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2014年4月26日土曜日

2014.04.26-27 雲取山新人歓迎

記録:白石薫平

 1. 4月26日

駒場9:57--8:47立川--9:50奥多摩10:30--11:10鴨沢西11:13--11:28お祭--11:30後山林道--12:00片倉橋12:10--12:23黒滝橋--12:35後山橋--12:37塩沢橋--12:49鷲久保橋--13:02休憩13:15--13:23ゲート--13:45後山林道終点--14:10三条の湯

引率の伏見と白石は駒場に集合した。朝、金山が差し入れのスープを持ってきてくれた。1年生3人は、立川集合の方が朝遅く出発できるとのことだったので、8時35分に立川のホーム前方集合にした。
駒場から井の頭線で吉祥寺まで行き、中央線に乗り換えた。次の三鷹でホリデー快速おくたま3号に乗り換え、1年生の待つ立川を目指した。このホリデー快速という列車は、おくたま号とあきがわ号が連結されており、拝島で切り離して、前者は青梅線、後者は五日市線を進む。これを考慮せずに1年生と落ち合う計画を立てたので、立川で少々混乱があったが、無事後方に連なるおくたま号に全員が乗り、奥多摩に向けて出発した。
土曜日の朝ということもあり、車内は混雑していたが、大半は御岳までで下車した。御岳のホームにはボルダリング用のマットを担いでいる人もいた。
奥多摩に着き、バスが来るまでは買い物をしたり、パンを食べたりした。バスは大変混雑しており窮屈だったが、終点の鴨沢西まで乗っていたのは、我々を含めて4パーティーほどだった。
バス停からすぐ歩き出した。歩き出しは車道を歩いた。奥多摩湖の周りをバイクが爆音を轟かせながら疾走しており、怖かった。お祭洞門を過ぎるとすぐにお祭の集落が見えた。その後しばらく車道を歩くと後山林道の入り口に到着した。
登山経験のない1年生も林道は労せず歩いており、コースの選択としては間違っていないと思われる。しかし、この林道は落石の危険があり、我々の歩行中も小さな石がポロポロと落ちてきた。また、2014年2月は全国的に大雪であったが、ここでもその影響が顕著に見られた。林道から見える沢には雪が残っていることが多かった。また、大雪で杉の木がなぎ倒された雪害も見られた。
塩沢橋のところで沢山の小さな子供に会った。小屋で聞いたところ、親子登山教室のようなものであった。塩沢橋からはヨモギ尾根経由で石尾根に登れる。この道は昭文社の山と高原地図「奥多摩」(2009年版)では破線で表示されており、一般道とはされていない。しかしながら、現在は道案内の看板のようなものが設置されており、それなりに登られているようだった。
林道は2時間15分で歩いた。林道終点から三条の湯までは登山道を歩いた。登山道とは言っても極めて歩きやすく整備してある道であった。

三条の湯のテント場には既に10張ほど設営されていた。そのため端の方の、水場から少し離れたところに我々は設営した。受付を済ませてから、新人歓迎の名目で小屋でおでんを食べた。その後テントに戻り、夕食のカレーを作り始めた。具材としてじゃがいもと人参を切って持ってきたが、腐ってしまっていた。今後は現場で切るようにすべきだと思った。カレーを食べて片付けを済ませて、翌朝は3時30分に起きることを伝達し、17時30分には寝た。夜は思った以上に冷え込んだ。

2. 4月27日

三条の湯4:50--5:37尾根上の展望地5:45--6:00露岩--6:30巨岩--6:35雪渓通過--6:45水分補給6:47--7:03三条ダルミ7:13--7:45雲取山8:02--8:33奥多摩小屋8:45--9:02七ツ石山直下--9:15七ツ石山9:25--9:45峰谷分岐--10:22鷹ノ巣山避難小屋10:37--11:02鷹ノ巣山11:15--12:07六ツ石山分岐12:25--13:13休憩13:23--13:30鳥居--13:35車道に出る--13:49羽黒三田神社--13:54車道に出る--14:03奥多摩

起床は予定通り3時30分だった。伏見、杉山は朝食作り、白石、三浦、中山はテント撤収と決めていたが、ポールの袋が見当たらず、右往左往した。無事見つけて朝食のラーメンを食べた。水の量が少なかった。

5時出発を目指したが、体操を済ませても10分早く出られた。三条の湯を出てすぐに沢の徒渉で雪渓を通過した。ここからは穏やかな道をゆっくり登り、水無尾根上の見晴らしの良いところで最初の休憩をとった。

