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2019年2月15日金曜日

2019/2/15-19 八ヶ岳冬季登攀

阿弥陀北陵記録
日程:2019/2/16()
天候:曇り
メンバー:畑中(L)、近江(記録)
コースタイム:06:10行者小屋-09:50阿弥陀岳山頂-11:30赤岳山頂-12:40行者小屋

この日は先輩から教わった通り2578ピークのある尾根を登ろうと思い、出発して最初に出てくる分岐の手前から西にそれようと思ったが、どこにも踏み跡がなかった。踏み跡があるものだろうと思い込んでいた我々は、踏み跡を求めて水流の上を歩いて踏み抜きそうになったり少しラッセルして急斜面を登ってみたりしながら散々歩き回った挙句、結局踏み跡を見つけることができなかった。仕方なく分岐のところまで歩いてみるとようやく踏み跡を発見できた。踏み跡はどうやら2578ピークを通る尾根の一本東側の尾根を通っているようである。そこから先は、展望はあまり望めないものの、割と順調であった。ジャンクションピーク手前が少し急であった。第一岩峰はロープを出さずに通過し、第二岩峰では2ピッチロープを出した。ロープを出すセクション(第二岩峰、ナイフリッジ)を超えればあとは少し歩くと山頂である。なんともあっさりとしたバリエーションルートである。山頂からは展望が全くなかったので、コンパスとGPSを見ながら中岳との間のコルへ降り立った。視界がなくぼうっとしていると阿弥陀南陵を降りてしまいそうではあった。中岳を越え、文三郎道の分岐についた時、11:00であった。そのまま降りるか赤岳に寄り道するか考え、時間はあるし僕が赤岳に登頂したことがなかったため、赤岳に寄っていくことにした。下山は地蔵尾根から降りた。



2019/02/16 裏同心ルンゼ記録
天候:曇り
メンバー:池田、箱守、吉田(記録)
行動記録:06:10行者小屋発07:30裏同心ルンゼF12:00トップアウト15:30帰幕

箱守、吉田共に初のアイスクライミングだったため、裏同心ルンゼF1で登り方を練習してから登攀を開始した。氷の表面で解けた水で手袋が濡れて冷たくなった。F3の上部では氷を踏み抜くようなところもあり氷の厚さの確認など考えることが多かった。帰りは時間も余っていたのでじょうご沢を見てから帰ることにした。前半の滝の氷結状態は悪く高巻きをしながらナイアガラの滝につく。そこでトップロープを張りアイスクライミングの練習をした



2019/2/17 
阿弥陀北稜
メンバー:縄、L箱守(記録)
天候:快晴
6:30行者小屋-8:02第一岩峰基部-8:30第二岩峰基部-11:00阿弥陀岳山頂-12:30赤岳-13:10地蔵尾根分岐-14:27行者小屋

赤岳南峰リッジへ行くパーティーとほぼ同時に行者小屋を出発し、10分ほど一緒に登った後、別れて阿弥陀北稜へ続いていると思われるトレースを登りだした。だがトレースは途中で消えており、尾根上を進めばジャンクションピークで合流できそうであったがラッセルが深かったので一旦取り付きまで引き返し、別のトレースを辿ったところ、しっかりと第一岩峰基部まで続いていた。去年来た時とは違う場所を登るトレースだった。どこからでも合流できそうであるので年によって変わるのだろう。第一岩峰はアイゼンをつけてロープは出さずに木を掴みながら登った。第二岩峰の基部に着くと先行パーティーが3組ほど登っていた。日曜日ということもあって混雑しており、後続も2,3パーティーいた。幸運にも天候は快晴で風もほとんどなかったので待つのは楽だった。縄は初めての冬季登攀となったので、去年登ったことのある箱守が1ピッチ目をリードする。先行パーティーが基部から5mほど登ったところでピッチを切っていたのでその隣で支点を構築した。2ピッチ目は縄がリード。3ピッチ目はナイフリッジの先まで箱守リード。危なげなくトップアウトし、ロープをたたんで山頂へ。休憩したのち、せっかくなので一般道を辿って赤岳まで登り、地蔵尾根を下って行者小屋に帰幕。



2019/2/17アイスクライミング(裏同心ルンゼ)
メンバー:畑中、近江、新垣
天候:晴れ
行動記録:04:30 起床06:30 出発07;45 裏同心ルンゼF1でアイスクライミングの練習08:45 アイスクライミング開始12:26 大同心にトップアウト13:35 ジョウゴ沢見学14:26 行者小屋

初めてのアイスクライミングであった。寒さ、冷たさをなめて手袋を二重で登っていたら、手はみるみるうちに冷たくなり感覚がなくなってしまった。また、アプローチで汗をかかないこと、アイスアックスは握りこみ過ぎず手首のスナップを利かせて氷に打ち込むと良いこと、アイゼンの爪は氷に垂直に蹴り込むことなど多くのことを学ぶことができた。次に行くときは寒さ対策をもう少し考えていきたい。



