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2013年10月27日日曜日

2013.10.27 鷹の巣尾根個人山行

期間:2013年10月27日(日)
天気:快晴
メンバー:1年:澤田、白石、2年:塚本
記録:白石薫平
 
東日原–八丁山–ヒルメシクイノタワ–鷹ノ巣山–六ッ石山–奥多摩駅4:20 駒場5:02–7:17 奥多摩駅7:25–7:50 東日原8:00–8:13 巳ノ戸橋–8:33 廃屋跡–8:48 開けた砂地9:00–9:33 八丁山岩場9:45–9:50 八丁山10:05–10:36 お伊勢山–10:41 鞘口のクビレ–10:57 緩傾斜地にて休憩11:05–11:25 ヒルメシクイノタワ–11:46 鷹ノ巣山12:00–12:50 六ッ石山手前のコル13:00–13:50 道の途中で休憩14:00– 14:33 車道に出る–14:41 羽黒神社–14:58 奥多摩駅

新学期が始まり、初冬合宿まで比較的余裕のあるこの時期は、個人山行期間となった。夏休み中、OBの藤原国生さんに藪山についてのお話をうかがった記録者は、正規の道が通っていないこのルートの計画を立てた。

計画では、25日の夜に奥多摩駅で野宿する予定だったが、関東付近を25日から26日午前にかけて通過した台風27号の影響を考慮し、26日は駒場部室に泊まり、27日に歩くという予定に変更された。

起床は4時20分であり、各々朝飯を食べてから井の頭線に乗った。吉祥寺で中央線に、立川で青梅線に乗り換え、最後は青梅で奥多摩方面への車両に乗り換えて、奥多摩駅に到着した。ここで登山計画書を提出し、座席はすべて埋まる程度の混雑のバスに揺られて東日原を目指した。6割ほどの乗客は川乗橋で下車した。

東日原に到着した後は、トイレと体操を済ませてすぐに歩き出した。初めは集落の中の車道歩きである。5分ほどで稲村岩尾根登山道を示す標識に達し、石段を日原川に向けて降りた。台風の影響で落ち葉の多い登山道を下り、巳ノ戸橋を渡った。川は増水していたが、渡れない程ではなかった。

それからは10分ほど登山道を歩いた。そして稲村岩尾根の道標の所で正規の道を外れ、作業道に乗った。比較的明瞭な道が九十九折で続いていた。しばらくすると廃屋跡と大きな釜が転がっている広場に出た。事前にインターネットで参照していた山行記録通りだった。まだ少し作業道を歩くと、植林用か何かの看板(平成18年と書いてある) に出くわした。ここで、先人の記録に従い、作業道を外れた。斜面を登ってゆくと、4基ほどの墓石があった。ここから尾根の南側を進んでゆくと、植林の杉が開けた砂地に出た。我々はここで休憩をとった。休憩中に全員で、1:25,000地形図で現在地の把握を試みた。

この砂の斜面からは、尾根に乗ろうと意識して進んだ。そうすると鹿避けの有刺ネットが出てくるので、しばらくこれに沿って歩いた。尾根の途中の小さな露岩を越え、植林と自然林の境界部分を歩いてゆくと、大きな岩場に出た。硬くて足場も取りやすいので、さほど大きな危険はなかった。ここからのタワ尾根方面の展望は最高であった。この岩場を越えるとすぐに八丁山の山頂である。山頂からの展望はないが、小さな標識と赤布が掛かっていた。ここで昼飯を食べた。

八丁山からの急な下りを終えると、凹地のあるコルに出た。ここから幾つかの登降があり、お伊勢山(1:25,000地形図では1338高点) に到着した。お伊勢山の標識は木の根元に立て掛けてあった。山頂から下ると鞘口のクビレである。ここには、巳ノ戸谷での遭難碑、行政の看板、倒れた道標、そしてブルーシートがある。昔は、巳ノ戸谷から鞘口のクビレを経て巳ノ戸の大クビレに至る巻き道が存在したようである。我々はブルーシートの方面へ向かって歩き出した。

ここからはヒルメシクイノタワへの最後の急登である。枯れたスズダケが多いが、掴んで登ろうにもすぐに抜けてしまうので、支えにすることは出来なかった。また、多いと言っても藪を漕ぐほどではなかった。この辺りから上の木には赤く色づいた葉が多く、急登にあえぐ我々の目を楽しませてくれた。

ヒルメシクイノタワに出ると、鷹ノ巣山までは一登りであった。日当たりの良い山頂は、富士山を眺める人たちで賑わっていた。下山路は予定通り石尾根を選んだ。登りとは違って一級の道で、来年の新入生歓迎には持って来いだと思った。しかし道の途中には、この度の台風のためか、9月の台風26号の影響か、倒木が大変多かった。それらを避けて歩いているうちに、道を外れてしまい、将門馬場の付近では全く違うところを歩いていた。不幸中の幸いか、鹿のヌタ場も見られた。六ッ石山の手前で正規の道に合流することができた。

適宜休憩を取りながら下山を続けた。誰とも会わなかった登りとは違って他の登山者が多く、ハイカーやトレイルランナーに多く出会った。急な下りもあまりなく、車道に出た。そこからは集落の中や羽黒神社の前を通りながら進み、奥多摩駅までは30分もかからなかった。幸い、駅到着後10分ほどで電車が来て、迅速に帰ることができた。

さて、振り返ってみよう。この山行は道のない山を歩く、ということが最大の目的だった。鷹ノ巣尾根には普段歩いているような道はないが、作業道のような踏み跡が多かった。そして、今回はそれを辿ってゆくことで迷うことなく歩けてしまった。その点で、目的は達成されたとは言い難い。しかしながら、日頃は手薄になっている読図の練習をする機会もあり、一定の収穫はあった。今後は、比較的歩かれていない尾根や本格的な藪漕ぎが必要になる尾根を探し、それらを歩く機会を設けられれば良い。また、登りのみならず下りにも、このような尾根を取り入れられるだけの能力を養ってゆくことが肝要である。このためには、山腹を林道が囲んでいるような山や、徒渉不能な川がないような山で下山の練習を積むのが有効だろう。

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