ここを出てからしばらくすると、以前使われていた道が通行止めで新たな道に誘導されていた。そして6時に露岩が多い場所に出たが、白石が道を見失った。すぐに伏見が正規の道を見つけ、ここからしばらくは伏見が先頭を歩いた。露岩から30分ほど後にも雪渓通過があった。三条ダルミが近づいてきた頃に、前の休憩から1時間が経過した。そこでわずかに水だけ飲み、歩き続けた。道の周りに笹が増え始め、平坦になってきたところで三条ダルミに到着した。大きな雪の塊が残っており、登れそうなところから乗り越えた。三条ダルミからは富士山がよく見えた。

三条ダルミから雲取山までは急登が続いた。所々に雪が残っているのには難儀した。山頂には雪はなかったが、道が泥濘になっていた。原三角点のところで休憩した。南アルプスがよく見えた。

次に向かったのは奥多摩小屋である。小雲取山はどこか分からぬ内に通過し、小屋に着いた。伏見はここから徒歩5分ほどの水場に向かい、三浦は小屋のトイレを借りた。小屋を出てすぐのところにテント場とヘリポートがあるが、雲取山に来ると言っていたワンダーフォーゲル部の姿はもうなかった。

七ツ石山への登りは少々急いだ。山頂からは南アルプスがよく見えた。七ツ石山から鷹ノ巣山までは小ピークがいくつかあるが、すべて巻いた。新人歓迎なのだから良いだろうという判断だった。鷹ノ巣山の避難小屋はきれいで、トイレと徒歩5分の水場を併設しており、多くの人で賑わっていた。マウンテンバイクを持っている人もいた。水場で水を汲み、再び登り始めた。山頂はこの山行最後の景観地であった。家族連れやカップルなどが多く、ポピュラーな季節・山域であることを実感させられた。

ここから段々と1年生に疲労が見え始めたが、六ツ石山の分岐まで一気に歩いた。少々かわいそうなことをした気もしたが、六ツ石山のトラバース道の途中で止まることはできなかったのである。ただ、この頑張りが思いがけない出会いを生んだ。白石の高校山岳部の顧問が六ツ石山に来ていたのである。少し話し、元気を取り戻して出発した。

適当に休憩を取りながら、奥多摩駅を目指した。杉山が足の痛みを感じていたため、先頭のすぐ後ろを歩くように伝えた。駅に着くとジュースを買って飲んだ。石尾根踏破は、2年生ですら歩き応えのある山行であり、駅に帰ってきたときの1年生の安堵感はいかばかりだったであろうか。すぐに帰る杉山を電車に乗せ、他のメンバーは昼飯を食べて青梅線に乗った。再びホリデー快速に乗ることができ、飯田橋に帰りやすかった。

2014年4月12日土曜日

2014.04.11-12 鳳凰三山

20140411 個人山行鳳凰三山 山行記録
作成者:金山(3)
参加者:金山(3,L)、塚本(3,SL)

山行概要
411
5:02駒場東大前駅=7:46甲府駅=9:00芦安山の神ゲート~10:15夜叉神峠登山口~
11:15夜叉神峠(昼食)~13:15杖立峠~15:30苺平~15:50南御室小屋―16:40夕食―18:00就寝
412
3:30起床―4:00朝食―4:50出発~5:20砂仏岳~5:30薬師岳小屋~5:40薬師岳~6:20観音岳~7:00薬師岳小屋~7:20砂仏岳~8:00南御室小屋(昼食)~9:00下山開始~
9:30苺平~10:30杖立峠~11:15夜叉神峠~12:05夜叉神峠登山口~13:10山の神ゲート