2019/2/18 赤岳南峰リッジ
メンバー:畑中、縄、新垣
天気:晴れ行動記録:04:30 起床06:30 出発07:40 南方リッジ取り付き10:50 赤岳山頂11:30 行者小屋12:30 行者小屋発13;30 ジョウゴ沢F14:30 ジョウゴ沢発15:15行者小屋

南峰リッジはあまり難しいところはなかった。(そうなるようにルートをリーダーが決めてくれているのだろうが)三ピッチ目に、落ちたら死ぬ切り立った岩壁があったがしっかりとした足場があったため大丈夫であった。帰幕後、時間があるということでジョウゴ沢へアイスクライミングの練習をしに行った。中山乗越がきつかった。



2019/02/19 阿弥陀北陵
メンバー:池田、近江、新垣
天気:曇りのち雪
行動記録:04:30 起床06:30 出発10:00 阿弥陀岳山稜10:30 帰幕

折角なのでトレースのないところを登ろうということでトレースのないより西側の尾根を登った。ここで胸まであるラッセルを初めて体験した。汗でビシャビシャになってしまったが今日は気温が高く助かった。山頂はガスっており景色を楽しむことはできなかったが、僕は初リードを2ピッチ行いとても楽しめた。ナチュラルプロテクションを外れないようにとるのは難しく慣れが必要だと思った。積雪量は少なく風が弱く吹きだまっている可能性も低いと判断し地形の罠があるものの中岳沢を下り下山することを選択した。その後美濃戸口までおり、温泉に入り解散となった。



赤岳主稜記録
日程:2019/2/19()
天候:晴れ
メンバー:池田(L)、近江(記録)
コースタイム:06:30行者小屋-07:45取り付き-13:00登攀終了-13:10赤岳山頂13:25-14:20行者小屋

文三郎道を登って行き、周りが開けてきてからしばらく歩くと、左にどう見ても取り付きとわかるチョックストーンがあるので、そこに向かってトラバースする。1ピッチ目は難しかった。一旦左の岩に乗り、残置スリングを掴んでチョックストーンの上に上がった。チョックストーンの奥にアックスがよくかかるところがあるのでそれを利用した。このピッチは、私には非常に恐ろしかった。そこから先のピッチは、特に難しいところはなかった。雪のついた斜面を登ったり、ホールド豊富な岩を登るのである。下りは地蔵尾根を使った。
私は登るのが遅く危うく後続パーティに迷惑をかけるところだったので、来年はもう少しマシなスピードで登れるようになりたい。



八ヶ岳裏同心ルンゼ記録
日程:2019/2/19()
天候:雪、上部強風
メンバー:畑中(L)、縄(記録)
コースタイム:
0615 行者小屋発 0650 赤岳主稜に向かう途中で撤退決定0725 裏同心ルンゼに向けて行者小屋発 0810 裏同心ルンゼ取り付き 1020 大同心稜基部 1130 行者小屋着

予定では赤岳主稜に行く予定であったが、文三郎尾根を登って行く途中早くも雪が舞い始める。視界は良いものの上部の風は強そうで、悪天傾向が早まったと判断し、バックアッププランの裏同心ルンゼにすることに。
一旦行者小屋に戻り、ギアを整理後、裏同心へ歩く。帰りの登り返しを考えると億劫だと畑中は言っていたが、個人的にはアイスクライミングのリードを初めて経験できそうだったので、悪い気はしなかった。
取り付きまで息を上げて登り、準備する。最初のF1は畑中にリードしてもらう。傾斜が緩く高さもさほどだったので途中支点は取らなかった。晴天で解けたせいか3日前と比べても簡単になってるらしい。
F2は自分がリードすることに。3m×2段くらいで怖さはなかったが、場所が悪かったのかスクリューを入れると割れてしまい、今度はそもそも入らなくなった。時間を消費しそうなのと支点を無理に取る必要もないことから結局そのピッチも支点は取らなかった。後で畑中に言われてわかったのだが、中に氷がつまっていた。このピッチの確保地点はF3滝下部にとった。また、スクリューのふたを途中で落とすミスを犯してしまった。登攀する前に確認すべきであった。
F3も自分リード。5mくらい。今度はすんなり支点を取れた。確保支点は滝を抜けて20mくらいのところに出ていた岩にとった。
F4は雪で完全に埋まっている。畑中によると12月の時は出ていたらしい。
最後のF567mくらい。右側を登り、途中支点は1個とった。確保支点は滝を抜けて程なくある右側の草付き付近の氷にとった。
上でロープをたたみ、大同心基部へ10分ほど歩く。2人だったので登攀は想像より早く終わったが、栄養補給をしていないので少し疲れていた。
大同心はここ最近の晴天で全く雪が付いていなかった。ただ、上に抜けると風、雪が強くなり、主稜に行かなくてよかったと心底思った。
大同心の下りは、踏み跡はしっかりあるが、特に下りだしが急でメンバーによっては1p程度懸垂下降をしたほうが良いだろう。
その後は行者にもどって阿弥陀北稜のメンバーと帰り支度をし、雪の降りしきる中下山した。
個人的にはアイスクライミングのリードを経験でき、充実したものになったと思う。

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