2013年3月24日日曜日

2013.03.24-03.28 八ヶ岳

20133月東京大学スキー山岳部春山合宿記録(八ヶ岳)
文責:土井崇史(1)

参加者:
ガイド 森鐵彌
OB 内田博、伊東毅(L)、岸元士、田中淳一
現役(1) 金山慎介、津田啓仁、土井崇史


324
6:30分倍河原集合~<>~10:00美濃戸口~10:20出発~13:20赤岳鉱泉,テント設営~16:30調理~17:30夕食~19:00就寝

天気は晴れ。八ヶ岳までの道中花粉に苦しむ者もいたが、雪で覆われた八ヶ岳に着くと治まった。雪はクラストしていて、ワカンやスノーバーは不要と判断し、美濃戸口に停めた車に残してきた。赤岳鉱泉までは日曜日だからか、我々とすれ違う下山者多し。ガイドの森が先導で、ペースはやや遅めで、20分間の休憩を3回とり、赤岳鉱泉まで3時間かけた。赤岳鉱泉に着くと、アイスキャンディーがそこにはあり、アイスクライミングの練習をする数人の宿泊者の姿が見られた。赤岳鉱泉では、テント泊1泊で11000円もするが、水は小屋で汲むことができトイレも設置されていたので、環境は悪くない。内田は小屋に泊まり、他の7人は2つのテントに分かれてテントに泊まった。


325
5:00起床~5:30朝食~7:00出発~7:45行者小屋~8:10二パーティーに分かれる

天気は晴れ。行者小屋を出発してすぐ、樹林を抜けたところで二パーティーに分かれた。


<赤岳西壁パーティー>(文責 土井)
メンバーは森、内田、金山、土井。
8:10文三郎尾根~9:20南峰リッジの取り付き,ザイルワーク開始~12:50赤岳頂上~13:00二パーティーが合流

まず文三郎尾根を通り、中岳との分岐点よりも手前からトラバースし、三角岩よりザイルワークを開始する。このとき伊東パーティーが高い声を出しているのに気づき、内田が同様に高い声で返した。トップは森。セカンドの土井とサードの金山は、森の出したロープとそれぞれのハーネスとを、バッチマン結びで結びつけて登った。ラストの内田が、ロープの末端をハーネスに結びつけて登り、ロープやヌンチャクを回収。森のビレイは土井、土井・金山のビレイは森、内田のビレイは金山。これを4ピッチ、終始傾斜は緩く、氷と岩の混合した斜面をアイゼンの前爪を利かせながら登った。赤岳西壁は日当りが悪く、途中細かい雪とともに冷たい風が吹き、寒かった。そのため、ピッチ間の待ち時間を短縮するため、2ピッチ終えたところから森は、内田が登りきる前に、内田が登ることによりできたロープのあまりの部分を利用して次のピッチに取りかかる、という手法を用いた。

<阿弥陀岳北稜パーティー>(文責 津田)
メンバーは伊東、岸、田中、津田。
8:40中岳沢尾根~9:00取り付き~10:40阿弥陀岳頂上~11:30中岳コル~12:45文三郎尾根と中岳稜線との分岐点~13:00赤岳山頂

まず中岳沢を進む。前方に先行パーティーを発見するが、ペースはこちらの方が速い。雪の状態は、良好で歩きやすい斜面が続くが、傾斜が強いためなかなかペースはあがらない。中岳沢の尾根に出て休憩する。ここで文三郎尾根を進む森パーティーを確認した。そのまま尾根伝いに進む。低木が多く足も深く潜るため、歩きにくいが、抜けきったところで取付に到着した。取付にて先行パーティーを追い抜いた。田中がトップ、津田がビレー。最初の5mほどの高さの岩が登り辛いが、後は草付や階段も多く登りやすい。ラストの伊東を津田がビレーした。2ピッチめも同様の緩い傾斜が続く。最後に10mほどのリッジを越えて、ザイルを解いた。そのまま登頂。ザイルは頂上にて巻いた。天気も良好で、360度の展望が美しい。しかし、風は冷たく、登頂もつかの間、短時間で下山を開始した。中岳へ向かう下山路は雪がしっかりしていて、歩きにくい部分も少しあった。中岳コルにてすこし休憩。赤岳にさしかかってからは土の部分も多かった。文三郎尾根との分岐点で休憩。クサリ場を通って、登頂した。登頂時にちょうど森パーティーと合流することができた。


13:20赤岳頂上出発,地蔵尾根~15:20赤岳鉱泉~16:30調理~17:30夕食~19:30就寝

ここから二パーティーが合流し、8人で天幕を目指して地蔵尾根を通って下る。気温が高くなり雪は柔らかい上、傾斜もやや急になり、気をつけて下った。赤岳鉱泉に着くと、金山は天気図をとり、その間ほかのメンバーは小屋の近くの東屋でお茶をした。夜は雪がぱらぱらと降り冷え込んだ。


326
5:00起床~6:00朝食~7:00出発~7:50行者小屋~8:15二パーティーに分かれる

天気は晴れ、太陽が燦々と輝く。内田は帰京し、メンバーは7人となる。25日と同様、行者小屋を出発してすぐ、樹林を抜けたところで二パーティーに分かれた。


<赤岳西壁パーティー>(文責 津田)
メンバーは、伊東、岸、田中、津田。
8:15文三郎尾根~9:45取り付き~13:20赤岳頂上~文三郎尾根~15:15行者小屋~15:45赤岳鉱泉