記録詳細
411日 晴れ
路面凍結により山の神ゲート以降の車道が通行止めとなっていたため、芦安までタクシーで向かい、旧道を通って夜叉神峠を目指した。旧道の入り口は工事中で見つけづらかった。また、人の入りが少ないこともあってか道が古びておりかつ分かりづらかった。特に初めの川を渡る前に道が崩れ水道がむき出しになっている箇所は重荷を背負っている身にとっては冷汗ものであった。また傾斜が意外にきつく振り返ってみると本山行の核心部ともいえるような印象を受けた。
夜叉神峠登山口から夜叉神峠までは殆ど雪はなく、夏季の登山道と変わりはなかった。夜叉神峠を過ぎたあたりで、下山してくる薬師小屋の主人と遭遇。彼の残したトレースによって、以降のルートファインディングが大幅に楽になった。
残雪が本格的に表れてくるのは杖立峠を過ぎたあたりから。道自体は一本道なのだが、杖立峠苺平間は特に森からつぎの森に入る道が非常に見えづらく、薬師小屋の主人のトレースが無ければ相当に苦労したと思われる。
杖立峠を過ぎ1時間ほど過ぎたあたりで、2名それぞれが相次いで足をつる事態が発生。二人とも夜叉神峠から登る印象が強かった為、旧道の約500m分の高度上昇を真面目に見積もってなかったことが原因だと思われる。ここから徐々に行軍速度が低下し、見積もりでは15時頃に南御室小屋に着くと踏んでいたのだが、16時前の到着となった。
予想外の消耗に意気消沈した一行は、南御室小屋の冬季小屋の使用を満場一致で決定。20時頃まで宴会を行う予定であったが、冬季小屋に残していく荷物を仕分け、18時頃早々に就寝した。冬季小屋北側の水場は使用可能だった。
412日:晴れ
 日の出の少し手前の5時前に出発できるよう、3時半に起床。普段使う棒ラーメンよりも時間のかかるレトルトカレーを朝食としたことを考慮しての時間であったが、結局4時過ぎに朝食が終わる。出発時間まで荷物の整理等を行い時間をつぶす。
 豊富に睡眠時間をとったこともあってか、足取りは軽く予想より早く薬師岳に到着。南御室小屋以降の道は所々凍結している箇所もあったが、アイゼンを用いる必要もなく、岩場交じりの雪道を楽しんだ。稜線上の風も予想より弱く、休憩時には寒さを感じる程度で、帽子と手袋以上の必要はなかった。
 稜線上の景色は素晴らしく、白峰三山はもちろん、北アルプスの方まで見渡すことが出来た。特に白峰三山は3月上旬と言われてもうなずけるような雪量で見ごたえがあった。
 観音岳まで到着した時点で、地蔵岳まで足を伸ばすか議論が生じたが、昨日の疲れもあり、引き返すことを選択。地蔵岳は次回のお楽しみということになった。
 下山道は特筆すべき危険個所はなかったが、旧道は道が分かりづらいので、林道を所々用いながら下山した。
 下山後、芦安で温泉に入る計画であったが尽く冬季休業中であったため、甲府駅近辺で入らざるを得なかった。無念。


感想
金山
元々3月下旬に行くことを計画していたこともあり、待望の山行であったのでひとまず形になったことをうれしく思う。結局、夜叉神峠登山口まで車が入らなかったため予想外の消耗を強いられたように思う。登山口以降に関しては特に大変な印象を持っていないが、旧道は登りも下りも苦労した。予想の有無は精神的な疲労に影響してくるので、もう少し心構えをしておくべきだった。
記録にも記載したが、稜線上の景色は素晴らしく、登ってよかったと思えた。ただ、白峰三山の雪量はGW山行として北岳に行くことを考えていた身にとっては再考を迫るものであった。

塚本
 3月下旬の予定が延期になり、今回の山行は待ちに待ったものとなった。本来は御座石鉱泉から夜叉神峠まで縦走の予定だったのだが、直前に金山君がタクシー会社に再確認したところ、御座石鉱泉までタクシーで入れないことが分かり、夜叉神峠からのピストンに変更になった。電話で聞いたとき、御座石鉱泉まで問題なくタクシーで入れるといっていた鉱泉のおばさんに対しての非難の気持ちがむくむくとわきあがった。今後は御座石鉱泉には近づかないようにしようと思う。
天候・メンバーにも恵まれ非常に充実した山行になったのだが、金山君の言うとおりアプローチに難があった気がする。林道の閉鎖により旧道の使用を余儀なくされたのだが、これがのちのち効いてきた。足がつりながら3時間近く歩いたのは初めてで、途中何度もくじけそうになった。南御室での宴会への期待だけが僕の足を動かしていた。南御室の小屋に着いた時は気が抜けたようにへたり込んだ。山頂からは、富士山及び八ヶ岳、日本アルプスのほとんどが見渡すことができた。雪化粧をした山々は本当に美しく、充実感も相まって、疲れも吹き飛んだ気がした。しかし夜叉神峠からの下りでは大いに疲弊したので、疲れが吹き飛んだのは気のせいだったようだ。

初めて現役だけで行き成功した高所の雪山登山になった。技術的に問題となるような箇所はなかった。さらなる挑戦をできるようにトレーニングと山行を積み重ねていきたい。