近江さんにリードしてもらう。近江さんが支点を作り、フォローとして登るが、足の痛み、めまい、気持ち悪さがあり、ロワーダウンしてもらい、畑中さんに代わりに登ってもらった。熱中症だったと思う。 

 登攀を終え、下山する。しばらく木陰で休み、水分や塩分を摂っていたら大分気分が良くなった。もとより下山は重力に身を任せていれば自然と降りていくので、下山にはあまり支障をきたさずに済んだ。 

 今回の反省として一番重要なのは登攀力不足である。さすがに登れなさすぎだと思う。また、そのことはわかってはいたので時間がかかることを考慮して、水を持っていくことが必要だったのではないかと思う。最近は自粛の風潮もなあなあになっているのでジムにいくなりしてどうにかしたい 


メンバー:L畑中(4)、近江(4)、土田(2)、松坂(2)

 

8:00千足―10:00 つづら岩―10:30 左ルート―13:00 一般ルート−16:20 下山

 

 

 例年6月ごろに行っているマルチピッチ訓練を今年は8月にやることになった。バス停からのアプローチの途中でハチ刺され被害多数の看板を見た。予想はしていたがやはり実際に結構被害が起きているようだ。10時につづら岩に到着。その後左ルートを登り始める。相当久しぶりの外岩ということで1p目は上級生にしてもらった。2p目は土田がリードをした。終了点で少し手間取ってしまった。その後一般ルートを2pとも土田がリードを行なった。先程のルートよりかは手際よくできた。