昨日より気温が下がり風も強い予報だったため、ダウンを持ってゆく。文三郎尾根を登り、中岳からの合流地点からトラバースを開始して、大きな三角岩の左端の取付に進む。1ピッチめは、斜度もそうきつくはなく、前爪を使って登る。前夜の冷え込みのため、雪は固く締まっており、アイゼンが滑ることはない。2ピッチめも、同様の傾斜であったが、氷の付いた斜面を、ピッケル・前爪を使って登った。3ピッチめは、チムニーを通って登った。4ピッチめは、12ピッチめと同様傾斜を前爪を使って登った。計4ピッチで登頂し、山頂で休憩。帰りは文三郎尾根を経由した。雪の状態は良好で下山しやすかった。


<阿弥陀岳北稜パーティー>(文責 土井)
メンバーは、森、金山、土井。
8:15中岳沢尾根~10:30取り付き~11:30阿弥陀岳頂上~12:05中岳コル~13:05行者小屋~13:40雪上訓練~14:40赤岳鉱泉

昨晩雪が降り積もり、傾斜も赤岳西壁に比べ急だが、先行パーティーがいるのかトレースができていて、楽に登ることが出来た。先行パーティーの男性2人に追いついたところで休憩。そのとき文三郎尾根を登る途中の伊東パーティーを発見。登りのザイルワークは、岩壁1ピッチ雪面2ピッチの計3ピッチである。トップは森、セカンドは金山、ラストは土井。岩壁では赤岳西壁のときと同様アイゼンの前爪を利かせて登った。雪面ではセルフビレイをハーケンでなくピッケルによるスタンディングアックスによりとった。右側が雪庇をなしていて注意しなければならなかった。
下山もまた、中岳コルまでは傾斜が急で緊張感を要した。安全のため、昨年6月の雪上訓練(於谷川岳マチガ沢)でも学んだ、コンティニアス(コンテ)というロープを用いた手法を用いた。足をそっとおくと逆に滑るので、一歩一歩体重をかけアイゼンの爪全部(靴の底全体)で雪面を踏みつけることを意識しなければならない。中岳コルでロープをしまう。そこからは風でトレースがわかりにくくなっていた。わずかな痕跡でもトレースと見抜くだけの経験が必要と感じた。
中山尾根の腰についてから再びロープを取り出し、コンテにより他人の滑落を止める練習をした。ポイントとしては、止めるときピッケルを輪に通すが、そのときピッケルのブレードを谷側に向け、ピッケルに体重をかける。止める瞬間にピッケルのピックを心持ち山側に倒すと良い。輪は5つほど作るが、皆なるべく均等で、小さめの方が望ましい。
コンテの練習をしながら下り、赤岳鉱泉に着いた。伊東パーティーより早く着いたので、3人は紅茶を沸かして彼らを待っていた。


15:45お茶会~16:30調理~17:30夕食~20:30就寝

V6テントのなかで我々7人は夕食をとり、2時間ほど森さんの話で盛り上がった。一生懸命森さんは過去の体験を語り、我々は皆興味深く聞いていた。


327
6:00起床~7:00朝食~8:00出発~8:25ジョウゴ沢F1~8:40ジョウゴ沢F2,アイスクライミング研修~10:30休憩~11:10アイスクライミング研修~14:50出発~15:05赤岳鉱泉~17:00調理~18:00夕食~21:00就寝

天気は晴れ。この日は硫黄岳ジョウゴ沢にてアイスクライミングの練習を行う。F1には氷は張っていなかったため使わず、F2には右の方にしっかりと張った氷があり、今回はこのコースを用いることにした。氷が表面に張っていて、その下を滝が流れていた。森が最初にその氷壁を登り、ロープをセットした。その後、現役3人がクライミングウォールのようにその氷壁を登り降りして練習をした。その際、両手にバイルを1本ずつ持ち、両足にアイゼンをつけ、バイルの刃とアイゼンの前爪を氷壁に刺しながら登り降りする。滝の右側に岩壁があり、アイゼンをつけた状態での、レベルの高い岩登りもあわせて練習した。どちらにも共通するポイントは、身体を壁から離しホールドやスタンスを把握しやすくすること、力負けせずに踵が下がらないようにすることである。休憩後、懸垂下降やハンマストを用いたビレイ、バイルを利き手だけ持った状態でのクライミングを練習した。何回もバイルやアイゼンで刺しているうちに氷壁がもろくなったのか、刺すときの音が鈍くなってきた。アイスクライミングの一連の動作になれた後、スクリューの使い方を伝授していただいた。
帰幕し、この日金山は天気図をとらず全員でお茶をした。その間、赤岳鉱泉にあるアイスキャンディーでアイスクライミングの練習を見学した。手足の置き方や体重の掛け方など参考になった。夕食後、この日も皆森さんの話に耳を傾け、V6の中で盛り上がった。夜は雪が降った。


328
6:00起床~6:30朝食~7:20撤営~8:15出発~9:30美濃戸口~10:00出発~10:30もみの湯~11:30出発~12:00茅野市内のガスト~13:00出発~<>~16:15分倍河原


天気は曇りのち雨。撤営したあとV6の下はかなり窪んでいた。雪の上のテントで4泊もしたのは現役にとって初めてのことであった。その後、雨が降り出す直前に美濃戸口に着いた。駐車場では内田の車がエンジントラブルを起こす一件もあったが、なんとか立て直し、温泉に浸かり食事を摂り、帰京した。

0 件のコメント:

コメントを投稿